複数人構図で主役を目立たせる方法
「概念紹介:複数人構図で主役を目立たせる方法」
今回のテーマは「二人以上のキャラクター構図の作成方法」です。
正直なところ、このテーマで説明できることは本当にたくさんあります。例えば、「複数人構図をどうすれば見栄え良くできるか?」「複数のキャラクターを同じシーンに同時に配置する方法は?」「複数の人物を一貫した合理的なパースの中に配置する方法は?」「複数人構図で視線誘導を設計する方法は?」など、どれも詳しく説明する価値のあるテーマです。
この記事の前半部分では、私がよく使う概念的なテクニック「複数人構図で主役を目立たせる方法」を紹介したいと思います。言い換えれば、以下の内容は主に主役がいて人物がメインのグループイラストに焦点を当てています。また、分類しにくい小技をできるだけ補足できるよう、Q&Aパートも設けています。
そして後半部分は、初心者の方向けのパートです。構図を描く際に実際に使用するCLIP STUDIO PAINT(CSP)の様々な機能を紹介し、初心者がソフトウェアの使用によって自身の創造的なアイデアを制限されないように願っています!
これらのテクニックは、同じイラスト内で組み合わせて使用できます。ぜひ参考にしてみてください!
【主な応用の概念】
今回主に用いる概念は二つあります。
対比
集中、誘導
次に、これら二つの概念を様々な応用の側面に入れ込み、「主役を目立たせる」目的を示します。
【応用】
✧人物が画面に占める割合の大きさ
人物が画面に占める割合の大きさを制御するには、通常、人物とカメラの距離を設定することで達成できます。
一般的に、ある人物が画面に占める割合が大きいほど、その人物が主役となり、これは初心者でも比較的習得しやすいテクニックです。
しかし、ここで重要なのはキャラクターたちの大きさの「対比」です。
確かに、体積が大きい方が読者の視線を先に引きつけますが、これを「主役」を判断する唯一の基準とすることはできません。全体的な画面の配合(人物の位置、画面のトリミングなど)によっては、体積が小さい方がイラストの「主役」となることもあります。
例a. 主役の割合が大、他の人物の割合が小。
例b. 主役の割合が小、他の人物の割合が大。
✧人物の体の向き
キャラクターたちの体の向きによっても対比効果を生み出すことができます。
例c. 画面左側を向いている人々の群れの中で、主役だけが群れに倣わない向きをしている場合、読者の視線は自然と主役に集まります。
✧人物の動作の設計
人物の体の向きだけでなく、人物の動作を設計することでも「対比」や「集中」の効果を生み出すことができます。
ただし、動作の設計においては、人物自身の性格、背景、関係などの設定を考慮してください。結局のところ、構図に合わせるために元の人物設定を壊すべきではありません。
例d. 座る vs. 立つ(動作の対比):
いわゆる「動作」とは、必ずしも全身を指すわけではありません。部分的な動作の指向(例e.の腕の向きなど)も有効です。また、より暗示的な線や形(例えば、なびくスカーフの方向など)も指向の効果を達成できます。
例e. 腕の動作(集中)で主役を指し示す:
✧人物の目の向いている方向
目は魂の窓であり、人物イラストにおいて視線は重要な位置を占めます。
読者の視線は通常、無意識のうちに人物の視線に沿って動くため、人物たちの視線が集中する方向を設計することで、イラストの中で誰が主役の位置にいるのかを暗示できます。
例f. 視線の方向によって、読者はイラストの中の主役が誰であるかをより簡単に知ることができます。
主役の視線の方向を他の人物と異なるように演出する(※対比法)のも有効です。
また、視線の描写は画面全体の中ではかなり細かい部分であるため、通常は人物の動作などの設計と組み合わせることで、より主役の位置を強調できます。
✧光源の設計
