テキストツールの使い方・基本編

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ClipStudioOfficial

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クリップスタジオでマンガを描く際、文字(テキスト)を入力するときには[テキスト]ツールを使用します。

基本的な文字の入力と編集方法を、マンガのフキダシに文字を入れる場合の例に合わせて紹介します。

※CLIP STUDIO PAINT Ver.2.0.0対応

 

※フォントやサイズの変更やルビの設定方法など、テキストの設定については「テキストツールの使い方・設定編」を参照してください。

 

 

※Ver.1.9.1から、操作ハンドルのデザインが変更されています。

現在の講座内の画像には、Ver.1.9.0以前の画面も使用しています。

 

[1]文字(テキスト)の入力方法

テキストの入力方法と、テキストの編集の流れを紹介します。

テキスト入力には大きく分けて2通りの方法「改行で折り返す」「フレームで折り返す(PRO/EX)」があります。

 

 

 

■1.改行で折り返す

 

マンガのフキダシなどにテキストを入力するときの基本的な入力方法です。

改行位置はキーボードの[Enter]キーを押して設定します。

 

①テキストツールを選択します。

 

②テキストを置きたい場所でクリックします。

 

③テキストを入力

キーボードなどでテキストを入力します。入力中はテキストの周りに四角い線が表示されます。これをテキストフレームといいます。

 

入力しているテキストの量に合わせてテキストフレームが変化します。テキストを改行したい場所でキーボードの[Enter]キーを押して改行します。

 

④文字の確定

文字が確定できたら、テキストフレームの下部に表示されているテキストランチャーで確定するか、またはテキストフレーム外をクリックして確定します。

 

⑤テキストフレームの移動・回転

テキストフレームは、入力中/確定後問わずフレームに表示される「線」上をドラッグすると移動させることができます。

 

フレームの上部に表示されるコントロールポイントをドラッグすることで、回転させることができます。

 

【POINT】

[改行で折り返す]方法でテキストを入力した場合は、テキストフレームのハンドルをドラッグして文字の大きさを変更することが可能です。

 

 

 

■2.テキストボックスを作成する 【PRO/EX】

 

マンガのモノローグや文章など長い文章を入力するときに適した方法です。テキストボックスを作成して入力したテキストは、フレームにあわせて自動的に改行されます。1.の方法と同様に任意の場所で改行することもできます。

 

①[テキスト]ツールを選択して、キャンバス上をドラッグします。ドラッグしたときに表示される矩形の大きさが、そのままテキストボックスの大きさになります。

※Ver.1をご利用の場合は、ドラッグでテキストボックスを作成できません。また、Ver.1からVer.2へアップデートした場合は、[ツールプロパティ]パレットの[ドラッグ]を[テキストボックス作成]に変更してください。

 

②テキストボックスにテキストを入力します。このテキストボックスは、ハンドルをドラッグしてもフレームの大きさだけが変わります。

「1.改行で折り返す」のようにフレームの大きさを変えてもフォントサイズは変化しません。

 

テキストを入力し続けるとフレームの大きさに合わせてテキストが折り返されます。テキストフレームの大きさを変更すると改行位置も変化します。

フレームの大きさを変更した場合やテキストの量が多い場合、フレームからはみ出したテキストは見えなくなります。入力した文字がすべて表示されているか確認しましょう。

 

【POINT】あとから改行の設定を変更したい

「1.改行で折り返す」「2.テキストボックスを作成する」で作成したテキストフレームの設定は、 [テキスト]ツールの[サブツール詳細]パレットで変更できます。

[フレームで折り返す]をオンにすると、テキストボックスになります。

[フレームで折り返す]をオフにすると、改行で折り返します。

※サブツール詳細パレットはメニュー[ウィンドウ]→[サブツール詳細]を選ぶか、[ツールプロパティ]パレットの右下の工具マークをクリックすると表示されます。

※テキストフレームの選択方法については、[6]テキストフレームの編集・複数選択 を参照してください。

 

[2]テキストレイヤーとテキストフレーム

入力した文字をひとまとめにあつかうテキストフレーム、テキストフレームを管理するテキストレイヤー。これらの関係について説明します。

 

<文字を格納するテキストフレーム>

[テキスト]ツールで文字を入力するときに表示される線がテキストフレームです。この中に文字(テキスト)が格納されています。

 

