ファイルオブジェクトの使い方
CLIP STUDIO PAINTの[ファイルオブジェクト]機能を使うと、clipファイルを直接オブジェクトとして読み込み、配置することができます。
貼り付けた[ファイルオブジェクト]は変形などの操作が行えます。
[1]clipファイルをファイルオブジェクト化する
■ファイルオブジェクトの読み込み
①まず配置先のclipファイル「01.clip」と、オブジェクトとして配置するclipファイル「02.clip」 をそれぞれ用意します。
レイヤー構造など特に気を使う点はありません。
▲配置先のファイル「01.clip」
▲配置するファイル「02.clip」
②次に「01」のファイルを開いた状態で、[ファイル]メニュー→[読み込み]→[ファイルオブジェクトを作成]を選択します。
③「02」のclipファイルを選択して開くと、[ファイルオブジェクト]として読み込まれます。
「02」ファイルオブジェクトは、[画像素材レイヤー]と同じように扱えます。
※Ver.1.9.1から、操作ハンドルのデザインが変更されています。
現在の講座内の画像には、Ver.1.9.0以前の画面を使用しています。
■ファイルオブジェクトの状態を変更する
[オブジェクト]サブツールでファイルオブジェクトを選択すると、[ツールプロパティ]パレットから状態を変更できます。
[レンダリング設定]から[用紙を描画する]のチェックを外すことで、ファイルオブジェクトのclipファイルの[用紙]を非表示にできます。
▲「02」ファイルオブジェクトの、人物のみ表示され、背景が非表示になる
■複数のファイルオブジェクトを配置、変形する
「02」ファイルオブジェクトを複製し、立方体の3面に貼り付けてみましょう。
[レイヤー]パレットでファイルオブジェクトレイヤーを選択し、[レイヤー]メニュー→[レイヤーを複製]を選択します。
ファイルオブジェクトを3つに複製しました。
複製したレイヤーも、同じclipファイルにリンクされています。
また、[ツールプロパティ]パレットの[変形方法]:[自由変形]を選ぶと、ファイルオブジェクトを変形することができます。
この変形は元のファイルに影響を及ぼしません。
立方体のパースに合わせて、ファイルオブジェクトを変形させました。
■元ファイル画像の修正を反映する
ファイルオブジェクトの元clipファイルを修正すると、配置先のファイルオブジェクトにも自動的に変更が反映されます。
反映されていない場合は、[レイヤー]メニュー→[ファイルオブジェクト]→[ファイルオブジェクトを更新]で手動更新できます。
[2]レイヤーからファイルオブジェクトを作成する
ファイルオブジェクトにするためのclipファイルを用意するのではなく、作業中のclipファイル内で任意のレイヤーをファイルオブジェクトに変換することができます。
任意のレイヤーを選択した状態で、[レイヤー]メニュー→[ファイルオブジェクト]→[レイヤーをファイルオブジェクトに変換]を選択します。
ダイアログが表示されます。
※この際、[元のレイヤーを残す]かどうかも選択できます。
[OK]を選択すると、選択していたレイヤーはclipファイルとして書き出され、1枚の[ファイルオブジェクト]レイヤーに変換されます。
作家プロフィール:平井太朗(へいたろう)
主にカジをしたり漫画を描いたりして生きています。
ComicStudioVer.1の頃からすべてペンタブとPCで漫画を描き始めそのままCLIP STUDIO PAINTへ。
クリップスタジオの使い方はちょっと詳しい。
書籍紹介
この記事は、こちらの書籍の内容を抜粋して掲載しています。
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