【色塗り】レイヤーを減らしたい!【時短】

2,983

ayase_aria

ayase_aria

色を塗るときにベースレイヤー1枚、影レイヤー1枚、ハイライトのレイヤーを1枚と、まとめて塗ってしまえば、色別にレイヤーを分けるよりも、レイヤー間を移動する手間が省けるので時短になるのでは??という記事です。

レイヤーを減らすため、はみ出さずに塗るにはどういうツール設定や手順で塗ればいいのか、色変更の方法は……、といった説明をしていきたいと思いまーす!!

ネタバレ

つまりなにをやるかというと……。

 

  • ベースレイヤーを1枚で塗り分ける。

  • ベースレイヤーを複製して、色調補正で1影の色にする。

  • ベース、または領域レイヤーを参照レイヤーにし、自動選択ツールの参照先を参照レイヤーにして選択範囲を取って影やハイライトを塗る。

クリスタヘビロテユーザー様でもうなにもかも理解したわっていう方はここまでで大丈夫です。ありがとうございました!いいね押してください!!!

最初のレイヤー構成

線画は線画フォルダにまとめて、参照レイヤーに設定してください。

1影やハイライトのレイヤーは、ベースレイヤーを複製して作るので最初の段階では存在してません。

私は線画と塗りのフォルダや中のレイヤーを素材登録しています。いちいちレイヤーを作らなくてよくなるので便利。

背景がグレーなのは、白いキャンバスが眩しいのでグレーにしています。お目々大事に!

塗りフォルダのマスクを作る

まず色を塗る範囲全部をマスクにするために、塗り分けていきます。

(のちのち塗りフォルダのマスクになる部分です)

sレイヤーを選択し、かの有名な隙間なく囲って塗るツール等を使って、絵をぐるっと囲みます。

が、その前に隙間なく囲って塗るツールの設定を少しだけ変更しておきましょう。

赤で囲った部分を中心に変更してください。

参照先は参照レイヤー、編集レイヤーを参照しない

合成モードは背景

アンチエイリアスはオフ

ツールは複製しておくことをおすすめします。念のためね……。

ご覧の通り、左端の髪の毛の隙間など黄色く塗られていますが、次の工程で消すのでそのままでOK。

(レイヤー名はもともと白レイヤーだったのが面倒でsになっただけで意味は…ありません…)

続いてs消しレイヤーへ行きます。

sレイヤーをCtrlキーを押しながらクリックで選択範囲を取る。

選択範囲を反転して緑色で塗りつぶしてください。

左の髪の毛の隙間はバケツツールでぽちっと塗りつぶします。

バケツツールの参照先は参照レイヤーに設定。

アンチエイリアスはオフでお願いします!!チェックを!外す!!

が、しかし……拡大すると……。

髪の毛の逆Vの字になっているところがはみ出ていたりしますよね。

こういうところを隙間なく囲って塗るツールを使って、緑色で塗りつぶしていきます。

消すより塗る方が得意なツールのようなので、消すのは諦めてください。塗り潰せ。

キレイにはみ出しなく黄色と緑で塗り分けられたら、Ctrlキーを押しながらsレイヤーをクリックで選択範囲をとる。

続いてCtrlキー+Altキーを押しながらs消しレイヤーをクリックで、選択範囲を解除。

塗りフォルダを選択し、マスクボタンを押して、塗フォルダにマスクを作ります。

これにてs,s消しレイヤーはお役御免です。お疲れ様でした。非表示にしましょう。

ベースレイヤーを塗り分けていく

続いてベースレイヤーを塗り分けていきましょう。

まずバケツツール…いや、塗りつぶしツールの設定を変更してください。

隙間なく囲って塗るツールのときとほとんど同じです。

参照先は参照レイヤー。(今は線画が参照レイヤーになっていますね)

編集レイヤーを参照しない。

合成モードは背景

アンチエイリアスはオフ

では肌から塗って行きましょう~!

はい!!!!!顔を塗ったら、前髪の逆V字に塗り残しができました!!

