1.作業環境を作る_素材の読み込み(動画編)
はじめに
本講座では日本アニメーション株式会社のデジタル作画作業のやり方を基本に、CLIP STUDIO PAINTでのアニメーション制作工程を説明していきます。
※原画編は、以下で解説しています。
*この記事は日本語です。 日本語以外のサイトでは、機械翻訳されています。
使用バージョンについて
本講座のアニメーション制作作業では[タイムライン編集]ツールや[アニメーションセル出力]機能を使用するため、「EX版」を使って解説しています。
※使用したバージョン:CLIP STUDIO PAINT ver.1.9.11
※古いバージョンをご利用の方へ:講座におけるコマンド名やパレットのアイコン、各素材の登録方法が異なる場合がありますので、ご注意ください。
アニメーション制作工程の流れ
CLIP STUDIO PAINTを使用したアニメーション制作の流れは以下のようになります。
■カットフォルダー作成→■作画用紙作成→■タイムライン作成→■作画作業→■書き出し
1.作業環境を作る_素材の読み込み
本講座では、動画作業に入る前にCLIP STUDIO PAINTをアニメーション制作作業に特化した設定にカスタマイズします。
カスタマイズする項目は、主に以下の4点です。
・[ワークスペース]:CLIP STUDIO PAINTでは、パレットのレイアウト・ショートカットの設定・コマンドバーのレイアウト・環境設定の単位設定を、[ワークスペース]として登録できます。作業工程に合わせてワークスペースを作成して、切り替えながら作業できます。
・[テンプレート]:レイヤー構成をカットフォルダー作成時に維持し、読み込むための[テンプレート] です。
・[オートアクション]:複数の操作を記録し、記録した操作をまとめて実行することができます。
・[コマンドバー]:よく使用するツール、メニューコマンド、オートアクション、描画色などの機能を登録できます。
この設定は一度行えば次からは再設定する必要がありません。
今回は、本講座のために配布している[ワークスペース][ツール][オートアクション]素材の読み込みを行っていきます。
【POINT】作業環境のバックアップを取る
作業環境を作る前に、現在の作業環境のバックアップを取っておくと、作業環境を変更しても、元の状態に戻せます。バックアップには、CLIP STUDIOのクラウドサービスを使用します。
CLIP STUDIOを起動して、クラウドバーをクリックします。
[クラウド]画面が表示されたら、[アプリ設定のバックアップをいますぐ行う]ブロックをクリックします。確認のメッセージが表示されたら、[はい]をクリックします。
これで、作業環境がバックアップされました。
元の作業環境に戻す方法については、「異なるデバイスに設定を引き継ぐ」の「設定を復元する」を参照してください。
[1]素材のダウンロード
はじめに、CLIP STUDIO ASSETSで公開している以下の素材をダウンロードしておきます。
「日本アニメーション_アニメーション制作素材集2020」
<CLIP STUDIO ASSETSから素材をダウンロードする方法>
①CLIP STUDIOを起動します。
②左側メニューの[素材を探す]をクリックし、CLIP STUDIO ASSETSを表示します。
③検索バーに「日本アニメーション_アニメーション制作素材集2020」と入力し、表示される素材集をダウンロードします。
※素材の詳しいダウンロード方法については、以下の講座をご覧ください。
配布素材「日本アニメーション_アニメーション制作素材集2020」内訳は以下の13点です。
(※Na=日本アニメーションの略です。)
■ワークスペース(2点)
・「Na_LO-原画用ワークスペース」
・「Na_動画用ワークスペース」
こちらのワークスペース素材には、キーボードショートカット設定と画面のレイアウトが登録されています。ワークスペースは作業工程によって切り替えて使用します。
ショートカット設定は、CLIP STUDIO PAINTの前身で原画・動画作業に多く用いられていたStylosの使用感に寄せて設定しています。
■オートアクション(1点)
・「Na_オートアクションver03」
デジタル作画作業に便利なオートアクションが入ったセットです。
■テンプレート(4点)
・「Na_動画用テンプレートver03_社内用160dpi」
