この記事では以下について解説していきます。
・シンプルモードのアニメーション機能の使い方
・いきいきした動きのアニメーションを描くコツ
今回描いていく見本はこちら。
Youtubeに動画版の解説も投稿していますので、お好きな方をご覧ください。
アニメーションを描くコツの解説は、真似しやすいように次のステップで進めていきます。
1.ボールで描く
2. 棒人間で描く
3.キャラクターを描く
4. 応用
シンプルモードのアニメーション機能の使い方
まずはアニメーション用のファイルを新規作成します。
シンプルモードで、新規ファイル作成>アニメーション を選択します。
今回は16:9のキャンバスで作業するので、こちらをタップ。
新規キャンバスができました!各機能について解説します。
タイムライン
左のコマ→右のコマの順番で再生されます。
シンプルモードでは1コマあたりの時間が12分の1秒(=12fps)になります。
※スタジオモードではfpsをさらに自由に設定できます。
オニオンスキン
今みている前後のコマが透けて見える機能です。
「…」アイコンの「オニオンスキン」でオンオフ可能。
オニオンスキンをオンにすると、今選択しているコマの一つ前が青、次のコマが緑色で表示されます。
動きの確認をしたい時はオンに、1つのコマに集中して描きたい時はオフにするとよいです。
コマの追加
「+」ボタンでコマを追加できます。現在選択しているコマの次の位置に、新しいコマが追加されます。
コマの削除、複製
今選択しているコマをタップすると、こんな吹き出しが出てきます。
「複製」で、今選択しているコマと同じコマが1つ追加されます。
「削除」で、今選択しているコマが削除されます。
コマの入れ替え
タイムライン中のコマをドラッグしてやると、選択中のコマの位置を動かして順番を変えることができます。
ボールで描く
まずはボールを動かすシンプルな動きから始めてみましょう。
新規ファイルを作って、1コマめに丸をひとつ描きます。簡単ですね。
このコマを複製して、丸を左に移動します。
右の丸から左の丸に移動する動きを描いてみましょう。
1番最初のコマを選択して、新しいコマを追加します。
オニオンスキンモードがオンなので、前後の丸が透けて見えますね。
二つの丸の真ん中に、丸を新たに描きましょう。
動きのスタートとゴールを最初に決めて、その間を埋めるように描いていくとやりやすいですよ。
さすがに3枚では少ないので、続いて真ん中の丸と両端の丸の中間に丸を描きます。
▶︎ボタンを押すと再生されます。なんとなく動きました。
でもちょっとさえない雰囲気。
もっとアニメらしく、キレのいい動きにするにはどうしたらよいでしょうか?
今の状態だと、丸は機械的に一定速度で動いていますが、自然のものでこういう動き方をするものは少ないです。
そこで、2、4の丸の位置を、1、5に近づけます。
動き始め、止まる直前は同じ時間でも少ししか移動しておらず、真ん中は移動量が大きいので動きが素早い状態になります。
続いて、変形を入れていきます。
素早く動くものは、進行方向に沿って形をつぶしてやります。
空気抵抗が少なくて早く動けそう。
さらに残像も追加してやりましょう。漫画でもよくみる効果線を追加します。
真ん中だけ突然ぺしゃんこになったので、
前後のコマの丸はこれにつながるように少しだけ上下につぶしてやります。
ついでに、最初と最後のコマは複製して3コマくらいにしておくとみやすくなります。
すばやさを感じる動きになりました。
ちなみにですが、効果線を使うと少ないコマでも動きを想像させることができて便利です。
左は何が起きているかわかりにくいですが、効果線を追加した右は円状に手の軌跡がわかりやすいです。ついでにパシッ!という衝撃を表現する漫符表現もつけたので、往復ビンタになりました。
先ほど動かした丸をさらに「生き物っぽく」していきます。
私たちが何かアクションを起こすとき「予備動作」が入ります。今回は、進行方向の反対側に向かって、力をぐっと「タメる」動きを描いてみましょう。
最初のコマの次に新しいコマを作成します。動きたい方向(左)と反対側(右側)に向かって、ぐーっと伸びをしてみましょう。
1コマだとさすがに早すぎるので、前後にさらに1コマずつ足してやります。
この調子で、左側にも手を加えてみましょう。
①到着直後、スピードを出しすぎて行き過ぎちゃった!
②止まりきれずに、もうちょっとだけ伸びる
③ゴールに向かってもどってくる
→end(最初に作成した終点のコマ)
というイメージです。スピードを出していたのにいきなりピタッと静止できるのはアスリートくらいのものです。通常は「行きすぎちゃった!」が起こりがち。
再生すると↓のように動きます。最初のと比べると、ずいぶん変わったと思いませんか?
とにかく○を描くだけなので、ここまでは初心者でも真似しやすいと思います。
以下の点を実感できたでしょうか?
