光源の位置を意識した陰影のつけ方講座
[1]この講座について
絵で何かを表現する時に、切っても切れない関係である陰影。
イラストやマンガの絵が、なんとなく説得力がない..と感じたことはありませんか?
もしかするとそれは、陰影のつけ方を正しく理解できていないのかもしれません。
ということで、今回の「動画で学ぶ!CLIP STUDIO PAINT by Palmie」は、イラストレーターの60枚さんが担当する「光源の位置を意識した陰影のつけ方講座」です。
この講座では人物の陰影や、基本的な球体にできる影など、基礎をわかりやすく解説しています。
記事の最後には講座の内容がグッと理解しやすくなるPalmieの動画講座もありますのでぜひチェックしてみてくださいね!
[2]陰影の基本を理解する
まずは基本的な形として、球体にできる陰影について解説していきます。
光源が左上にあると仮定し、光が直接当たっている部分を「明部(めいぶ)」陰になる部分を「暗部(あんぶ)」と呼びます。
更に、この明部と暗部の境を「明暗境界線(めいあんきょうかいせん)」と呼び、見る角度や物体によって形状を変化させていきます。
左上に光源がある場合、下の図のように「カゲ(暗部)」は二種類あります。
物体自体に出来る陰と、物体が落とす影です。
また、光が直角に当たる最も明るい点がハイライトとなります。
光源が左上にある場合でも、床からの反射光の存在を忘れないように注意しましょう。反射光があたる部分は直接光が当たる明部より明るくならないのでこの点もおさえておきたいポイントです。
[3]キャラクターの顔の陰影
次に、キャラクターの顔と鎖骨付近にできる陰について解説していきます。
球体の時と同様に、光源を左上と仮定して陰影を付けるとこのようになります。
ポイントとして、以下の4箇所を取り上げたいと思います。
・髪の毛の影
・目に落ちる影
・口の中の影
・鎖骨部分の影
まずは髪の毛の影からです。髪の毛も束になってボリュームがでてくると、このように影が額に落ちます。
次に目=瞳に落ちる影ですが、目が球体であることをしっかりと意識しましょう。
下の図のように上瞼(うわまぶた)の影を曲線で落としていくと目の立体感も出てきます。
口の中の影を付ける際は、舌の奥と頬の裏側を意識して、奥行きを出していきましょう。
鎖骨(さこつ)部分は、三角形状にくぼみがあることを意識しながら陰影を付けます。
赤で囲んだ部分が窪みです。
実際に影を描くとこのようになります。
以上がキャラクターの顔と首についての陰影の説明です。影のつけ方で物体の立体感が表現できるので、イラストを描く際に「立体感がイマイチだな」と感じたら影のつけ方を確認してみてもいいかもしれません。
[4]キャラクターの全身の陰影
続いて、キャラクター全身の陰影についてです。下のイラストをベースとして、光源に位置によって影のでき方がどのように変化するかを見ていきましょう。
■線画
■光源が上にある場合と下にある場合
このように、同じイラストでも光源の位置によって全く違う影ができます。同じ物でも光の方向によってガラリと印象を変える事が可能ですので、状況に応じて光と影を上手く使うようにしましょう。
また、その他にも手や袖にできる影についての解説をPalmieの動画講座で行っているので「もっと陰影について知りたい!」という方は、ぜひ動画も参考にしてみてくださいね!
[5] Palmieの動画講座
動画ではこの講座ではカバーできなかった逆光での陰影の付け方などについても解説しています。
より陰影について理解を深めてみたい!という方はぜひチェックしてみてくださいね!
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・作者プロフィール:60枚
60枚と申します。2007年より、デジタルイラスト制作を行っております。まだまだ未熟な点がございますが、少しでも制作のお役に立てますと幸いです。
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