【スピードペインティング】風景の描き方
【スピードペインティング】風景の描き方
◆風景の描き方
【はじめに】
今回はスピートペインティングでこのようなSFの風景を描く方法を紹介します。
【下準備】
下準備でやる事は2つあります。
構図のガイドの作成とキャンバスの外側の作成。
まずベクター系のソフトウェアで作ったテンプレートを読み込みます。
これは1/2、1/3、1/4、黄金比分割の位置にガイドの線が入ったテンプレートです。
この交点の所を意識してモチーフを配置するといい感じの絵になります。
次にキャンバスの外を作ります。
まず、現在の状態でレイヤーを塗りつぶします。
次に編集→キャンバスサイズを変更を押します。
外側の余白を作ります。
さらに新規レイヤー作成→外側の余白だけを塗りつぶします。
そして最初に作ったキャンバスの画像を非表示にします。
これは最後仕上がった際にこの画像の範囲を選択ツールを使って選択し、
編集→キャンバスサイズを選択範囲に合わせるを使って完成した絵をトリミングするのに使います。
【選択範囲ツール+塗りつぶしで大まかな地形を作る】
奥行ごとにレイヤーを分けて
選択範囲ツールを使って山や岩などの地形のシルエットを描きます。
奥が白色、手前が黒色になる様に塗りました。
【四角伸ばしブラシでラフを作る】
このブラシはSF系のイラストやスピートペインティングとの相性が良いです。
特に何も考えず筆を動かしても偶発性の力でそれっぽい形が出来上がります。
こちらで配布しておりますのでClipStudioユーザーの方はDLして使ってください。
【素材を合成してディティールを作る】
写真やブラシなどの素材を使ってディティールを作ります。
素材を集める方法と→素材を加工する方法、
この2つを覚える事で素材を合成してディティールを作れるようになります。
ではこの2つについて詳しく見て行きます。
【素材を集める方法】
主に役立つ素材は3つあります
1つ目は写真素材。
2つ目はブラシ素材。
3つ目がオーバーレイ素材。
この3つについて詳しく見て行きます。
・写真素材について
自分で撮影した素材や、ぱくたそ、Pixabay、texture.com、3dtotal、BEIZ imagesといった素材サイトからダウンロードした素材を絵に貼り付けて使う方法です。
ディティールを素早く描きたい時に使えます。
・ブラシ素材について
CLIP STUDIO ASSETSなどからブラシの素材をDLして
それを使ってディディールを描きます。
写真素材と違って配置を自由に調整できるのでランダムな形や自然物に特に有効です。
・オーバーレイ素材について
光が描画された素材集です。DesignCutsでオーバーレイと調べるとお金がかかりますが品質の良い素材が手に入ります。またDesignCutsは定期的に大量の商品をまとめたセールをやっているので興味がある方はアクセスして買ってみて下さい。
【素材を加工する方法】
・素材を選ぶ
・素材を切り取る
・素材を配置する
・素材の色味を合わせる
・素材の切れ目を馴染ませる
この4つを繰り返すだけです。
素材の切り取りは選択範囲ツールを使います。
素材の配置は自由変形を使います。
素材の色味調整は色相・明度・彩度かグラデーションマップを使います。
素材の切れ目を馴染ませる方法は、エアブラシ型の消しゴムを作って馴染ませたいところを消して馴染ませます。
【素材合成のコツ】
素材合成のコツとしてこの2つ紹介します。
・SF的な光の作成
・バレにくい素材の使いまわし
これを使う事でより素早く絵を仕上げる事が出来ると思います。
【SF的な光の作成】
こういうコンセプトアートにありがちな光の描き方を紹介します。
texture.comでNight Cityで検索。
そして出てきた夜景の素材を読み込みトーンカーブでS字を作りコントラストを上げます。
その写真のレイヤー効果を加算(発光)や覆い焼き(発光)等に変換すれば完成です。
必要に応じて写真をマスクで消してください。
【モノクロの絵に色を付ける】
モノクロに色を付ける方法はグラデーションマップとオーバーレイの2つがあります。
人物のキャライラストに使うのは難しいですが、こうしたコンセプトアート的な背景にこの2つはとても相性が良いです。
グラデーションマップの使い方ですが2通りあります。
1つ目はそのレイヤー1つだけにグラデーションマップを使う、編集→色調補正→グラデーションマップと
2つ目はグラデーションマップのレイヤーを作りそのレイヤーより下のもの全てにグラデーションマップをかける
レイヤー→色調補正→グラデーションマップの2つです。
グラデーションマップのパラメーターを調整する事でモノクロから任意の色をつける事が出来ます。
これは全体に1枚そのまま使って環境光の影響や全体の印象を作るのに向いてます。
透明度を下げたりオーバーレイを使ったりするといい感じになります。
オーバーレイの使い方は単純で上に1枚レイヤーを作りレイヤー効果をオーバーレイにする。
そのレイヤーに色を乗せるという方法です。
これは部分に使って固有色といった自分の意図した色を塗る作業に向いてます。
この2つを上手く使うとこのようにモノクロの絵に色を乗せる事が出来ます。
【モチーフの追加加筆】
ここでは宇宙船を作ります。風景と同じ手順で四角伸ばしブラシで形を作り、
写真合成でディティール入れ。グラデーションマップやオーバーレイで色付け、周囲に馴染ませます。
【後処理を入れる】
印象的な絵に仕上げる為にスクリーンや加算(発光)等で光を入れます。
放射状の白い線を描きぼかし(ガウス)でぼかします。
後は塵のような光や煙を描いてあげれば完成です。
【完成】
このような絵が出来上がりました。
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