2.作業環境を作る_設定変更(LO・原画編)
本講座では日本アニメーション株式会社のデジタル作画作業のやり方を基本に、CLIP STUDIO PAINTでのアニメーション制作工程を説明していきます。
*この記事は日本語です。 日本語以外のサイトでは、機械翻訳されています。
前回に続いて、作業環境を設定していきます。
よく使用するツール、メニューコマンド、オートアクション、描画色などの機能を登録できる[コマンドバー]をカスタマイズしていきましょう。
※この設定は一度行えば、次からは再設定する必要がありません。
[1]コマンドバーの設定
アニメーション作業をしやすい環境を作るため、[コマンドバー]に作画に便利なツールやオートアクションを登録していきましょう。
■1.コマンドを追加する
[コマンドバー]は画面上部に表示されている道具箱です。 「Na_LO-原画用ワークスペース」を同期した際にいくつかのツールが配置されました。
ここに先ほどダウンロードした「原画用鉛筆」などのツールや「Na_オートアクションver03」に含まれるオートアクションを追加していきます。
① [オートアクション]パレットから「撮影指定フォルダ作成」を選択して[コマンドバー]にドラッグ&ドロップすると、オートアクションがコマンドバーに追加されます。
※[オートアクション]パレットが表示されていない場合は、[ウィンドウ]メニュー→[オートアクション]を選択し、表示させてください。
②同様の手順で上からオートアクションを順番に追加していきます。
<アイコン設定>
オートアクションは[コマンドバー]に追加すると全て同じアイコンになってしまうため、アイコンも同時に設定していきます。
①アイコンは以下のURLからダウンロードしてください。
こちらのURLからアイコン画像をダウンロードして、PC上の[ドキュメント]など自分で分かりやすい場所に保存します。
②[コマンドバー]に追加した「撮影指定フォルダ作成」のコマンドを右クリックして、[アイコン設定]を選択します。
(iPad では、エッジキーボードか手持ちのキーボードの「Control」キーを押しながらクリックすることで、同様の操作ができます。)
③[アイコン設定]の[画像ファイルを指定]をクリックします。
④ダウンロードしたアイコンの「01_shitei」を選択して、[OK]を選択します。
アイコンが指定されました。
⑤これを繰り返して、「01_shitei(撮影指定フォルダ作成)」~「31_onion10(オニオンスキン前後10)」までをコマンドバーに追加しましょう。アイコン対比は以下の通りです。
<コマンドの整理>
[コマンドバー]に追加したコマンドを追加する際、既に追加されているコマンドに重なるようにドロップすると、コマンドを重ねる事ができます。
以下の手順で、[コマンドバー]に追加した後に重ねることもできます。
①windowsでは「Ctrl」キーを押しながら、コマンドを重ねます。(MacやiPad では、「Command」キーを押しながらドラッグします)
使用している端末によっては[コマンドバー]の長さにも限りがあるので、適度に重ねてすっきりさせましょう。
②いくつかのコマンドを重ねて、以下のように設定しました。
③[コマンドバー]に追加したツールを並べ替えました。はじめは作業工程ごとに、ある程度ツールをまとめておくと使い方が覚えやすいです。
コマンドバーがこのような並びになりました。
■2. ツールを追加する
鉛筆や消しゴムなどよく使うツールは[コマンドバー]に追加しておくと使いやすいです。試しに先ほどダウンロードした[原画用鉛筆]を追加してみましょう。
①メニューバーの[ウィンドウ]メニューから、[ツール]パレット、[サブツール]パレットを表示させます。[ツール]パレットで[鉛筆]を選択します。
②「サブツール」パレットから「原画用鉛筆」を、コマンドバーの追加したい場所にドラッグします。
「原画用鉛筆」が[コマンドバー]に追加されました。
③続けて[ツール]パレットから[直接描画]に切り替えます。
④[サブツール]から「原画用鉛筆曲線」「原画用鉛筆楕円」を[コマンドバー]にドラッグして追加します。
[コマンドバー]がこのようになりました。
【POINT】
読み込んだワークスペースの[コマンドバー]には[消しゴム]→[消しゴム]→[固め]などの初期サブツールが設定されます。
ツールを削除している場合は反映されないため、講座と同じ設定にする場合は手動で追加してください。
※初期サブツールは以下の手順で追加できます。
■3. コマンドのアイコン設定
[コマンドバー]に追加されているメニュー、ツールのアイコンを、分かりやすく設定変更します。
<アイコンの背景色設定>
[タイムラインパレットを表示][セルを一括指定][セル指定の削除]はデフォルトのアイコンを使用しますが、アイコンの背景色を変更することで分かりやすくします。
①[タイムラインパレットを表示]を右クリックします。
