【商業漫画制作】シナリオからネームにスムーズにテキストを移行する【EX】
商業漫画を数年続けてみて、編集さんとのやりとりを含め
ネームを書き起こしを始める前段階の作業が
ほぼルーチン化したので、漫画制作の参考になればと思い共有します。
※前提として、プロットのOKが出て制作が始まっている漫画制作のお話です。
※若干偏った方法だと思いますので、こんな方法もあるんだ という気持ちでお読みください。
私はネームを紙で書かず、直接原稿サイズのファイルに書いています。
すぐにpdf書き出しでき、共有も楽です。
ネームは本来セリフ部分は手描きでも良いですが、仮でもフォントで入っていると
・見栄えするし読みやすい
・どんなタイプのフォントにしたいかが伝わる 漫画系なのか丸ゴシック系なのか…
・テキストデータを書き出して編集さんに渡せるので、編集部での写植作業がしやすい
などメリットがあるので、私はテキストを配置して提出しています。
ネーム確定後は(バックアップとしてネームのクリスタファイルの複製を残し)
同データにそのまま清書していきます。
ネーム前の流れ
1.シナリオをドキュメント作成ソフトで制作する
2.シナリオをコピペ用データに整える
3.クリスタのストーリーエディターで各ページにテキストを読み込む
4.画面上でテキストを動かし、セリフとして整えていく
実際使っているツールも含め解説していきます。
1.シナリオをドキュメント作成ソフトで制作する
一般的なドラマなどのシナリオのように、名前、セリフ、ト書きという風に書いていきます。
ト書きは「どんな場所に、何時ごろ」「キャラはどんな動きをしているか」「どんな表情をしてこのセリフを言っているか」と、頭でしっかり想像できて、編集さんと共有できるまで細かく書き込んでいきます。
完成した編集さんに共有し、時には電話で話しながら各セリフを確定させていき、
もう手を加えるところがないところまで固めます。
この段階で「このセリフは悔しそうに言うより、嘲笑しながら言う方がいい」「バンっと机を叩くより、静かに言う方がいい」など、まだ書いてない表情について固めることができます。
ここでは私はAppleのPagesを使っています。
私が知る限りで唯一 縦書きが使えるドキュメント作成ソフトなんですが、半角文字が横に倒れるのが玉にきず。
もちろん横書きで制作しても問題ありません。
2.シナリオをコピペ用データに整える
シナリオのPagesを複製し、コピペ用データを作ります。
セリフ以外の全てを削除し、1セリフごとに1行あけます。
1行あけることに意味があります!
3.クリスタのストーリーエディターで各ページにテキストを読み込む
クリスタ新規ファイルで納品と同じ原稿サイズ、ページ数のものを作成。
クリスタのストーリーエディターに、各ページごとにコピペします。
Pagesで1行ずつあけていると、複数のセリフを1回でコピペできます。
これは使ってみないと意味がわからないと思いますのでぜひ使ってみてください…!
↓こちらの記事にストーリーエディターについて詳しく載っています。
私もこれで学びました。
4.テキストを動かし セリフとして整えていく
フキダシの適用は、後ででもかまいません。
フォントや行間設定もストーリーエディターで一括で変えられます。
※詳しい使い方は、上記リンクの
ページ管理とストーリーエディターを活用する【EX】
をご参照ください!とてもわかりやすいです
実際コマワリしてみたら「このセリフは次のページがいいな」「もう少しセリフ追加したい」というのは出てきます。
それは臨機応変に変更していきます。
(ただ、この段階であまり大きな変更はしない方が良いと思います)
マンガ作りの参考になれば幸いです!
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