隙間なく囲って塗るツールで塗っていきましょう。神ツール。

ちなみに前髪の線画にかぶって囲おうとしていますがこれはダメな例ですね。

前髪の線画の下に肌色が入っていまうのでよろしくありません。

なるべく逆Vの部分だけ囲うようにしましょう。

ちなみに拡大しないからそんな隙間どうでもいいや!というひとはこの工程は無視して構いません。

続いて髪の毛を塗ります。バケツでポチッ

バケツ塗りをすると上記画像のような塗り残しができてしまいます。

まわりが髪の毛の色で囲われている左上の赤丸の部分は無視しても構わない箇所なのですが、他の色と隣接する部分は神ツールで塗りつぶしておきましょう。

隙間なく囲って塗るツール

なぜ同じ色で囲われている部分を無視していいかといいますと、のちほど色を太らせるからです。あとで説明するから待っててね。

合成モード背景とは

前髪の毛先にも、分かりにくいですが塗り残しがありますね。

隙間なく囲って塗るツールで囲ってしまいましょう。

大丈夫です、顔の色には影響しません。

なぜなら!!!合成モードが背景だから!!!!

 

1枚にまとめて塗るには必須と言っても過言ではない合成モード背景。

いったい合成モード背景とはなんぞや???と思ったそこのあなた。

実はブラシにも存在しています。

ツールプロパティからツール詳細、インク>合成モード>背景で設定してみてください。

適当に赤色でもスポイトして、肌や髪の上で塗ってみましょう。

塗れませんよね???そうです。正解です。

合成モード背景はレイヤーのなにも塗られていない透明部分にしか描けないようになっているのです。

わーい天才設定~!ありがとうクリスタ!ちなみにPhotoshopにもこの設定はあるよ!

つまるところ、毛先のこういったはみ出し部分は、ブラシで塗ってもらっても構いません。

合成モード背景ならはみ出さないからね!!!

でも!ブラシのアンチエイリアスはオフにしてね!!

この合成モード背景を使わないように1枚のレイヤーで塗ろうと思ったら、レイヤーの選択範囲を取って、反転して、通常のブラシでちょっとずつ塗りつぶす…みたいなことをしないといけないと思うので、まあ大変ですよね。

 

 

とりあえずベースレイヤーを塗りつぶしツールと隙間なく囲って塗るツールでざっくり塗りました。

ポチっとやって、くるっと囲うだけなので、そんなに大変じゃなかったですよね?

ではここで線画を非表示にしてみましょう。

 

 

わかりやすく背景を緑にしてみました。

うーーーん、抜けだらけ。ねこの表情もくっきりです。

線画の下には色がありません。

実はまだまだ線画の交差している部分など、隙間もたくさんありましたよね?

でも、大丈夫!

色を、太らせます!!!あなたはこのために塗りフォルダにマスクを作ったのよ!

色抜けを無くすための塗りつぶしツールの設定

バケツもとい塗りつぶしツールを複製して設定していきましょう。

塗りつぶし>隣接ピクセルをたどるオフ

塗りつぶし>領域拡縮

インク>合成モード背景

アンチエイリアスはオフ

 

このツールを使うとどうなるか??

右クリック等でスポイトして髪の色を取ります。

左をポチッと1クリックすると、1ピクセル塗りの範囲が大きくなります。

隣接ピクセルをたどるをオフにしているので、色の繋がっていない部分でも、同じ色なら1ピクセル範囲が大きくなります。

例えば、人間の目はだいたい2つありますよね? 右目と左目で、2回クリックしなくても、同じ色の目なら、右目をこの塗りつぶしツールでクリックすると、左目も同じように塗りの範囲が大きくなっていますよ、ということです。わかりにくいか。

ので、各色で右クリックでスポイト、左クリックで塗りつぶしを1順繰り返してください。

まだ隙間があると思うので、領域拡縮の数字を大きくして、もう1順各色で右クリ左クリを押していきます。

面倒な場合は領域拡縮の数字を4くらいにしたツールを複製して作るか、自力で左クリックを何回も押して、塗り拡げていってください。

ここでも合成モードが背景なので、透明な、色の塗られていない部分にしか色が塗り拡げられませんので安心してクリック連打してくださいね!

