背景作りのための3D素材のLT変換の設定を全力解説
はじめに
3D素材とLT変換を利用した背景作成は非常に便利です。
知っておくと線を綺麗に出しやすくなったり、3Dっぽさを削げたりするかなと思う事を書かせていただきます。
⚠️LT変換はクリスタのEXでのみ使える機能です。
PROでは使えません。
ご注意ください。
モノクロB4サイズ600dpiが作業環境での解説です。
線幅等は作業環境によっては合わないかもしれません。
クリスタのver4.2以降はLT変換時に検出方法の項目が追加されました。
「標準」と「ver4.1以前と互換」があります。
このTIPSを書いた時はver4.2が出る前でしたのでver4.1以前のクリスタでLT変換をするか、ver4.2のクリスタで検出方法を「ver4.1以前と互換」を選択してLT変換をした場合での解説になります。
「標準」を選択しても設定をする際の考え方は「ver4.1以前と互換」そんなに変わらないかと思うので大きい支障はないとは思います。
おそらく「標準」の方が余計な線が出にくそうかと思います。
ただ、必要な線が飛んでしまうこともあるのでそこは注意が必要そうな印象です。
LT変換する3D素材と欲しいと思う線との兼ね合いで「標準」と「ver4.1以前と互換」を使い分けると良さそうと個人的には思っています。
まだ「標準」について書けることがあるほどには理解はできていないのでいつか書けそうなことが発生しましたら追記します。
↑なかなか便利なオートアクションも出品しているので良ければご活用ください。
これから長々と解説する内容を踏まえ、さらにLT変換の設定以外のことも詰め込んで作ったのでおすすめな素材です。
本TIPSは上記のオートアクション関係なくLT変換についての解説です。
基本的な事についての解説はしていません。
例えばラスターレイヤーとベクターレイヤーの違いなど。
そういったことはユーザーガイドをご覧ください。
LT変換の設定の画面の新旧の違いについて
クリスタのver3からLT変換の設定の画面のデザインが変わりました。
設定の項目の名称も変わっています。
例えば線につきまして「検出精度→線の検出量」と変更されています。
新旧すべてのバージョンに対応した解説はできていないのでお使いのバージョンと違う名称や画像での説明に困った場合にはお手数ですが下記のTIPSをご確認ください。
それぞれの項目解説
LT変換の設定は大きく分けて3つあります。
・3D線画
・テクスチャ線画
・トーン
非常に細かく解説していきます。
全部の項目を解説していくので長いです。
ご注意ください。
細かいことはいいやという場合は次項のおすすめ設定だけご確認ください。
独学なので私が何か勘違いしていたりする可能性はありますが、実際にLT変換したり試したりで得たことの解説なのでそれなりに役立つ内容かと思います。
おすすめ設定
それぞれの項目の個人的おすすめ設定を先にお伝えします。
細かいことは別にどうでもいいという場合にはとりあえずここだけ見てご参考ください。
もっと知りたい場合は詳しい解説を見てください。
調整する際の判断はその方がしやすいと思います。
3D線画
レイヤーの種類
→ラスター
ベクターよりも線が綺麗に出やすいので。
線画はベクター派の場合にはラスターでLT変換してからレイヤー変換でベクターにするとそれなりに綺麗でブラシサイズや形状も変更できて個人的におすすめ。
線幅
→お好みの数値で
同じ数値でもラスターの方が太く、ベクターは細くなる。
参考に私は0.10mmでLT変換しています。
いろんな数値で試して自分に合うサイズを探してください。
検出精度/線の検出量
→通常はお好みに合わせて95~100
余計な線が出やすい3D素材の時は0で加筆で対処。
加筆時は100で作成した線画を定規化すると便利。
シーン/3Dの大きさで精度を調整
→小物素材のみの時/オフ
→背景素材ありの時/オン
外枠線/アウトライン強調度
→お好みの数値で
数値を高くするとオブジェクトのアウトラインが太くなる。
これは好みによるのでお好みで設定。
参考に私は少しだけ太くしようと30に設定しています。
線の奥行き
奥に行くほど線が細くなって欲しい場合は上図のようなグラフの形で設定するのがおすすめ。
奥に行くほど線が消えて欲しい場合は点の位置を下図のように下に動かして調整してみるといいかと思います。
外枠線/アウトラインのみ適用
→オフ
お好みによりますが、個人的には特に背景の3D素材の場合はオフでいいかと思います。
スムース/スムーズ
→基本的にはオフ
カクカクした線がなめらかになるのでカクカクした曲面がなければオフ。
明確にここのカクカクをなめらかにしたいという時にスムース5くらいでオン。
必要ならもっと高い数値に設定。
荒ぶる線が発生しないか注意する。
テクスチャ線画
線の検出方法
→エッジ検出処理1/グレー
グレーの名称の通りグレースケールで線画が作成されるのでその線画レイヤーの表現色をモノクロにすることでアルファの閾値の調整で線幅を変更もできるのでおすすめ。
線の検出−ライン幅/線幅調整
→低めな数値
数値が高くなるほど線は太くなる。
参考に私は1に設定しています。
線の検出−線の検出量/エッジ閾値
→「エッジ閾値」は低めな数値
「線の検出量」は高めな数値
0~255から選びます。
ちょっと注意が必要なのですが、
ver3以前の「エッジ閾値」は
数字が低いほど線を拾い、数字が高いほど線を拾いません。
ver3以降の「線の検出量」は
数字が低いほど線を拾わず、数字が高いほど線を拾います。
参考に私はとりあえず
「エッジ閾値」は0
「線の検出量」は255
に設定しています。
線の検出−線の検出方向
→お好みで
参考に私はとりあえず全方向オンに設定しています。
階調化−階調化してから抽出
→オフ
オンにすると名称の通り階調化した画を元に線画が作成される。
光源がオンの場合には陰影とテクスチャがごっちゃになって線の出方に癖がある状態になることもあるのでオフの方が無難。
作風に合う合わないあると思うのでオンオフはお好みで。
階調化−黒ベタ閾値
→オフ
オンにするとテクスチャ線画のレイヤーに線画と合体した状態で黒ベタが作られるので個人的には黒ベタが欲しい時はこの項目での設定はオフにしてトーンの方で黒のトーンを作るのがおすすめ。
トーン
トーンは好みによると思うのでお好みで。
おすすめのやり方があるので目次から「トーンは閾値で調整」をご確認ください。
3D線画
ラスターとベクター
線画のレイヤーはラスターとベクターが選べます。
LT変換の結果としてできる線はそれぞれにメリットとデメリットがあります。
↓ラスターの方が線が綺麗、あとからブラシサイズや形状の変更はできない
↓ベクターは細かい線は綺麗に出にくい、ブラシサイズや形状の調整ができて便利
個人的には間を取ってラスターでLT変換をしてできた線画レイヤーを「レイヤー変換」でベクターに変換するのがおすすめです。
下図はラスターで設定してLT変換を行い、作成された線画のレイヤーをベクターに変換したものです。
ラスターのままと比べて線が少しボソボソしますが、ブラシサイズや形状を変更できるようになります。
そしてベクターに設定してLT変換して作成された線画と比べると線が途切れていたり
しません。
背景の線画はベクターにしたいという方にはおすすめです。
ラスター→ベクターはオートアクションを作成しておくと便利です。
そういうのはよくわからないという方や面倒だという方は前述のLT変換のオートアクション素材ではそれも勝手にやってくれるのでおすすめです。
線を綺麗に出すオートアクションもあり、下図はそれを利用してLT変換を行った線画です。
ベクターの線画な上に綺麗です。
ラスターにしてもベクターにしても小さいキャンバスでLT変換すると線は結構潰れます。
下図はその例です。
後ほど解説します奥行きの設定も調整していないので左下の線も消えていて極端にはなっています。
ベクターでは線の潰れは顕著です。
↓ラスターレイヤー
↓ベクターレイヤー
この辺りを踏まえつつラスターがいいかベクターがいいか選んで設定してください。
線幅と線の検出
線幅
線幅はお好みで決めてください。
参考に私は0.10mmでLT変換しています。
先程のラスターとベクターの比較の画像では両方とも0.10mmです。
同じ数値でもラスターは太く、ベクターは細く出ます。
いろんな数値で試して自分に合うサイズを探してください。
線の検出精度
ver3以前は「検出精度」、以降は「線の検出量」の名称の項目はなかなか重要です。
しっかりめに解説入れるので長いです。
多分この項目が一番長いです。
検出精度の数値が高いほど3D素材からたくさん線を拾います。
3D素材自体にも線が出やすいか出にくいか決める設定があります。
これはクリスタ用に3D素材をセットアップするCLIP STUDIO MODELERというソフトで設定するのでLT変換の設定ではどうこうできません。
線が出やすい3D素材を検出精度の数値を高くしてLT変換すると線が出過ぎて使いにくい線画になってしまいます。
