今月のテーマは「3D頭部モデルを活用して理想の角度を描く」です。
CLIP STUDIO PAINT Ver.2.0 / タブレット版 Ver.4.1より、「3D頭部モデル」をデッサンの補助として使用できるようになりました。
今回は、3D頭部モデルを補助として使用する作画工程のデモンストレーションに加え、様々な表情と組み合わせた例、そして注意すべき詳細なポイントについて解説します。
様々な表情の描き方については、以前執筆した別のTipsもぜひ参考にしてください:
また、本文の操作説明は主にスタジオモードに基づいています。
シンプルモードをお使いの方は、記事の最後にある公式Tipsのリンクを参考にしてください。
前回と同様に、今回のシェアには2つのバージョンを用意しました:
ショート動画まとめ:内容を凝縮しており、デモンストレーションを素早く確認したい方向けです。
テキスト詳細解説:より完全な解説を提供し、理解しやすいため、初心者向けです。
それでは、始めましょう✨
🎞️ショート動画まとめ(長さ:39秒)
英語のタイトルと中国語のクローズドキャプション(CC)が含まれています。
YouTubeの自動翻訳機能を使用して視聴することも可能です。
⚙️頭部モデルのカスタマイズ
[素材]パレットの[3D]→[頭部]から、プリセットの様々な頭部形状を見つけることができます。
頭部モデルをキャンバスに直接ドラッグ&ドロップするだけで使用できます。
CLIP STUDIO ASSETSでは、他のユーザーが公開している頭部モデルもあります。
「head」と入力して「3D頭部」を選択すれば、ダウンロード可能です:
自分の画風に最も近い頭部モデルを選び、さらに調整を加えることができます。
自分で描いた正面の顔を画面に配置し、頭部モデルを重ねます:
📜レイヤーを「乗算」に設定し、不透明度を下げます。
📜3Dモデルを正面に設定するには、モデルの下にある操作バーのカメラアイコンをクリックして角度を選択します。
[ツールプロパティ]パレットで「モーフィング」オプションを見つけることができます。
ここでは主に頭部の全体的な方向性を調整します。
📜右下のスパナアイコンをクリックするとウィンドウが開きます。
「各パーツの調整」では、より細かな調整が可能です。
眉、目、鼻、耳、唇、首、頭部を調整できます。
設定項目はかなり直感的なので、ここでは詳細な説明を省略します。
詳しく知りたい方は、記事の最後にある公式Tipsのリンクを参考にしてください。
完了したら、「素材を登録」をクリックして保存し、次回以降も使用できるようにします:
⚙️事前の準備
素材を登録すると、素材パレットにカスタマイズした頭部モデルが表示されます。
頭部モデルをキャンバスに直接ドラッグして使用します。
キャンバスに配置したら、下描きの予定位置に合わせて位置を調整します。
【💡POINT】
顔を上に向かせたり下に向かせたりしたい場合は、カメラの角度を直接調整しないでください。
「各パーツの調整」のパラメータを調整してください:
下図のように、これら2つの方法は顔のパーツの位置関係は似ていますが、あごのラインの向きが全く異なります。
初心者にとって、これは非常に重要な参考ポイントです。あごのラインの位置を無視しないようにしてください。
3D頭部モデルを配置したら、以下の操作を行うと作画がスムーズになります:
A. レイヤーカラーを変更する――[レイヤープロパティ]パレット
B. レイヤーをロックする――[レイヤー]パレット
次に、参考にすべき重点ポイントを説明します。
まず、一点明確にしておくことがあります。
❗3Dモデルの用途はあくまで参考であり、そのままなぞるべきではありません。❗
初心者にとって、難しい角度を3D頭部モデルで参照できるのは便利に思えるかもしれません。
しかし、そのままトレスするだけでは線に魅力が欠けてしまいます。
また、表情によって変化する輪郭など、3Dでは表現しきれない細部が見落とされがちです。