 

ちなみに……。

もしゲーミングキーボード等マクロ登録ができるキーボードをお持ちなら、右クリック、左クリックをマクロに登録すると、塗り拡げたい色の上にマウスカーソルをあわせて、ポチッとキーを押すだけで済むので操作が簡単になります。

右クリ!左クリ!を何度もやるの結構面倒なので、ジョイトゥーキーとかでも頑張ればできますので、Switchを左手デバイスにしているよ! という人がいらっしゃればマクロ登録頑張ってみてくださいね。

クリックお疲れ様です!

わかりやすくマスクを非表示にしてみました。

このように色の範囲が広がって、線画の下までキレイに色が入っているはずです。

この時点で細かいはみ出しなどが気になる場合は通常ブラシ等で修正していってください。

ただしアンチエイリアスはオフでお願いします。

口酸っぱく言っていますが、塗るときに困るのでオフにしておいてくださいね。

領域レイヤーを作る

そんなに複雑な絵じゃないし、面倒だな!と思った場合は領域レイヤーは必要ありませんので飛ばしてOKです。

でも、あると便利だよ。

領域レイヤーとはなんぞや

先の工程のための下準備です。

冒頭ネタバレにも書きましたが、影やハイライトを塗るときに、選択範囲を取って塗るのですが、選択範囲の参照レイヤーにするために使います。

塗り分け方に関しては、ベースレイヤーと同じです。

が、色の数が多いです。

 

ここでは主に領域レイヤー用の塗り分け方に関する簡単な方法やツール設定を書いていきますね。

線画を書き足す

塗りつぶしツールを使いたい(楽がしたい)ので、線画フォルダにレイヤーを1枚追加します。

塗り分けたいけれど、線が繋がっていない部分に線画を足します。

まずは髪の毛から。

前髪、後ろ髪、もみあげ部分を塗り分けました。

クリックしただけなので簡単ですね。

ベースレイヤーでやったように、領域拡縮1の塗りつぶしツールで右クリ左クリを繰り返して塗りの範囲を広げます。

髪の毛から随分はみ出しているので次の方法で消します。

 

 

自動選択ツールの設定

自動選択ツールの設定です。

ありとあらゆる設定のチェックボックスをオフにしてください。全部だ!

 

ベースレイヤーを選択して、髪の毛をクリック。

選択範囲を反転して、領域レイヤーを選択

デリートキーではみ出た部分を消してください。

(肌や服を選択して消してもいいよ)

続いて肌を塗りました。

顔、耳、首と手を別色で塗り分け。

今度はベースレイヤーの洋服とねこを自動選択ツールで範囲を取ってはみ出した部分を削除しました。

ここまでくると色をつくるのめんどくさいですよね。

先にペタペタブラシで塗っちゃいましょう。

そう、塗るたびに色が変わるブラシを作るのです……。

描画ごとに色が変わるブラシの設定

描画ごとに色が変わるブラシの設定です。

ツールプロパティからサブツール詳細

色変化>ストロークごとのランダム変化をオン

色相彩度明度をいじります。

色相は180でいいと思いますが、彩度明度はお好みで。

暗すぎる色は色の見分けが付きにくい気がするので控えめにしています。

いつも通り合成モードは背景アンチエイリアスはオフ

 

スポイトしながら、参照先が参照レイヤーになっている塗りつぶしツールで塗っていきます。

(他レイヤーを参照7ですね。なんだ7って…)