↓検出精度100
↓検出精度0
検出精度は基礎的な所では余計な線が出やすい3D素材に対して検出精度の数値を低くして調整をする項目です。
では常時0でいいじゃないかと思われるかもしれませんがそう簡単にはいきません。
詳しく解説していきます。
3D素材が
・形状的にカクカクしているかツルツルしているか
・面の表示のされ方(法線)の設定がカクカクしているかツルツルしているか
この両方がLT変換によって作られる線画レイヤーに影響を与えます。
形状的にカクカクにつきましては例えば上図の検出精度0の球体の線は左はツルツルしていて、右はカクカクしています。
この違いのことです。
3D素材の作成者がどのくらいの加減で作ったかによってカクカクかツルツルかは決まります。
面の表示のされ方(法線)はこれから解説していきます。
下図の赤線部分が形状的、青線部分が法線の設定の影響になります。
形状的部分はスムーズ、法線の設定による部分は検出精度で対処します。
厳密に言うと青線部分は形状的、つまりスムーズの影響も受けます。
スムーズは後ほど解説します。
法線の設定は3D素材作成者側で行う設定なのでダウンロードした素材ではLT変換の設定でできる対処に限界があります。
そして前述のように形状的部分もダウンロードした側では変更できません。
LT変換時にスムーズの設定で対処もできますが、完璧ではありません。
つまりLT変換で作成される線画は使用する3D素材の状態によってかなり左右されます。
LT変換の設定がうまくできないとお悩みの方もいらっしゃるかもしれませんが、3D素材によってはそもそもLT変換だけで修正不要な綺麗な線画の作成は不可能な場合はあります。
3D素材のセットアップを行うCLIP STUDIO MODELERにて「法線の再計算」というのがありますが、これは上図の青線部分を角として扱うか曲面として扱うかの設定をします。多分。
0に近い数値ほど角として、180に使い数値ほど曲面として扱われます。
残念ながらダウンロードした3D素材は設定変更はできません。
どういう様子になるかの説明として8角形の角柱と円柱(円の頂点数48個)を用意しました。
法線の設定をそのまま、180、0と変え、検出精度を0、50、100でLT変換してみた結果を見ていきます。
LT変換の設定は下図のようになります。
画像以外の項目はオフになっています。
法線の設定そのまま
法線の再計算はしていないものをLT変換して下図のようになりました。
3D制作ソフトからの書き出し方によってMODELERに読み込んだ時の法線の設定の様子は異なるのでこれは一例でしかないのですが⋯。
この例では法線の設定が高くも低くもない中間くらいかと思います。
検出精度を変えてもLT変換の結果にほぼ違いがありません。
検出精度100だと少し余計な線が出ています。
角柱は検出精度を100にしても上図の緑線部分に線がありません。
これは青線部分の法線の設定が曲面と判定されているのだと思います。
赤線部分は角、エッジとして判定されているので線が出ています。
そのため、角柱については形状的には角柱ですが、法線の設定としては円柱なっています。
角柱として線を出したいという場合には法線の設定は調整が必要です。
軽量化のために形状としてはカクカクした角柱だけど法線の設定としては円柱になっていてほしいという場合にはぴったりです。
ただ、実際に形状的に円柱の場合に比べると曲面に線は出やすいです。
円柱は形状的にも法線の設定としても円柱になっているのでちょうどいい感じです。
「3Dの大きさで精度を調整」のオンオフによっては緑線部分にも線が出るようになります。
曲面に余計な線も出るようになるのですが…。
「3Dの大きさで精度を調整」についてはまたあとで解説していくのですが、余計な線が出てでも線を出したい時はこの項目の活用も検討するといいと思います。
法線の設定を180にする
法線の数値を一番高い180にしてLT変換した結果が下図です。
法線の設定としては曲面として扱うようになります。
LT変換すると線が出にくいです。
法線の設定がそのままと比べて検出精度50でも赤線部分のエッジの線がありません。
どこもかしこも曲面扱いになっているので線が出にくくなっているためです。
検出精度100でやっと赤線部分のエッジの線が細めに出てきます。
その割に円柱に余計な線が出ているのでエッジのある3D素材ですとこの設定はちょっと微妙です。
エッジも曲面も曲面扱いなのでエッジがなくなって角柱としても円柱としても線画は崩れやすいかとは思います。
3D素材の画像を見てもらうとわかるように陰影がもやもやしています。
これはトーンの作成にも影響があり、曲面だけでなくエッジもある3D素材では光源がオンの場合はトーンが綺麗には出にくいです。
ですが、個人的にはそこまで気にならないかと思います。
また、余計な線が出にくいのでその面でも困らないかと思います。
法線の設定が180は球体や布など曲面だけのオブジェクトには非常に適した設定です。
個人的には次の法線の設定を0にした時の方が線の面でもトーンの面でも結構困るかなと思います。
法線の設定を0にする
法線の数値を一番低い0にしてLT変換した結果が下図です。
法線の設定としては角として扱うようになります。
LT変換すると線が出やすいです。
必要な線がしっかり出やすい反面、余計な線も出やすいです。
エッジも曲面も角扱いになります。
検出精度100の時、「3Dの大きさで精度を調整」のオンオフでの違いはなく線が全部出ます。
LT変換前の3D素材の円柱の画像を見てもらうとわかるように曲面の陰影がカクカクしています。
円柱ですと影響はないのですが、球体のような曲面の時はトーンも結構困ります。
球体なのにトーンがカックカクです。
角柱については形状的にも法線の設定としても角柱になっているのでちょうどいい感じです。
円柱については形状的には円柱ですが、法線の設定としては角柱になっています。
ただ、円の頂点数を考えると48角形になるので形状的には角柱とは言い難く、円柱としての主張は強いかと思います。
角柱は検出精度0でもさきほどの赤線、緑線部分どちらにも線が出ています。
円柱も検出精度100になると曲面に余計な線レベルではなく、全面に線が出ています。
それでも検出精度50で線が出ていないのは形状的には円柱である事の影響が強いと思います。
・形状的にカクカクで法線の設定はカクカク
・形状的にツルツルで法線の設定はカクカク
この場合に法線やLT変換の設定がまったく同じであっても形状的な差で線の出方には差異が発生します。
形状的にカクカクの方が余計な線が出やすいです。
そんな訳で
・形状的なカクカクとツルツル
・法線の設定でのカクカクとツルツル
・LT変換の検出精度の数値
これらからLT変換した際に線画がどのようになるか大体の予想ができます。
法線の設定についてはまとめると下記のような感じです。
・法線の数値が高い
ツルツルしている曲面と設定されて余計な線が出にくい
欲しい線も一緒に消えることがある
→本来、球体などエッジがなく、曲面があるものに向く設定
・法線の数値が低い
カクカクしている角と設定されて曲面に余計な線が出やすい
欲しい線が消えにくい
→本来、立方体などエッジがあり、曲面がないものに向く設定
エッジも曲面もある場合には高すぎず低すぎず法線の設定を程よい数値にすると綺麗にLT変換できる3D素材になります。
以上を踏まえて下図を見てみましょう。
(左図は見やすいように輪郭線をオンにしています)
・3D素材はエッジも曲面もある
・形状的にはカクカク(角の丸み部分)
・法線の設定はツルツルと推察される(陰影がモヤモヤしているので)
以上の特徴が見て取れます。
角の丸みが形状的にカクカクしているけれど先程の例の角柱よりはカクカクしていません。
法線の設定が180で検出精度100、「3Dの大きさで精度を調整」がオフだと角柱に緑線部分に線は出ておらず、エッジ部分の線も100でやっと出ていました。
そのため、検出精度の数値が高くても曲面に余計な線は出にくいだろうと考えられます。
なので検出精度の数値を高くして線を良く拾うようにしようというように考えられます。
ただ、上図の「3Dの大きさで精度を調整」がオフでも端に少し余計な線は出ています。
検出精度を100より下げてエッジ部分の線が消えるか薄くなってもいいから余計な線を消すか自分の好みと合わせて検出精度を検討するといいかと思います。
検出精度100で実際にLT変換をしてみた結果が下図ですが、「3Dの大きさで精度を調整」がオフの方はエッジ部分の線はかなり薄いです。
上図の角柱、円柱と比べても線は薄いかと思います。
こういった実際にLT変換をやってみて修正して対応というのは発生することもあると思いますが、法線の設定が高い3D素材のエッジ部分は線が薄いことは予想可能です。
法線の設定の数値が高いと検出精度を高くしようともエッジの線が薄いということを知らない場合、上図のLT変換結果を自分のLT変換の設定が悪いのかもしれないと思ってしまい、LT変換の設定の調整をいろいろと試みてしまうかもしれません。
