CLIP STUDIO PAINTの作画データをOpenToonzで彩色する手順【EX】【Windows/macOS】

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CLIP STUDIO PAINTで作画したアニメーション作品は、OpenToonzで仕上げや彩色、撮影を行うことができます。

※OpenToonzシーンファイルの書き出しは、Windows64bit、macOSのみ対応しています。

書き出したデータをスムーズにOpenToonzで編集するためには、制作の段階でもいくつか気を付けておかなければならないことがあります。


この講座では、CLIP STUDIO PAINTでOpenToonz向けに作画データを作成するときに気を付けておきたいポイントと、書き出したシーンファイルをOpenToonzで読み込む方法について解説します。


OpenToonzとは

「OpenToonz」は株式会社スタジオジブリで長年使われてきたDigital Video社のソフトウェア「Toonz」を基に、株式会社ドワンゴが両社の協力を得て開発を進めるオープンソースの2Dアニメーション制作ソフトウェアです。

ソースコードを自由に改変することができ、映像表現に関する学術研究とアニメ制作の現場とをつなぐ、あたらしいプラットフォームを目指しています。


OpenToonzのダウンロードやマニュアル等は公式サイトをご覧ください。

https://opentoonz.github.io/


<OpenToonzの言語の切り替え方法>

インストール完了後、OpenToonzの言語を切り替える手順を解説します。


①[File]メニュー→[Preferences]を選択します。


②[Preferences]ダイアログのカテゴリーから[Interface]を選択します。


③[Language]コンボボックスから、言語を切り替えます。


④OpenToonzを閉じ、起動しなおすと言語が切り替わります。


導入編マニュアルでも、詳しく解説しています。

https://opentoonz.github.io/document/OpenToonzスタートアップマニュアル_導入編.pdf

[1] OpenToonz向けデータを制作する上で気を付けておくこと

OpenToonz向けデータを製作するうえで気を付けておくポイントは、「レイヤー構成」、「線のアンチエイリアスの有無」、「使用する色」の3点です。



■1.アニメーションセルのレイヤー構成について


以下のような、実線、トレス線(塗り分けのための境界線)、影指定のあるデータを作成する場合を例に紹介します。


この場合セルを構成するレイヤーは以下のように、ひとつのレイヤーフォルダーに「実線」「色トレス」「影指定」レイヤーを格納しています。

実線と色トレス線は同じレイヤーに描画することも可能ですが、影指定は必ず別のレイヤーで作成し、[下描きレイヤー]に設定しておく必要があります。


<下描きレイヤーに設定する方法>

[下描きレイヤー]は、影指定レイヤーを選択した状態で[レイヤー]メニュー→[レイヤー設定]→[下描きレイヤーに設定]をクリックするか、または[レイヤー]パレット上部の鉛筆マークのアイコンをクリックして設定します。

▲下描きレイヤーには鉛筆マークが表示されます。



■2.線画のアンチエイリアスの有無について


通常、アニメーションの制作現場ではアンチエイリアス無しの線を使用しますが、OpenToonzがアンチエイリアスありの着色や加工に対応していることから、CLIP STUDIO PAINTからもアンチエイリアスの有無を選択して出力することができます。

