9.書き出し+ムービー書き出し(原画編)
本講座では日本アニメーション株式会社のデジタル作画作業のやり方を基本に、CLIP STUDIO PAINTでのアニメーション制作工程を説明していきます。
*この記事は日本語です。 日本語以外のサイトでは、機械翻訳されています。
動画工程にデータを受け渡しで連番書き出しが必要になる場合は、CLIP STUDIO PAINTでは[アニメーションセル出力]という機能で書き出しを行います。
※clipデータでこのまま動画工程に入る場合は、書き出しの必要はありません。
今回は、書き出しの手順を説明します。
[1]書き出し(アニメーションセル出力)
■1. レイヤーパレットで表示/非表示を確認する
原画作業がすべて終わりました。
①書き出しをする前に、[レイヤー]パレットで書き出ししたいフォルダーやレイヤーが全て表示状態になっていることを確認します。
※セル名のフォルダーが非表示になっているセルは書き出しされません。
②書き出しする必要のないセルは、非表示にしてしまいましょう。
■2. アニメーションセル出力
[コマンドバー]の[アニメーションセル出力]をクリックします。
[アニメーションセル出力]で書き出しすると、連番で原画用紙のデータを書き出しすることが可能です。
書き出しのダイアログが表示されるので、各項目に設定をしていきましょう。
①[書き出し先のフォルダー]に保存先のフォルダーを指定します。
(例:マイドキュメントに「kakidashi」等のフォルダーを作成する)
②[出力フォルダー名]は「Nataiken」としました。
③[ファイル名]を[アニメーションフォルダー名+連番]にします。
この設定にすることで、「A」セルフォルダに入っている原画用紙「1」は、「A0001」として書き出しされます。
④[ファイル形式]を[.tga(Targa)」に設定します。
(一般的なアニメーション作品は「tga」形式を使用することが多いですが作品ごとの仕上げ注意事項にしたがってください。)
⑤[出力範囲]を[全体]にします。
※[全体]にすることで、キャンバス全体が書き出しされます。[作画フレーム]にすると、[基準サイズ]([ 作画サイズ]を設定している場合は[作画サイズ]の範囲) が書き出しされます。
⑥チェックボックスで、任意の設定を選びましょう。今回は[アニメーションセル内の下書きを出力」のみにチェックを入れます。
[OK]を押して書き出しします。
[アニメーションセル出力]ダイアログのよく使う設定は、プリセットに登録しておくと便利です。
登録方法については、「設定をプリセットに登録」を参照してください。
参照先は、[書き出し設定]ダイアログを例にしていますが、[アニメーションセル出力]ダイアログも同じ方法でプリセットの登録を行えます。
【POINT】書き出し時に選択できる[ファイル名]
書き出したファイル名に[レイヤー]パレットで表示されている名前を反映させるか、書き出し時に連番で数字をつけるか、設定できます。
[ファイル名]で選択できる設定は、以下の4つです。
・[セル名]:[レイヤー]パレットの、表示どおりの名前で書き出しされます。「1」「2」「3」
・[連番]:「0001」「0002」と、4桁の数字で書き出しされます。
・[アニメーションフォルダー名+セル名]:フォルダー名とセル名で書き出しされます。
・[アニメーションフォルダー名+連番]:フォルダー名と4ケタの数字で書き出しされます。
【POINT】チェックボックスで設定できる項目について
今回使用していないチェックボックスでは、以下のような設定ができます。
・[フレームを出力]
チェックを入れことで、[基準サイズ]と[作画サイズ]の青いフレームがすべての原画用紙に出力されます。
※[新規]ダイアログでのカットフォルダー作成時に、[基準サイズ]と[余白]を設定している場合、キャンバス上に[トンボ・基本枠]として青いフレームが表示されます。
・[アニメーションフォルダー外のレイヤーを出力]
チェックを入れることで、アニメーションフォルダー外の、レイヤーやフォルダーがすべての原画用紙に合成されて出力されます。
タップ穴の画像データ「Tap」レイヤーを各セルに格納していない場合(レイヤー構成が下画像のような場合)、書き出し時に以下の手順で「Tap」画像を合成できます。
①出力の前に[レイヤー]パレットで、レイアウト用紙やタップ穴の画像をアニメーションフォルダーの外に出した状態で1枚読み込んで、一緒に書き出ししたい画像を表示状態にしておきます。
②[アニメーションセル出力]時に、[アニメーションフォルダー外のレイヤーを出力]にチェックを入れて、書き出しします。
※タップ穴のテンプレートへの追加については、「3.カットフォルダーの作成(原画編)」で解説しています。
・[Paintman向けに出力]
動画作業時に2値化線で描画する場合は、[Paintman向けに出力]にチェックを入れることで、2値化した線画が出力されます。
■3. 書き出し先のフォルダーの確認
書き出し先に指定したフォルダーを確認しましょう。
書き出しした後は、書き出し枚数が間違っていないかフォルダーの中身も必ず確認してください。
書き出ししたデータは、CLIP STUDIO PAINTで開いて確認できます。
[2]ムービー書き出し
「CLIP STUDIO PAINT」では、ムービーとして書き出しすることもできます。
①メニューバーから[ファイル]メニュー→[アニメーション書き出し]→[ムービー]を選択します。
②保存先を指定し、ファイル名を設定します。(今回は「Na₋taikenG₋m」と名前を付けます)
[ファイルの種類]で、[AVI(.avi)]と[MP4(.mp4)]のどちらかから、ムービーの形式を選択できます。
③すべての項目を指定したら、右下の[保存]を押します。
[ムービー書き出し設定]ダイアログが表示されるので、内容を確認します。
④[幅]・[高さ](書き出し時の画像サイズ)が、[新規]ダイアログで設定した[基準サイズ]であることを確認します。
※ムービー書き出し時[基準サイズ]を変更したい場合は、メニューバーの[ページ管理]メニュー→[ページ基本設定を変更]で、[基準サイズ]の項目を変更する必要があります。
[ムービー書き出し設定]で一番確認が必要な項目は[フレームレート]です。
[新規]ダイアログでカットフォルダーを作るとき、[フレームレート]は「24」と設定しましたが、[ムービー書き出し]のディフォルト表示は「30」に設定されています。
⑤ここで忘れずに、[フレームレート]を「24」に設定しなおす必要があります。
⑥[OK]を押すと、[ビデオの圧縮]ダイアログが表示されます。
⑦[ビデオの圧縮]ダイアログで設定を変更する必要はないため、[OK]を押します。
指定した保存先を確認すると、ムービーデータとして書き出されています。
※ただし、下書きレイヤーに設定しているレイヤーは、ムービー書き出しに反映されません。
下書きに設定されているレイヤーを含めてムービーに書き出す場合、「Shadow」レイヤーの[下書きレイヤー]設定をオフにする必要があります。
[下書きレイヤー]の下書きを一度に外したい場合はメニューバー[ウィンドウ]→[レイヤー検索]で[ラスター(カラー)]で検索すると「Shadow」レイヤーが探しやすくなります。
ムービー書き出しは、出先などの「CLIP STUDIO PAINT」が使用できない環境でも、原画の動きを確認してもらうことが可能なので、便利に使用していきましょう。
※動画編は、以下で解説しています。
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