そのように時間を無駄にするということは避けられるかと思います。
大体こんな線が出るとわかるのは結構便利かと思います。
「3Dの大きさで精度を調整」のオンで余計な線を含めて線は出るのでこの場合はどっちにするかお好みに合わせて考えてみるといいかと思います。
ですが、状況によってオンにするかオフにするべきかが変わってしまうので詳しくは後述します。
検出精度に関連した基礎的な部分を解説しましたが、実際に背景として使う3D素材はもっと複雑です。
先程の例の角柱や円柱であれば法線の設定がどの状況でも検出精度の調整でどうしようもない状況は避けられるかと思います。
ですが、もっと複雑な形状の背景の3D素材を使う実践の場では検出精度の調整だけではうまくはいかない場面も多いです。
法線の調整だけですべて何もかも良くなる訳ではないですが、法線の設定が調整されていない3D素材は余計な線が出て欲しい線は出ないという状況が特に起こりやすいです。
法線の設定がいい感じの3D素材は扱いやすいです。
先ほどの角柱と円柱の場合は角柱は法線0、円柱は法線そのままににそれぞれすれば検出精度関係なくほぼ綺麗に線は出ています。
法線の設定でLT変換で作成される線の使いやすさはものすごく変わってくるので線画を修正なしで綺麗に出したい場合にはこの設定がいい感じの3D素材を探すのが大事です。
素材の状態の判断の仕方など詳しくは下記のTIPSをご覧ください。
法線設定をそれぞれ試した画像の3D素材を確認するとなんとなく予想がつく内容かとは思いますが⋯。
内容は本TIPSと重複している部分もあります。
線の検出精度ー欲しい線と余計な線のバランス
法線の設定の調整がされているかされていないかでLT変換時にどんな違いがあるか見ていきます。
まず、LT変換の際に軽微な凹凸は検出精度が高い数値でも反映されにくいです。
下図は軽微な凹凸があり、法線の設定の調整がされておらず、球体の法線の設定の数値が低く、角扱いになっていて曲面に余計な線が出やすいです。
↓LT変換後
←検出精度100 →検出精度30
・軽微な凹凸に合わせてLT変換
100だと曲面に余計な線が出て、凹凸は綺麗に線が出る
・曲面に合わせてLT変換
30だと曲面に余計な線がなく、凹凸はうまく線が出ない
故に法線の数値が低い素材ではLT変換時に
検出精度を高くして細部の線を綺麗に出すか
検出精度を低くして曲面の線をなくすか
のどちらを優先するかで困らされる事があります。
個人的にはMODELERで法線をいい感じに設定しておいてLT変換で検出精度を95~100くらいが線画が綺麗に出やすくて一番扱いやすい素材と思っています。
ただ、これは建物のような主に直線的なもので構成されている3D素材に対しての考えなので例えば靴など複雑な曲面で構成されているものはもっと検出精度の数値は低めで考えていいと思います。
上図は法線の設定を調整したものを検出精度95でLT変換したものです。
曲面に余計な線がなく、凹凸も綺麗に線が出ています。
法線をいい感じにしていても検出精度を100にすると曲面に少し余計な線が発生してしまうこともあります。
先程の円柱も形状的にも法線の設定としても程よい状態でも検出精度100だと曲面の端に少し余計な線が出ています。
ただ、検出精度が100でないと細かな所の線を拾ってくれない時もあります。
例として下図のような場面もあります。
↓検出精度100
時計に少し余計な線が出ています。
↓検出精度95
余計な線は出ていませんが、立法体に置かれていた平面の線が消えています。
↓検出精度99
壁に貼られたポスターのようなものは線を拾いにくいです。
上図も検出精度99では立法体に置かれていた平面の線は出てきません。
検出精度の上限である100でやっと線が出るということは多いです。
こういう時はテクスチャ線画で補える場合もありますが⋯。
テクスチャ線画については後ほど解説します。
なので法線をいい感じに調整していても先程の例と同様に細部の線を綺麗に出すか曲面の線をなくすかの問題はやはりあります。
ただ、検出精度100にしても余計な線の出方も軽微でこのくらいなら修正しなくていいやと思われる方もいそうですし、消すにしても容易です。
細部の線も検出精度が95なら概ねは拾ってくれるので加筆が必要になる箇所も少ないので修正の手間はかなり少なく済みます。
いい感じに調整されており、曲面がある3D素材では
曲面に余計な線が出ない > 細部の線を綺麗に出す
→検出精度95~98前後
曲面に余計な線が出ない < 細部の線を綺麗に出す
→検出精度100
ちょっとは余計な線が出ても良く、細部の線がほどほどに綺麗に出て欲しい
→検出精度98前後
こんな感じで検出精度の数値を試してみるといいと思います。
線の検出精度ー余計な線が出やすい3D素材の対処法
法線の設定の調整がされていない3D素材での余計な線の発生、必要な線の欠けはどう対処すればいいかについてですが、まずLT変換の設定だけでなんとかすることへの諦めが必要です。
加筆修正なしは不可能です。
加筆修正を極力少なくすることが最大限できる対処法です。
私のおすすめは検出精度0にすることです。
先程例に出した画像を見てみましょう。
先程書いたように
検出精度を高くして細部の線を綺麗に出すか
検出精度を低くして曲面の線をなくすか
のどちらを優先するかで困らされます。
これは法線の設定がいい感じでない3D素材では現状不可避です。
考えられる対処法として
・余計な線を消して修正
・足りない線を加筆
が考えられます。
上図では余計な線を消して修正する場合、消したい線と消したくない線が接している箇所が複数あります。
丸をつけるだけで面倒でしたが、必要な線までうっかり消さないように気をつけつつ消すのはちょっと気を使う作業かと思います。
実際に消してしまった時はやり直しか描き直すか必要になり、なかなか面倒くさいです。
検出精度を低くしたものは線を2本足したら済むのでこちらの方が手間がかかりません。
そのため私がおすすめなのは消す修正をなくして加筆に専念するというやり方です。
余計な線が一番出ない設定として検出精度を0にするのがおすすめです。
0にまでしなくてももう少し数値を高くして欲しい線がもっと出て余計な線が出ないギリギリの数値を探ってLT変換してはどうかと思われるかもしれませんが、その場合は加筆する線の量が減らせるかもしれませんが、その数値を見つけるまでの微調整が結構大変と思います。
毎度探り探り検出精度の数値を設定する必要があるかと思います。
それにしては出来上がる線はそんなに綺麗ではないので労力の割にあんまり報われないです。
そのため、最初から検出精度は0と決めてLT変換する方がスムーズ⋯と個人的には思います。
そもそも余計な線が出やすい3D素材の場合は法線の設定が低いので曲面もカクカクして角として扱われて余計な線が出過ぎるくらいなので検出精度を0にしても線は消えにくいです。
先程の角柱と円柱も法線の数値が0のものは検出精度0でもエッジの線などはちゃんと線が出ています。
加筆に関してはおすすめしたいやり方がありまして、先程の例では直線を2本足したら済みますが、もっとたくさん描かねばならなかったり、パース定規で対応できないこともあると思います。
その際には検出精度100でもう1回LT変換してください。
この際に線画のレイヤーはベクターにしてください。
ラスター→ベクターと変換するでもいいのでとりあえずベクターにしてください。
場合によっては「シーンの大きさで精度を調整」も活用するとよりたくさん線が出た状態にできます。
3D線画だけあればいいので、検出精度100でLT変換して作成された下地などその他のレイヤーは削除します。
欲しい線も余計な線もある線画が作成されます。
下図は例ですが、検出精度0と100を重ねたものです。
検出精度100の方の線画は青線で示しています。
黒い線の検出精度0の線画の方は一部の線が出ていません。
検出精度100の青線を参考に加筆したい訳ですが、このレイヤーを定規化すると楽に加筆できます。
レイヤー>定規・コマ枠>ベクターから定規
下図は前述のオートアクションの「法線の数値が低い素材用」を活用した際の画像ですが、こんな感じで定規になります。
紫線部分が定規になっています。
「定規にスナップ」をオンにした状態で必要な線を描き足してください。
線画はベクターなら加筆用のレイヤーを作成してそこに描いた方がいいかと思います。
後からブラシサイズや形状を変更する場合にLT変換で作成された線画レイヤーに加筆してしまうと元々あった線と加筆した線で差異が出てうまくいかないことがあります。
必要な所に加筆をすれば素早く左図から右図の状態にできます。
例は缶1つなのでそれにここまでするのは面倒だったり時間がかかるという場合もあるかと思いますが、背景の3D素材の時は加筆する範囲が広かったりするのでやってみると便利かと思います。
線の検出精度ー3D素材が異様に小さいと線が出ない
これはあまりないことなのですが、線の出方に影響を与える要素が上記以外にもあります。
