モンスターのデザインの考え方から着色まで

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トビ丸小夏

トビ丸小夏

私がリアル寄りのモンスターを描く時に行う方法です。

いろいろな方法があるかと思いますが、

一例として参考にしていただけますと幸いです。

テーマを決める

まず、どんなモンスターを描きたいか考えます。

人間を描く時も「魔法を使う少女」「強そうな格闘家」「恐ろしいラスボス」など考えるかと思いますが、モンスターを描く時も同じです。

「炎を操るドラゴン」「不気味な人型生物」などイメージを固めます。

私は今回、「水属性の狼型モンスター」を考えました。

設定を考える

テーマが決まったら生息地や生態を考えましょう。

住んでいる環境は外見に大きく影響するからです。

今回、私が考えた設定は2つです。

「沼地・湿地に住んでいる」

「オスとメスで外見の違いがある」

デザイン(ラフ)をつくる

考えた設定からデザインを作っていきましょう。

①「水属性の狼型のモンスター」をテーマにしているので最初に狼を描きます。

  これをベースにモンスター化していきます。

②「沼地・湿地に住んでいる」ので全身をつるつるにしました。

  全身がモフモフしていると、毛が水を含んで体が重くなりますし、

  泥で汚れて固まってしまうからです。

  そしてシルエットに特徴をつけるために肩は盛り上げ、お腹はくびれさせました。

③このままではまだ特徴が少ないので、水辺にいる生き物の特徴を取り入れます。

 水辺の肉食動物といえばワニが思いついたので

 顔をワニっぽく、背中のトゲもワニの鱗を参考にしました。

 全体をトゲトゲしく鋭利なデザインにすることで攻撃的な印象を出しています。

 そしてカエルを参考に、水の中でも早く泳げるように水掻きをつけ、

 大きな声で吠えられるように喉袋をつけました。

「オスとメスで外見の違いがある」と決めましたので、違いをつくります。

 

・メスは地味な色でトゲと喉袋は小さい

・逆にオスは派手な色をしていてトゲと喉袋が大きい

 

オスがメスより派手だったり体の一部の大きいのは、現実の生き物にも見られる特徴です。

清書をする

先ほど考えたデザインを綺麗に仕上げます。

①下書きしたデザインの上に「新規ベクターレイヤー(線画)」をつくり線画を描きます。

②線画レイヤーの下に「新規レイヤー(塗)」をつくり、線画内を塗りつぶします。

③光源を決めて明るい場所と暗い場所を塗りわけます。

 この時、塗レイヤーを「透明ピクセルをロック」にして作業すると

 塗りがはみ出さないので便利です。

④資料を参考に筋肉の凹凸を表現します。

 架空の生き物なので、現実の動物の肉付きを100%真似せずに

 「かっこいい」と思った凹凸をつけました。

 

 この時使用したブラシは下の3つです。

パーツごとにレイヤーを分ける

デザインの下書きを元に、色ごとにレイヤーを分けます。

 

例えば、

お腹が黄色いので、黄色くしたい部分を「選択ペン」で選択してコピー&ペースト。

これでレイヤー「全身」の上にお腹だけのレイヤーが出来ました。

同様に模様、トゲなど色が違う部分ごとにレイヤーを作ります。

 

レイヤーを一覧にすると下の図のような感じです。

グラデーションマップで色をつける

レイヤー「全身」をアクティブにします。

メニューバーのレイヤーを選択→「新規色調補正レイヤー」→「グラデーションマップ」

グラデーションマップのカラーバーを、いい具合になるように調整します。

難しければ、デフォルトで入っているグラデーションセットをアレンジすると簡単です。

グラデーションマップが決まったら、レイヤー「全身」にクリッピングマスクをかけます。

同様に、他のパーツにもグラデーションマップをしました。

仕上げ

グラデーションマップで表現しきれなかった部分や、

反射光、明暗などを書き加えます。

線画や塗りをまとめたフォルダ「モンスター」の上に新規フォルダ「微調整」をつくり、

ハイライトや地面からの反射光を描き加えました。

完成

メスは、線画を一部修正してグラデーションマップを調節しました。

これで完成です。

ここまで閲覧していただきありがとうございました!

 

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