透明水彩ツールでのイラスト作成
①ラフを描く
こんにちは。
今回はアナログの透明水彩絵の具で描いたようなイラストを目指し、CLIP STUDIOでの透明水彩ツールを活かしたイラストを描きたいと思います。
コンセプトは「レモンスカッシュ」。
まずはA6のキャンバス(幅1447×高さ2039)にデッサン鉛筆ツールでざっくりラフを描きます。
②線画を描く
リアル鉛筆ツールでざらざら感を意識して線画を描きます。
細かく書き込まなくてもOKです。
オーバーオールの布地はサブツールの罫線タブから破線ツールで描写して、練り消しゴムツールで
馴染ませるように消します。
③背景
着色はほぼ透明水彩ツールで描きます。
今回はアナログの透明水彩絵の具を意識して着色していきたいので
水彩境界にチェックを入れて調整しつつ
サブツール詳細で紙質にチェックを入れてざらざらとした質感を
意識した設定します。
線画が描き終わったら先に背景を描きます。
まずは人物以外を選択範囲で囲って背景だけをマスキングの状態にします。
(自動選択ツールの他レイヤーを参照でOK)
選択範囲タブ→クイックマスクで確認しつつやると便利です。
透明水彩ツールでレモンスカッシュをイメージした色(緑、青、黄色など)で背景を塗って
レモンの輪切りを描きます。
白い枠状は図形ツールの長方形で角の丸さにチェックを入れて描写
してみました。
そしてエアブラシツールにある飛沫ブラシで炭酸の気泡ぽく表現してみます。
④肌
肌のベースをざっくり塗って(人物の塗りはアナログでの透明水彩絵の具ぽく表現していきたいので、あえて範囲選択ツールやバケツツールは使いません)
さっと影になる部分と赤みを足したい部分にブラシサイズを大きめにして筆圧をあまりかけずに(頬、関節の所など)塗って肌は終わりです。
ここでべったりとして塗りにくいとなった場合はツールプロパティから不透明度を
自分が塗りやすい数値にしてみて下さい。
⑤目
黄色をベースに瞳全体を塗って
薄めの青色で影を付けます。
そしたら自然に馴染ませるように色混ぜツールで境目をぼかします。
瞳の下部の光は、新規レイヤーを作成して下のレイヤーでクリッピングで
スクリーンなどで描写しても大丈夫ですが
あえて通常レイヤーでアナログのホワイトで塗ったような質感で塗りました。
白目の影は乗算レイヤーで水色よりの灰色で瞳の上に影を付けます。
乗算レイヤーで目全体に影を描くことで瞳にも影を付けます。
線画の上からペンツールなどでくっきりハイライトを入れてふちをある程度ぼかすようにして目は完成です。
⑥髪の毛
光の当たる部分を残すように薄い黄色でベースを塗ります。
後は髪の毛の毛束を意識しつつ濃い目の黄色でブラシサイズを細めに
設定して描いていきます。
そのままだとアニメ塗りのようなぱっきりした印象になってしまうので
色混ぜツールで境目をぼかしつつふんわりした感じを目指します。
⑦服
オーバーオールのベースは大雑把に明暗を意識して薄い黄色で塗っていきます。
わざとむらが出来るような感じで。
紺色でベースで塗った黄色を残すように着色。
シワとなる部分は紫色寄りの濃いめの色で塗っていきます
Tシャツも同様にまずは黄色でベースを塗ります
ここも光を意識してわざと白色を残します。
Tシャツの柄は黒色ベースの白の水玉模様にしたいので
まずはTシャツ全体の影を先に塗っていきます。
黄色でベースを塗ったあとから薄い灰色から濃い目の灰色を使って
着色。
塗れたら全体を乗算レイヤーにします。
乗算レイヤーの下に濃いめの黒で塗ります。
そうすると先ほど塗ったTシャツの影が今塗った色と
合わさって自然にTシャツが出来上がりました。
水玉模様はTシャツ全体を塗ったレイヤーを一旦全部非表示にして
線画の状態のみとなったTシャツを自動選択ツールを使い、Tシャツ全体をマスキングの状態にします。
そうしたら選択したところにタブが出てくるので新規トーンを選択して
簡易トーン設定で線数を小さい数字にして水玉模様になるように描写します。
※このままだと消しゴムツールが使えないので今作成したレイヤーを右クリックして
ラスタライズを選択すればで描画出来るようにします。
ラスタライズすれば黒色のトーンでも
透明ピクセルをロック→編集タブで白色を選択しつつ塗りつぶしを
すれば白色にするころが出来ます。
このままだと浮いたように見えるので
先程線画作業で使った練り消しゴムツールで馴染ませます。
⑧小物
カップも同様に黄色でベース
中のレモンを描いたら、覆い焼き(発光)レイヤーでトーン削りツールを使って炭酸の気泡を表現します。
ついでにロゴっぽいのも描いてこれも練り消しゴムツールでぼかす。
※ロゴの線は図形ツールの曲線を使って描画する。
髪留め、ストロー、リストバンド、ネイルも着色して小物は完成です。
⑨加工
髪の毛に青色をアクセントとしたグラデーションにします。
髪の毛レイヤーを複製→透明ピクセルをロック→グラデーションツール(描画色から背景色)で黄色から青色のグラデーションを作成します。
そしたらレイヤーをリニアライトにして好みの不透明度まで下げて髪の毛の
加工は終了です。
最後に全体的に色味を変えたいので、レイヤータブから表示レイヤーのコピーを結合を選択して全て結合したレイヤーをオーバーレイにします。
編集タブから色調補正のところにあるグラデーションマップを使って
好みのグラデーションにします。不透明度を20%ほどに下げて加工は終了です。
⑩仕上げと完成
背景のレモンに違和感があったのので修正と
線画の色を透明ピクセルをロックにチェックを入れてエアブラシツールで馴染ませました。
仕上げに飛沫ブラシでアナログのホワイトでのスパッタリングのような感じでで爽やか感を演出して完成です。
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