写真をアニメ背景のように変身させる
はじめに
Hello.
この記事ではCLIP STUDIO PAINT EXを使って写真をアニメ背景のように変える方法を紹介します。
Step1からStep5まであり大変だと思います。
お付き合いいただければ嬉しく思います。
Step1 The Artistic filter (イラスト調)
Step1での私たちの目的は写真の情報量を減らすことです。
そこでCLIP STUDIO PAINTのフィルターを使って写真を単純化しましょう。
写真はこちらを使います。
現在のレイヤー。
写真を選択したら、フィルター➞効果➞イラスト調(The Artistic filter)に移動してください。
イラスト調(The Artistic filter)は線の情報量や色のなめらかさを調整できます。
写真を単純化したいので線の数値は1に近いものに設定しました。
写真の色は調和のあるものにしたいので大きい数字にしました。
わずかな変化でわかりにくいかもしれませんが写真の線が単純化しました。
また、写真の色のなめらかさが増しました。
Step2 トーンカーブと彩度調整
Step2での私たちの目的は写真の赤色を強め、彩度を上げることです。
そこでStep1後の写真のトーンカーブと彩度を調整していきましょう。
現在のレイヤー。
ステップ1後の写真を選択したら、編集➞色調補正➞トーンカーブに移動してください。
その後、トーンカーブのRedチャンネルのグラフをわずかに上げます。
編集➞色調補正➞色相・彩度・明度に移動してください。
彩度を10上げます。
これは桜の色を目立たせるための調整です。
写真を調整したことで色の鮮やかさが上がりました。
Step3 影の色を変える
Step3での私たちの目的は写真の影色を青色に変えることです。
影色は環境光の影響を受けます。
この写真は晴れた日の青空の下で撮影したのでその影響を強く受けています。
また写真の影色を明確に青色に変えることでよりアニメ背景のように調整できます。
この画像のように写真から影の部分を抜き出しましょう。
現在のレイヤー。
Step1とStep2の調整が完了した写真を複製してください。
その複製した写真を使用します。
現在のレイヤー。
複製した写真を選択したら、編集➞色調補正➞2値化に移動してください。
2値化の数値は100にしました。
次に輝度を透明度に変換し、影以外を透明にします。
線の色を描画色に変更します。
写真から影を抜き出し色を変えることができました。
不透明度50%で乗せてください。
現在のレイヤー。
Step 4 メイクアップ
Step4での私たちの目的はStep3まで完了した写真にさらなる調整を加えることです。桜を目立たせる調整や写真に非現実的な色を加えることでドラマチックを演出します。
Step4の最後ではCLIP STUDIO PAINTの飛沫エアブラシ(Droplet)を使用して花びらが舞う様子を演出しましょう。
空気遠近法
写真の屋根に疑似的な空気遠近法を使い、桜がより目立つようにしましょう。
新規ラスターレイヤーを追加してください。
折れ線選択で屋根を選択し、青色で塗りつぶしました。
合成モードはスクリーン。
不透明度50%で調整しました。
現在のレイヤー。
非現実的な色
新規ラスターレイヤーを追加してください。
エアブラシで彩度が高いピンク色をのせましょう。
合成モードはスクリーン。
不透明度は30%です。
現在のレイヤー。
桜の色を鮮やかにする
新規ラスターレイヤーを追加してください。
桜の鮮やかさを取り戻すために色を加えましょう。
ピンク色をエアブラシで塗ります。
合成モードはオーバーレイ。
不透明度は100%です。
現在のレイヤー。
フレア
新規ラスターレイヤーを追加してください。
ほとんど白色に近い黄色を写真の上からグラデーションしていきます。
合成モードはスクリーン。
不透明度は30%です。
現在のレイヤー。
桜吹雪
新規ラスターレイヤーを追加してください。
飛沫(Droplet)を使って花びらが舞う様子を表現しましょう。
合成モードは通常のままです。
不透明度100%です。
現在のレイヤー。
Step4後の写真。
Step 5 コンポジティング
Step5での私たちの目的は写真を一枚の画像に結合しグロー効果を与えることです。
レベル補正で光の拡散範囲を決めてからガウスぼかしを与えましょう。
写真にグロー効果を与えるためにレイヤーをまとめて一枚の画像にしましょう。
すべてのレイヤーをフォルダに入れてください。
フォルダ上で右クリックして“表示レイヤーのコピーを結合”を実行してください。
フォルダ[Step1 to 4]は非表示にしてください。
あとで修正する必要がでてきた場合に備えて保管しておきましょう。
[Step1 to 4 Copy]を複製してください。
[Step1 to 4 Copy001]にレベル補正をしましょう。
レベル補正で光の拡散範囲を決めます。
黒色に近い範囲は光が拡散しにくくなります。
白色に近い範囲は光が拡散します。
画像をグレー表示で確認するとわかりやすいと思います。
レベル補正のスライダーを赤色のやじるし方向に動かすほど黒色の範囲が増えます。
レベル補正後、ガウスぼかしを与えます。
今回の数値は50にしました。
現在のレイヤー。
レベル補正とガウスぼかしを与えた画像の合成モードをスクリーンにしてください。
不透明度は100%です。
現在のレイヤー。
光の拡散が物足りないと感じた場合は画像を複製してください。
さらに光が拡散します。
完成しました。
もう少しだけ進む(Advanced)
ここから先の調整ではわずかな変化にしかなりません。
お付き合いいただける方はよろしくお願いします。
ここでの目的は、
・もう少し光を拡散させる
・影の存在感を取り戻す
というものです。
Step5で作成した3つのレイヤーをフォルダにいれてください。
フォルダの名前は[Step5]にしました。
フォルダ[Step5]上で右クリックして“表示レイヤーのコピーを結合”を実行してください。
新たな画像の名前を[Step5_001]にしました。
[Step5_001]にガウスぼかし60。
合成モードは通常。
不透明度10%です。
[Step5_001]を複製してください。
合成モードは乗算。
不透明度は10%です。
完成です。
おつかれさまでした
ここまで大変お疲れさまでした。
作業画面を動画でご視聴いただけますのでもしよろしければそちらもご覧ください。
ありがとうございました。
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