シーン設定が許すのであれば、光源で対比効果を演出してみるのも良いでしょう。
例g. ここでは、主役の顔を懐中電灯の光で照らしています。彼らは暗いシーンで探検しているようです。
✧色彩の対比
光源だけでなく、もちろん色の使い方を忘れてはなりません。
例h. ここでは、一人の髪を黒髪にし、他の人物は明るい色の髪にしてみました。
【付録:シンプルな構図の形】
構図の目的は一般的に二つあります。一つはテーマを際立たせること、もう一つは画面を美しく見せることです。
前者はこの記事のテーマですが、後者も同様に重要です。
初心者が基本的な構図を素早く習得できるよう、このパートでは、理解しやすく人物イラストに広く応用できる三種類の構図方法を簡単に紹介します。ぜひ参考にしてください。
✧三角形 ▲
三角形の構図は、安定感のある印象を与えます。
逆三角形は、やや活発な印象を加えますが、全体としては扱いやすい構図です。
特筆すべきは、三角形は三人構図にしか使えないわけではないということです。四人以上でも応用できます。
✧円形 ●
円形は、すべての人物が画面に均等に配置される構図でよく使われ、調和感を与えます。
✧平行線形 ☰ |||| \\\\
平行線形の構図は、画面を統一しやすく、人数が多いことによるごちゃごちゃ感を避けることができます。
もし画面が単調だと感じるなら、右側の例図のように変化を加えたり、Z字形にしたりするのも良いでしょう。
【Q&A】
Q: 主役は一人だけですか?
A: もちろん違います!複数人の場合は、主役が二人または三人いても構いません。
Q: 主役は必ず「人」でなければなりませんか?
A: もちろん違います!イラストのテーマは多様に変化しますので、「人」がテーマでなくても全く問題ありません!
Q: 主役がいない構図でも良いですか?私の中ではみんなが重要です!
A: もちろん大丈夫です!この記事は一つのテーマに集中して紹介するために「主役を目立たせる」ことを内容の核心としましたが、実際にイラストを描く際は、あなたのニーズに合わせて構図を考えることができます。例えば、人物間の支え合う友情を表現したいテーマであれば、この時「主役」がいないのはごく自然なことです。
上記の構図付録では、円形構図の部分で主役がいない構図も参考に示しています。
Q: 描きたい人物は決まっているのですが、どうやって描き始めればいいのかわかりません。
何かアドバイスはありますか?
A: キャラクターたち(特に主役から)の人物関係から考え始めることができます。彼らの関係は親友ですか?恋人ですか?ライバルですか?それとも、ただの気の置けない知り合いですか?これらによって、彼らの立ち位置の遠近、体の動きなどを決めることができます。
その他に、あるシーンで何が起こっているかを想像し、その出来事に対してキャラクターたちがどう反応するかを考えるのも良い出発点です。例えば、突然高いところから落ちてきた猫、外から聞こえてくる音楽、店内の店員たちが来店する客にどう反応するかなど、これらはキャラクターたちが自身の性格を示すことができる出来事であり、これらを描き出したイラストは非常に面白いものになるでしょう。
Q: 同じシーンに異なる人物を追加するのですが、パースを一致させるのが非常に難しいです。何か簡単な方法はありますか?
A: もしパースが重要となる構図に出会った場合、CLIP STUDIO PAINT(CSP)の3Dデッサン人形機能を利用することができます。デッサン人形をすべて同じレイヤーに配置することで、パース角度を簡単に一括調整し、参考にすることができます。
(3Dデッサン人形の簡単な使用方法については、本記事の最後の部分を参照してください。)
Q: 多くの人物がいる構図を描きたいのですが、人数が多すぎて、誰かを主役にしたとしても、他の人物をどう配置すればいいのかわかりません。どうすればいいですか?
