ファイルを破損から防ぐ

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秋空広樹

秋空広樹

ファイルの破損の原因になる行為

・外付けのストレージ(HDDやUSBメモリー)に直接ファイルを保存する

・オンラインストレージ(DropboxやOneDriveなど)の同期フォルダに直接ファイルを保存する

・ファイルの書き込み中にパソコンが停止する

  →CLIP STUDIO PAINT終了後、直ぐにパソコンの電源を切らない

・ページファイルを直接編集する

 

・(設定ファイルの破損)ウイルス対策ソフトの誤作動

  →ドキュメントのCELSYSフォルダを除外設定する

 

・コンピューターウイルス

・ファイルシステムの不具合

・ストレージの故障

・事件、事故、災害

・不具合のある古いバージョンの使用

ファイルの破損を防ぐ方法

・定期的な上書き保存

・CLIP STUDIO PAINTの「キャンバスの復元」を有効にしておく([環境設定]-[ファイル]-[復元])

・ファイル履歴(Windows)、タイムマシン(Mac)機能を有効にしておく

・バックアップソフトを利用する

※バックアップは必ず世代管理を行って下さい。破損したファイルで上書きされる恐れがあります。

 

・クラウド機能、オンラインストレージの使用

・ウイルス対策ソフトの使用

ファイルが破損した時の対処法

・CLIP STUDIO PAINTのバックアップの確認

[Documents]-[CELSYS]-[CLIPStudioPaintData]-[InitialBackup]

[Documents]-[CELSYS]-[CLIPStudioPaintData]-[DocumentBackup]

[Documents]-[CELSYS]-[CLIPStudioPaintData]-[RecoveryBackup]

・公式のサポートにファイルの修復を依頼する

・ファイル復旧ソフトを利用する

※いずれの方法も、必ず修復できるわけではありません。

 

・(破損が一部のレイヤーに留まる場合)新しいキャンバスにコピペして保存しなおすか、PSD形式など他の形式で保存する

※状況が悪化する恐れがあるため、必ず別名保存します。

 

・CLIP STUDIO PAINTの不具合が原因でファイルの破損が生じているかも知れません。サポート情報を確認し、アップデートを試してみて下さい。

お勧めのバックアップ方法

・CELSYSよりクラウド機能が提供されています。作品ごとにCLIP STUDIOで同期設定を行う必要がありますので、有効にしておきましょう。

 

・(Windows 8以降)ファイル履歴機能で、外付けHDDやUSBメモリー、SDカードなどに簡単にバックアップが作成できるようになっています。復旧や過去のバージョンを開くことも簡単に行えるので、設定しておくことを強くお勧めします。

 

・Dropboxなどの一部のオンラインストレージサービスで、バージョン履歴を利用することができます。同期フォルダに直接ファイルを保存すると破損の原因になるので、別の場所に保存してからコピーしましょう。

 

・ファイルを長期間保存する場合、自然にデータが破損する場合があります。大切なデータは複数の方法で保存し、定期的にハッシュ値などを比較することをお勧めします。(HDD、半導体メモリー、光ディスクのいずれも長期保存には向きません。)

 

・LANケーブルで接続するタイプのHDD(NAS)の中に、複数のHDDを利用して信頼性を高めるRAIDなどの仕組みを搭載したものが有ります。価格も低下してきたので、できれば導入をお勧めします。(複数のHDDが同時に故障したり、機器自体の故障でデータが失われる場合があります。必ず複数の方法で保存して下さい。RAIDを安全に使用するには定期的な整合性検査が必要です。)

 

・(設定と素材について)CLIP STUDIO PAINTの設定ファイルと素材ファイルはCELSYSフォルダに保存されています。移行は同一のバージョン間で行う必要がありますので、バージョンアップする度にバックアップを作成しておくと良いかも知れません。(ただし100%復元できるわけではない様です。)

こんな症状に注意

・ファイルが破損したり消えたりする場合、ファイルシステムに異常が生じている場合があります。チェックディスクを実行するなどして、問題を確認して下さい。

 

・HDDから異音(コツンコツンという音やガリガリという音)が聞こえたら、異常が生じている可能性があります。ファイルを他の装置にコピーすることをお勧めします。チェックディスクやデフラグなどを行うと負荷がかかり、故障を早める恐れがあります。

 

・HDDの自己診断機能(S.M.A.R.T.)を利用することで、異常を早めに察知することが出来る場合があります。異常な値が出た場合、他の装置にファイルをコピーして下さい。(正常な状態から急に故障することもありますので、過信は禁物です。)

ドライブを認識しなくなったときの対処法

・ストレージは以下の理由で故障します

  a.ファイルシステムの不具合

  b.ストレージの電子回路の故障

  c.記録装置の損傷

 

a.ファイルシステムの不具合でドライブを認識しなくなったときには、ファイル復旧ソフトでファイルが復旧できる場合があります。システムドライブのファイルシステムが破損し、パソコンが起動しない場合、パソコンからストレージを取り出しHDDケースに接続することで、外付けのストレージとしてファイルの復旧を試みることができます。ファイル復旧業者に依頼することでファイルを復旧できる場合もあります。

 

b.自力でのファイルの復旧は困難です。復旧業者に依頼することで普及することが出来る場合があります。

 

c.自力でのファイルの復旧は困難です。復旧業者に依頼することで普及することが出来る場合もありますが、普及できないこともあります。作業には多額の費用がかかります。

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