そこで、以下のいくつかの重要ポイントのみを「アンカー(目印)」として参考にすることをお勧めします。
【参考ポイント】
🔴参考にする位置:眉頭、目頭、鼻先、耳の付け根、口角、あご。
🔵参考にする距離:目尻から鼻先まで、下あごから首まで。
🟢参考にする方向:虹彩。
🟣参考にしない(別途覚える):眉と目の間の距離、唇の形。
以下の各パーツの描き方で詳しく説明します。
✏️描画の開始
😐基本の無表情
✧輪郭(顔の形)
モデルの顔が少し大きめだったので、描くときは自分で少し小さく調整しました。
① 可愛い女の子の輪郭なので、ふっくらとした頬の肉を強調しています。
あごの構造を表現するために、下の方で少し内側にカーブさせるのがおすすめです。
📜大人っぽいキャラクターの場合は、頬骨を強調する描き方に変えると良いでしょう。
ポイントは、最も膨らんでいる部分を頬骨と頬の肉の間に置かないことです。どちらか一方を強調してください。
② 下あごから首へのつながり。
あごのラインを線で「完全に」描くことはお勧めしません。
煽り(上を向く)の構図での主流な描き方は、影でこの部分を表現することです。通常、あごと耳に近い部分が最も暗くなります。
📜男性キャラクターなどで完全なあごのラインが描かれることがありますが、これは下顎骨を強調する描き方です。好みで決めてください。 📜俯瞰(下を向く)の場合は、煽りよりも影が強くなるため、あごのラインをしっかり描く手法が多くなります。
③ 耳の付け根の位置を参考にします。
また、私のオリキャラ(OC)は尖った耳なので、耳の先の方向が耳の付け根の方向に対して90度の角度になるように注意しています。
📜通常、尖った耳は仰視(上を向く)→耳先が下向き、俯瞰(下を向く)→耳先が上向きになります。
✧目と眉
④ 目頭と眉頭の位置に注意します。
キャラクター設定によって目の形は変わりますが、基本的に目頭の位置は変わりません。
📜仰視のときは、目尻を少し下げると説得力が出ますが、これも好みに合わせて調整してください。
⑤ 眉と目の間の距離:
・仰視(上向き)の角度――遠くなる
・俯瞰(下向き)の角度――近くなる
📜描くときはキャラクターの表情の影響も考慮してください。他の表情の例は後述します。
⑥ 虹彩の向きに注意します。
通常、正面から見ると円形に描きますが、ここでは角度がついているため、少し膨らんだ長方形に近い形になることに注意してください。
⑦ 目尻から鼻先までの位置に注意します。
特に目を大きく描く場合は、目尻がこの三角形の面を越えないように注意が必要です。
【💡POINT】
眉毛は表情の中で最も激しく動く部分であり、生える位置もキャラ設定によって異なるため、「仰視は遠く」「俯瞰は近く」というシンプルなルールだけを覚えておくことをお勧めします。
✧鼻
鼻の描き方は非常に多岐にわたります。点で表現するもの、影だけで表現するもの、鼻先から鼻孔まで全て描くものなどがあります。そのため、この部分はあくまで個人の画風に基づいた一例です。
【💡POINT】
初心者が3Dモデルを参考にする際、デフォルトの鼻にある輪郭線に惑わされないように注意してください。
線画を好む方が、一つの鼻の形の中に2つの鼻の穴を線で描いてしまうと、いわゆる「豚の鼻」のような印象を与えがちです。
代替案として、鼻先から人中の頂点までの位置を描き、鼻先から小鼻の外縁までは描かないようにします。
📜リアリスティックな厚塗りスタイルでは線を描かないため、この問題はあまり見られません。
✧唇
デフォルトの頭部モデルでは、口元が少し微笑んでいるように見えます。
しかし、本来の口の形は人それぞれです。
ここでも口角の位置だけを参考にし、角度に応じて適切なカーブを描くことをお勧めします。
・仰視(上向き)の角度――上にカーブ
・俯瞰(下向き)の角度――下にカーブ
カーブの頂点は通常、鼻先の位置に対応します。
😃笑顔の表情
基本の頭部が完成したら、次は笑顔を描いてみましょう!