A: まず、あなたが描きたいのは、映画のポスターのようにキャラクターをはっきりと見せるイラストなのか、それともキャラクターたちが互いに交流している内容を描きたいのか、考えてみてください。
もし前者であれば、枠線で各キャラクターを区切るのが最も簡単な方法です:
後者であれば、参考にできる方向が二つあります。
一つは、全員(または主役を除く全員)が同じ、あるいは似たような動作をしていることです。ここで言う動作は、それほど複雑に考える必要はありません。全員が同じ方向を向いて立っているだけでも構いません。こうすることで、画面がごちゃごちゃせず、キャラクターたちの立ち位置も制御しやすくなります。
二つ目は、複数の人物をいくつかの小グループに分け、グループ単位でそれぞれの人物の動作や全体の画面構成を考えることです。現実世界で人間が交流できる人数も通常は四人以内に限られるため、これを思考の出発点とするのも良いでしょう。
Q: 複数人構図を描く上での他に何かアドバイスはありますか?
A: はい、映画やドラマのポスターを参考にたくさん見てみてください!通常、映画のポスターには複数のキャラクターが描かれており、インターネットでの検索も非常に簡単です。また、アイドルグループやバンドの宣伝写真も良い参考になります。
「初心者向け:CLIP STUDIO PAINT(CSP)機能紹介」
構図デザインの概念に関する部分はこれで終わりです。
次にこのパートでは、構図を設計する際によく使われるCLIP STUDIO PAINT(CSP)の機能をいくつか紹介します。初心者の皆さんのお役に立てれば幸いです!
【基本機能】
【開始!】
新規ファイルを作成すると、レイヤーパネルにはすでに空白のレイヤーがあります:
✧複数のレイヤーを使いこなす
予定している構図の各パーツを簡単に変更したい場合、他のレイヤーを新規作成し、異なるレイヤーに異なるパーツのラフを描画できます。下図のボタンを押すと、素早くレイヤーを新規作成できます。
レイヤーをダブルクリックしてレイヤー名を変更することもできます。
✧フォルダーで整理する
すべてのラフレイヤーを同じフォルダーに入れると整理しやすくなります。
すべてのラフレイヤーを選択した後、下図のボタンを押すか、直接Ctrl+Gを押してください:
これで、レイヤーは同じフォルダーにまとめられます。
レイヤーと同様に、フォルダー名を変更する必要がある場合は、以下の場所をダブルクリックしてください。
✧ラフ線の色を素早く変更する(レイヤーカラー機能)
フォルダーでレイヤープロパティを変更し、線画をラフでよく使われる青色に変更することができます。これにより、レイヤーごとに色を変更する必要がなくなります。(CLIP STUDIO PAINTのデフォルト設定は青色です。他の色を使用したい場合は、ダブルクリックして変更することも可能です。)
薄い色の線画を使用すると、その後の線画や色塗りの本番作業がしやすくなります。
✧一時的な描画枠を柔軟に変更するために追加する
全体のキャンバスのトリミング位置をより柔軟に設計したい場合、私はラフフォルダーの外側に新規レイヤーを追加し、乗算に設定します。
このレイヤーをCLIP STUDIO PAINTの下部と似た濃い灰色で塗りつぶし、描画枠として使用します。
次に、長方形選択ツールを使用して、画面上で想定されるキャンバスの位置を選択します。
特定の画面比率(よく使われる3:2、16:9など)を選択する必要がある場合は、選択ツール内で設定できます。
ツール設定の「図形」項目で、縦横比を指定できます。
図中の「横1.0、縦1.0」は正方形を意味します。
縦横比を設定後、画面を選択し、図中のアイコンまたはキーボードのDeleteキーで灰色部分を削除できます。
**TIPS: 素材パレットには、すでに設定済みのフレーム比率もいくつか用意されており、非常に便利です:
これで、構図デザインに使用する正方形のキャンバスが得られます。
一時的なフレーム比率を変更する必要がある場合は、上記のステップを繰り返すだけで簡単に変更できます。
キャンバス比率の決定が難しいと感じる場合は、複数の異なる比率の一時的なフレームを同時に保持して素早く比較することもでき、非常に便利です!
もちろん、「編集」>「キャンバスサイズの変更」で直接キャンバスサイズを設定することもできます。
しかし、個人的には、これはより柔軟で自由な発想で構図をデザインできる方法だと考えています。ぜひ試してみてください!