3D素材の大きさです。
3D素材が異様に小さい時、線が出にくいです。
3D素材が大きいというのは時々遭遇しますが、小さい時もごく稀にあります。
元々の3D素材のサイズが小さいと何をどうしようと線が出ないということはなく、オブジェクトスケールでサイズを大きくすれば線は出やすく改善されます。
逆に言えば実寸で作られた3D素材でもオブジェクトスケールで小さくすれば線は出にくくなります。
再現として、和室の3D素材を小さくしたものをLT変換してみます。
下図の矢印の先にあるのが小さくした和室の3D素材です。
デッサン人形と比較すると異様に小さいのがわかりますがカメラが寄ると下図のようになって一見普通の状態に見えるので他の3D素材と組み合わせないと違和感に気づきにくいです。
ですが、気づかずLT変換すると一部うまく線が出ません。
検出精度100で下図設定以外オフにしていて線が出ない場合はこのケースを疑うといいです。
通常、検出精度100の時に線が消え過ぎることはあまりありません。多分。
↓3D素材のサイズが小さい時のLT変換の例
↓3D素材が実寸サイズの時のLT変換の例
ちなみにLT変換の設定はまったく同じです。
カメラを調整してキャンバス上での表示のされ方を近づけたものを比較しています。
重ねると下図のようになります。
3D素材のサイズが小さい時は青線部分が出ていません。
法線の設定の調整がされていないと欠けた線がある割に曲面に余計な線は出ます。
上図ではちょっとした出っ張りの欲しい線は出ず、その割に曲面に余計な線が発生しています。
サイズ感は下図をご覧ください。
手のひらの点が上図の3D素材です。
こういうサイズ感の3D素材はなかなかないのですが、非常に稀ではありますが存在するのでご注意ください。
逆に時々異様に大きい3D素材もありますが、そちらは細部の線が出やすくなります。
例えば実寸だと1mmの凹凸だったものが巨大化して10cmの凹凸になればはっきりとした凹凸として認識されるので線が出るのかなと思います。
その効果を狙い大きくしているのかと思います。
ただ、他の3D素材と組み合わせるためにオブジェクトスケールを調整し縮小するとその効果はなくなります。
個人的には法線の設定などを行い、検出精度100かそれに近い数値でLT変換をしても余計な線が出にくいようにすれば細部の線が出ますし、サイズ調整不要で他の3D素材とも組み合わせやすく扱いやすいとは思います。
実寸より大きい素材の場合は上図のように他の素材と組み合わせたらすごく大きくて気づくということが多いかと思います。
上図のペンの3D素材は参考のためにオブジェクトスケールを大きく設定しましたが、クリスタの公式素材なので実際は実寸サイズです。
場合によってはオブジェクトスケールを調整し、3D素材を巨大化させて線が出やすいようにするという手もあるかとは思います。
ただ、個人的には他の3D素材と組み合わせる事も考えますとやはり無難に実寸の3D素材がおすすめではあります。
なんにせよ検出精度100であろうとも異様に線が出ない3D素材に遭遇したら大きさを確認してください。
必要な場合はデッサン人形やプリミティブを参考に大きさを修正するといいと思います。
アシスタントをする際など人から預かった原稿に配置された3D素材がこの状態だったという場合はLT変換の設定だけではどうにもならないですし、下手にいじってカメラアングルが変わってしまったりすると微妙なので3D素材はいじらずそのままで加筆で対処した方が無難かなとは思います。
線の検出精度のまとめ
個人的に思うことなので合う合わないあると思いますが⋯。
長々書きましたが、要は検出精度については下記がおすすめです。
通常はお好みに合わせて下図の数値
曲面に余計な線が出ない > 細部の線を綺麗に出す
→検出精度95~98前後
曲面に余計な線が出ない < 細部の線を綺麗に出す
→検出精度100
ちょっとは余計な線が出ても良く、細部の線がほどほどに綺麗に出て欲しい
→検出精度98前後
いい感じに法線の設定が調整されているものは上記で綺麗に出ますし、法線の設定が高い素材の場合には線が出にくいので検出精度の数値は高い方がいいですし、高くしても余計な線も出にくいので上記の設定でまあまあ大丈夫かと思います。
場合にはよっては多少の修正、加筆は必要かと思いますが⋯。
線が出過ぎる3D素材の時は余計な線を出さず、加筆のみで対処
検出精度0と100で2回LT変換
検出精度0の方を線画に使用。
検出精度100の方は線画のレイヤーはベクター、定規化し、これを活用して加筆。
とりあえずこんな感じです。
おすすめとして上記を記載していますが、LT変換を何回も行ってこういう3D素材でこの数値ならこんな線になるというのを実践して自分がいいと思う数値を探すのが一番いいと思います。
個人的感覚では余計な線が出るのが嫌だなあと思うので法線の設定が低い素材はみんな一律で検出精度0だ!と私は断じてしまっていますが、あくまで私のやり方なのでそれぞれでお好みの設定ややり方を見つけてください。
やっとですが、線の検出精度の項目はここで終わりです。
ブラシの種類
この項目はクリスタver3以降にあります。
ラスターを選択していると選べません。
ベクターを選択すると選んだブラシの種類が適用された線画レイヤーが作成されるので便利です。
前述のラスターとベクターのメリットデメリットと加えてこちらの項目を利用したいかも検討した上でラスターかベクターか選ぶといいと思います。
ラスター→ベクターに変換して線画レイヤーを作成することをおすすめしましたが、その場合は変換後に手動でブラシ形状の変更が必要なのでその手間をかけていいかも検討が必要です。
ブラシ形状の変更はオートアクションに登録できないのでブラシサイズの微調整のついでにでも行うことが必要です。
この項目はお好みに合わせて設定してください。
ラスターでLT変換してからベクターに変換する場合などあとからブラシ形状を変更する時は下記の公式の説明をご確認ください。
線画は個人的には線画レイヤーは1枚より2枚重ねるのがおすすめです。
これについては細かい事は下記のTIPSをご覧ください。
線幅修正
3D(シーン)の大きさで精度を調整
ver3以前は「シーンの大きさで精度を調整」、以降は「3Dの大きさで精度を調整」の名称の項目です。
すでに話題にあげている項目ですが、この設定については正直ちゃんとはわかっておらず、いろいろ試してこの条件でこうなるというかとはこういうことかな?という推測で書いています。
その点ご承知ください。
まず、この項目は線の出やすさ、出にくさを調整してくれます。
…と思っていましたし概ね間違っていないと思うのですが、ver3以降では「線幅調整」と書かれているので厳密には線の出やすさ、出にくさというより線幅に変化が起こる設定のようです。
線幅調整の名称の通り、「3Dの大きさで精度を調整」がオンの方で曲面に出ている線は線幅に強弱があるので線が均一にならないのもいいと思いますし、オンオフの切り替えで余計な線が出にくくできることもあるので個人的には活用していきたい設定です。
ただ、小物の3D素材を使う時と背景の3D素材を使う時でオフにするべきかオンにするべきか状況によって違います。
もうちょっと細かく言いますと小物の3D素材については登場人物が持ってるペットボトルをLT変換する、みたいな状況です。
3D素材が小さい場合です。
LT変換をする時にペットボトルだけポツンといます。
背景の3D素材については教室の3D素材をLT変換する、みたいな状況です。
大きい3D素材です。
上図は教室なのでさきほどのペットボトルに比べればずっと大きく、カメラアングルによってはキャンバスいっぱいに表示されることも多いです。
ver3以前は「シーンの大きさで精度を調整」でしたが、ver3以降は「3Dの大きさで精度を調整」になっています。
後者の方がイメージがつきやすい名称だなと思うのですが、3D素材の大きさが大きいか小さいかに影響される項目のようです。
大きさはカメラが寄っていることによってキャンバスに大きく表示されているかどうかなどは関係なく、3D素材自体の大きさです。
なのでオブジェクトスケールを調整すればペットボトルでも背景の3D素材と変わらない扱いになりますし、建物でも小物の3D素材と変わらない扱いになります。多分。
そんな訳で
・小物の3D素材でオンとオフ
・背景の3D素材でオンとオフ
以上の4パターンでLT変換をして比較します。
今回比較しやすいように小物として先ほどの角柱と円柱置きます。
複雑な曲面がある3D素材の方が変化が顕著なので背景の3D素材としてクリスタの公式素材の車を配置します。
建物や室内の3D素材ではないですが、大きさとしては十分大丈夫かと思いますのでこれで進めていきます。
LT変換の設定は下図のようになります。
「3Dの大きさで精度を調整」のオンオフはその時々で違います。
背景の3D素材(大きい3D素材)がある時と小物だけの時で小物の3Dの線の出方も変わってくるので変化がわかるように小物は常に置いています。
・小物のみ_「3Dの大きさで精度を調整」オフ
