作画補助に自作の目の絵を入れた目玉3D素材を活用する
はじめに
難しい角度の作画時に目線やまぶたの閉じ具合なども合わさると目は一体どんな形になっているのだろう⋯と悩む事はないでしょうか。
そんな時に目の作画補助をしてくれる3D素材の使い方の説明です。
頭部3Dと組み合わせて使用します。
注意:目玉3Dは有償素材で、かつクリスタのver.1では使えません。
↑設定後はこんな感じに動かせます。
↑素材の説明文では文字数の都合上細かい説明が入り切らなかったため、こちらで知っておくと扱いやすくなりそうな補足情報も入れながら説明していきます。
自分で描いた目のテクスチャを貼り付けられるので自分の絵柄の目玉3Dを作成できます。
自分の絵柄で検証できるので便利かと思います。
テクスチャを貼り付けたりが面倒そう⋯という方にはこちら↓もあります。
説明の一部は↑この素材の画像になっています。
私は日本語しかできません。
ここでの説明も他の言語の方はわかりにくいと不満を感じるかもしれません。
私の力不足でご迷惑をおかけしますが、他の言語の方には素材のダウンロードはおすすめできません。
ダウンロードをされる場合はその不便さもご承知いただいた上で行ってください。
素材名が日本語ですと余計に操作しにくいかもしれません。
お手数ですが、名称を翻訳していただくと使いやすいと思います。
下図の赤枠だけでも翻訳しておくと使いやすいと思います。
オブジェクトリストのオブジェクト名をダブルクリックすると名称を編集できる状態になります。
元のオブジェクト名をコピーし、翻訳サイトなどを利用して翻訳し、翻訳した文字をペーストという流れで名称変更できます。
同様にオートアクションやレイヤーテンプレートも名称の翻訳と変更をおすすめします。
日本語のままでは困る場合にこうした面倒を行ってもいいという方のみ素材をダウンロードしてください。
今のところ私の力ではすべての言語の方に快適にご使用いただける形にするのは難しいです。
申し訳ございません。
3D頭部とデッサン人形と組み合わせてより便利に
クリスタのver2.2以降では親子関係の設定というとても便利な事ができます。
上図のように動いてくれます。
頭部3Dとデッサン人形を組み合わせる事で顔と体型を自分好みに設定できます。
そこにさらに目玉もくっつけると作画補助に役立つかと思います。
この辺りについては公式の解説がありますのでそちらをご覧ください。
準備
上述の目玉の3D素材をダウンロードすると下記のものが入っています。
3Dレイヤー
・目玉3D_自作絵用_球体_両目
・目玉3D_自作絵用_平面_両目
・目玉3D_自作絵用_球体_単品
・目玉3D_自作絵用_平面_単品
レイヤーテンプレート
・目のテクスチャ作成用レイヤーテンプレート
オートアクション
・目のテクスチャ作成
以上6点です。
球体と平面でちょっと違いますのでお好みの方をご使用ください。
球体の方が扱いやすいのでおすすめです。
単品はモンスターやホラーシーンを描く時に良さそうかなと思いまして入れています。
コピペして並べてLT変換すればたくさんの目玉が一気に線画にできるので便利です。
最初は使用例の目のテクスチャが入っていますが、レイヤーテンプレートとオートアクションを利用し目のテクスチャを作成して目玉の3D素材に貼り付ける事で自分の絵柄の目玉素材が作れます。
有償素材なのでそれは嫌だなという方は3Dプリミティブを活用する事で何とかできるとは思います。
目玉3Dでもテクスチャ貼り付けのためにプリミティブを利用しています。
単品を作ってはみましたが、上図のように目玉をいっぱい並べたい時にはシンプルにプリミティブに目のテクスチャを貼り付けるだけの方が扱いやすくていいかもしれません。
ただ、球体のプリミティブはそのままでは原点が球体の中心にないので頭部3Dと組み合わせるとうまく回転せず視線を動かす事はできないかと思います。
もう一つプリミティブを用意して親子関係を利用して原点を調整すればいい感じに回るようになります。
目の画像を調整してテクスチャとして貼り付ければご活用いただけると思います。
原点をズラす事とテクスチャ貼り付け関連の手間が少ない、補助線があるといったところが本素材の利点になるかと思います。
やり方にピンとこない場合や時短したい場合は目玉3Dのダウンロードをしていただければと思います。
↑3Dの操作については公式の説明をご覧ください。
使い方
キャンバスに貼り付ける
