ストックイラスト制作におけるクリップスタジオの使い方(後編)
今回は、ストックイラスト制作でよく使うCLIP STUDIO PAINTの機能、ツールを紹介します。
「定規」ツールを利用したイラスト
[定規]ツールの中でよく使うのは、[対称定規]と[パース定規]です。
[対称定規]は正面向きの人物を描くときに、簡単に左右対称のラインを引くことができます。
[パース定規]は背景に家や家具などを描く他、パソコンなど直線的なアイテムを描く際に便利です。
[パース定規]の操作は最初難しく感じるかもしれません。
公式の使い方講座で詳しく解説されているので、活用すると効率よく技術を身につけられると思います。
ベクターレイヤーを利用したイラスト
イラストが複雑になると、はみ出した線などの修正作業に手間がかかってしまいます。
レイヤーを別にする他に、通常の[ラスターレイヤー]ではなく[ベクターレイヤー]を活用する方法があります。
ベクターの特徴は拡大・縮小を繰り返してもデータが損なわれないことです。
その他、CLIP STUDIO PAINTに用意されたツールでは、描いたラインを部分的に編集したりする事ができます。
ただし、ベクターレイヤーでは塗りつぶしツールを使ったり複雑な画像を処理することはできません。
イラストを切り抜いてPNG画像を追加登録する
通常のJPEG画像は透過データを保持できませんが、PNG画像として保存することによってイラストの一部を透過させる事ができます。
イラストの下に白色を敷き、背景を透過させることで「切り抜き」を行います。
CLIP STUDIO PAINTでは塗りつぶしツールの設定を調整する事で、作業時間を短縮する事ができます。
ラインと塗りのフォルダーの下に「白色用」レイヤーを作成します。わかりやすいようにその下に別の色のレイヤーを作成しました。
縁を囲ったら塗りつぶしレイヤーで白く塗ります。このままだとブラシと塗りの境界線に隙間ができてしまいます。
ツールプロパティの「領域拡縮」をプラスにしました。これで隙間が無くなります。
PIXTAの登録したイラストの詳細ページでPNG画像を追加する事ができます。
ピクスタとは
2006年にサービスを開始した広告素材(写真・イラスト・動画)を販売するサイトです。
プロでもアマチュアでも登録すれば投稿可能で、投稿された作品は販売に適しているか審査を経て販売開始となります。
作者プロフィール:Otsuka Azusa
フリーランスのイラストレーターです。
DTPの仕事をしていましたが、イラストの勉強のためストックフォトを始めました。
Web / 印刷物のイラスト制作、デザインも少しだけ行います。
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