小物→線出にくい、余計な線なし
・小物のみ_「3Dの大きさで精度を調整」オン
小物→線出やすい、余計な線あり
・背景あり_「3Dの大きさで精度を調整」オフ
小物→線出にくい、余計な線なし
背景→線出やすい、余計な線あり
・背景あり_「3Dの大きさで精度を調整」オン
小物→線非常に出にくい、余計な線なし
背景→線出にくい、余計な線なし
以上のような状況になりました。
これを踏まえると
小物のみの時→オフ
背景ありの時→オン
それぞれ上記のように設定するといいかと思います。
また、小物なしの背景(車)のみをLT変換もしてみましたが、上記の背景ありと車の線画の様子は同じでした。
他、一応背景(車)のオブジェクトスケールを小さくし、小物サイズにしてLT変換も行ってみました。
車の線の出方はオフで余計な線が出ずでしたのでやはり
小物のみの時→オフ
背景ありの時→オン
の考え方でいいかと思います。
複雑な曲面がない場合は「3Dの大きさで精度を調整」の影響はあまりないかもしれません。
背景の代わりに円柱のオブジェクトスケールを大きくして配置したものをLT変換してみると変化が少なかったです。
小物のみで「3Dの大きさで精度を調整」オン以外は小物の線画に違いはありませんでした。
背景の3D素材代わりの大きくした円柱の3D素材はオンでもオフでも変化なしでした。
こちらの結果もオンオフの設定は小物はオフ、背景はオンが適しているというのは当てはまりました。
3D(シーン)の大きさで精度を調整−おすすめのオンオフのやり方
上記のことを踏まえると
小物のみの時→オフ
背景ありの時→オン
と設定してLT変換するといいのですが、どっちがオンでどっちがオフだったか私はよく忘れてわからなくなりがちなのでそんな同志の方におすすめなのはver3以前はオートアクションでver3以降ではプリセットでLT変換の設定を登録しておくといいかと思います。
LT変換を背景に使うことが多い場合にはオンにした上で登録しておくと小物をLT変換する際に「3Dの大きさで精度を調整」の設定を切り替えることだけ覚えておけば、どっちだったけ?と混乱しないのでおすすめです。
外枠線(アウトライン)強調度
ver3以前は「外枠線強調度」、以降は「アウトライン強調度」の名称の項目です。
先ほどの画像の赤線部分がアウトラインに当たるかと思います。
数値を高くするとその部分の線が太くなります。
下図はアウトライン0のものを黒線、アウトライン100のものを青線で重ねたものです。
微妙に線が太くなっています。
ここの設定は好みによると思います。
私の場合は少し太くしようかなと30に設定しています。
お好みに合わせてご自由に設定してみてください。
線の奥行き
ver3以前は「奥行き」、以降は「線の奥行き」の名称の項目です。
遠くに行くほど線が細くなる、消えるといった設定ができます。
そういったことが不要な場合はオフにすれば均一な線幅で線画が作成されます。
個人的にはオンにしている方がおすすめではありますが、設定によっては線が細くなって消えてしまって綺麗に線が出なくて困るということもあると思うのでその辺りも解説していきます。
例として廊下の3D素材を使用します。
奥行きはグラフをいじることによって線の細くなり方を調整できます。
奥に行くほど線が消えて欲しいのか、線が細くなるだけで消えないようにしたいのか、望む線によって調整が必要です。
上図の設定でLT変換しています。
背景の3D素材なので「3Dの大きさで精度を調整」はオンにしています。
↑奥に行くほど消す場合にはグラフの線の始まりと終わりの場所はここがおすすめです。
↑線が消えているところと表示されているところとあるのでちょっと半端です。
↑奥を行くほど線は消さないけれど細くはなってほしい場合にはグラフの線の始まりと終わりの場所はここがおすすめです。
細くはなっても消えません。
個人的には奥行きの設定をオンにする場合にはグラフの形はこれを基本にするといいかと思います。
例の廊下のような背景なら奥に行くほど消えるといい感じになることもあると思います。
ですが、教室や部屋などの場合は意図せず奥が消えてしまうと困るかと思います。
通常は奥に行くほど線が細くなるに留めた設定にし、消したい場合はグラフを調整することをおすすめします。
そしてグラフの線は直線だけでなく、曲線にもできます。
↑より手前から線が細くなります。
なのでちょっと細めな印象になります。
↑線が細くなり始めるのがより奥からになります。
なのでちょっと太めな印象になります。
細め(黒線)、太め(青線)を重ねると下図のようになります。
微妙に青線の方が線が太めです。
個人的には線がすっきりして見やすいかなと思うのでグラフの形は下図のような形がおすすめです。
上図のようなグラフの形を基本形に、場合によって奥に行くほど線を消したい時には下図のように点の位置を下へ移動すれば対応できます。
こんな感じにするのがおすすめです。
線の奥行き−グラフの細かな調整
↑グラフの曲線を調整するとより手前で線が消えます。
↑右肩上がりのグラフにすると手前に行くほど線が消えます。
結構線は消えちゃいます。
↑このくらいに曲線を調整すると程よいかと思います。
こんな感じで色々調整してみても楽しいかと思います。
ですが、私は横着して先ほどのおすすめ設定でほぼ固定でLT変換していますが、支障なく線は出ているので設定を毎度変更して調整とかは必要ないと思うので気負わずでいいかと思います。
テクスチャ線画には適用されないので別途消したりが必要になるのでご注意ください。
外枠線(アウトライン)のみ適用
ver3以前は「外枠線のみ適用」、以降は「アウトラインのみ適用」の名称の項目です。
アウトライン以外は奥へ行っても線が細くならなくなるので全体にオフよりオンの方が線が太い印象になります。
オフ(黒線)、オン(青線)を重ねると下図のようになります。
微妙に青線の方が線が太めです。
そもそもアウトラインは下図のような3D素材のフチ部分のことかと思います。
背景の3D素材のような大きく、特に室内の3Dではカメラアングルによってはキャンバス上にアウトラインは存在しなかったりすることもあるかと思います。
廊下の3D素材も境界効果でフチをつけてみると上図のようになります。
端に壁がなく、穴が空いた状態なのでそこだけ赤線があります。
赤線部分のみがアウトラインに当たると思われます。
なので「線の奥行き」をオンにして「アウトラインのみ適用」をオンにすると赤線以外の部分は線は均一な線幅になると思います。
これは結局「線の奥行き」をオフにしたような状態になるかと思います。
そのため、「アウトラインのみ適用」をオンにする時は小物の3D素材だけ使うような時にお好みに合わせてオンにするといいかと思います。
個人的はここの項目は基本的にオフでいいかなと思う設定です。
スムース(スムーズ)
ver3以前は「スムース」、以降は「スムーズ」の名称の項目です。
数値を上げると線のカクカクが和らぐようです。
↑こんな感じになります。
上段は球のプリミティブ、下段は公式素材の「高級車_レイヤー別」のタイヤ部分です。
5くらいにならないと変化が起きにくいかもしれません。
10にしても変化が出ずカクカクなままの部分もあります。
それでもカクカクが軽減される所もあるのでうまく活用すると結構有効ではあると思います。
なのですが、時々線が変になるので小物にならまだいいのですが、いろいろなものが混在する背景など範囲が広いものに使用する際には注意が必要です。
上図では10だと座面がとってもふっくらしています。
どういった条件でこのような曲線になりやすいのかはわからないのですが、カクカクをなめらかにしたいと思っていたら違うところが極端な曲線になる事が時々起こります。
こうなるとトーンともずれます。
個人的な感覚としては曲面の中に混じっている直線が荒ぶりやすいようには思います。
以前は低い数値で一応はスムースをオンにしてLT変換を行っていたのですが低い数値ではほぼ効果は感じず、ものによっては予想外の箇所でスムース1でも線が荒ぶる事が稀にあるので最近はオフにしています。
明確にここのカクカクをなめらかにしたいという時にスムース5くらいでオンにしています。
スムースがオンの時はLT変換後に線が荒ぶっている所がないかのチェックも行った方がいいかと思います。
油断していると仕上げ作業を進める途中で「ここの線が変になっていた!」と気づく事も案外あるのでスムースを使用する際はご注意ください。
注意書きで「※スムーズレベルを上げるとテクスチャやトーンワークとの間にずれが生じることがあります。」とあります。
スムーズの設定はあくまで3D線画に対してのものなのでトーン類のカクカクはそのままです。
そのため下図のように線はつるっとしてもトーンはカクカクしたままなのでそこに修正が必要になります。
個人的には可能ならなるべく形状的にツルツルした3D素材を選んだ方がLT変換後の修正は少なくて済むのでおすすめです。
テクスチャ線画
ver3以前は「テクスチャのライン抽出」、以降は「テクスチャ線画」の名称の項目です。
