【簡単】3Dオブジェクト→LT変換した線をキレイにする方法

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ICHIoekaki

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CLIP STUDIO PAINTにはイラストや漫画を描くための便利な機能がたくさんありますね。

中でも3Dオブジェクトから線画にする「LT変換」機能は背景を描く場合にはとても便利です!

 

ただこれ、いまいちキレイに線画が抽出されなくて

よくわからない?????

と思ったことはありませんかね。

 

小さなコマの一部の背景に使いたい場合や、下書きにしたい場合などあまり時間をかけずに直感的に操作したいこともあると思います。

 

私はまだ「3Dオブジェクト」やベクター線画などについて、深く理解していないので、

 

今回は手っ取り早くできる方法だけ、備忘録として残しておきたいと思います。

なにかしらの創作のお手伝いになりましたら幸いです!


今回はこちらのアセットを使用させていただきます。

ありがとうございます!

 

【職員室のデスクセット】

こんな感じになるようにします!↓

◆3DオブジェクトからLT変換する手順

❶3Dオブジェクトを配置したレイヤーを右クリック

 

❷出てきたメニューの中の「レイヤーのLT変換」をクリック

❸「レイヤーのLT変換」を設定

今回は影やトーンを無視して、輪郭や線だけを抽出したいので下記の設定にしました。

 

  • ライン抽出:ベクターレイヤーにチェック

  • 線幅(お好みで):0.1mm

  • 検出精度(お好みで):90

 

※「検出精度」が高いほどポリゴンの面のフチを正確に読み取り、線で表現します。書き込みが増えるイメージです。

 

 

◆解像度を1200dpiにしてみる

そもそも、キャンバスの大きさ、3Dオブジェクトの大きさ、解像度が足りていないために、線画がきれいに抽出されていない事がほとんどです。

 

とりあえず大きくしてみましょう。

 

※決して描きかけの作品の中で試さず、新規のキャンバスで試してくださいね!

今回は極端に大きくして記事にしています。実際に作品に利用する場合は、コマの大きさや、印刷に出る最低限のサイズなどを考慮して試してみてくださいね。

 

普段からWEB用やカラーイラストを描いている方にとっては1200dpiって聞くとドキッとしますよね。

 

 


▼こちらが「A5サイズ 解像度350dpi」の画像


▼こちらが「A5サイズ 解像度1200dpi」の画像

これでも十分下書きには使えるかな?

 

 


▼こちらは「A4サイズ 解像度1200」の画像

LT設定は「検出精度」を「10」にして余計な線が抽出されないようにしてみました。


◆ ご注意 ◆

 

パソコンのスペックによっては変換に時間がかかります。

 

途中でフリーズが心配な方は、解像度を600dpiで試したり、キャンバス・オブジェクトのサイズを調整してみたり、

 

オブジェクトごとに別のキャンバスでLT変換作業をしたのち、必要なレイヤーだけ切り取って作品に張り付ける等の工夫をしてみてくださいね。

 

 

◆さらに線を修正したい場合

【部分的に修正】ベクター線の制御点を減らす

素材によってはこのような感じで強弱がついた線になることがあります。

▲強弱をわかりやすくするため、ブラシサイズを0.2mmにしています。

 

「オブジェクト」選択ツールで線をクリックしてみると

制御点がたくさんついていることがわかります。

 

点同士のつなぎめに若干の「入り抜き」が入っていることが原因です。

直線的なところはなるべく点が少ないほうが均等で綺麗な線になります。

 

というわけで点を減らしていきましょう!

 

 


手順

❶制御点の数を減らすためにサブツール「線修正」の「ベクター線単純化」ツールを選択します。

❷「ツールプロパティ」ウィンドウから「単純化」にチェックを入れて「度合い」をとりあえずMaxにします。

 

(最終的にはお好みの設定で大丈夫です。)

❸キレイにしたい線の上をなぞります。

どうでしょうか?直線がきれいになりましたでしょうか?

 

▼制御点の数もぐっと減っています。

入り組んだ背景や曲線では使いづらいかもしれませんが、一部分をきれいに見せたい時などに便利です。


【全体の線を修正】ブラシの形状とサイズ設定を変更する

こちらは制御点を減らさずに、点同士のつなぎ目を目立たなくする方法です。

修正する箇所が多い場合に便利です。

 

また、点を移動させたりしないので、全体が変形してしまうこともありません。

 

 

手順

❶線画レイヤーを選択し「オブジェクト」ツールを選択します。

❷「ツールプロパティ」からブラシ形状が「ペン」ツールになっているかを確認します。

▲ 変化がわかりやすいように、レイヤーの設定を「表現色:グレー」「ブラシのアンチエイリアス:弱」に変更しています。

 

❸スパナマークから「サブツール詳細」ウィンドウを表示します。

❹タブのほうから「ブラシサイズ」を開き

ブラシサイズの項目の右端にあるアイコンから

「筆圧」をオフにしてみましょう。

どうでしょうか?変化はありましたか?

制御点と点どうしのつなぎ目が滑らかになったと思います。


線を滑らかに見せたい場合

カラーイラストや細部をアップで見せたい時に「モノクロ」(2値)の設定だとカクカクした線が気になるかと思います。

 

❶線画のレイヤーを選択し、レイヤープロパティから

表現色を「モノクロ」から「グレー」もしくは「カラー」へ変更します。

 

❷「オブジェクトツール」を選択します。

 

❸「ツールプロパティ」ウィンドウからブラシサイズを小さくし、アンチエイリアスを「弱」(強さは好みで)にします。

 

より繊細ですべらかな線になります。


ご注意

 

漫画原稿などはあらかじめ入稿データの解像度やカラーモード(モノクロ2値が多め)が決められている所もあります。

 

保存・入稿する際はレイヤーのカラーモード、保存形式にご注意くださいね。


以上が「3DオブジェクトをLT変換した後のベクター線を簡単にきれいにする方法」でした。

 

最後までありがとうございました。

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