日本アニメーション株式会社のデジタル動画作業で使用している動画用の[テンプレート]です。タップ穴の画像データとLO用紙の画像データが組み込まれています。※日本アニメーション株式会社のレイアウト用紙の[基準サイズ]と基本解像度[160dpi]以外では使用することができません。
・「Na_動画用テンプレートver03」
デジタル動画に使用できる動画用の[テンプレート]です。
・「Na_LO-原画用テンプレートver01_社内用160dpi」
日本アニメーション株式会社のデジタルLO、原画作業で使用しているLO、原画用の[テンプレート]です。タップ穴の画像データとLO用紙の画像データが組み込まれています。※日本アニメーション株式会社のレイアウト用紙の[基準サイズ]と基本解像度[160dpi]以外では使用することができません。
・「Na_LO-原画用テンプレートver01」
デジタルでのLO原画に使用できるLO 、原画用の[テンプレート]です。
■ツール(5点)
・「原画用鉛筆」「原画用鉛筆曲線」「原画用楕円」
原画用に使用できる[ブラシ]とそれに合わせた[曲線]ツールと[楕円]ツールです。
※「原画用鉛筆」のブラシサイズは、ペンで「傾き」が入力できる環境を前提とした設定になっています。
詳しくは、以下の講座をご覧ください。
・「演出修正」「作監修正」ブラシ
「演出修正」「作監修正」の[ブラシ]です。
■カラーセット(1点)
・「Na_カラーセット」
デジタル作画作業に必要な色が入ったカラーセットです。仕上げの工程で使用されるソフトPaintMan向けに出力する際、互換性のある色で構成されています。
[2]ワークスペースの登録
①素材をダウンロード後、CLIP STUDIO PAINTを起動し、[素材]パレットのアイコンをクリックします。
※ワークスペース画面がこちらの図と異なり、[素材]パレットアイコンが表示されていない場合は、[ウィンドウ]メニュー→[素材[カラーパターン]]から[素材]パレットを表示させてください。
②[素材]パレットの[ダウンロード]フォルダーを開くと、先ほどダウンロードした素材一覧が表示されます。
③「Na_動画用ワークスペース」を選択して、キャンバス(青枠)にドラッグします。
※「Na_LO-原画用ワークスペース」とは、ワークスペースに含まれるキーボードショートカットが異なります。
④ワークスペースをこれまでCLIP STUDIO PAINTで使用していなかった場合、[ワークスペースを登録]ダイアログが表示されます。任意の名前を付けて[OK]を押すと、現在のワークスペースが保存されます。(ワークスペースの削除や名前などの設定は、後から変更できます)
⑤[ワークスペースの読み込み設定]ダイアログが表示されます。すべての項目にチェックが入っていることを確認して[OK]を押します。
⑥ワークスペースが変更され、メッセージが表示されるので[OK]を押します。
「Na_動画用ワークスペース」が読み込まれました。
(※原画講座でワークスペースをカスタマイズしている場合は、動画用ワークスペースと重複して使用するツールに関して一部のアイコンの背景色や画像がすでに設定済みとなります。)
※すでにご使用の[ワークスペース]がある場合は[ワークスペースを保存しますか]というダイアログが出る場合があります。その場合は任意で実行してください。
【POINT】ワークスペースを変更したい時
[ワークスペース]は複数登録して用途によって切り替えを行うことが可能です。
切り替えを行いたい時は、[ウィンドウ]メニュー→[ワークスペース]から、登録したワークスペースを選択します。
[3]オートアクションの登録
[オートアクション]素材を読み込みます。
①[ウィンドウ]メニュー→[オートアクション]を選択して[オートアクション]パレットを表示させます。
②[オートアクション]パレット右上の[素材からオートアクションセットの読み込み] をクリックすると[セット素材を読み込み]ダイアログが表示されます。
③先ほどダウンロードした「NA_オートアクションver03」を選択して[OK]を押します。
オートアクションセット「NA_オートアクションver03」が読み込まれました。
次回は、素材として配布できない設定項目を、手動で設定していきます。
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