アニメーションの中割りをしてみよう

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原画があることを前提に、中割り(ポーズトゥポーズ)の過程を解説していきます。中割り作業はタップ割りで行います。

 

「中割り(ポーズトゥポーズ)」については、以下の記事をご覧ください。

 

[1]中割り用のセルを作成する

■1. 図のような原画に、絵をなめらかに動かすための絵を描いていきます。

 

■2. アニメーションフォルダーに原画を描いた後で、動画用のアニメーションフォルダーを作ります。原画のあるアニメーションフォルダー(「原画」)をクリックして選択し、[レイヤー]メニュー→[レイヤーを複製]します。

今回は原画と動画の作業をアニメーションフォルダーで分けて作業します。このような工程は必須ではありませんが、原画と動画を分けてアニメ制作(アナログ)した経験のある人は、セルの整理がやりやすいかと思います。また原画のバックアップにもなります。

 

■3. [レイヤー]パレットに「原画のコピー」アニメーションフォルダーが作成されました。

 

■4. アニメーションフォルダー名をダブルクリックし、「動画」と名称を変更します。また、「原画」アニメーションフォルダーは、目のアイコンをクリックして不可視状態にします。

 

■5. 「動画」アニメーションフォルダー内には原画のコピーがあります。この二つの原画の間に[レイヤー]メニュー→[新規ラスターレイヤー]でレイヤーを作成。この「1a」レイヤーを中割り用のセルにします。

 

■6. 「1a」をタイムラインに指定します。[タイムライン]パレットの2フレーム目をクリックして選択し、右クリックから開くポップアップメニューから「1a」を選びます。

※新しく作ったセルは、タイムラインに指定しないと編集できません。

※[タイムライン]パレットが表示されていない場合は、[ウィンドウ]メニュー→[タイムライン]を選択します。

 

■7. 「1a」をタイムラインの2フレーム目に指定したために、「2」レイヤーのセルがタイムラインから外れてしまいました。そのため、改めて[タイムライン]パレットの3フレーム目に「2」を指定します。

 

[2]セル番号を変更する

■1. セル番号をわかりやすい形に揃えることにします。まず「動画」アニメーションフォルダーにあるレイヤーをすべて選択([Ctrl]キーを押しながらクリック)します。

 

■2. [アニメーション]メニュー→[セル指定]→[レイヤーの順番で正規化]を実行します。

 

■3. レイヤーの名称がそれぞれ「1」「2」「3」になりました。[タイムライン]パレットの表示も連動して「1」「2」「3」になっています。

 

[3]ライトテーブルに原画を登録する

■1. [レイヤー]パレット上で、中割り用のセル(「2」レイヤー)を選択します。

 

■2. [アニメーションセル]パレットの[セル固有ライトテーブル]に、[レイヤー]パレットから「1」「3」のセルをそれぞれドラッグ&ドロップし登録します。これで、原画を参考にしながら中割りができるようになりました。

 

【POINT】

[セル固有ライトテーブル]に登録した画像は、表示されたハンドルを使って、移動・拡大・縮小・回転することができます。

ライトテーブル上の画像を編集しても、本来のセルには影響はありません。

 

また、[アニメーションセル]パレットにあるアイコンでもライトテーブルの画像を編集することができます。

①ライトテーブル上のレイヤーの位置をリセット

ライトテーブル上のレイヤーの位置を初期の状態に戻します。

 

②ライトテーブル上のレイヤーを左右反転

ライトテーブル上のレイヤーを左右反転します。

 

③ライトテーブル上のレイヤーを上下反転

ライトテーブル上のレイヤーを上下反転します。

 

④不透明度の対象を全体/個別で切り替え

オンにすると[全体]になり、すべてのセルにあるライトテーブルの不透明度を設定することができます。オフ([個別])の場合は、セルごとに設定したライトテーブルの不透明度を個別に設定します。

 

⑤不透明度のコントロールバー

ライトテーブルの不透明度を調整します。

 

⑥表示方法を変更

[表示方法]をクリックすると、[カラー]・[ハーフカラー]・[モノクロ]からライトテーブルレイヤーの[表示方法]を選択できます。[ハーフカラー]に設定した場合は、セルやレイヤーの色を維持したまま、[レイヤーカラー]で設定した色を合成して表示します。

[モノクロ]に設定した場合は、セルやレイヤーの色をグレー化し、黒を[レイヤーカラー]で設定した色に、白を[サブカラー]で設定した色に置き換えて表示します。

 

[4]タップ割り

■1. アニメーションフォルダーの外に新規レイヤーを作成し、「運動曲線」と名づけます。このレイヤーに、原画をもとにした運動曲線を描きます。

 

■2. 原画のキャラクターの鼻をポイントにして、運動曲線を描きました。運動曲線は原画間の動きをイメージしながら作成してください。

 

■3. 運動曲線上の中間(中割りしたい位置)に印を打ちます。

 

■4. [アニメーションセル]パレットで、ライトテーブルに登録した二つの原画を、3で打った印を目安に、中間地点に近づけます。まずは[セル固有ライトテーブル]にある「1」をクリックして選択します。

 

■5. 自動的に[ツール]パレットで、[操作]ツール内の[ライトテーブル]サブツールが選択されています。キャンバス上をドラッグするとライトテーブル上の画像が移動します。

※画像は解説のためにライトテーブル上の「1」のセルを濃く、「3」のセルを薄く表示しています。

 

■6. 同じように[セル固有ライトテーブル]にある「3」をドラッグ操作で中間地点に近づけるように動かします。

 

■7. 中割りの絵を描きやすくするため、[アニメーションセル]パレットで、ライトテーブル上の画像の不透明度を調整します。不透明度の変更は、上部のスライドバーをドラッグして動かすか、数値をクリックして直接入力します。

 

■8. 重なった二つの原画で、中割りがイメージしやすくなりました。演技を考えながら中割りしていきます。

 

■9. 手などの動きが大きな部位は、~8のタップ割りでは位置がつかめないので、改めて「運動曲線をとる」→「タップ割り」の手順で中割りします。

 

■10. 中割り終了です。

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