アナログ水彩風:小技集
前回のTIPSを見てくださった方、ありがとうございました。
今回はちょっとしたアナログ水彩らしく見える小技のご紹介です。
どれもデフォルトのツールでできます。水彩風のイラスト以外にも活かせるかも?
簡単マスキング風
水彩にはマスキングという、色を抜く手法があります。
これをクリスタのレイヤーで簡単にやるTIPSです。
まず、塗りたい色を塗ります。何色か混ぜるときれいです。
次に、「消しゴム」や、透明色にしたブラシで、色を抜きたいところを消します。
そして、レイヤープロパティ→ふち→水彩境界をオン。
範囲や透明度などのパラメーターは、イラストの大きさや絵柄、効果に合わせて調整してください。
色々な用途に使えるので、アナログ風ではない塗りでもポイントに取り入れると楽しいです!
ちなみに、境界を出したくないところは、ぼかしツールでぼかしておくと境界線が薄くなります。
透明色を水として使う
ブラシ塗りでも、透明色に変更してタッチのある消しをやることがあると思いますが、水彩境界や質感のあるブラシでは水を塗ったような効果になります。
質感を残しながら色を薄くしたり、柔らかく消すのに便利です。
塗り重ねの表現
乾いた水彩の上に新たに描いたようなタッチは、「乗算」レイヤーで重ねると良いです。
デジタルではやり直しが何度でもできるので、下塗りだけ色味を変えることもできます。
手軽に雰囲気が変わるのでおすすめです!
印刷したいときは?
水彩風の塗りを印刷すると、テクスチャの凸凹が影のように印刷されてしまうことがあります。
これを防ぐため、印刷用データでは「色が塗ってあるところだけに紙のテクスチャをかける」と良いです。
イラストに使ったレイヤーを全て一つのフォルダにまとめ、その上にテクスチャレイヤーを置いて「クリッピング」するだけです。
これで白部分は紙の白が出ます。
「マーメイド」など、水彩用紙のような風合いの紙に印刷すれば複製原画のようにもなりますので、同人誌やポストカード印刷におすすめです。
素材の紹介
今回のTIPSはどれもデフォルトのツールでできることですが、おすすめの素材も紹介しておきます。
こちらの作者の軽目くおさんは他にも水彩風のブラシやテクスチャ、加工用オートアクションを出しておられるので、一覧を見てやりたいことに近い素材を選ぶとよいと思います。
ありがとうございました&おまけ
クリスタでアナログ画材風にいろんな表現ができることをお伝えできたら嬉しいです。わからないことがあればお気軽に質問をください。
ちなみに、私はデジタルならではの加工や作業もガンガンやってしまうので、例えば最近はこんな習作を作ってみたりしています。
これは3Dモデルを配置して影を調整→ラスタライズ→スクリーンレイヤーをクリッピングしてざっと色つけ→結合してさらに調整→水彩境界をオン→テクスチャや背景の加筆をしただけです。
「画像加工」の類なので「描く楽しさ」はなく、まだ試行錯誤の途中なのですが、3Dモデルは自由に影をつけられるので、影つけの資料や漫画の穴埋めに使えるかもしれません。
参考までに!
良きクリスタライフを!
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