3点透視図法における、第3消失点の求め方
3点透視図法における、第3消失点の求め方です。
互いに直角の関係にある3つの消失点の内、3つめの
消失点の位置を決めます。
方法はいくつかありますが、その内の1つという形になります。
パース中級者向けの内容となっておりますので、パースに
関する基本的な知識は他の記事を参考になさって下さい。
●手順1
まず、下の図の様な直角の定規を用意します。
今回は私が配布している素材を用いますが、直角であれば
それでいいので、長方形を描いて半分削ったもので大丈夫です。
以降はこれを「直角定規」と呼びます。
●手順2
下書かアタリから、水平方向の消失点2つを決めます。
位置は厳密に考えなくても、好きな位置で大丈夫です。
傾向として、2点の間が離れていると画角が望遠になり、
狭まっていると画角が広角になります。
●手順3
先程の消失点2つを通る直線を引きます。
これがアイレベル(または水平線)となります。
傾いていても構いません。水平だと安定感のある構図と
なりやすく、傾いていると動きのある構図になりやすいです。
●手順4
視心を決めます。画面を見ている者、または映している
レンズの向いている方向を決める点です。画面の中央で
なくても構いませんが、あまり中央から大きく外れると
不自然になりやすいです。(それをあえて演出として
使うのも有効です)
●手順5
視心を通ってアイレベルと直交する線を長めに引きます。
以降はこれを垂直線と呼びます。
●手順6
視心から出て垂直線と直交する線を、左右どちらか
好きな方に引きます。アイレベルとは平行な線になります。
●手順7
下の図の3つの矢印の部分に合わせるように、直角定規を
設置します。
●手順8
下の図の2つの矢印の部分を手がかりに、楕円ツールで
正円を描きます。
●手順9
下の図の2つの矢印の部分に合わせるように、直角定規を
設置します。
●手順10(完成)
2つめの直角定規と垂直線の交点が、垂直方向の消失点、第3消失点です。
第3消失点は、視心をどこに取るか次第で位置が変わって
くるものなので、ある程度適当な位置に取っても、それに応じて
視心が動くだけですので、割と大丈夫だったりします。
もし作画がどうも上手く行かない、違和感がある、という場合は
この記事の方法で第3消失点を求めてみて下さい。
下記の場所で消失点測定用の定規を無料配布しております。
この記事より更に詳しい解説も掲載しています。
この記事内で使用したシンプル版定規もあります。(pixiv)↓
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