正面から見た場合、大笑いすると顔のパーツに以下のような変化が起こります。
3Dモデルを出発点として、これらの変化を適用するだけです。
眉毛:眉頭が上かつ外側に向き、全体的に通常より高く上がります。
目:扇形のような形になります。
口:口角が上がり、それに伴い頬が外側に押し出されます。
【💡POINT】
口を例にすると、描くときに単に画面上で口角を外側に押し出すのではないことに注意してください。
頭部という球体の立体感を考慮し、外側の口角の最終的な位置は、回り込んだ先にくるようになります。
(上の図の紫色の線を参考にしてください)
【💡POINT】
口が開いていても、そのカーブの頂点は依然として鼻先の位置に対応していることに注意してください。
😠怒った表情
眉毛:眉頭が内側かつ下向きに、眉尻が上がり、眉間にしわが寄ります。
目:眉の影響を受け、似たような流れになります。少し細めます。
口:口角が下がります。
記号:💢を加えると、より説得力が増します。
【💡POINT】
角度の関係で、上の歯が見えることに注意してください。
😟悲しい表情
眉毛:眉間が内側に寄せられます。
目:眉の動きに影響を受け、少し細めます。涙を浮かべます。
口:口角が下がり、口の位置が通常より低くなります。
📃BONUS: その他の注意事項
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伏し目(下を見る)の例
ここでは「下を見る」描き方の例を追加します。
上まぶたが下がり、平坦な形状になるのに加え、虹彩の主な形状は依然として少し膨らんだ長方形であることに注意してください。ただ「下を向いている」ため、上部が少し隠れ、「∩」のような形になります。
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描画後は3D頭部モデルを非表示にして微調整する
顔のパーツの位置は、たとえ3pxの差であっても印象が大きく変わります。
描き終えたら3D頭部モデルを非表示にして微調整してください。描き直したり、[ゆがみ]ツール(液化ツール)を使ったりしても構いません。
また、線の濃淡や太さによる効果にも注目してください。
例えば、鼻の部分では、鼻筋の線は鼻の下の線よりも細く、薄い色になります。
これらは初心者が描く際(特に3Dモデルだけを追って描いているとき)に見落としがちなので、必ずモデルを非表示にしてから再度チェックしてください。
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髪の毛
髪の毛は顔のパーツではありませんが、その位置や流れも頭部の形状の理解に影響を与えます。
髪には厚みがあるため、全体のシルエットは頭部モデルよりも外側になります。どれくらい外側にするかは、好みに合わせて調整してください。
眉と目の間の距離と同様に、眉と生え際の距離も一般的に仰視→遠くなる、俯瞰→近くなります。
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髪のカーブの流れに注意
・仰視→ 前髪の付け根(生え際)が見えなくなります。
・俯瞰→ 後ろに向かって伸びる髪が見えるようになります。
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首と体のつながり
描くときは、必ず僧帽筋(首から肩にかけての斜めの筋肉)の位置を考慮してください。
3D頭部モデルにはこの筋肉が含まれていないため、描くときはモデルの首の底面にそのまま合わせないように注意してください。
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パーツの調整や影の設定など、3D頭部モデルのより詳細な操作については、以下の公式記事を参考にしてください。
・スタジオモード(PC)版:
・シンプルモード(タブレット・スマートフォン)版:
結びに
最後までお読みいただきありがとうございます!
誌面の都合上、今回のデモンストレーションは仰角(煽り)と可愛らしい顔立ちに焦点を当てました。
しかし、前述の参考ポイントさえ覚えておけば、男性の頭部モデルを使用する場合でも描き方は同様です。
違いは、輪郭を頬骨やあごのラインを強調する描き方に変えること、首に喉仏や厚みのある僧帽筋を加えることなどです。
今回の内容はいかがでしたか?
もしこの記事を気に入っていただけたら、いいねやコメントで教えていただけると嬉しいです!それではまた次回✨
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