ちなみに、ここで使うために編集レイヤーを参照しないにチェックが入っています。

塗り終わったら、領域レイヤーをCtrlキーを押しながらクリックして、選択範囲をとります。

塗り忘れて隙間が出来ている部分がないかチェックしましょう。

めちゃくちゃありました。どうして……。

キレイに隙間なく塗りつぶして領域レイヤーはおしまいです。

お疲れ様でした。

影を塗る

書き足した線画フォルダのレイヤーは不要なので非表示にします。

領域レイヤーもベースレイヤーの下に移動させましょう。

ベースレイヤーを複製してレイヤー名を1に変えました。

編集>色調補正>色相・彩度・明度で若干暗くしました。わかりやすいですね。

しかしそう簡単に影の色が決まるわけがないので、1色ずつ調整していきます。

領域レイヤーを作るの工程で使った、自動選択ツールで肌をクリックします。

隣接ピクセルをたどるをオフにしているので、顔と手の塗りはは繋がっていませんが、同じ色なので1クリックで選択範囲がとれます。

調整レイヤーでスライダーをうごかすか、決まった色があるなら塗りつぶしたりして色を変更していきます。

これは影を塗りながら調整するほうがいいかなと思います。

1レイヤーを選択してマスクボタンを押します。

領域レイヤーを参照レイヤーにします。

領域レイヤーを作っていない場合は、ベースレイヤーを参照レイヤーにします。

領域参照レイヤー用の自動選択ツールの設定

領域参照レイヤー用の自動選択ツールの設定です。

作成方法新規選択

隣接ピクセルをたどるをオフ

色の誤差0.0

領域拡縮をオフ

複数参照は参照レイヤー

参照しないレイヤー、編集レイヤーを参照しないをオン

アンチエイリアスはオフ

 

1レイヤーのマスクを選択したまま、後ろ髪の部分を塗っていきたいので、自動選択ツールで後ろ髪をクリックしてみましょう。

領域レイヤーで塗り分けた後ろ髪の部分が選択されましたね。

ブラシツールを選んで塗っていきましょう。

いつも使っているお好きな設定のブラシでOKです。

ここではアンチエイリアスをオフにする必要はありません。

今まで散々アンチエイリアスをオフと言っていたのは、この選択範囲をきっちりキレイに取るためです。

線画のない部分はジャギってしまいますので、ぼかしツールや指先ツールなどでなじませてあげてください。

もしここでアンチエイリアスがオンだったら、微妙に塗りと塗りの間に隙間ができてしまい、ぼかしてもなかなか綺麗に埋まってくれないんですよね……。

 

しかし、選択範囲の点々の線が邪魔ですね。

この線は表示>選択範囲の境界線から非表示にすることができます。

自動選択ツール→選択範囲を非表示→ブラシツールとこの一連の流れを、キーボードマクロやペンタブレットのキーストロークに登録することで自動化することができます。

ペンタブやマクロキーボードの設定

ワコムタブレットの場合の設定方法です。

私は今は亡き3Dペンを愛用しておりますが、キーストロークの設定方法はほとんど変わらないんじゃないかなぁと思います。各自検索して調べてみてください。

ペンにボタンが最低2つはあると思いますが、右クリック以外の使っていないボタンがあれば設定をおすすめします。

ワコムのペンタブではクリックの設定ができないので、

選択範囲の非表示→ブラシのショートカットキーを設定します。

私の場合Ctrl+Hで選択範囲の境界、Bでブラシになっています。

キーボードのWで自動選択ツール、ペンでクリックをしたあと、ペンのボタンを押せば選択範囲が非表示になって、ツールもブラシに変わるので、わりとストレスフリーでさくさく色が塗れます。

キーボードマクロが設定できる場合はクリックが使えるのでもっと簡易化できます。

自動選択ツール→クリック→選択範囲の境界→ブラシ

を登録すれば、塗りたい箇所にカーソルを合わせて、キーを押すだけでいいので爆速お絵描きの誕生です。

これもめちゃくちゃ頑張ればジョイトゥーキーでも設定できるので頑張ってください。

 

 

ハイライトも同じように、ベースレイヤーを複製して色を変更して、マスクで塗っていきます。

頬など赤みのレイヤーは別レイヤーで

最終的なレイヤー構成です。

影を1つ増やして、髪の毛にオーバーレイのぼかしを入れました。

これで1画面に収まる数のレイヤー数で色が塗れますので、レイヤーが無限に増えすぎて困っている方! ぜひお試しください!

Comment

New

New Official Articles