②[アイコン設定]ダイアログで[アイコンの背景色]にチェックを入れると、右側のカラー表示部を押すことで好きな色を選択できるようになります。
今回[タイムライン]操作系のツールはR:246,G:209,B:226に統一しようと思います。
③色が指定できたら[OK]を押し[色の設定]ダイアログを閉じます。
④[OK]を押して[アイコン設定]ダイアログを閉じます。
[タイムラインパレットを表示]の背景色が任意の色になりました。
⑤同様の操作で[再生・停止][セルを一括指定][トラック上の削除]にも同じ色を指定します。
<アイコンの置き換え>
①CLIP STUDIO PAINT内でアイコンが重複しているものにダウンロードしたアイコンを割り当てていきます。(アイコンカスタムはお好みでご使用ください。)
「レイヤー順で正規化」は「52_layer-numberling」、「タイムライン編集」は「53_komaokuri」、「オニオンスキンを有効化」は「54_onionskin」を割り当てられます。
②[タイムライン編集]のみ、右クリックしたメニューから[サブツール設定]を選択し、ダイアログの[ユーザー設定]の項目から任意のアイコンを指定します。
[コマンドバー]がこのようになりました。
■4. 描画色を追加する
影塗り用に使用する描画色は初期状態で4色登録されています。この色は仕上げ用に広く使用されている「Paintman」というソフトと互換性のある描画色です。
[コマンドバー]に、ダウンロードした「Na_アニメカラーセット」から色を追加してみましょう。
①[ウィンドウ]メニュー→[カラーセット]を選択すると、[カラーセット]パレットが表示されます。
②[カラーセット]パレット右上の、[カラーセット素材を読み込み]をクリックします。
③[カラーセット素材を読み込み]ダイアログで、ダウンロードした素材の中から「Na_アニメカラーセット」を選択して[OK]を押します。
「Na_アニメカラーセット」が登録されました。ここには実線2色(黒、鉛筆色)と色トレス3色(赤、緑、青)、影塗り用8色が入っています。
【POINT】
色トレス線と影色は、仕上げで使用する「PaintMan」と互換性のある色になるため、これらの色を使用する事をおススメします。
作業の度に[カラーセット]パレットを出さなくていいように、描画色を[コマンドバー]に追加します。
④ [カラーセット]パレットから「影塗り用のオレンジ(R:255 G:128 B:0)」をクリックします。
[描画色]のメインカラーが、クリックした色に変更されます。
⑤[コマンドバー]を右クリックして、メニューから[描画色を追加]を選択します。
先ほど[カラーセット]パレットで選択した色が[コマンドバー]に追加されます。
[コマンドバー]に追加されているピンク色の描画色の上で右クリックしたことで、右隣に追加されました。
⑥追加されたオレンジの描画色を、「Ctrl」キー(Macでは「Command」キー)を押しながらピンクの描画色にドラッグして重ねることで、影塗り用の描画色が並べられます。使用する色数を増やしたい場合は[カラーパレット]から好みの色を登録していきましょう。
これで[コマンドバー]の基本的なカスタマイズは終了です。
【POINT】
[消しゴム][取り消し][投げなわ選択][塗りつぶし]など既存のツールも、アイコンに背景色を付けるとより視覚的に分かりやすくなります。
ツール類は[コマンドバー]に登録してあるので、[ツール]パレット等は閉じてしまって大丈夫です。もう使用しないパレットは全て閉じてしまいましょう。
[2]ショートカットの設定
読み込んだ「Na_LO-原画用ワークスペース」ワークスペースにもいくつかのショートカットは登録されていますが、配布素材から読み込んだ[ツール]や[オートアクション]にはショートカットが設定されていません。
[オートアクション]にショートカットを設定していきます。
※キーボードを使用しない場合は設定しなくても構いません。
■1.[オートアクション]のショートカット
①[ファイル]メニュー→[ショートカット設定]を選択します。
②表示される[ショートカット設定]ダイアログの[設定領域]を[メインメニュー]から、横の▼を押して[オートアクション] に切り替えます。
③「Na_オートアクションver03」の左横の▷を押し、リストを開きます。
「Na_オートアクションver03」内のコマンドにショートカットを割り当てます。
【POINT】
編集したい項目の行を選択し、ボタンをクリックすると、ショートカットを編集できる状態になります。設定したいショートカットをキー入力し、[Enter]キーを押すと、ショートカットを変更できます。
④試しに「レイヤー貼り付け」を選択してショートカット設定してみましょう。「レイヤー貼り付け」をクリックすると、ショートカットを編集できる状態になります。
⑤キーボードで「Ctrl」キー+「V」と入力し、「Enter」を押します。
「レイヤー貼り付け」のコマンドがキーボードショートカットの「Ctrl+V」に割り当てられました。
