7.厚塗り
[1] 厚塗りの準備
■1.レイヤーの複製
厚塗りをするにあたって、後から修正出来るように編集用のレイヤーを作成します。
「線画」と「塗り」のレイヤーを[レイヤーフォルダー]にまとめ複製します。[レイヤー]メニュー→[選択中のレイヤーを結合]で一枚のレイヤーに統合します。元の線画・塗りレイヤーはフォルダーごとにまとめておいて、統合した編集用のレイヤーに厚塗りをしていきます。
■2.厚塗りペン設定
厚塗り用のペンを設定します。
※講座内で解説しているブラシは、「CLIP STUDIO ASSETS」からダウンロードできます。
<水彩ペン>
絵の具濃度・ブラシ濃度が低く、柔らかくぼかしが効いています。
<厚塗り鉛筆>
ブラシ濃度を下げた鉛筆です。
描き味はこんな感じです。
▲左:厚塗り鉛筆、右:水彩ペン
■3.厚塗りのやり方
自分の厚塗りのやり方をざっくり言うと、線画と塗りを「水彩ペン」でぼかしてなじませた後、「厚塗り鉛筆」で描き込んでいき、線画と塗りがまとまる様に整えていく感じです。
色はパレットで新しく作らず、線画と塗りからスポイトで色を取り「水彩ペン」でぼかして中間色を作ります。その中間色を[スポイト]ツールで拾って、「厚塗り鉛筆」で色の幅を増やしていきます。
[2] 顔の修正
目の位置が気になったので修正していきます。
[選択範囲]ツール→[投げなわ選択]で修正したい部分を囲み、[編集]メニュー→[変形]→[自由変形]で形と位置を調整します。
形と位置が決まったら確定し、「水彩ペン」「厚塗り鉛筆」で周囲となじませていきます。
顔は一番目が行く箇所なので、納得がいくまで途中で何度でも修正を加えました。
[3] パーツごとの厚塗り
・フリル
柔らかい質感を出す為に「水彩ペン」のみで、あまり輪郭をはっきりさせない描き込み方をします。影の色を拾ってはぼかし塗り、白色で整え……の繰り返しです。
・肌
フリルと同様に柔らかくぼかしますが、ひざ等の関節のある部分はタッチを残します。膝の裏に回り込んでいる光を意識して、影の中に明るめの色を置いたりします。
・花
中央が濃く外側が薄くなるよう柔らかく影を入れ、花の真ん中の部分は「厚塗り鉛筆」だけで細かく描きます。
このような手順で画面全体のパーツに手を加えていきます。画面に近づいたり引いたりを頻繁に行い、色の配分や描き込みの量に偏りがないか等のバランスを意識します。
以上でキャラクターの塗りは終わりです。
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