8.動画作業_中割り
本講座では日本アニメーション株式会社のデジタル作画作業のやり方を基本に、CLIP STUDIO PAINTでのアニメーション制作工程を説明していきます。
*この記事は日本語です。 日本語以外のサイトでは、機械翻訳されています。
原画トレスがすべて終わりました。中割りをしていきましょう。
[1]ライトテーブルに原画を複数登録する
原画トレス時と同じように、[ライトテーブル]に画像を登録します。
【POINT】
[レイヤー]パレットで原画トレスした番号の[パレットカラー]を変えておくと、視覚的にどの絵が中割りなのかわかりやすくなります。日本アニメーション株式会社内では、原画トレスしたものを黄色のパレットカラーに、中割り参考などはオレンジとしています。
パレットカラーは[レイヤー]パレットの右上のボタンから設定可能です。
※作業に使用しない他のセルの表示が邪魔になる場合は[レイヤー]パレットで、他のセルの目のアイコンをクリックして非表示にしておきましょう。
「a」セルの「1」と「3」の間の「2」を中割りするため、「2」のライトテーブルに「1」と「3」を登録します。
①[レイヤー]パレットで、「a」セルのアニメーションフォルダーの中から、動画用紙「2」を選択します。
②「1」と「3」の左側のチェックボックス□にチェックを入れます。
③[アニメーションセル]パレットで[選択中のレイヤーを登録]をクリックします。
[2]のライトテーブルに[1]と[3]が登録されました。
[ライトテーブル]に登録した画像は、キャンバスに薄く表示されます。
<ライトテーブルの有効化・無効化>
[アニメーションセル]パレットに[ライトテーブルを有効化]ボタンがあります。ボタンをクリックすることで、[ライトテーブルを有効化]のON・OFFが切り替えられます。
[ ライトテーブルを有効化] がONの状態では、ライトテーブルに登録した絵が透けて表示されます。
[ライトテーブルを有効化]がOFFの状態では、ライトテーブルに登録した絵は表示されません。
<ライトテーブルに登録した画像の解除>
登録した画像を解除したい時は、以下の手順で行います。
[ライトテーブル]で解除したい画像を選択して、[アニメーションセル]パレットの右上にある[ライトテーブルから選択中の画像の解除]をクリックします。
[ライトテーブル]で登録した画像を選択していない時、ボタンは[ライトテーブルからすべての画像の登録を解除]になり、[ライトテーブル]に登録されている画像すべてを一度に解除できます。
[2]紙パラ(中割り)
トレス時と同じように原画を割る時も紙パラが必要です。
原画トレスを行う際は、2枚の紙パラをおこなっていましたが、中割り時はそれより多い枚数を紙パラする必要があります。
キーボードショートカットが登録されている紙パラのコマンド「1」「2」「3」は、[ライトテーブル]に登録されている順番に依存します。
上から番号順に入れ替えておくと紙パラがしやすくなるため、ライトテーブル上で並び替えましょう。
キーボードショートカットを押している間は、対応する画像が表示されます。
最初は操作に慣れないかもしれませんが、作画作業に必要な機能なので少しずつ慣れていきましょう。
[3]表示カラー変更
「表示カラー変更」は、「中割り」をするために便利な機能のひとつです。
この機能を使うと、[ライトテーブル]に登録されている時だけ、画像の色味を変えることができます。
①[ライトテーブル]で、「表示カラー変更」したい画像「1」を選択します。
②[コマンドバー]で「表示カラー変更(緑)」をクリックします。
「1」の線が全体的に緑色に変わりました。
「表示カラー変更」が適用された画像には、[ライトテーブル]で青い四角のアイコンが表示されます。
続けて、「3」も「表示カラー変更」しましょう。
③[ライトテーブル]で「3」を選択します。
④[コマンドバー]で「表示カラー変更(桃)」をクリックします。
「3」が桃色で表示されました。
表示カラーを元に戻したい時は、[ライトテーブル]で表示カラーを変更した画像を選択してから、[コマンドバー]の[表示カラー変更(カラー)]をクリックします。
[4]タップの移動を使用した中割り
絵が離れていた場合の中割りは、紙の作業では、タップをずらして紙を移動させて重ね合わせます。
デジタルでも同様の作業ができるので、ご紹介します。
■1. タップの移動
①[ライトテーブル]からタップをずらして移動したい画像「1」を選択します。
キャンバス上の画像の端に、丸いハンドルやコントロールポイントが表示され[ライトテーブル]ツールで操作できるようになります。
