9.仕上げ
主線の追加や影・光の整理を行い最終調整を行います。
[1]主線の追加
上塗り作業を行うとラフの時よりも塗り面積が広くなるため、主線が減ります。
場所によっては少しぼやけた印象になるため、まず全体の絵を見てみて主張が弱いところに線を少し描き足す作業を行います。
すべてのレイヤーを一旦表示し、全体のバランスを見ます。
今回はキャラクターの主線の弱さが気になったので、少しだけ主線を追加することにします。
「キャラ1」「キャラ2」それぞれのレイヤーフォルダーの一番上に[新規レイヤー]を作成し、レイヤー名を「線」に変更します。
上塗りによって主線が無くなっている所や、特に外側を中心に、ブラシ「硬い鉛筆2」(サイズ 6~7px/不透明度100%)で主線を追記していきます。
あまり入れすぎても全体のバランスが崩れすぎてしまうので、主張しない程度にほどほどになるよう気をつけます。
[2]影と光の整理
次にキャラクターの下にある影を整理します。
ラフの時に作った「影2」レイヤーを表示。足元の地面に合わせてある程度形を整えてから[レイヤーマスク]を設定し、一部分を少しだけ薄くしました。
キャンバスのフチ周りの影も、同様に整理します。
ラフの時に影をつけるか迷いましたが、上塗りが完了した段階でやはり暗めにしたほうが洞窟や穴倉っぽい雰囲気が出るため残すことにしました。
「影2」レイヤーを表示。ラフの時にくっきりとした線になっていたので、全体的にぼかし気味に処理し、少しだけ影を足しました。
最後は周りに散らした光の粒の整理です。
「光」レイヤーの形が崩れている所の整理を行い、足りない場所に光を追加します。
その後「光」レイヤーを[レイヤー]メニュー→[レイヤーを複製]を選択し、複製します。
あとは[下のレイヤーと結合]を行い、光を少し強くしてから[消しゴム]ツールで一部分を薄くします。
イラストの完成です。
[3]テクスチャの追加
レトロな感じを出すためにテクスチャを利用してみます。
[素材]パレットの左側のツリー表示で[単色パターン]→[テクスチャ]を選択し、[油絵]のテクスチャを選択します。
選択した素材を[レイヤー]パレット上の一番上にドラッグして、配置します。
[油絵]テクスチャの上に、[レイヤー]パレットから[新規レイヤー]→[べた塗り]を作成し、くすんだ黄土色の[べた塗り]レイヤーを作成します。
【POINT】
[べた塗り]レイヤーについて、詳しくは以下をご覧ください。
黄土色の[べた塗り]レイヤーの合成モードを[オーバーレイ]に設定します。
[下のレイヤーと結合]で[油絵]テクスチャの画像素材レイヤーと結合します。
[レイヤー]メニューから[新規色調補正レイヤー]→[色相・彩度・明度]を選択し、下図のように設定します。
[下のレイヤーと結合]を行い、[新規色調補正レイヤー]と[油絵]レイヤーを結合します。
不透明度を32%にします。[レイヤー]パレットの合成モードを[比較(暗)]に変更すれば、イラストが完成です。
コメント