10.インタビュー

4,724

ClipStudioOfficial

ClipStudioOfficial

siroさんの創作活動について

——制作環境を教えてください。

 

・OS windows 7 Home Premium

・ペンタブレット Cintiq 24HD

・その他(コントローラーなど) G13 Advanced Gameboard

 

 

 

——絵を描きはじめたのはいつ頃ですか? また、デジタルで創作活動をはじめたのはいつ頃でしょうか。

 

子供の頃から絵を描くことは大好きでした。本格的に描き始めたのは高校に入学した頃からです。その当時は油絵を描いていました。

デジタルで創作活動を始めたのは2004年頃からです。誕生日プレゼントでもらったペンタブレットに付属していたPhotoshop Elementsを使うようになってからデジタルで作画をするようになりました。

 

 

 

——デジタルで創作をはじめられたときに、どのような点がアナログと違うと感じましたか?

 

当時はソフトに手ブレ補正みたいなものがなかったので、ペンタブレットで思ったような線が引けなかったり、アナログと違って、いくらでもやり直しが効くので、どこまで描くかなど、ほどよいやめ時がわからなかったことがあります。

 

 

 

——アナログとデジタルの違いをどのように克服されましたか?

 

線画はどうやっても上手く描けなかったので、線が上手く引けなくてもそれなりにきれいに見える方法を模索して、厚塗りという方法に行き着きました。

絵をどこまで描くかはまだ模索中ですが、拡大表示すると描き込みすぎてしまうことがあるので、できるだけ原寸に近いサイズで全体を見て、描く必要がない部分はなるべく描かないようにしながらとりあえず全体を仕上げ、そこから描き込みの甘い部分を描くように気をつけています。

 

 

 

——イラストを描くうえで、ご自身の絵が変わった・意識が変わったというきっかけがあれば教えてください。

 

学生時代に先生から「人体のデッサン技法(ジャック・ハム:著)」という本を貸していただいて、当時は今のように描き方の本は少なかったので衝撃を受けました。そこから手癖で描かないように、もっと考えながら描くことを意識するようになりました。

インターネットを使うようになって海外の方のいろんな作品を見かけるようになってから、日本のイラストの傾向とは違った厚みのある画風に衝撃を受け、どうしたらこんなふうに描けるんだろうと思いながら自分なりに試行錯誤してきました。

 

 

 

——イラストを描くうえで気をつけていることを教えてください。

 

・どんなに小さなことでもテーマを明確に決めてから描く。

・完璧に描こうとしない。

・一部分が気に入らなくても作品として完成させる。

一時期、理想が高すぎたせいか絵を最後まで完成させることができなくなってしまい、絵を描くことがぜんぜん楽しくなかったときがありました。他の方のイラストを見たり、色んな話を聞いたりしながら、自分は全然ダメだなあ、どんなに時間をかけて一枚の絵を仕上げても、今のままじゃたくさん絵を描いている人達には追いつけないなと思い知ったんです。

そこから考え方を変えて、完璧な作品なんて描くことはできないのだから、完璧じゃなくていいから少しでも多く作品を完成させて、反省しながらレベルアップしていければいいなと思うようになりました。これからもいろんな人の絵を見ながら勉強していきたいです。

 

CLIP STUDIO PAINTについて

——CLIP STUDIO PAINTを使いはじめたきっかけを教えてください。

 

仕事でとても大きな絵を描かなくてはいけなくなったときに、今まで使っていたソフトではパソコンがフリーズし、大きいサイズに対応していませんでした。CLIP STUDIO PAINTは、大きいサイズも対応できて、ブラシも今まで使っていたものと似たようなものが使えて、定規も使いやすそうだったので使い始めました。

 

 

 

——CLIP STUDIO PAINTを使い始めたときの印象はどのようなものでしたか?

 

最初は今まで使っていたソフトのブラシの設定と若干違ったので戸惑いましたが、慣れてしまった後は設定を細かくカスタマイズできていろんなブラシを使うことができるので、このソフトに出会えてよかったな~と思っています。これからも色々カスタマイズしたり、いろんな機能を使ってみたりしたいですね。

 

 

 

——siroさんが気に入っているCLIP STUDIO PAINTの機能を教えてください。

 

[定規]系全般(パース定規は特に)、「クリッピング」がフォルダ全体にかけられるところ、[レイヤープロパティ]でレイヤーカラーがワンクリックで変更できるところ、印刷物のイラストを描くときにCMYK表示にも対応してくれている所がとても気に入っています。

その他にもブラシのカスタマイズや、[編集]メニュー→[輝度を透明度に変換]でのアナログの線画の抽出、[色調補正]など、必要な機能がひと通りそろっていて、かゆいところに手が届く感じがすごく助かっています。

 

 

 

——CLIP STUDIO ASSETSはどんなときに利用されますか?

 

他の方の作ったブラシの設定を見て勉強したり、面白そうなブラシがあればダウンロードして試してみたりしています。

レースの素材がかなり豊富なので、イラストに物足りないところがあれば、そういった素材もよく使わせていただいています。

 

さいごに

——今後、挑戦してみたい創作テーマはありますか?

 

これまでは、和風・洋風ファンタジーや風景+人物といったテーマで描くことが多かったので、今後はデザインチックなもの、現代など、描いてみたいテーマが沢山あります。

テーマ以外では、厚塗りとはまた違った水彩調などのタッチでいろんな絵を描いてみたいです。

 

 

 

——最後に、今回のメイキングの感想をお願いします。

 

今回は好きなテーマを取り扱うことができたので、とても楽しくメイキングさせていただきました。

まだまだ勉強不足なところがあるので、こんな説明で大丈夫だったかなと不安はありますが、メイキングを執筆することで自分の描き方を見直すことや、色々と反省することができ、私自身も勉強になりました。

彩色の方法は効率を良くするためにこれからも改良していかなくてはと思っているので、このメイキングは今の時点での答えになりますが、少しでも見てくださった方の参考になれば幸いです!

 

 

 

——ありがとうございました!

コメント

新着

公式 新着