線画のコツ

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夜鼠

夜鼠

はじめに

こんにちは、夜鼠です。

記事を見てくださってありがとうございます!

ここでは線画の綺麗な描き方やちょっとしたコツをご紹介いたします。

ぜひ最後まで読んでみてください

手首派?肘派?

線を引くときの方法として、手首のスナップを効かせて描く方法と、肘を起点にして腕を大きく動かして描く方法があります。

 

綺麗な線を描くには自分にはどちらの方法が安定して線を引けるか見極めることが大事です。

基本的には手首を使って描く場合は線が引ける範囲が狭いため細かい部分を描くのに向いていて、肘を使って描く場合は可動範囲が広いため長い線や勢いのある線を描くのに向いていると思います。

 

その為、手首派の人は長いせんを描くときに、肘派の人は細かい部分を描くときに描きづらさを感じるかもしれません。

 

アナログで描く場合キャンバスのサイズを変えることができないのでどちらの方法も必要になりますが、クリップスタジオではキャンバスの拡大率を変えることで常に自分の描きやすい方法で絵を描くことが出来ます。

 

私は手首派なので、長い線を引くときはよく画面を縮小して描いています。

強弱

絵柄にもよりますが、大体の場合絵を描くときは線画の時から立体感を意識した方が良いです。

左のような単調な一本線で描くより、右のように線の太さを変えることによって線画だけでも立体感を出すことが出来ます。

 

手前にあるものを太めの線で、遠くにあるものを細めの線で描くことで遠近感が感じられる絵になります。

 

その他にも影になる部分を太く、光の当たる部分を細く描くことで線だけでも光をを表現することも出来ます。

アウトラインを太くとって中の描き込みを細くするなど、線の強弱の付け方でも個性が出せるのでいろいろ試してみてください。

線画

ではここからは実践です。

 

今回はこちらのイラストを線画に起こしていきます。

ラフの色が黒いままだと線画を描き辛いので、ラフレイヤーを選択したままレイヤーのプロパティからレイヤーカラーを適用して色を変更します。

 

レイヤープロパティはデフォルト設定でカラーサークルの下に配置されていますが、見当たらない場合上のメニューから「ウィンドウ」→「レイヤープロパティ」を選択して表示してください。

レイヤーカラーを適用するとこのように青くなりました。

色は好きな色に変更できますので自分の見やすい色にしてください。

透明度を下げて別レイヤーに線を描いていきます。

 

ここからはスクリーンショットだけでは少し説明しづらいので、ぜひ動画も見ながら読んでいただけると嬉しいです。

 

一発で綺麗な線を引くのは難しいので、何度もctrl+Zを使いながら少しずつ理想の線を描いていきましょう。

 

はみ出した部分は消してしまえばいいので気楽に描いてくださいね。

少しラフとずれてしまったなという時は変形ツールを使って直してしまうのもアリです。

 

描き辛ければキャンバスを回転させたり反転したりして、自分の描きやすい角度で描けるようにしましょう。

 

パーツ毎にレイヤーを分けると後々修正したい時などに楽なのでおすすめです。

 

襟や奥の足など、首や手前の足と重なって見えない部分もしっかり描いておくと変にずれたりせず違和感なく仕上がります。

 

重なっている部分は消しゴムではなくレイヤーマスクで消しておけば後で位置を修正したい時などにわざわざ描き直す必要がなくなります。

ベクターレイヤーとラスターレイヤー

さて、大体の部分が描きおわり、残るは靴紐です。

靴紐は複雑に重なっているため、いちいちレイヤーを増やして重なった部分を消して…とやるのは大変です。

 

なのでこの部分はベクターレイヤーを使用したいと思います。

 

レイヤーにはベクターレイヤーとラスターレイヤーの2種類があり、通常は主にラスターレイヤーを使用します。

 

赤枠がラスターレイヤー、青枠がベクターレイヤーです。

 

ラスターレイヤーはざっくりと説明すると細かいドットに色をのせることで絵を表現するレイヤーです。

線画にも塗りにも使える万能レイヤーですが、拡大すると絵が粗くなってしまうというデメリットがあります。

 

 

ベクターレイヤーは線画に特化したレイヤーです。

ベクターレイヤーに描かれた線は制御点が作られ、その点同士の間を繋ぐように線が引かれます。ドットではなく制御点の情報をもとに線が作られているため、拡大しても画質が粗くなることがなく、制御点は一つ一つ位置を修正できるので点をずらすことによって線を変えることが出来ます。

 

さて、さっそくベクターレイヤーを使って靴紐を描いていきましょう。

その他にもベクター用消しゴムを使えば簡単に重なった線やはみ出した線を消すことが出来るため、線画を描く際は時間短縮にもつながります。

 

デメリットとしては、ラスターレイヤーよりもデータが大きくなってしまうことと、塗りには不向きなことです。

手ブレなども多少修正されてしまうので、味のある線を描きたい!という方には少し合わないかもしれないですね。

 

私はより直感的な描き方ができるベクターレイヤーを基本的に使い、きっちりしたものや複雑なものを描く時はラスターなど、場合によってレイヤーを使い分けています。

 

さて、さっそくベクターレイヤーを使って靴紐を描いていきましょう。

ガイドとして赤い線で紐の流れを描き、見やすくするため靴以外のレイヤーは非表示にしました。

 

ちょうちょ結びの部分とそれ以外の2つに分けて描いていきます。

重なった部分はベクター用消しゴムで消します。

ややこしい靴紐も簡単に描くことが出来ました!

 

もう片方の靴も同じように描き進めます。

線幅修正

これで全体に線を引けました。

 

しかし全体を見てみると少し遠近感が弱いですね。

細かく線の強弱はついているのですが、もっと前後をわかりやすくするため、手前の足の線を太く、奥の手の線を細くしたいと思います。

 

 

線をもう一度なぞって太くするのでも良いですが、大変な作業なので、線幅修正ツールを使用して簡単に調整したいと思います。

 

線の太さを変更したいレイヤー、もしくは選択範囲ツールを使って修正したい部分を囲みます。

 

メニューから「フィルター」→「線画修正」→「線幅修正」を選択。

 

するとポップアップが表示されます。

処理内容というところで線を太くするか細くするかを選び、拡縮値で太さの調整をします。

1ピクセル残すというところにチェックを入れておくと、細くしたときに線が消えてしまうとことがなくなるのでチェックしておいた方がおすすめです。

簡単に線が太くできました!

同じように奥の手を細くします。

奥の手を細くしましたが、よく見ると線が粗くなってしまっています。

こういう時は「フィルター」から「ぼかし」を適用した後、もう一度「フィルター」から今度は「シャープ」をかけます。

すると先程のジャギジャギ感が緩和されて他の線となじみがよくなります。

 

線幅を修正したあとは書き足したり消しゴムで削ったりと少し手を加えると違和感なく全体となじみます。

 

 

最後に線画繋がっていないところがないかチェックしましょう。

線が全部繋がっていると塗りの時に楽になります。

 

全部繋がっているかチェックしたら、キャラクターの中ではなく余白の部分を自動選択で選択します。余白を全部選択できたら選択範囲を反転し、バケツで塗りつぶします。

これで線画と下塗りが終わりました。

 

お疲れ様でした!

最後に

ここまで見てくださってありがとうございます。

少しでも読んでくださった方の手助けになれば幸いです。

 

これからもTIPSを投稿していこうと思っておりますので、また別の記事でお会いできると嬉しいです。

 

夜鼠

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