頭部3D「ベース」と一緒に使用する際にはまずは両目用の3Dレイヤーをキャンバスに貼り付けてください。
目玉3Dの位置は動かさず、続いて「ベース」もキャンバスへ貼り付けてください。
位置が合った状態で貼り付けられます。
その際、ドラッグ&ドロップはせず、赤枠のアイコンをクリックしてください。
ドラッグ&ドロップだとドロップした位置に頭部が置かれるので目と位置が合わなくなります。
目玉3Dと頭部3Dの両方の配置情報が同じでなければ当然ですが位置は合いません。
目玉3Dは親子関係を設定した素材のため、3D素材としてではなく3Dレイヤーとして登録されています。
↓そのため、先に頭部3Dをキャンバスに貼り付けてから目玉3Dをキャンバスに貼り付けると頭部と目玉が別の3Dレイヤーになってしまいます。
もしすでにある3Dレイヤーの頭部3Dに目玉3Dを足したい⋯!という場合には目玉3Dをコピーして移動をお願いします。
その際には親子関係の子の3D素材もさらに選択した状態でコピーしてください。
↑左図の単に素材を選択した状態では子はコピーされません。
これはクリスタの仕様のようですので他の素材でも同様と思います。
ご注意ください。
配置が完了したらあとはカメラを動かして希望のアングルにしてください。
目玉を回転させる
瞳を回転させる時はオブジェクト名に従ってオブジェクトリストから「右目_瞳(瞳の回転時に選択)」と「左目_瞳(瞳の回転時に選択)」を選択してください。
キャンバスに表示されている目玉をクリックして選択はしないでください。
うまく動きません。
目を回転させる際の複数操作基準点は「それぞれの原点」にしてください。
文字通りでそれぞれの原点=それぞれの目玉の原点を基準に動きます。
ツールプロパティ>サブツール詳細>操作>複数操作基準点
目の位置を調整する
「ベース」と違う種類の頭部3Dと組み合わせると最初は位置が合いませんが、目玉3Dの位置や大きさを調整する事で概ね使えるようになります。
縦長の大きい目は対応が難しく、目玉の形を変形して無理矢理配置するしかないかなと思います。
そうすると目をうまくぐるぐる動かせなくなるなど、あまり役に立ちませんのでご注意ください。
配置の際の参考としまして用意した頭部3D の目の曲線を横や上から確認してください。
目玉を大体どのくらいの大きさにしてどの辺りに配置すると良さそうかの参考になるかと思います。
↑なるべく水色部分に目玉が収まるようにと考えます。
横から見ると目玉の中心の高さより少し下部分と頭部3D の目の曲線が合いそうです。
上から見ると目の横幅から目玉はこのくらいの大きさかなとなんとなくの検討がつけられます。
目玉の大きさが合っていても位置が違うと目玉がはみ出しうまく収まりません。
大きさが違う場合も同様です。
こんな事を意識しつつ位置と大きさを調整するとやりやすいかと思います。
それでも頭部の形によっては完全にうまくはいかない事もあるので参考用だし大体合ってるからよし!くらいの気持ちでやってみてもらえればと思います。
目玉の配置時はオブジェクト名に従ってオブジェクトリストから「右目(目玉の拡大縮小・位置変更時に選択)」と「左目(目玉の拡大縮小・位置変更時に選択)」を選択し、拡大縮小したり位置を動かしたりしてください。
まずは片目を進めるといいかと思います。
ルートマニピュレーターで大きさや位置を調整し、いい感じになったらもう片方の目に位置情報等の数値をコピペするという手順が個人的にはおすすめです。
位置のX軸、回転のY軸の数値はプラスとマイナスが入れ替わりますのでご注意ください。
平面の瞳は位置を前後させて調整してください。
瞳の大きさが大きいほど頭部3Dの目の曲線に合いにくいのでめり込まないようにしようと思うとちょっとはみ出し気味になります。
曲線に合わせて角度を変えるのもいいかと思います。
平面はちょっと扱いにくくはあるのでご注意ください。
これで目玉の配置は完了です。
目のテクスチャ作成
目の配置が完了したら目のテクスチャの作成に移ります。
「目のテクスチャ作成用レイヤーテンプレート」をキャンバスに貼り付けてください。
キャンバスいっぱいに表示されるので「目のテクスチャ作成用」フォルダを選択し、適度なサイズに縮小してください。
オートアクションの都合上「このフォルダに目の画像を入れる」フォルダ内で描画してください。
頭部3D「シャープ」の目の縦幅を-100にしたものを例に説明を進めていきます。