テクスチャ線画につきましては3D線画とは別のやり方で線画を作成します。
3D線画は3D素材の形状など3D情報から線画が作成されますが、テクスチャ線画は2D画像としての情報から線画が作成されます。多分。
チェックをオフにすればレイヤーは作成されません。
ですが、個人的にはオンにして作成した方がいいと思います。
線画として情報量が増えますし作風に合わせて非表示にする、一部だけ使う等の選択肢ができるのでとりあえずあるといいかなと思います。
各項目ごとに解説していきます。
テクスチャ線画はバージョンによってLT変換の設定のレイアウトが結構違っています。
今回はver3以降での項目の並び順で解説していきます。
テクスチャ線画の項目の画像では3D線画で作成されたレイヤーは非表示にし、テクスチャ線画のレイヤーだけ表示しています。
線の拾い方が2種類あるのでお好みでお選びください。
線の検出方法−エッジ検出処理1(グレー)
ver3以前は「エッジ検出処理1」、以降は「グレー」の名称の項目です。
線の検出ー線幅(ライン幅)調整
0~5から選びます。
数字が大きくなるほど線が太くなります。
線幅ではなく線幅調整なので0でも線は出ます。
場合にもよりますが個人的には0~1くらいで十分かなと思います。
作成されたレイヤーは「アルファの閾値」を調整すると線の太さが変更できて便利です。
LT変換後にぜひこちらの調整もしてください。
線の検出ー線の検出量(エッジ閾値)
0~255から選びます。
ちょっと注意が必要なのですが、
ver3以前の「エッジ閾値」は
数字が低いほど線を拾い、数字が高いほど線を拾いません。
ver3以降の「線の検出量」は
数字が低いほど線を拾わず、数字が高いほど線を拾います。
今回の検証はエッジ閾値の方でやっています。
なので数値が高いほど線は拾われないです。
255だと真っ白です。
個人的には低めの数値でたくさん線が出た方がいいかなと思います。
不要なものはあとから削げばいいので。
場合によっては3D線画で出なかった線がテクスチャ線画で出るので加筆を省略できることがあります。
ただ、例の画像のように木目部分にたくさん線が出るので作風によってはそれが邪魔な場合もあるかと思います。
ここへの対処法、考え方は後ほど詳しく解説します。
線の検出ー線の検出方向
正直ここら辺の仕組みは私はちゃんとはわかっていません。
まずは一方向ずつLT変換した結果を見ていきます。
設定は下図のようにしています。
検出方向だけそれぞれ変えています。
複数の方向を選択すると上図の各方向での結果の線が組み合わさったものになるかと思います。
下図は検出方向を4方向全て選択しているので上図の各方向での結果の4つを合わせたものになると思います。
線の出方は勝手にこうかなと思っているだけなので全然嘘かもしれないですが、下記のような感じだと思います。
まず、色が切り替わる場所に線が出るのかなと思います。
本当に簡易ですが、下図のような感じです。
さらに検出方向は下図のように線がそれぞれの線に対応しているのかと思います。
実際は上図と違い、テクスチャや陰影などもっと複雑なのでこんなに簡単ではないのですが…。
基本の考え方としては上図の感じだと思います。
例えば例の教室の3Dですが、ドアの木目をあまり出したくない場合に木目は縦の線なので左(青)と右(緑)のどちらかの方向をオフにすると下図のようになります。
下図の4方向全て選択しているものに比べると木目の線が細めです。
以上のような調整も可能です。
基本的には4方向すべて出るようにしておいて調整したい時だけ変えてみるといいかと個人的には思います。
階調化ー階調化してから抽出
「階調化してから抽出」はどのバージョンでも同じ名称の項目です。
オンオフが選べます。
オンにすると名称通りに階調化された状態を元に線が出ます。
階調化とは何かと言いますとこの場合は3Dレイヤーをグレースケール化した場合に白~グレー~黒までの濃淡を255段階に分け、例えば0~50までの濃さの色の箇所ははグレー10%表示する、51~150はグレー30%、151~255はグレー50%と色を振り分ける…みたいな感じです。多分。
どの濃度の範囲を何色にするかは上図を変更すれば自由に決められます。
スライダーを動かせば範囲が、数値を変えれば色が変えられます。
100は黒、0は白です。
なので30ならグレー30%です。
実際に「階調化してから抽出」をオンでLT変換すると下図のようになります。
椅子の背もたれ部分なんかは顕著ですが、ちょっと違和感があります。
トーンレイヤーも作成してみます。
テクスチャ線画の「階調化してから抽出」の設定と同じ設定でデフォルトでLT変換します。
線とトーンを重ねてみます。
下図はテクスチャ線画が見やすいようにトーンはレイヤーカラーを青にしています。
トーンの色の境目部分に線が出ています。
「階調化してから抽出」をオンにするとこのように階調化された結果から線画を作成するようです。
ただ、この項目をオンにしてもトーンは作られません。
トーンレイヤーを作成したい時は後ほどのトーンの項目で設定します。
前述のように色が切り替わるところに線が発生すると思いますので階調化すると先程とはちょっと違った感じになりました。
↓「階調化してから抽出」オフ
↓「階調化してから抽出」オン
階調化したことで陰影とテクスチャとの情報がごっちゃになっているので線画としてはちょっと不自然なところが発生しています。
テクスチャ線画の名称の通りにテクスチャの線画がメインでほしい場合には光源をオフにして陰影が出ないようにした方がいいかもしれません。
陰影がない方が当然ながら情報がすっきりします。
光源をオフにして「階調化してから抽出」オンでLT変換すると下図のようになります。
結構線が減りますが、3D線画のレイヤーやトーンも表示されてテクスチャ線画のレイヤーのアルファの閾値の調整も少ししましたらそれなりに漫画の背景っぽさはありますし、光源オンの時より余計な線が出ていないです。
机の天板の木目ちょっと消えちゃってますが…。
これだと不自然な線の出方にはなりにくいですが、作風にもよると思うのでお好みに合わせてください。
また、少しテクスチャ線画とトーンがズレていたり、線が出ていないところもありました。
これは「階調化してから抽出」をオンにした時、階調化はプレビューのように擬似的に行い、そこから線を抽出するので実際に階調化したものとズレが生じているのかも?と思ったりします。
全然違うかもですが。
そして上図はクリスタver1で行なったので最新版だとずれが解消されていたりするかもです。
この辺りも気になるようなら注意しておいた方がいいかと思います。
個人的には「階調化してから抽出」はオフでいいかなと思いますが、作風次第かと思いますのでお好みに合わせてオンオフ設定してください。
階調化ー黒ベタ閾値
「黒ベタ閾値」はどのバージョンでも同じ名称の項目です。
オンオフが選べます。
これをオンにするとテクスチャ線画のレイヤーに黒ベタも足されます。
0~255から選びます。
数値が低いほどベタの範囲が少なく、数値が高いほどベタの範囲が広くなります。
黒ベタの範囲の作られ方は先程の階調化の説明のように3Dレイヤーをグレースケール化した場合に白~グレー~黒までの濃淡を255段階に分け、例えば黒ベタ閾値を100としたなら100までの濃さの色の部分に黒ベタが作成されるのだと思います。多分。
オンオフはお好みで、オンの場合には数値はその時々に合わせて調整してみるといいかと思います。
ですが、黒ベタはテクスチャ”線画”のレイヤーに追加されます。
線画のみのレイヤーではなくなってしまいます。
個人的には線画とベタが別々のレイヤーになっている方がいいかなと思います。
黒ベタを作成したい場合にはトーンの方で黒のトーンレイヤーを作る方がオススメではあります。
黒ベタ閾値をオンで黒ベタを作ると例えば黒ベタを削りたいなと思った時に一緒にテクスチャ線画も削れてしまって困るような場面もあるかと思います。
黒ベタ閾値はオフにしてトーンを作成する時に濃度の数値を100にすれば黒のトーン
になります。
黒ベタの閾値もトーンを設定する時も基本的に同じ仕組みでベタやトーンの範囲は決まると思います。
指定した濃さの範囲の色をベタやグレー30%などの色で表示するということだと思います。
なので「黒ベタ閾値」をオンにしても、トーンの設定で黒のトーンを作ってもキャンバスへの表示のされ方としては違いはありません。
黒ベタ閾値をオフにしてテクスチャ線画は線だけにし、黒ベタは黒のトーンを作成すれば別々のレイヤーにできます。
そのため、個人的には黒ベタ閾値はオフがおすすめではあります。
ひとまずテクスチャ線画の線の拾い方の1つ目は以上です。
線の検出方法−エッジ検出処理2(モノクロ)
ver3以前は「エッジ検出処理2」、以降は「モノクロ」の名称の項目です。
線の検出ー線幅(ライン幅)調整
先程の「エッジ検出処理1」「グレー」での解説と同様です。
⚠️
線の検出ー線の密度(エッジの高さ閾値)とごみの除去量(変化量勾配閾値)
