陰影と光源の設定で3Dを効果的に見せる
3D素材を配置してみたけれど、真っ黒に表示されてしまった、3D素材を組み合わせても落ち影が表示されない、床面以外に影が投影されないなど、イメージが違うと思ったことはありませんか。
3Dレイヤーの設定を見直すことで、光の向きや色、影の投影方法を変えられます。
[1]陰影と光源を表示する
■3D素材に影を表示する
3D素材を選択した状態で、[ツールプロパティ]パレットの[このモデルの影を落とす]チェックボックスをオンにします。
選択した3D素材に影が表示されます。
■3D素材に光源を設定し陰を表示する
光源を有効にすると、3D素材に陰を表示できます。
3D素材を選択した状態で、[ツールプロパティ]パレットの[このモデルは光源の影響を受ける]チェックボックスをオンにします。
[ツールプロパティ]パレットに表示されているボール(向き)をドラッグすると、光源の向きを変えられます。
逆光のような効果をつけたいときや、3D素材を明るく表示したいときに便利です。また、[平行光強度]で、光の強さを変更できます。
画像内の矢印は光源の向きを示しています。
[2]3D素材に影を追加する
次の画像のように、3D素材を組み合わせても落ち影ができない場合や、[このモデルの影を落とす]をオンにしても、3D素材の影が途中で切れてしまっていることはありませんか?
その場合は、[サブツール詳細]パレットの[光源]カテゴリの[影]を[床面とモデルに投影する]に設定してみましょう。
3D素材と床面の両方に影が投影されるようになり、3D素材に影を追加できます。影が切れてしまうこともありません。[影]の設定は3Dレイヤー全体に適用されます。
[影]には次のような設定もあります。初期設定では[床面のみに投影する]に設定されています。
[3]落ち影の明るさを調整したい
影の表示を調整したあと、次のように全体的に暗い画面になってしまう場合や、落ち影がのっぺりしてしまう場合は、[環境光]や[平行光2]の設定を見直してみましょう。
環境光
全体の明るさを調整する光の色と強さを設定できます。
平行光2
初期設定では非表示になっている光源です。
オブジェクトリストで[平行光2]を表示にすると、[平行光1]とは別の方向から3D素材に光を当てることができます。
3D素材が重なってできる落ち影が黒くなりすぎたときに、[平行光2]を表示することで落ち影の濃さを調整できます。
[平行光2]は、[平行光1]と同様に[向き]などを設定できます。
[環境光]は全体を照らす光ですが、[平行光2]は光源の向きを設定できるので、より細かく調整できます。
[平行光2]を設定するには、オブジェクトリストから[平行光2]を選択します。
[ツールプロパティ]パレットや[サブツール詳細]パレットに[平行光2]の設定が表示されます。
[4]影をくっきり見せたい
影をくっきり見せたい場合は、[サブツール詳細]パレットの[環境]カテゴリの[影の解像度]を設定しましょう。
[影の解像度]を[高]にすると、影の輪郭がくっきりした印象になります。
逆に[影の解像度]を低くするほど、影の輪郭をぼかすことができ、シーンに合わせた影をつけられます。
【POINT】
[影の解像度]の値を高くするほど、くっきりした影になりますが、3Dレイヤーの動作が重くなります。改善するには、[影の解像度]を[低]に設定して影の位置を決めてから、[中]や][高]に設定してください。
[影の解像度]を[高]にしても影がぼやける場合
カメラの注視点の位置を変更すると、影の表示が改善することがあります。
きれいに影を表示したい3D素材を選択して、オブジェクトランチャーの[編集対象を注視]を実行すると、注視点の位置を変更できます。
より詳細に設定したい場合は、[サブツール詳細]パレットの[カメラ]カテゴリの[注視点位置]で、きれいに影を表示したい位置に注視点を移動してください。
または、カメラの中心から離れた位置にある3D素材を削除するか非表示にすると、改善することがあります。
[5]光の色を変更して雰囲気を変えたい
[平行光]や[環境光]には色を設定できます。[ツールプロパティ]パレットのカラーアイコンをタップすると、色を変えられます。
平行光1
[平行光1]に色を適用すると、陰と光の境界部分に色がつきます。右の画像の矢印は[平行光1]の光源の向きです。
環境光
[環境光]に色を設定すると、背景を含めた3Dレイヤー全体に設定した色が適用されます。
平行光2
[平行光2]に色を追加すると、別の向きからの光を適用できます。
[平行光1]と同様に陰と光の境界部分に色がつきます。右の画像の矢印は[平行光2]の光源の向きです。
[6]3Dレイヤーを新規作成するときの影の設定
3D素材を読み込むと同時に作成される3Dレイヤーの影の表示を設定できます。
[ファイル]メニュー([CLIP STUDIO PAINT]メニュー)→[環境設定]→[3D]→[新規3Dレイヤー]→[影の方式]で、影の投影方法を選択できます。
選択できる項目は、[[2]3D素材に影を追加する]で紹介した項目と同じです。
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