目のテクスチャを作成し、参考用の目の絵と入れ替えます。
目を描く際に目玉3Dと頭部3Dを組み合わせた3D素材のスクショ画像を重ねるとよりサイズ感など参考にしやすいかと思います。
目を描画します。
ベクターでもラスターでもカラーでもモノクロでもなんでも大丈夫です。
瞳孔は3D素材内に入っているので描かずでも大丈夫かと思います。
お好みでどうぞ。
3D素材内の瞳孔を利用する場合にテクスチャ用の目を描く際に瞳を不透明で塗りつぶしていると瞳孔は見えなくなってしまいます。
ご注意ください。
↓不透明で塗りつぶしてもテクスチャを貼り付ける際にプリミティブの不透明度を調整する事で対応ができるかとは思います。
描けましたら、瞳の位置は中心に来るように移動させてください。
「このフォルダに目の画像を入れる」はマスクがかかっているので移動時にマスクがずれないようにご注意ください。
フォルダを動かすのではなく、フォルダ内のレイヤーを動かすようにしてください。
下図はわかりやすいようマスクの範囲を表示しています。
目の絵が用意できたらオートアクションを実行して目のテクスチャ用の画像を作成します。
オートアクションは事前に登録しておいてください。
「このフォルダに目の画像を入れる」フォルダを選択した状態で実行してください。
実行すると素材登録の画面が出るので登録をしてください。
右目と左目が兼用できない場合は左右反転するなどして右目用と左目用を用意してください。
目のテクスチャの素材登録が完了したらオブジェクトリストから「右目_瞳」か「左目_瞳」を選択してください。
プリミティブから「素材」と書かれたところをクリックしてください。
作成した目のテクスチャを貼り付けてください。
作成したテクスチャが適用されます。
もう片方の瞳のテクスチャも変更し、瞳孔の大きさ・位置を調整します。
右目と左目を選択し、マニピュレータでいい感じに回転させて位置の調整を行なってください。
これで完了です。
あとは瞳を選択し、ぐるぐる回して目線を調整して使用してください。
参考に右目と左目の配置の数値は下記のようになります。
おまけ
↓球体_単品でこんな感じの事をしても楽しいかなと思います。
目玉のモンスターの目をギョロギョロさせられます。
「瞳_球体」を複製して目玉の外側のテクスチャを入れる用にするとできます。
複製したもの(下図では「目玉外側_球体」)はオブジェクトリストの「瞳(瞳の回転時に選択)」の外に置くようにしてください。
目のテクスチャを入れる「瞳_球体」はちょっと大きさを小さくしてください。
目玉の外側のテクスチャを作る際はちょっと面倒になりますが描画が完了したらオートアクションを実行し、素材登録画面が出てきたらキャンセルしてください。
オートアクションで作られた登録用に調整された目のテクスチャ画像のレイヤーをラスターレイヤー化してください。
その後「このフォルダに目の画像を入れる」フォルダのマスクから選択範囲を作成してください。
選択範囲内の下図の赤部分に当たる箇所以外を塗りつぶしてください。
赤部分だけ塗らず透明にする事で瞳が見えるようになります。
そのまま素材登録してください。
編集>素材登録>画像
で登録できます。
それを「目玉外側_球体」に貼り付けたら完成です。
陰影系の設定はオフにした方がいいかと思います。
おわり
自分の描いている目ながら角度や目線によってはどうなるかわからなくなってしまう事もあるかと思います。
そんな時の参考になると嬉しいです。
使い方への問い合わせをいただく事は問題ないのですが、「この素材でCLIPPYを無駄にした。どういう事か説明しろ」などと急に言われると初対面の人に顔面を殴られたような気持ちになります。
人間なので傷つきます。
もし何かお怒りの気持ちがあったとしてもまずは冷静な文章でのやりとりをお願いいたします。
私は日本語しか話せませんが、謝罪の言葉らしきものの後にlolとついていれば本当は謝意がない事くらいはわかるのでそういったメッセージもお控えいただきたいです。
この素材はGOLD素材のため、出品時に審査を受けています。
説明通りに進めて使えない素材である場合には審査に通る事は難しいです。
お問い合わせをいただいた場合、意図せず操作が説明通りになっていないところを一緒に探させていただく形になります。
攻撃的、侮辱的な文章が含まれているメッセージには返信できません。
よろしくお願いいたします。
Comentario