<テキストフレームを格納するテキストレイヤー>

テキストフレームは1枚のテキストレイヤーの中に複数格納することができます。

 

【POINT】

テキストを打ち込んだテキストレイヤーには[ペン]ツールなどで絵を描いたりすることはできません。。

 

[3]テキストフレームの編集

テキストフレームは、[操作]ツールの[オブジェクト]サブツールで選択して編集できますが、Ver.2.0.0から、[オブジェクト]ツールだけでなく、[テキスト]ツールでもテキストフレームを選択して切り取り、コピー、貼り付け、削除ができるようになりました。

 

 

 

■複数のテキストレイヤーをまとめる

 

[レイヤー]メニュー→[下のレイヤーと結合]や[選択中のレイヤーを結合]でテキストレイヤーのみを結合すると、1枚のレイヤーに複数のテキストフレームをまとめて格納できます。

 

 

【POINT】

結合するレイヤーの中にテキスト以外のレイヤーが含まれると、テキストレイヤーではなく画像 (ラスター)レイヤーに変換されます。

画像レイヤーに変換されると、あとからテキスト情報を編集することができなくなるため、レイヤーを統合する前に必ずレイヤーの種類を確認しておきましょう。

 

 

 

■テキストフレームの作成レイヤーを選択する【PRO/EX】

 

テキストフレームを作成するとき(文字入力時)にテキストレイヤーを新しく作成するか、既存のレイヤーに追加するかは[サブツール詳細]パレットの[編集設定]カテゴリ→[追加方法]で設定します。

 

[常にレイヤーを作成]

今選択しているレイヤーの直上にテキストレイヤーが作成されます。

 

[選択中のテキストに追加]

レイヤーパレットで既にあるテキストレイヤーを選択している場合に、同じテキストレイヤーに複数のテキストフレームを作成します。

 

【POINT】

ラスターレイヤーなどテキストレイヤー以外のものが選ばれている状態では[選択中のテキストに追加]が選ばれていても、新しいテキストレイヤーが作成されます。

 

[挿入位置を自動判別]

[挿入位置を自動判別]では、既にあるテキストフレームのそばでクリックした場合、同じテキストレイヤー上に作成されます。距離が離れていると新しいテキストレイヤーが作成されます。

 

枠線フォルダーを作成してコマ割りをしている場合は、コマ枠内でクリックするとコマ枠フォルダー内にテキストレイヤーが作成されます。

 

枠の外側でクリックしてテキストを作成すると、該当するコマ枠フォルダー外にテキストレイヤーが作成されます。

 

【POINT】

テキストレイヤーを別のコマ枠フォルダー内に移動すると、コマ枠外のマスク(紫色の部分)で文字が見えなくなることがあります。レイヤーの移動時には注意しましょう。

 

[4]テキストの編集(複製/移動/削除)

テキストは[文字単位]と[テキストフレーム]単位で編集できますが、使用するツールが異なります。

 

 

 

■文字単位の編集

 

1.編集したい文字の選択方法

文字単位の編集を行う場合は、[テキスト]ツールを使用します。

[テキスト]ツールで一度文字をクリックしてテキストフレームを選択中の状態の表示にします。さらにクリックするとテキストカーソルが表示されるので、マウスやペンでドラッグして文字を選択します。

 

2.文字の移動

テキストフレーム内で文字を移動する場合は[テキスト]ツールで移動したいテキストを選択し、メニュー[編集]→[切り取り]をします。その後、移動先にテキストカーソルを移動して、メニュー[編集]→[貼り付け]をすると、選択した文字が移動します。

 

3.文字のコピー

[テキスト]ツールでテキストフレームを入力状態にして、文字を選択。メニュー[編集]→[コピー]で選択した文字が記憶されます。移動先にテキストカーソルを移動して、メニュー[編集]→[貼り付け]で選択した文字が複製されます。

 

 

 

■テキストフレーム単位の編集

 

1.テキストフレームの編集方法

テキストフレーム単位で編集を行う場合は[オブジェクト]ツールを使用します。

[オブジェクト]ツールで編集したいテキストフレームをクリックすると、選択されているテキストフレームはハンドルが表示されます。

 

フレーム内でドラッグすると、テキストフレームごと移動します。

また、[ツールプロパティ][サブツール詳細]パレットにテキスト設定項目が表示されます。ここで、テキストフレームごとにフォントやフォントサイズを変更できます。

 