正直この項目のことは全然わかっていません。
すみません。
1つ目はver3以前は「エッジの高さ閾値」、以降は「線の密度」の項目です。
2つ目はver3以前は「変化量勾配閾値」、以降は「ごみの除去量」の項目です。
それぞれ0.00〜10.00から選びます。
ユーザーガイドにて解説もあるのでそちらもご覧ください。
とはいえ私はなるほど、わからんだったのでこの項目の解説はちゃんと解説できずです。
先ほどと同様に色が切り替わるところに線が発生するのだろうと思われるのですが、「エッジ検出処理1」「グレー」の時よりもたくさん線が出やすいので小さな色の差でも線が出やすくできるのかなと思います。
なのでちゃんと仕組みを理解されている方だとこちらの方がより細かな調整ができそうなのかなと思います。
具体的にどういう仕組みでどんな風に線を拾っているか全然わかっておらずなのでこう設定するといいといったことがお伝えできずですが…。
まずはLT変換をしてみます。
線の密度とごみの除去量をそれぞれ0、5、10に設定して9パターンの組み合わせでLT変換しました。
それ以外は上記の設定で行なっています。
線の密度(エッジの高さ閾値)は数値が高いほど線の連続性が上がり、線が途切れないみたいです。多分。
ごみの除去量(変化量勾配閾値)は数値が高いほど線が消えます。
ごみの除去量(変化量勾配閾値)が0だと線の密度(エッジの高さ閾値)が0、5、10どれでもLT変換の結果は同じでした。
ごみの除去量(変化量勾配閾値)が5だと線の密度(エッジの高さ閾値)が0、5、10の時はほぼ変化がありませんでした。
下図は線の密度が0と10と重ねたものですが、非常に少しながら違いがありました。
こんな感じだったので線の密度(エッジの高さ閾値)では変化があまりありませんでした。
ごみの除去量(変化量勾配閾値)が10だと線の密度(エッジの高さ閾値)が0、5、10どれでもLT変換の結果は同じでした。
真っ白でした。
以上を踏まえるとごみの除去量(変化量勾配閾値)が重要そうです。
一応、線の密度(エッジの高さ閾値)とごみの除去量(変化量勾配閾値)以外の設定を変更して試してもみました。
線幅(ライン幅)調整を0から3にしてみました。
線が太くなった以外は変化の仕方に違いはなかったため線の密度(エッジの高さ閾値)の違いではほぼ変化がないのは変わらずでした。
そんな訳ですみません。
こう設定するとこうなるということがちゃんとわかっておらずで半端な内容です。
とりあえずごみの除去量(変化量勾配閾値)は極端な数値には設定しない方が良さそうです。
おそらく写真のような複雑なテクスチャのものに向いているのではと思ったりはします。
線の密度(エッジの高さ閾値)は微調整用なのかなと思うのでとりあえずごみの除去量の数値に重きを置いて設定した方が良さそうです。
階調化ー階調化してから抽出
先程の「エッジ検出処理1」「グレー」での解説と同様です。
↓「エッジ検出処理1」「グレー」で階調化
↓「エッジ検出処理2」「モノクロ」で階調化
線の拾い方は違うので作成される線画の様子は「エッジ検出処理1」「グレー」の時とは違います。
階調化ー黒ベタ閾値
先程の「エッジ検出処理1」「グレー」での解説と同様です。
ver3以降では「モノクロ」の名称になっているように作成されるテクスチャ線画のレイヤーはモノクロです。
そのためグレーと違って閾値での線の調整ができません。
この点からも個人的にはグレーの方がおすすめではあります。
ですが、やはり好みによるところは大きいと思いますのでお好みに合わせて選んでください。
ひとまずテクスチャ線画については以上になります。
トーン
トーンにつきましてはその名の通りにオンにするとトーンが作成されます。
お好みに合わせて設定してください。
トーンワーク
階調化をオンにすると下図のようにコントローラーが表示されます。
トーンの色の濃度やスライダーの位置などはお好みで設定してください。
ただ、トーンについては調整が難しく、3D素材によって毎度設定は変えねばならずちょっと扱いにくいです。
のちほどトーンについておすすめの方法も書かせていただきます。
トーン化の際の設定につきまして網点のトーンでしたらデフォルトの設定で特に問題なくトーン化されると思います。
種類、線数、角度は必要な場合はお好みに合わせて変更してください。
上図の設定でLT変換すると下図のようになります。
トーンはべた塗りレイヤーになっています。
階調化をオフにすると下図のように3Dレイヤーをグレースケール化したレイヤーが作成されます。
上図はトーン化されたものですが、クリスタのver3以降はグレースケールの項目をオンにするとトーン化されません。
ver3以前にはこの項目はないのでトーン化した状態のレイヤーのみ作成できます。
LT変換後にトーン化をオフにすればグレースケールの状態になります。
お好みに合わせて設定してください。
以上がLT変換の設定の解説になります。
一部あんまり解説できておらずなので申し訳ないのですが…。
お好みに合わせて設定を行ってください。
もっとLT変換を活用する
こんなことをするともっと使い方の幅が広がるかもということを書かせていただきます。
テクスチャ線画を3D線画の補助に使うかテクスチャの補助に使うか
テクスチャ線画はあんまり神経質にならずともそれなりの線画にはちゃんとなってくれます。
さらにこだわりたい人向けの内容です。
テクスチャ線画は3D線画の補助になる
先程も書きましたが、場合によっては3D線画で出なかった線がテクスチャ線画で出るので加筆を省略できることがあります。
例えば3D線画は細かな凹凸や少しだけ間が空いて並んでいるオブジェクトなどは線が出にくいです。
↑3D線画のみだと細かな凹凸がうまく出ないこともあります。
↑テクスチャ線画を追加するとうまく線が出ることもありますが、前述したようにテクスチャ線画は2D画像から色の境目に線が生じるようなので左の立方体は凹凸も同色なので陰影で色の差がない所には線が出ません。
このように完璧に補完してくれる訳ではないのでその点は注意が必要です。
右の立方体のように凹凸に色の差があればいい感じに補完してくれます。
ポスターのようなものは3D線画で線を拾いにくいとも書きましたが、色の差で線が生じるテクスチャ線画では色の差があれば凹凸がなくとも線を拾ってくれるのでいい感じにできそうな時はテクスチャ線画は活用していくといいと思います。
↑3D素材が小さく表示されていると小さな隙間の3D線画の線は飛びやすいです。
↑テクスチャ線画を追加すると少し線が補完されますが、小さく表示される時は2D
画像も潰れ気味になるのでテクスチャ線画でもうまく線が作られないことはあるので注意は必要です。
↑並んだ立方体の上面の線は補完されていませんが、LT変換前をみると小さく表示されている影響で陰影が結構潰れています。
なので綺麗に出ていません。
テクスチャ線画にも限界はあるのでこういう所は諦めて加筆修正するといいかと思います。
隙間なく、3D素材がべたっとくっついているとクリスタでは線はそもそも出てない仕様です。
この場合は右の立方体の凹凸にはテクスチャ線画で線は出ますが、並んだ立方体の隙間部分に陰影ができるということがないのでべたっとくっついているとテクスチャ線画でも線は出ないです。
ただ、上図の木目部分のようにテクスチャ部分にたくさん線が出ると作風によってはそれが邪魔な場合もあるかと思います。
例えばふわっと可愛らしい作風の少女漫画などには馴染まなさそうです。
この場合、まずはLT変換時にレンダリング設定の「テクスチャを使用する」をオフにするという選択ができます。
文字通りテクスチャが使用されなくなるので木目が消えます。
すっきりした線になります。
ただ、「テクスチャを使用する」をオフでLT変換するとトーンもテクスチャなしの無地になります。
下図のようにテクスチャ線画でテクスチャの線は拾わず3D線画の補助に使い、トーンでだけテクスチャが欲しい場合もあると思います。
その場合はとりあえず3パターンあるかと思います。
1. 「テクスチャを使用する」をオフにしてLT変換し、その後「テクスチャを使用する」をオンにしてもう一度LT変換するなどしてテクスチャのあるトーンを用意して差し替え。
2. 「テクスチャを使用する」をオンにしてLT変換し、その後「テクスチャを使用する」をオフにしてもう一度LT変換するなどしてテクスチャ部分に線のないテクスチャ線画を用意して差し替え。
3. 「テクスチャを使用する」をオンにしてLT変換し、その後テクスチャ部分に選択範囲を作ってテクスチャ線画を消すかマスクする。
お好みによるかと思います。
ちょっと解説を入れたい部分入れていきます。
2に関してはLT変換するより、レイヤープロパティのライン抽出を活用した方がいいと思います。
レイヤープロパティのライン抽出でテクスチャ線画作成
LT変換のテクスチャ線画の項目だけ3Dレイヤーに行われるのだと思います。
この際、「エッジ検出処理1」「グレー」の方法でテクスチャ線画を設定したものがキャンバス上でプレビューされているような状態になります。