・動きを描く際、等間隔ではなく、寄せたり離したりすることでスピードをコントロールできるし自然な動きになる。
・効果線などの漫画的表現はアニメーションでも活躍する。
・予備動作を入れるといきいきする。
棒人間で描く
つぎはボールを棒人間に置き換えてみましょう。
動きのキー(鍵)になる目立つコマを先に描いて、間を埋めていくとやりやすいです。
最初のうちは「キーになるコマ」がピンとこないと思うので、「一番〇〇なところ」を優先してみましょう。
たとえば今回の場合はこうなります↓
・一番最初、最後
・一番うごきがはやいところ
・一番力をためているところ
・一番左に行き過ぎたところ
まずは直立した棒人間を描きます。
最初のコマを選択して、新規レイヤーを作成しそこに描くと楽です。
②力をぐっとためるポーズ。
③勢いよく足を出して跳んでいきます。いちばん速いのはここ。
④左に行き過ぎたところは、ぐっと深く着地しました。
動きが想像しにくいときは、席を立って自分でポーズをとってみましょう
動きがつながるように、間のコマも埋めていきます。
なんとなく描いてみて、変だと思ったら消して、もう一度描いて、を繰り返してみましょう。
全部のコマを重ねて同時に表示すると以下ようになりました。
再生するとこんな感じ。
すばやく動く人になりました!
ボールのときに作った力をタメる動きや、調節されたスピードをそのまま流用することで、いきいきした動きになります。
元気がまだあれば、次のステップに進んでいきましょう。
キャラクターを描く
多くの人がやりたいのはこの部分ですね。
慣れてきたら、今までの工程は省いてここから始めて問題ありません。
素体に置き換える
まずは棒人間に肉を付けて、素体に置き換えましょう。このときも棒人間を描いた時と同じように
・新規レイヤーを追加して上から描く
・「キーになるコマ」 を先に描いてから、その間を埋める
とするとやりやすいです。
前後のコマ以外をオニオンスキンで確認したいときは、参考にしたいコマを複製&隣に移動させてもOKです。用が済んだら削除します。
(一番最初に描いた棒立ちを横に並べて描きたいときなど)
この素体を軽く整えたものをASSETSで無料配布します。まずはキャラクターを動かして遊んでみたいという方はご利用ください。
1から順番に各コマに並べていけばOKです。
パーツを足してキャラクターにする
ではいよいよ、この素体に服や髪を追加して、キャラクターにします。
人間は自分の意志で動きますが、服や髪は自分の意志で動かず、人間の動きに「あとからついてくる」ことを意識します。
簡単なモデルで説明します。
赤い丸が意思を持って動くもの、青線が意思を持たずついてくるものです。
左:線の形が変わらないと硬いもの、もしくは下に重いものがぶら下がったりしてピンと張っている状態にみえます。
右:線をよく曲げると、柔らかいものにみえます。髪の毛はこのイメージですね。
いちばん右に移動したときのコマを静止画でお見せします。
青線が赤丸より遅れて、左側に靡いている(置いて行かれている)のがわかります。
上記を踏まえて、素体に加筆します。
まずは普通に、キャラクターのパーツを追加。
ためるときは、パーツが遅れてついてきます。体から離れた部分(たとえば髪の毛の毛先)ほど、元の位置に置いて行かれてから、遅れて追いついてくるイメージです。
いちばんスピードが出ているコマは、さらに髪や服が置いてけぼりになっています。重力に逆らって浮いているようにも見えますね。
納得いく動きになったら清書します。
こんなアニメーションになりました。
応用
さて、ここからはおまけの応用課題です。
キャラクターにあわせてポーズを変える
さきほどの素体を見て、「自分が描きたいキャラクターはこんなポーズをとりたがらないぞ」と思った人もいるでしょう。
大切なのは、最初の動く丸のイメージを意識しておくことです。
それぞれの丸がどんなポーズになるかは、キャクターに合わせて決めればよいのです。
今回は、おしとやかなお嬢様を例に考えて「タメ」の動きを置き換えてみます。
スカートをつまんでクルッとターンしました。スカートの中では膝を軽く曲げてジャンプの準備をしています。
ジャンプ中も背筋が伸びていて、つま先までピンとのばして優雅な雰囲気に。
…といった具合でポーズを置き換えていきましょう。
なめらかさが物足りない時は、コマ数を増やしてしまいます。
優雅な動きには時間がかかる=コマ数が必要なのです……
こんな動きになりました。
もっと荒々しいポーズだったり、ひょうきんなポーズだったり、いろんなキャラクターに合わせていろんなポーズで置き換えてみてください。
戻る動き
さらにおまけ課題です。右から左に移動した後、左から右に戻る動きを考えてみましょう。
行きと同じようにビュンと戻ってもよいですが、空中をくるくるジャンプしたり、途中でバウンドしたり、いろいろな戻り方があります。
これまで学んだことを応用して、あなたの手でオリジナルの動きが作れるか挑戦してみてください。
お読みいただきありがとうございました。
手描きアニメはとても楽しいです、ぜひ挑戦してみてください。
Commentaire