(画像の端に表示されるので、分かりにくい場合は少し画面を引いてみるのが良いでしょう。)
四隅のハンドルにカーソルを重ねると、カーソルの表示が矢印のマーク(⤵や↗など)に切り替わり、拡大・縮小・回転などの操作ができるようになります。
カーソルが切り替わっている状態で画面をドラッグすると、画像を拡大・縮小・回転することが出来ます。
②画像を移動・回転させて、顔の部分を重ね合わせました。
[ライトテーブル]ツールに切り替わっている状態で[ツールプロパティ]パレットを表示させると、ドラッグ時の操作の変更(移動or回転)、タッチの有効・無効など、[ライトテーブル]ツールの詳しい設定ができます。
【POINT】
[ライトテーブル]に登録されている複数の画像を選択して、同時に移動することもできます。
複数の画像を選択する場合は、[ライトテーブル]で画像の横のチェックボックスにチェックを入れます。
チェックが入った状態で[ライトテーブル]ツールを使用することで、複数の画像を同時に移動・回転できます。
<ライトテーブル上のレイヤーの位置をリセット>
[ライトテーブル]ツールで位置を移動させた画像を元の位置に戻すには、[アニメーションセル]パレットの[ライトテーブル上のレイヤー位置をリセット]をクリックします。
■2. 中割り1/2
[ライトテーブル]ツールで「1」と「3」を重ねたら、描画中の動画用紙「2」を1/2の位置に移動させます。
①[クイックアクセス]から[中割り1/2]を押します。
描画用紙が1/2の位置に移動しました。
②移動した位置から軌道を調整したい場合は、[ライトテーブル]に登録されている画像を選び、[ライトテーブル]ツールで移動させます。
「中割り1/2」は便利な機能ですが、あくまで補助ツールであるという認識を忘れないでください。
■3. 前詰め、後ろ詰め、他の割合
「中割り1/2」と同じ方法で「中割り前詰め」「中割り後詰め」も試してみます。
<中割り前詰め>
「1」と「3」を「タップずらし」の方法で画像を割りやすい位置で重ね合わせたら、[コマンドバー]の「中割り前詰め」を押します。
「1」に詰まった状態に描画中の絵の位置が移動します。
<中割り後詰め>
後ろ詰めにしたい場合は[コマンドバー]の「中割り後詰め」を押します。
「4」に近い状態で用紙が移動します。
「前詰め」は33パーセント、「後詰め」は66パーセントの位置に移動させるように、設定されたオートアクションです。
<キャンバスを中間位置に移動>
もっと細かい割合で用紙を移動させたい場合は、以下の手順で行います。
①メニューバーの[アニメーション]メニュー→[ライトテーブル]→[キャンバスを中間位置に移動]を選択します。
②表示される[キャンバスを中間位置に移動]ダイアログで、バーを動かすことで用紙移動の割合を設定します。
③[OK]をクリックすると、キャンバス位置が移動します。
※[ライトテーブル]に2枚を超える画像を登録していると、「中割り1/2」、「中割り1/3(前詰め)」、「中割り1/3(後ろ詰め)」を含む[キャンバスを中間位置に移動]が実行できないため、注意してください。
[5]中割りのプレビュー確認
<[再生・停止]による確認>
ある程度中割りが完成したら、[コマンドバー]の[再生・停止]をクリックして「再生」させてみましょう。
もう一度クリックすると「停止」されます。
※キーボードショートカットの「A」でも[再生・停止]できます。
[再生・停止]を使用すると、[タイムライン]にセル指定した通りにプレビューできます。
※[タイムライン]パレットが表示された状態で再生すると、処理落ちして上手に再生できないことがあります。その際は、[タイムライン]パレットを閉じることで処理速度が上がります。
【POINT】再生設定
再生の設定は、メニューバーの[アニメーション]メニュー→「再生設定」から変更できます。
[リアルタイム再生][ループ再生][再生開始前にレンダリングする][品質優先]にチェックを入れておくとよいでしょう。
<[タイムライン編集]による確認>
[コマンドバー]の[コマ送り]機能を使用することで、コマ送りすることもできます。
※この講座内では、[タイムライン編集]ツールを「コマ送り」という名前で[コマンドバー]に登録して使用しています。
①[コマンドバー]の「コマ送り」をクリックします。
②ツールが切り替わり、[キャンバス]上を左右にドラッグすることでコマ送りできます。
【POINT】
その他にも、キーボードショートカットの「,(ね)」「.(る)」を使用することで、前後の絵がコマ送りで確認できます。
, :前のセルを選択
. :次のセルを選択
留言