詳しい書き出し方法については、[2] OpenToonz向けにアニメーションを書き出すで解説します。



■3.色トレス線や影指定で使用できる色について


塗り分けの境界として描く色トレス線や影指定の塗りには、特定の色のみを使用するようにします。


使用できる色は、PaintMan出力と同様の5色+8色の計13色です。

これ以外の色を使用すると、出力されなかったり減色されて想定と違う色に変化したりすることがあります。


<作画に使える色は5色>

CLIP STUDIO PAINTで作画した実線や色トレス線をOpenToonzシーンファイルとして書き出す場合、以下の5色を使用します。

000000, FFFFFF, FF0000, 00FF00, 0000FF

<影指定の塗りに使用できる色は8色>

影指定の塗りをOpenToonzシーンファイルとして書き出す場合、以下の8色を使用します。

※色トレス線で使用できる3色(赤・緑・青)も使用できますが、絵が見えづらくなるためおすすめしません。

FF80FF, 80FFC0, FFFF00, 8080FF, FF8000, 00C0FF, 80FFFF, FF8080

【POINT】

色トレス線と影指定に使用できる13色は、CLIP STUDIO ASSETSで配布されているカラーセット素材をダウンロードして登録すると便利です。

https://assets.clip-studio.com/ja-jp/detail?id=1691252


また、自分でカラーセットに登録する場合は、上記の説明に記載されている16進数のカラーコードを登録してください。

※画像の色は厳密に同じ色にならないため、本講座の画像からは取得しないでください。

000000, FFFFFF, FF0000, 00FF00, 0000FF

FF80FF, 80FFC0, FFFF00, 8080FF

FF8000, 00C0FF, 80FFFF, FF8080


[2] OpenToonz向けにアニメーションを書き出す

CLIP STUDIO PAINTからOpenToonz向けに書き出す方法と、出力されるファイルについて解説します。



■1.書き出し手順


CLIP STUDIO PAINTからOpenToonz用に書き出すためには、あらかじめ、OpenToonzがインストールされている必要があります。OpenToonzのインストールや設定については、このページ冒頭の「OpenToonzとは」をご覧ください。


(1)[ファイル]メニュー→[アニメーション書き出し]→[OpenToonzシーンファイル]を選択します。


(2)表示される[OpenToonzシーンファイル出力設定]ダイアログで出力方法を設定します。


・[アンチエイリアスを有効にする]:

初期状態ではONに設定されています。アンチエイリアス無しの状態で出力する場合はチェックを外してOFFの状態にします。

※この機能は、OpenToonzのアンチエイリアス有の状態で編集できる機能に合わせて出力するための設定です。


・[線幅]/[プレビュー]:

[アンチエイリアスを有効にする]がOFFの場合に「0~254」の段階で設定できます(初期状態は100)。[プレビュー]をクリックすると線の状態をプレビュー画面で確認できます。

※プレビュー画面では[下描きレイヤー]に設定した影指定は表示されません。

▲プレビュー画面で線幅を調整することもできます。


(3) [OpenToonzシーンファイル出力設定]ダイアログ右上の[OK]ボタンをクリックして出力します。



■2.出力されるファイルについて


CLIP STUDIO PAINTで編集したアニメーションは、OpenToons向けのデータとして以下3ファイルに変換されて出力されます。


①CLIP STUDIO PAINTのアニメーションフォルダー内のセル(レイヤーフォルダー)

→Toonz ラスターレベルファイル(拡張子:tlv)

※セルごとに線画や影塗りが統合された形で出力されます。


②CLIP STUDIO PAINTのアニメーションフォルダー内のセルの描画色

→パレットファイル( 拡張子:tpl)

※CLIP STUDIO PAINTで使用した特定の色のみパレットに出力されます。


③CLIP STUDIO PAINTの[タイムライン]パレットの情報

→シーンファイル( 拡張子:tnz)

※ひとつのアニメーションにつき1ファイル出力されます。


①②は、アニメーションフォルダーごとに一つのデータが出力されます。③はひとつのアニメーションにつき1ファイル出力されます。


[3]CLIP STUDIO PAINTで出力したOpenToonzシーンファイルの開き方

<はじめに>

・以下の手順は言語切り替え後のメニュー名で記載しています。

・ワークスペースのレイアウトは初期設定の「Default」の状態を想定しています。「StudioGhibli」レイアウトを選択していたり、メニューバーをカスタマイズしていたりする場合には、メニューの位置が異なります。



■1.出力されたシーンファイルの開き方


(1)OpenToonzを起動します。

起動後に[OpenToonzスタートアップ]ウィンドウが表示された場合はいったん閉じます。


(2) [ファイル]メニュー→[シーンを開く]を選択すると、[ファイルブラウザ]が表示されます。


(3)[ファイルブラウザ]から、OpenToonzシーンファイルを開きます。
①左のフォルダーツリーから、CLIP STUDIO PAINTで出力先に選んだフォルダー(初期設定の場合はMyDocument内)を選択します。

