簡易的な宇宙の描き方
1.はじめに
このチュートリアルでは簡易的な宇宙の描き方をご紹介します。
今回は比較的少なめの色を重ねて表現していきます。
それぞれ作業ごとに説明しているため作業数が多く見えますが、やっている作業は下記の4種類です。
主に②③の繰り返し作業になります。
①ベースの作成…ベタ、グラデーション
②モヤを描く…粗い水彩→繊維にじみでぼかす
③星を描く…エアブラシ
④微調整
最終的な構成レイヤー数は下図の9個です。
2.ベースレイヤー〜惑星
今回は中央に斜め楕円形の星を描いていきます。
まず通常レイヤーを作成し、紺で全体を塗り潰します。
同じレイヤー上に「描画色から透明色」のグラデーションを使って左上と右下から斜めに黒を塗ります。
こちらがベースレイヤーになります。
次に、リアル水彩内の「粗い水彩」で水色のモヤを描きます。
新規通常レイヤーを上に作成し、手前側をやや太くした粗い楕円を作ります。
この後ボヤかしていくので、ムラなど気にせず自由に描いて下さい。
次に、先ほど作ったモヤを「繊維にじみ」と「色混ぜ」でぼかしていきます。
楕円の中心部は全体的にぼかし、外側のモヤは“中心側”のムラはあまりいじらず、外に向かって煙が広がるようなイメージでぼかします。
こちらも後で調整するため楽に作業して下さい。
次に中央部へ惑星を描きます。
最上部に「加算(発光)レイヤー」を作成し、先ほど作ったモヤの中心部に「エアブラシ」で黄色い丸を描きます。
その上からさらに白を重ね、星が光る様子を表現します。
※この惑星レイヤーは最後までずっと最上部に置いておきます。
次に同じ惑星レイヤー上に、先ほどと同じ黄色でモヤを追加します。
惑星の下部分にのみ粗い水彩でモヤを描き、「繊維にじみ」で同じようにぼかしていきます。
こちらは少し足す程度で大丈夫です。
その後「色混ぜ」を使い、なじませるイメージで惑星の下方部をぼかします。
3.周りの星を描く
次に画面全体へ細かな星を散らしていきます。
描く星は大きく分けて「大きめの星」「薄い細かな星」「明るい細かな星」の3つです。
3つとも黄色と水色の2色の星を描いて下さい。
まず、先程作った惑星レイヤーの下に「加算(発光)レイヤー」を2枚作成し、下のレイヤーに「薄い細かな星」を、上のレイヤーに「明るい細かな星」を描きます。
使用するブラシが異なるだけで、どちらも手順は全く一緒です。
「薄く細かな星」…「スプレー」で画面全体に軽くのせます。
あまり描きすぎるとごちゃごちゃした印象になってしまうため、足りないと感じるくらい控えめにのせて下さい。
「明るい細かな星」…「飛沫」で紺色の部分にのみ描くイメージで色をのせます。
あくまでイメージですのではみ出し等は気にせず、こちらも控えめに色をのせます。
両方描き終わったらレイヤーの不透明度を調整します。
今回は「明るい細かな星」を58%に、「薄い細かな星」を70%に下げました。
こちらはお好みで調整して下さい。
次に「大きめの星」を描きます。
大まかなやり方は惑星と同じです。
先程作った2種の星レイヤーの上に「加算(発光)レイヤー」を作成します。
今回はエアブラシの「強め」を使って、ベースレイヤーの紺色の部分に黄色と水色の星を描いていきます。
2色の星を描いたらさらに白を重ねて光る様子を表現します。
これで星の作成は終わりです。
4.微調整
大まかな部分が完成したので、モヤ等を足して微調整を行なっていきます。
まず、白でモヤを追加していきます。
ベースレイヤーの上に「通常レイヤー」を作成します。
今までと同じ容量で「粗い水彩」→「繊維にじみ」を繰り返し、惑星の周りを中心にモヤを追加して下さい。
モヤとモヤの間に隙間を作ると形が整って見えやすくなります。
考え過ぎず楽に作業して下さい。
次に上から2番目に「加算(発光)レイヤー」を作成します。
「透明水彩」を用いて惑星の上を中心にオレンジ色を軽くのせます。
あまり濃くすると惑星が見づらくなってしまうため、薄っすらのせる程度で大丈夫です。
最後に緑色を重ねて深みを出していきます。
先程塗ったオレンジの周りに「透明水彩」で緑色をのせます。
こちらも薄っすらのせる程度で大丈夫です。
今回は最後少し物足りない感じがしたので、下のモヤレイヤーに少し緑色を入れ、新規レイヤーを作成し惑星の部分のみ星を少量追加しました。
※もし細かな星を描き過ぎたように感じた場合、ベースレイヤーの黒い部分に合わせて「軟らかめ」の消しゴムをかけるとまとまりやすくなります。
5.終わりに
今回の手順の組み合わせや使用する色を変えるだけで、他の星や星空なども描くことが出来ます。
自由に組み合わせて色々試してみて下さい。
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