✧オブジェクトのサイズと位置を素早く変更する(自由変形、メッシュ変形機能)
レイヤーを選択した後(またはレイヤーの一部だけを変更したい場合は、なげなわ選択を使用)、Ctrl+Tまたは下図のアイコンを押すと、オブジェクトのサイズ、位置、回転などを素早く変更できます。
その他に、細かい部分を修正したい場合は、「メッシュ変形」機能で微調整することもできます。
(メッシュ変形機能には様々な変形方法がありますので、どれが最適か試してみてください。私がよく使うのは、左の3つ、「進行方向」、「膨張」、そして「収縮」です。)
✧一時的な描画枠の適用
構図がだいたい決まったら、中心となる画面位置を選択後、「選択範囲に合わせる」を押すと、素早く目的のフレームが得られます!
【3Dデッサン人形をパースの参考として使う方法】
このパートでは、3Dデッサン人形の機能を簡単に紹介します。しかし、3D機能のより詳しい使い方を知りたい場合は、過去のMonthly Tipsの3Dテーマや公式チュートリアルを参照することをお勧めします。そこには、より詳細で高度な3Dの使用方法が記載されています!
【開始!】
✧3Dデッサン人形を配置する
まず、素材パレットから3Dデッサン人形を直接キャンバスにドラッグします。
画面には三人の人物がいるため、さらに二つの3Dデッサン人形モデルをドラッグして追加します。シンプルにデッサン人形を画面にドラッグするだけで構いません。
注意:二番目と三番目のデッサン人形は、一番目のデッサン人形と同じレイヤー**にドラッグしてください。
これで、画面上に3つの3Dデッサン人形が配置されます。
ここでは、CLIP STUDIO PAINTのデフォルトの男性と女性のデッサン人形設定をそのまま使用しました。
デッサン人形設定(オブジェクト操作ツールを選択した際に、スパナアイコンでコントロールパネルを開き > デッサン人形)で、身長や体型など、必要なデッサン人形の比率を設定することもできます。
次に、コントロールパネルの「オブジェクトリスト」で移動したいデッサン人形を選択し、下図の3つのボタン(画面上のデッサン人形の上にある機能バーの右側)を使用して、3Dデッサン人形の位置を調整します。
また、デッサン人形の足元の大きな矢印でも位置を操作できます。
人物の各部位をクリックすると表示される矢印で、人物の動作を調整できます。
**TIPS: 素材パレットには、ダウンロードできる3Dデッサン人形のポーズがたくさんあります。まずは、あなたが思い描く動作に近いポーズを見つけて、そこから微調整していくのが良いでしょう!
✧カメラ位置の調整
ここでは、まずマウスで操作できる機能を紹介します。
左クリックを押しながら移動:カメラを自由に移動
右クリックを押しながら移動:カメラの遠近を調整
また、下図の3つのボタンを使用してカメラを操作することもできます。
もし特定の人物を主役としてカメラを移動したい場合は、そのデッサン人形を選択した後、カメラボタンを押すと、プリセットのカメラアングルを選択できます:
これらのカメラアングルが気に入らないですか?大丈夫です!Ctrl+Zでいつでもこれらの変更を元に戻せます!
角度が設定された後、デッサン人形が画面からはみ出てしまった場合は、移動ツールを使用して3D全体の位置を調整できます(パース角度はそのまま維持されます)。
元の構図フォルダーを「乗算」に設定し、3Dレイヤーの上に配置することで、配置が正しいか確認できます。
もちろん、この段階で構図を調整したい場合も問題ありません。
最後に、3Dレイヤーの不透明度を下げ、線画レイヤーを新規作成すれば、その上に人物を簡単に描画できます!
【まとめ】
最後に強調したいのは、構図のテクニックは決して不変のものではないということです。
他人のやり方に注目し、自分でたくさん試すことが経験を積む方法です。
この記事で紹介したテクニックは氷山の一角に過ぎませんが、皆様のお役に立てれば幸いです!
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