シンプルだから失敗しない! ちびキャラの描き方

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小林スメアゴル

小林スメアゴル

キャラクターイラストを描く時、通常の頭身ではうまく描けていても、ちびキャラを描こうとするとなんだか思うように描けないことはありませんか?

 

このTipsでは、シンプルな線と塗りだからお絵かき初心者の方でも失敗しないちびキャラの描き方 を3つのパートに分けて解説します。

 

「1. デフォルメの仕方」

「2. かわいく決まるポーズとモチーフ」

「3. 実際のちびキャラメイキング」

の順に進めていきますので、ぜひ参考にしてください!


このTipsはYouTubeで動画でも解説しています。

ラフから完成までのタイムラプス動画を交えて描き方を説明しているので良かったらそちらもご覧ください。

1. デフォルメの仕方

ちびキャラの最大の特徴は、小さくなったからこそのシンプルさとかわいらしさです。

 

今回解説するのは、太い線とベタ塗りを活用したシンプルなスタイルのちびキャラの描き方です。

線を減らし、色合いを工夫することで簡単にかわいいちびキャラが描けます!


■髪型のデフォルメ

①シンプルな形で捉える

髪型は複雑なディテールを省き、丸みをおびたシンプルな形状に落とし込みます。

髪の毛の束を少なくすることを意識しましょう。

②特徴を強調する

キャラクターの個性を表す部分(頭頂部のハネやヘアアクセサリー、角など)は省略せず、大きめに目立たせることでデフォルメでもキャラクター性が伝わります。


■顔と体のバランス

①頭身は1.5〜2頭身

今回解説するスタイルでは、頭身は1.5〜2頭身がかわいく仕上がります。

頭を大きく、体を小さく描くことでかわいさが際立つ上に、身体部分が小さいので立体感がうまく表現できなくても問題なく描くことが出来ます。

②顔のパーツの位置は低く

顔のパーツ(目・口・耳)は下の方に寄せ、目を大きめに描くと愛らしい印象になります。

  • 口は小さめがバランスが取りやすいです。

  • 鼻は描写しない方がちびキャラを描く際はかわいく仕上がることが多いです。

  • 眉毛は表情によっては省略してしまって問題ありません。眉毛は髪の毛と近い位置にありますので、線が密集することを避けるために眉毛がない方が良い場合も多いです。

不機嫌そうな表情などを描きたい場合は、目だけでは表情が表現しにくいので眉毛を描いてみましょう。

③キャラクターに合った瞳の表現を考えよう!

キャラクターの瞳の特徴をシンプルな表現に落とし込みます。

  • 瞳の表現は色々な形で表せます!

  • キャラクターの性格や表情によってはハイライト無しでも問題ありません。

そのキャラクターの特徴が表現できていることがちびキャラを描く上で1番重要で楽しいポイントです。

自由な発想であなただけのデフォルメに挑戦してください!

2. かわいく決まるポーズとモチーフ

ちびキャラは動きやシチュエーションが重要です。

ここではポーズやモチーフ選びのポイントを解説します。

■物を持たせる

ハートマークやぬいぐるみなど物を持たせるとかわいく決まりやすいです。

キャラクターを象徴するアイテムがある場合は是非持たせてみましょう!


■座らせる

ペタンと座っているポーズは安定感があり、ちびキャラに向いています。

正面、斜め、横のいずれも座っているポーズはちびキャラを可愛く表現するのに適しています。


■食べ物と一緒に描く

ちびキャラをパフェやアイスクリームなど食べ物と一緒に描くことは、定番ですがとても効果的なテクニックです。

ピザも最高にかわいいと私は思っています!

3. 実際のちびキャラメイキング

ここからは具体的な手順でちびキャラを描いてみましょう。

タイムラプス動画をまずお見せします。

工程が少なく簡単なのがわかると思います!

■ステップ1 : ラフスケッチ

頭部と体部の比率を意識しながら、大まかな形を描きます。

 

元気なキャラクターは動きのあるポーズに、大人しいキャラクターや不満げな表情をさせる時は動きの少ないポーズにさせると良いでしょう。

 

丸い頭と小さな胴体がポイントです。

手足は立体ではなく長方形のパーツのように描くと簡単です。

■ステップ2 : 線画

ラフスケッチを元に太めの線でペン入れをします。

線は滑らかでシンプルに仕上げることが重要です。

手ブレ補正機能を強めにかけるのもいいでしょう。

 

線の太さを一定にすることも統一感を出すのに効果的です。

私は輪郭など強調したい部分は太さ1.25mm、髪の内側の線など細く描きたい部分は0.8〜1.00mmの線で描くことにしています。

 

ペン入れに使っているブラシはCLIP STUDIO ASEETSに公開しているので、良かったら使ってみてください!

■ステップ3 : 色塗り

ベタ塗りで明るくポップな色合いに仕上げます。

使用する色の数を少なくしシンプルさを保つのがポイントです。

 

色はいつでも変更できるので、どんどん塗りつつ調整しましょう!

①線の色トレス

ベタ塗りで使う色より少し濃さのある色を使って色トレスします。

ただし塗りの色と色トレスの色が必ず同系色である必要はありません。

黄色い髪の毛に紫の線がマッチすることもあります。

②ベタ塗り

明るめで少し彩度を落とした色でベタ塗りしていきます。

彩度が高く明度の濃い色を使うと全体のバランスが崩れやすいので、配色に悩んでいる方は是非彩度を落としたミルキーなカラーを意識してください。

③ハイライト

髪やキャラクターのフチになる部分にハイライトを描写します。

髪のハイライトは描き込みすぎず、頭頂部〜外側に太めの線で入れましょう。

身体部分にもアウトラインとなる部分に線でハイライトを入れるとディティールが整います。

 

ハイライトの色を白ではなく、薄いピンクやレモンイエローにすると色の調和が簡単に取れるので試してみてください。

完成です!


ちびキャラを描く時に失敗しないコツは”情報量を少なくすること”だと私は考えています。

このスタイルでは身体の立体感などがほとんどないため、お絵かき初心者の方でも簡単にちびキャラが描けると思い今回このTipsを公開しました。

 

是非ポイントを押さえてキャラクターの個性や魅力がぎゅっとつまったちびキャライラストに挑戦してみてください!

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