②右のエリアの中から、拡張子.tnzファイル(OpenToonzシーンファイル)をクリックして選択します。

③ウィンドウ右下の[開く]をクリックします。


【POINT】

シーンファイルの保存場所が、現在のプロジェクトと異なる場合、(3)の操作の後にプロジェクトを切り替えるかどうか確認するポップアップダイアログが表示されます。


ダイアログの[プロジェクトを切り替える]をクリックすると、初期設定の「sandbox」プロジェクトに切り替わってシーンが開きます。


シーンを特定のプロジェクトに所属させたいときは、上記の手順で「sandbox」プロジェクトに切り替えます。[ファイル]メニュー→[シーンを別名で保存]を選択し、所属させたいプロジェクトの「scenes」フォルダーにシーンファイルを保存します。

※プロジェクトを作成せずに作業する場合は、気にしなくてかまいません。


(4)シーンファイルが開きました。


(5)仕上編マニュアルを参考に、仕上げ作業を行います。



■2.OpenToonzのインターフェイスについて


<タイムシート>

OpenToonzのタイムシートの中に、CLIP STUDIO PAINTのタイムラインが再現されています。
タイムラインと異なり、タイムシートでは時間が縦方向に流れ、素材が横方向に並びます。


<解像度、ピクセル数の確認>

[ファイル]メニュー→[出力設定]を選択して表示される[出力設定]ダイアログで、カメラの情報を見ることができます。CLIP STUDIO PAINTで指定したピクセルサイズ、DPIが再現されています。


<OpenToonzのファイル>

それぞれのアニメーションフォルダー内のセル画像は、フォルダごとにOpenToonzのレベルファイル(TLV)とパレットファイル(TPL)に変換されています。ひとつのレベルファイルには、アニメーションフォルダー内のすべてのフレームの画像データが格納されています。


<パレット>

それぞれのセルから、パレットが自動的に作成されています。色トレス線に用いられている #2赤(255, 0, 0), #3緑(0, 255 0), #4青(0, 0, 255)の3色には、あらかじめ[含め塗り]オプション(※)が有効になっています。

※[含め塗り]は、塗りつぶす際に、色トレス線も含めて塗りつぶす機能です。



■3. アンチエイリアス無しセル画像を用いた仕上げ作業


OpenToonzは、アンチエイリアス有り/アンチエイリアス無しどちらの画像でも、仕上げ作業を行うことができます。


RETAS STUDIOのPaintManと互換性を持たせたい場合は、アンチエイリアス無し画像で仕上げを行い、TGA連番形式でセル画像を出力します。


<アンチエイリアス無しで作業をする際の注意点>

・「ブラシ」ツール、「消しゴム」ツールの「鉛筆モード」を有効にして下さい。

・「線つなぎ」ツールの不透明度を「255」にして使用して下さい。255より小さい値を用いると、ハーフトーンのピクセルが描かれてしまいます。


<RETAS STUDIOのPaintManに準拠したTGA連番形式でレベルを出力する>

(1)[ファイル]メニュー→[レベルを書き出し]を選択します。


(2) [レベルの書き出し]ウィンドウが表示されたら、以下を設定します。


①左のフォルダーツリーから保存先を選択します。

②保存するセルの名前を入力します。

※セルの名前と連番との間にピリオドやアンダーバーを追加したい場合は、ここに含めます。例えば ”A_”と入力すれば、A_001.tga, A_002.tga… が出力されます。

③[RETAS対応]のチェックボックスをONにすると、自動的に出力形式がTGAになります。

④[書き出し]ボタンをクリックすると、出力が始まります。


CLIP STUDIO PAINTのアニメ機能やOpenToonzシーンファイル出力については、以下もご覧ください。

https://www.clip-studio.com/site/gd/csp/manual/userguide/csp_userguide/500_menu/500_menu_save_anime_ot.htm

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