⑥同様の方法で他オートアクションについてもやりやすいようにショートカットをカスタムしてみましょう。
■2.[ツール]のショートカット
ツールのショートカットも設定していきましょう。
[原画用鉛筆]、[原画用鉛筆曲線]、[原画用鉛筆楕円]ツールのショートカットをカスタマイズする手順を紹介します。
①[ショートカット設定]ダイアログの[設定領域]から[ツール] に切り替えます。
②[鉛筆]の左横の▷ボタンを押すと[鉛筆]ツールのグループのサブツールが出てきます。
「原画用鉛筆」を選択してキーボードの「X」に割り当てます。
③[図形]→[直接描画色]の中の「原画用鉛筆曲線」を「C」に、「原画用鉛筆楕円」を「D」に割り当てます。
④[OK]を押して[ショートカットキー設定]ダイアログを閉じると、設定が反映されます。
【POINT】
以下はキーボードの推奨ショートカット表です。
よく使うツールにはショートカットが割り当ててあります。ショートカットは初めから覚える必要はありませんが、使用に慣れると大変便利です。
ショートカット作成の参考に使用してください。
[3]環境設定
CLIP STUDIO PAINTの環境設定を確認していきます。
①[ファイル]メニューから[環境設定]を選択し、[環境設定]ダイアログを表示します。
②[タブレット]の項目から、設定が各自の環境の推奨設定になっているかどうか確認しましょう。一般的な外付けのペンタブレットを使用されている方は[Wintab]に設定します。その他の設定はチェックを入れなくて大丈夫です。(ペンタブレットのドライバーは各メーカーのHPからダウンロードしてインストールしておいてください)
③[カーソル]の項目からはペン先の形を設定できます。
ブラシ系カーソル、ペン系カーソルで広く使われているのは[十字カーソル][ブラシサイズ]かと思います。(液晶ペンタブレットの場合は[なし]でもいいでしょう)
消しゴムは[ブラシサイズ] に設定していると、消しゴムの大きさが分かるので使用しやすいです。各自、使いやすい設定に変更してください。
④[定規、単位]の項目から、長さの単位を設定できます。[単位]の設定は[mm]を推奨します。
⑤[キャンバス]項目の設定です。表示品質は[高品質]を推奨します。
液晶ペンタブレットを使用される場合、[環境設定]で最も重要になるのが[ディスプレイ解像度]です。[ディスプレイ解像度]の[設定]を押すとルーラーが表示されます。
表示されたルーラーが、実際の定規と同じサイズになるように、画面の上で重ね合わせてスライダーを調整してください。
重要な設定のため忘れずに設定しておきましょう。
⑥[OK]を押して[環境設定]ダイアログを閉じると、設定が反映されます。
<設定内容の反映>
PCのフリーズや強制終了によりCLIP STUDIO PAINTが強制終了された場合、変更した設定が消えてしまうことがあります。
設定が終わったら、 [ファイル]メニュー→[CLIP STUDIO PAINTを終了] でソフトを一度終了して、もう一度起動させておくと良いでしょう。
【POINT】
ワークスペースに変更を加える前のデータを復元したい際は、[ウィンドウ]メニュー→[ワークスペース]→["Na_LO-原画用ワークスペース"を再読み込み]を選択すると、最初に登録したときのワークスペースの状態に戻せます。
<設定のバックアップ>
今回CLIP STUDIO PAINTで設定した項目は、アプリ設定としてクラウド上に保存することができます。
保存した設定は、同じアカウントからログインすることで、他のPCにも設定を復元することが可能です。
パソコンがクラッシュした際も、クラウドに設定を保存しておけば、いつでも復元できます。設定のバックアップの方法について簡単に説明します。
①[CLIP STUDIO]を起動し、ログインしてください。
②画面右上の[クラウド]をクリックします。
③[クラウド]のメニューが表示されるので、[アプリ設定のバックアップをいますぐ行う]を押してください。
④ダイアログが表示されるので、確認して[OK]を押すとアプリのバックアップが始まり、クラウド上に[ワークスペース][コマンドバー][ツール]の設定が保存されます。
※CLIP STUDIO PAINTが起動しているとバックアップできないので、ソフトは一度終了させましょう。
<設定の復元>
①設定を復元する際は、[クラウド]メニューの[アプリ設定を復元する]をクリックします。
②バックアップした日にちや、時間などが表示されるので、復元したいデータを選択します。
③以下のダイアログが表示されるので、確認して[OK]を押すと設定の復元が開始されます。
[クラウド]には作品等も保存できます。詳しくは「クラウドサービスの使い方」をご参照ください。
これで講座のための準備は終了です。次回からは、実作業に入ります。
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