クリスタのデジタル原稿設定項目
漫画原稿用紙の各名称
トンボと断ち落とし
漫画原稿用紙ガイドラインの名称と機能について
①トンボ(トリムマーク)
→赤いライン位置で裁断されます
②裁ち落とし幅(塗り足し/ドブ)
→裁断時のズレ対応の余白
雑誌編集部向けの投稿作品を制作する場合は、[作品の用途]→[すべてのコミック設定を表示]から原稿用紙設定のテンプレートを開き、雑誌向けテンプレートを利用できます
トンボは製本サイズだと言われていますが実際の漫画雑誌と単行本など判型の違う誌面では製本時の裁ち切り位置(トンボ)が変化する場合があります
クリスタの新規作成ダイアログでトンボを設定
新規作成ダイアログでの原稿設定項目を確認して必要なサイズ指定、設定を行います。
①仕上がりサイズ→トンボ位置
②裁ち落とし幅→塗り足し/ドブ
③モノクロ原稿の解像度は600dpi
(解像度は指示があればそれに従います)
④基本表現色はモノクロかグレーが便利です
製本枠の外側にあるマークをトンボと呼び、製本(仕上がりサイズ)は雑誌や単行本を印刷したときに、「この位置で裁断されますよ」という位置を指しています。本来はこの位置を作家が指定しないと、本にできないということです
(実際に本を印刷するときは、大きめの紙に印刷して各ページの大きさにあわせてカットしてくイメージです)
基本表現色はカラー/グレー/モノクロの2種類。このうち白黒漫画原稿は中間色の一切ない白か黒の表現色[モノクロ]画像で納品する必要があります
[POINT] 基本表現色やその他の設定は原稿作成後もメニュー[編集]→[ページ基本設定]またはメニュー[ページ管理]→[作品基本設定]で変更可能です
誌面の各名称
誌面の各名称です。天/地/ノド/小口(こぐち)の位置関係を確認してください
誌面の各名称は知らなくても生きていけますが知っていると便利です
日本国内の漫画雑誌独特の事情
セーフラインとは
雑誌と単行本はサイズだけでなく本の縦横比も違うため原稿用紙のトンボ位置以外で裁断されることがあります
セーフライン(緑色のガイドライン)が設定されている原稿プリセットの場合、セーフライン内は雑誌または単行本のどちらの裁断時にもトリミングされない安全な領域を示します
つまり、雑誌/単行本の判型によってセーフラインよりも外側に描いた画は誌面に入りきらない可能性があるということです
出版社向け応募作品や納品時は、対応する編集部のプリセットを選び、重要な描写はセーフライン内に納めておきます。
あらかじめ応募や納品する出版社(編集部)がわかっている場合、対応する編集部のプリセットを選び、重要な描写はセーフライン内に納めておきます
いい表情の主人公の顔が印刷時の裁断でバッサリ半分切れていると、わりと悲しい思いをします。後々夢にでてくるくらいには
誌面の綴じ位置
掲載する雑誌/単行本の綴じを確認します。
日本国内の雑誌は[右綴じ][左ページ]開始の設定を利用するものが殆どです(例外もあるので必ず確認してください)。新規作品作成時に[複数ページ]で設定します
原稿作成後はページ管理ウィンドウに各ページのサムネイルが並びます
[綴じる位置]と[開始ページ](左or右)が間違えていた場合も、メニュー[ページ管理]→[作品基本設定を変更]から変更できます
解像度
解像度について
解像度(dpi)は1インチの長さの中にどれだけの点を表現できるかを示す指標です。雑誌や同人誌など印刷を行う原稿は、解像度設定が必須です
解像度は印刷時のサイズ(mmなど)とセットにならないと実効的な意味がありません。車が1時間で何㎞進んだかを「時速」を使って計算するように、印刷時に「180mm」の長さの線は何ピクセル分の画像が必要かは「解像度」の設定によって判明します
[POINT] 解像度とは、印刷時に必要となる指標です。解像度の設定を間違えると取り返しがつきません。最悪全て描き直さなければ印刷のクオリティが極端に下がってしまうものです。設定の確認は慎重に
一般的な解像度設定
解像度設定の数値は
[モノクロ] -> 600dpi
[カラー/グレー] -> 350dpi/300dpi
が一般的に利用されています。もちろん条件によって変化することもあります
漫画原稿の場合は、担当する編集部や同人誌印刷所などで必ず最初に確認してください
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