2.テキストフレームのレイヤー移動

テキストレイヤーが複数ある状態で、テキストフレームを別のレイヤーに移動させたいときは、[オブジェクト]ツールでテキストフレームを選択し(テキストフレームを選択すると対応したテキストレイヤーが選択状態になります)、 [編集] メニュー→[切り取り]を選択します。一時的に選択していたテキストフレームが非表示になります。

 

移動先がテキストレイヤーの場合、メニュー[編集]→[貼り付け]を選択すると、テキストフレームがレイヤー間を移動します。

 

【POINT】

テキストフレームに対して[切り取り]を実行した時に、テキストレイヤーが空になる場合、空になったテキストレイヤーを残すか確認するダイアログが表示されます。

 

また、コピーや切り取りを行って貼り付け作業を行う際、[テキスト]レイヤー以外にテキストフレームを貼り付けようとすると新たな[テキスト]レイヤーが作成されます。

 

 

 

■テキストフレームのコピー

 

テキストフレームを複製するときは、[オブジェクト]ツールでテキストフレームを選択し、[編集]メニュー→[コピー]を選択してから貼り付け先のテキストレイヤーを選択して、 [編集]メニュー→[貼り付け]を選択します。

複製されたテキストフレームは、元のテキストと同じ位置に貼り付けられるので、わかりやすいようにコピー終了後に位置を移動させておきましょう。

 

【POINT】

テキストフレームを複製する場合、選択範囲が指定されていると、フレームではなくテキストレイヤ-ごと貼り付けられます。

 

 

 

■テキストフレームの削除

 

テキストフレームは個別に削除できます。ただし、1枚のテキストレイヤーに複数のテキストフレームがあることが前提です。1枚のテキストレイヤーに1つのテキストフレームしかない場合は、レイヤーそのものを削除します。

テキストフレームを[オブジェクト]ツールで選択して[編集]メニュー→[消去]で削除します。ショートカットキーが初期状態で[Delete]キーに設定されているため、テキストの編集時の操作と混同してしまわないようにしましょう。

 

[5]テキストの変形・回転

[オブジェクト]ツールと[テキスト]ツールで、テキストフレームを変形できます。

編集したいテキストフレームをクリックすると、[ツールプロパティ]パレットに[変形方法]オプションが表示されます。

 

・拡大・縮小・回転…四隅のハンドルで拡大・縮小でき、上部のコントロールポイントで回転させられます。

・拡大・縮小…四隅のハンドルで[拡大・縮小]の操作ができます。

・回転…[回転]の操作ができます。上部のコントロールポイントだけではなく、四隅のハンドルをドラッグしても[回転]の操作になります。

・平行ゆがみ…対辺が平行な状態(平行四辺形)を保ちながら変形できます。

また、[サブツール詳細]パレットの[変形設定]カテゴリで、[回転角]・[傾き(横)]・[傾き(縦)]を数値で設定できます。

 

[6]テキストフレームの編集・複数選択

作成したテキストフレームを[オブジェクト]ツールで選択すると、選択中のテキストフレームのフォントやサイズなどを[ツールプロパティ]パレットで変更できます。

 

また、Ver.2.0.0から[テキスト]ツールの[ツールプロパティ]パレットの最上部に[設定対象]が追加されました。

[設定対象]を[選択中]に切り替えると、[テキスト]ツールでも選択したテキストフレームのフォントやサイズなどの設定を変更できます。

[新規のみ]…Ver.1と同じ動作です。[ツールプロパティ]・[サブツール詳細]パレットの設定は新規に作成するテキストのみに反映されます。選択中のテキストフレームの設定は変更されません。

 

[選択中]…選択中のテキストの[ツールプロパティ]・[サブツール詳細]パレットの設定を表示し、設定を変更すると選択中のテキストフレームに反映されます。新規作成するテキストは、選択中のテキストフレームと同じ設定になります。サブツールの設定は変更しません。

 

また、[Shift]キーを押しながら複数のテキストフレームを選択すると、選択したテキストフレームのフォントやサイズなどの設定をまとめて変更できます。

 

【POINT】ペンで複数のテキストフレームを選択する

[テキスト]ツールでキャンバス上をドラッグしたときの動作は、初期状態では[フレームで折り返す]テキストを作成できる[テキストボックス作成]に設定されていますが、[テキスト選択]に切り替えることで、ペンでも複数のテキストボックスを選択しやすくなります。

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