輝く床の描き方
光沢のあるフローリングの床の描き方を説明していきます。
1.床を描く
まずは床を描いていきます。
後から変形するのでパースがついていない状態のものを描きます。
はじめに黄みがかった茶色でキャンバスを塗りつぶします。
次に新規レイヤーを作成し、下塗りよりも濃い色で等間隔の細い線を描いていきます。
こちらのレイヤーが影となります。
等間隔の線を引くのにはグリッドを使用すると良いです。
【表示】→【グリッド】を選択しグリッドを表示させます。
【表示】→【グリッド・ルーラーの設定】で設定を変えます。
グリッド・ルーラーの原点を左上にします。
グリッド設定を 間隔:80px 分割数:1 にします。(画像の状態↓)
キャンバスサイズは800×600px72dpiです。
ブラシは丸ペン使用、サイズは2mmです。
次にハイライトレイヤーを作成します。
まず影レイヤーを複製します。
次に下塗りよりも薄い色を描画色に選択した状態で
【編集】→【線の色を描画色に変更】で複製したレイヤーの色を変更します。
次にハイライトレイヤーを移動させます。
【レイヤー移動】でshiftキーを押したまま移動させると平行に移動できます。
少しだけ左にずらしました。立体感が出たと思います。
次に質感をプラスしていきます。
【素材】→「木目2」のテクスチャをキャンバスにドラッグ&ドロップして貼り付けます。
縦横比固定のまま少し拡大させました。(拡大率139%)
貼り付けたらレイヤーモードを「オーバーレイ」に変更します。
このままだと彩度が高すぎるので色を調整します。
【レイヤー】→【ラスタライズ】を選択します。
これで色の調整ができるようになります。
【編集】→【色調補正】→【色相・彩度・明度】を選択します。
彩度を落とし(スライダーを左に移動)、明度を上げ(スライダーを右に移動)ます。
色が馴染んだと思います。これで基本の床は完成です。
レイヤー構成はこちら↓です。
2.パースをつける
次にパース(遠近感)をつけていきます。
まず先ほど描いた床のレイヤーを結合します。
【レイヤー】→【表示レイヤーのコピーを結合】を選択します。
これを選ぶと元のレイヤーを残しておけるので便利です。
次に新規レイヤーを作成し、フリーハンドで部屋を描きます。
(床レイヤーはいったん非表示にしました。)
次にパース定規を作成します。
新規レイヤーを作成し、【サブツール[図形]】→【定規作成】→【パース定規】で
処理内容:消失点の追加、透視図法を変更&編集レイヤーに作成にチェックを入れた状態にします。(画像の状態です。↓)
下絵の線にそってパース線を描きます。
まず左消失点に向かう線を描きます。
赤丸の中が消失点です。
2点透視にしたいので右消失点に向かう線も描きます。
2点透視の定規ができましたがこのままだとアイレベルが斜めです。
そこでパース定規レイヤーを選択したまま【サブツール[操作]】→【オブジェクト】に切り替えます。
その状態で描画画面上で右クリックをすると項目が出てくるので「アイレベルを水平にする」をクリックします。
アイレベルが水平になりました。
もう少し調整をしてパース定規の作成は完了です。
次にパース定規に沿った定規を作成します。
新規レイヤーを作成し、
【サブツール[図形]】→【定規作成】→【直線定規】を選択します。
ツールプロパティの「編集レイヤーに作成」、「スナップ可能」にチェックを入れます。
(画像の状態↓)
変形の目安となる四角を描きます。
定規はキャンバス外にも描けるので便利です。
これで定規の作成は完了です。
床にパースをつけていきます。
床レイヤーを選択したまま【編集】→【変形】→【自由変形】をクリックします。
先ほど定規で描いた四角に合わせて変形させます。
四角の角を合わせるイメージで変形させます。
これで床にパースがつきました。
3.周りのものを描く
次に周りにあるものを描いていきましょう。
まず壁を描きます。
床レイヤーの下に新規レイヤーを2枚作成します。
左の壁と右の壁を描きます。
右の壁が奥になってるイメージなので左の壁よりも少し暗い色で塗ります。
レイヤー構成です。↓
次に柱を描きます。
床レイヤーの上に新規レイヤーを作成します。
【表示】→【特殊定規にスナップ】にチェックを入れます。
この状態にするとパース定規に沿った線を引くことができます。
部屋の角の部分に柱を描きます。
今回は線画無しの背景にするので初めから色を塗ってしまって構いません。
新規レイヤーを作成し、「下のレイヤーでクリッピング」で影とハイライトを描きました。
下塗りと影の境目に細いハイライトを描くとメリハリが出て良いと思います。
レイヤー構成です。↓
4.光沢を出す
最後に光沢を出していきます。
新規レイヤーを作成しレイヤーモードを【加算(発光)】にします。
右の壁の色をスポイトでとります。
その色を「エアブラシ柔らか」でブラシを縦に動かして塗ります。
パース定規にスナップさせるとやりやすいです。
(その場合ブラシは往復させずに上から下のみに動かしましょう)
床に光沢が出ました。
これだけでも良いですが今回はさらにツヤツヤにしていきます。
次に写り込みを描いていきます。
まず柱の写り込みから描いていきましょう。
新規レイヤーを作成し、柱の下塗りの色をスポイトでとります。
(パース定規はいったん非表示にしておきましょう)
その色を「エアブラシ柔らか」でブラシを横に動かして塗っていきます。
床レイヤーにクリッピングで塗っていきます。
再びパース定規を表示させて「消しゴム硬め」で余分な部分を消します。
余分な部分を消しました。
(少し濃かったので塗り直してあります。)
壁も同じように塗ります。
柱にもツヤや照り返しを描いてなじませました。
レイヤー構成です。↓
柱の影の照り返しを描く際は「透明ピクセルをロック」を使用すると良いと思います。
最後に床を輝かせます。
新規レイヤーを作成し、レイヤーモードを【加算(発光)】にします。
右の壁の色を使用して描きました。
パース定規にスナップさせて光の筋を引きます。
【フィルター】→【ぼかし】→【移動ぼかし】を選択します。
ぼかす距離:「14.59」
ぼかす角度:「90」
ぼかす方向:前後
ぼかす方法:ボックス にします。
(画像の状態↓)
光の筋が馴染んで綺麗になったと思います。
次に光の筋をもう1本増やします。
レイヤーを複製し、投げ縄ツールで囲って選択します。
【拡大・縮小・回転】アイコンをクリックします。
回転の中心:中央
回転角:90 にします。
光の筋がクロスしました。
左側にも同様に光を描きました。
不透明度の調整などをして光の筋は完成です。
仕上げにぼんやりした光を入れていきます。
新規レイヤーを作成し、レイヤーモードを【加算(発光)】にします。
パース定規に沿ってエアブラシで光を加えます。
光の筋がクロスする部分はしっかり塗って光を多めにします。
5.完成
完成しました。
最終的なレイヤー構成はこちらです。↓
これで今回の講座は終了です。
ここまで読んでくださりありがとうございました!!
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