「エッジ検出処理1」「グレー」と設定の項目は一緒です。
先程の解説を参考に設定してください。
オブジェクトツールを選択している時は3Dレイヤーの操作中になるのでライン抽出が適用された状態は確認できません。
ver4以降は「3Dプリミティブ・3Dデッサン人形への描画」の機能によってブラシや消しゴムツール選択中も上図の状態になりますのでご注意ください。
ライン抽出の設定完了後に3Dレイヤーを複製し、ラスタライズ後にレイヤーの表現色をモノクロにすればLT変換で作成されるテクスチャ線画と同じ状態になります。
閾値での線の調整もできます。
先程の2の方法を行う場合、「テクスチャを使用する」をオフにしてから上記の手順でテクスチャ部分に線のないテクスチャ線画を用意し、LT変換で作成されたテクスチャ線画と差し替えるといいかなと思います。
次に3の方法であとで選択範囲を作って消す方法があります。
私の出品している3D素材ではなるべくテクスチャ部分を色域選択できるマテリアルを用意しています。
他の出品者の方も色域選択用のマテリアルを用意してくださっていることがあるのでマテリアルはチェックしてみるといいかと思います。
色域選択用のマテリアルがなくても「テクスチャを使用する」をオフにした際に場合によっては色域選択できるようになる時もあります。
この辺りについては下記のTIPSの解説をご覧ください。
先程の教室も色域選択で木目部分を選択すればその部分のテクスチャ線画を消すなり、切り取って非表示にするなり、マスクするなりで木目の線をなくせます。
色域選択がない場合には3D線画の線から選択範囲を作成すれば手間は必要ですがテクスチャ部分を消せます。
上図のような場合は範囲が広いのでちょっとしんどいですが…。
とりあえずそんな感じにしてみるといいかと思います。
また、線画の補助に使うには光源はオンにした方がいいです。
陰影があった方が情報量が上がりますし、着色やテクスチャがない3D素材の場合には線は全く出なくなってしまいます。
上図はクリスタの公式素材の車の3D素材を「テクスチャを使用する」をオフにしたものです。
テクスチャ線画は上図のように陰影を参考に線が作られます。
光源をオフにすると真っ白になり、当然ながら線はなく、3D線画の補助にはなりません。
テクスチャ線画でテクスチャを補助する
テクスチャ線画の名の通りテクスチャの線画を得たい場合はテクスチャにもよりますが、光源をオフにした方がいいかと思います。
前出の階調化したテクスチャ線画では陰影とテクスチャがごっちゃになってあまりいい状態ではありませんでした。
逆に言えば陰影とテクスチャで別々にするといい感じになりやすいです。
光源をオフにすると着色やテクスチャから線が拾われます。
上図は光源をオフにして作成したテクスチャ線画です。
とはいえテクスチャが元々陰影の入った画像である場合は影響を受けるのでシンプルな線画にはなりにくいのでその辺りはご注意ください。
ライティングされたテクスチャはカラーイラストに強いかと思います。
モノクロ漫画に使用する際はリアル調の背景に仕上がりやすいと思います。
テクスチャや陰影と情報が多いとテクスチャ線画の線も多くなります。
作風によりますが、邪魔になりそうな時テクスチャ部分のテクスチャ線画は消すか閾値を調整するといいかと思います。
光源をオンにし、「テクスチャを使用する」をオフにする事で着色と陰影から線が拾われます。
先ほどの3D線画の補助として使いたい時の場合のやつです。
こだわりたい場合はライン抽出を活用して
・3D線画を補助
・テクスチャを補助
それぞれの目的別に2つテクスチャ線画を用意してみてもいいと思います。
下記のTIPSのようにテクスチャを調整する方法もあります。
テクスチャ部分はこちらの方法で調整する場合にはテクスチャ線画は3D線画の補助目的のみで作成するようにしてもいいかと思います。
テクスチャ線画で線にニュアンスを追加
テクスチャ線画にはさらにこんな線も追加してみると楽しいですよというものがあります。
下図のように線の太さに違いを作れます。
↑右図にテクスチャ線画を足して左図のようになります。
今回、検出方向の項目を活用して線を足します。
窓から光が入っているとして右側が線細め、左側が線太めを目指して進めていきます。
上図はカーテン部分だけ下記TIPSのやり方で余計な線を消しています。
ここにライン抽出で作った線を足していきます。
まずは3D線画の補助としてのテクスチャ線画を入れます。
特に工夫はないテクスチャ線画です。
次に窓から反対側の左側の線を太くするために検出方向を左だけ選択して線画を作ります。
左側の線が太くなりました。
次に右側の線を細く削ります。
検出方向は右でレイヤーカラーを白で設定します。
右側の線が細めになりました。
下図の最初の状態に比べると線の均一さが削げています。
仕上げを追加すると下図のようになります。
線に関してはカーテン部分の線が太く感じたので3D線画の補助としてのテクスチャ線画のカーテン部分だけマスクをして非表示にしました。
あとはテクスチャは下記のTIPSのやり方で整えました。
トーンも表示させて一部消しグラデーションだけしました。
多分LT変換を開始してから15分くらいで上図のようにできます。
さらにブラシ形状を変更したりすればより3Dっぽさを減らせると思います。
とはいえ検出方向については機械的に判別されていると思うので完璧ではないと思います。
上図だとロッカーの左奥の線が細くなってしまっています。
そういうところへの加筆修正は必要かなと思います。
レイヤーカラー白で作る線画を追加するだけでも線の感じを気軽に変えられるので良ければやってみてください。
トーンは閾値で調整
トーンに関しては閾値で調整するやり方を非常に推したいです。
私はなんでもかんでも閾値で調整したがる人間なのですが⋯。
閾値は微調整が利くので個人的に非常におすすめです。
↓閾値で調整に関してはこういう素材も出しています。
背景作成に良ければご活用ください。
本項では先程からご紹介している下記のTIPSのやり方でトーンを作ります。
階調化や黒ベタ閾値の説明のように階調化したトーンは下記のように作られます。
3Dレイヤーをグレースケール化した場合に白~グレー~黒までの濃淡を255段階に分け、例えば0~50までの濃さの色の箇所ははグレー10%表示する、51~150はグレー30%、151~255はグレー50%と色を振り分ける…みたいな感じです。多分。
通常、階調化してLT変換で作成されたトーンはベタ塗りレイヤーで調整ができません。
場合によってはトーンがいい感じになるまでプレビューを確認したり、LT変換をやり直したり⋯ということはあるかと思います。
これをLT変換時ではなく、LT変換後に調整できるようにします。
上記のTIPSではLT変換済みの背景にテクスチャ調整用のレイヤーを追加するために3Dレイヤーをラスターレイヤーにしますが、今回はLT変換をする段階なのでLT変換でトーン用の画像を用意します。
トーンは下記のように設定してください。
階調化はせず、グレースケールにしてください。
ver3以前のクリスタの場合にはグレースケールは選べないのでLT変換後にレイヤーのトーン化をオフにしてください。
LT変換が完了したら作成されたトーンのレイヤーの表現色をモノクロに設定します。
レイヤーカラーをオンにし、お好みの色に設定します。
下図ではグレー30%にしています。
閾値を調整すればトーンの塗られる範囲が変わります。
レイヤーを複製し、レイヤーカラーを変えれば複数の色のトーンを用意できます。
レイヤーの並び順はより色が濃いものが上に来るようにしてください。
下図は黒ベタのトーンを追加しました。
上図は立方体なので変化が少なめですが、複雑なテクスチャであるほど閾値での微調整は非常に便利です。
以上です。
前述のLT変換のオートアクション素材では閾値で調整できるトーンも勝手に用意してくれるのでおすすめです。
陰影だけのトーンを用意してくれたり通常のLT変換だけだとできないこともできるオートアクションがあります。
↑通常のLT変換だと着色やテクスチャのある時は陰影だけのトーンは作れません。
↑オートアクション使用でこんな感じかつ下図のように閾値で陰影の範囲の調整もできます。
マテリアルがあっても陰影が綺麗に出るオートアクションもあります。
↓通常のLT変換結果
↓オートアクションを使用した結果
これも閾値で陰影調整できます。
通常よりもさらにトーンにこだわりたい場合におすすめです。
LT変換の設定に関することはひとまず以上になります。
おわりに
長々したものをお読みいただきありがとうございます。
間違いや不足している部分があるかもしれませんが、ある程度お役には立つかと思います。
3D素材を活用した背景の作成はなかなか奥深いので本TIPSの情報で使えそうなところがあったら使ってもらえたら嬉しいです。
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