キャライラストとは違う、「落ち着いた空間」の描き方

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エキストリーム納豆

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絵で描かれる「落ち着いた空間」とは

・「通常のキャラクターイラスト」の特徴

まず、よくあるキャラクターイラストというのは

「アクティブ」「わくわく感」といった要素を強調する場合がほとんどです。

そうすればキャラの魅力を描写しやすいですから。

 

そのためには

・画面を斜めに傾ける

・アイレベルは腰~胸ぐらいで顔は煽り気味になる

・髪や服をなびかせる

・キャラを強調

と言うような工夫をするわけです。

 

具体的にはこんな感じでしょうか。

もちろん絵の意図やジャンル等によっては上記の特徴から外れ

場合によっては全く当てはまらないことも当然ありますが、

その場合でもキャラクターイラストである限り

エキサイティングでドラマチックな何かを鑑賞者の心に

波として起こすような要素、仕掛けを盛り込むことになります。

 

しかしそういったものは「落ち着いた空間」では

基本的に邪魔なのでなるべく排除される要素に反転してしまうわけです。


・「落ち着いた空間のイラスト」の特徴

上に挙げたキャラクターイラストの特徴というのは

画面に動きを付けるもっとも典型的な手法でありますので、

つまりそこから外すと落ち着いた部屋を作れるわけです。

すなわち表現のためにやるべきことは

 

・画面は水平

・アイレベルは胸~首ぐらいもしくは見下ろし

・服も髪もなびかせない

・キャラはそこまで強調しない

となります。


・ここに適したアイレベルについちょっと詳しく

アイレベルというものは基本的にメインの被写体を高くから

見下ろす角度であるほど画面全体から躍動感が消えていくものです。

胸~首程度の高さであれば適度な臨場感にはなりえますが

「目の高さ」に置くのだけはここではあまりよくないです。

 

というのも、目の高さのアイレベルというのは

リアルに考えたら普通なんですけど

絵で描いた場合はむしろ…

「主観であること」や「等身大であること」を

これでもかと強調する特殊な表現となりまして、

ミステリーやサイコサスペンス、社会派ドラマといった

緊迫感のある物との相性が最高になってしまうんですね。

非常にドラマチックです。

 

ドラマチックすぎて落ち着いた空間の表現としては正直使いにくいので

今は避けたほうが無難でしょう。

 

以上を総合しますと、ここではアイレベルに関しては

目の高さを避けてやや高めに取るぐらいが妥当でしょう。

パースを取る前に

・パースの分割とは

まずはこの図をご覧ください。

立体空間の中に置いたこの板、奥と手前のちょうど中間はどこにあると思いますか?

 

答え及びその出し方は、こうです。

対角線を引いたその交点が中間となるわけです。

恐らくは「予想したより奥にあるな」と思ったのではないでしょうか。

アクション的なイラストで初心者が目分量で大胆なパースを付けると

高確率で中間点が手前に来すぎたりしますので、

傾向としてはそのようにズレがちであるわけです。

 

感覚や想像だけで中間点を出そうとすると

よほど空間認識能力等に優れているのでなければ

基本的には狂ってしまうと思って間違いはないです。

 

なので2分割だけでも覚えておけば非常に役に立つわけです。

また、

このように対角線を駆使すれば現在の分割数+1(もしくは現在の分割数×2)

の分割というように無限に作れていくので

パースの製図知識として覚えておきましょう。

 

と言ってもラフで感覚的に使うだけなら2分割で十分ではあります。


・パースより先にイメージラフを

パースでアタリを取る前にラフを作ります。

 

何故かというと、

本格的に定規でパースを取ってからだとラフ書きという自由さが

一番爆発させやすい段階が非常に窮屈な作業に化けてしまうからです。

 

フリーハンドで鉛筆を走らせている時が最も

イマジネーションを出しやすく、アイデアを捏ねやすいのに

その勢いを殺いでしまうのはあまりにもったいない。

 

とは言え、あまりにフリーに過ぎると後々になって

パースに合わせることが困難になってしまいます。

 

なので事前知識として分割で中間点を割り出す方法を述べたわけですね。

2分割だけでも知っておけばあんまり変にはならないはずですので。

いよいよパースを取る

・通常のパース定規

クリスタのパース定規はここにあります。

またそれとは別にここからでもパース定規は作れます。

こちらは線を二本引くと自動的に交点がアイレベルとなり、

さらに線を追加するとそのアイレベルにスナップも可能となっています。

 

いずれも定規がオンの状態であれば図形の直線、長方形と言ったものが

自動的に定規にスナップされるので便利に活用しましょう。


・3Dモデルをパース定規にする

上で紹介した通常のパース定規とは別に、

クリスタならではの非常に便利かつ強力で直感的な技が存在します。

 

やり方は簡単で、3Dのプリミティブ・立方体をD&Dして

3Dオブジェクトレイヤーを作るだけ。

3Dレイヤーは自動的に地面にリンクした定規も生成するため、

手軽なパース定規として有効であるわけです。

別に立方体でなくとも定規の機能に変わりはないですが、

箱型の空間の把握に箱を使わない手はないですからね。

 

また操作ミスで3Dの視点が変わってしまう可能性も、

レイヤーをロックすることで防げます。

この状態でも定規は有効です。

 

以上、どの方法でもパースを取る上では問題ありません。


・実際にパースからアタリを作る

既に述べた通り直線ツールを使うのが最も良いでしょう。

下書き~仕上げまで

・下書き、線画

キャラクターやインテリア等の下書き

今回は手書きっぽさが欲しいのでアタリに合わせてフリーハンドで

当初の予定からいろいろとずれつつも


・完成とその解説

完成となります。

さて、本記事で最初の方に

「落ち着いた空間の表現ではエキサイティング、ドラマティックさは排除要素」

と述べました。

 

しかし何も楽しさがないのもよろしくない。

 

というわけで。

 

プライベートなお気に入りの空間ですので

他人が見たら窮屈で圧迫感さえ感じそうなレベルで

お気に入りのアイテムをぎゅうぎゅう詰めにしました。

 

もっと盛ってもいいと思います。

また、情報量のあるアイテムを画面外端を囲うように配置することで

視線がぐるぐる回る狙いもあります。

 

本TIPSは以上となります。

お読みいただきありがとうございました。

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