360度画像「天球」を作品に活用する

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ClipStudioOfficial

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CLIP STUDIO PAINT Ver.1.11.6から、[素材]パレットの[3D]に[プリミティブ]・[天球]が追加されました。

この記事では、[天球]の使い方を紹介します。

 

[プリミティブ]については、こちらの講座をご覧ください。

 

[1]天球とは

360度の背景画像をCLIP STUDIO PAINTの3Dレイヤーに設定できます。

 

設定できる画像は、360度画像が撮影できるカメラの写真や、3Dソフトで書き出せるエクイレクタングラー(正距円筒)図法の画像に対応しています。

[2]天球を読み込む、設定する

 

■天球素材を読み込む

[素材]パレット→[3D]→[天球]に格納されている天球素材をキャンバスにドラッグ&ドロップして適用します。素材パレット下部の[素材の貼り付け]ボタンをタップしても読み込めます。

 

■3Dレイヤーに天球の画像を設定する

3Dデッサン人形や3D素材を使用している場合は、すでに3Dレイヤーが作成されているため、[オブジェクト]サブツールの[ツールプロパティ]パレットにある[天球]から画像を設定できます。

 

[ファイル]…デバイス上にある画像(clip/lip/psd/psb/tga/tif/bmp/png/jpg)から天球に設定する画像を選択できます。

[素材]…[素材]パレットに格納されている[素材]から天球に設定する画像を選択できます。

[再読み込み]…天球に設定している画像のファイルパスを参照して再読み込みを実行します。

[削除]…天球に設定している画像が削除され、背景のない3Dレイヤーになります。

 

[3]3Dレイヤーを天球画像に書き出す

 

天球に設定している画像を書き出して描き込みや色の調整をするなど加工したり、3Dレイヤー上に作成したシーンを天球用のパノラマ画像として書き出せます。

※パースは書き出した画像に反映されません。

 

■天球に設定されている画像を書き出す

[ツールプロパティ]パレットの[展開図]→[書き出し]をクリックすると、天球に設定されている画像をclipファイルとして書き出せます。

 

書き出されたclipファイルには、天球の「テクスチャ」レイヤー、「背景色」レイヤー編集の目安になる格子状のガイド線のある「展開図」レイヤーが含まれています。

 

■3Dレイヤーを天球用のパノラマ画像として書き出す

[ツールプロパティ]パレットの[天球用パノラマ書き出し]から、3Dレイヤー上に3Dモデルなどを配置して作成したシーンを、360°パノラマ画像に書き出せます。

 

書き出したパノラマ画像は、現在操作しているカメラの位置を中心に、カメラの向いている水平方向が正面になります。

※カメラのロールや上下方向の傾きはリセットされます。

※何もない部分は透明として出力されます。

 

▼初期収録素材の「部室(文化部)」の部屋の中央くらいから撮影した場合

 

パノラマ画像に書き出すことで、手軽に加筆や色の調整をしたり、天球に読み込んで[魚眼パース]を適用したりできます。

 

【POINT】

カメラの位置と向いている方向は、[サブツール詳細]パレットの[カメラ]カテゴリにある[カメラ位置]・[注視点位置]で設定します。

 

[四面図]パレット(EXのみ)でカメラを表示すると、カメラの位置と向いている方向をUI上で直感的に操作できます。

 

[4]天球用のパノラマ画像を描く

 

[天球]は、自分で描いた画像を設定することもできます。

展開図の[書き出し]や[天球用パノラマ書き出し]で書き出したclipファイルを元に編集してみましょう。

clipファイルのキャンバスサイズは8K(8192×4320)です。

 

天球用のパノラマ画像は、上下に歪みが強くかかります。部屋のシーンなど直線のあるものを描く場合、何もない状態から歪みを描き起こすことが難しいため、3Dレイヤー上に配置した3Dモデルやプリミティブの形状や分割線をアタリにするのがおすすめです。

 

パノラマ画像の編集中に天球に設定した状態の見え方を確認する場合は、確認用の新規キャンバスを作成し、[レイヤー]メニュー→[3Dレイヤー]を作成してから、[ツールプロパティ]パレットの[ファイル]から編集中のclipファイルを読み込みます。

 

編集中のファイルを保存したときに確認用キャンバスの天球を[再読み込み]することで、最新の状態を確認できます。

 

[5]天球を作品に活用する

 

■イラスト・マンガの背景に使用する

360度のアングルに対応できるため、カメラの設定を調整し、部屋や景色の360度画像の中から作品に合う場所を見つけられます。

 

■天球で舞台セットを作成する

天球画像を参考に3Dレイヤー上に複数の3D素材を配置して舞台セットを作成できます。コンセプトアートやマンガの構図を決めるときに活用できます。

 

 

[6]天球を使いこなす

 

■キャンバス内でもっと広い範囲を表示したい

キャンバスやコマ枠内に表示される画像の範囲を広くしたい場合は、[ツールプロパティ]パレットの[パース]と[魚眼パース]の値を調整します。

値を大きくすると広範囲が表示されるようになりますが、パースが強くかかるため端の画像が歪みます。

 

■天球のアイレベルを調整する

天球のアイレベルは初期状態ではキャンバスの中央に設定されますが、[レイヤー移動]ツールを使用することで、上下に移動できます。

 

■天球を操作中の表示を変える

天球を操作中に[ツールプロパティ]パレット下部にある[編集表示設定]を変更すると画面の表示が変わります。[高速]の場合は、天球が上位のレイヤーやキャンバス外に重なって表示されます。[通常]にすると、イラストやキャンバス外に表示されなくなります。

操作する際に使いやすい表示方法を選択してみてください。

 

■天球を回転させたときに配置した3D素材が想定した位置からズレる

天球を舞台セットのように使用するときに、配置した3D素材の3D空間上の位置と天球の表示上の位置が合わないと、カメラを回したときに3D素材がズレてしまいます。

 

天球と3D空間上の位置を合わせるには、[サブツール詳細]パレット(EX/PROのみ)の[カメラ]→[カメラ位置]・[注視点]の値を設定します。

 

X・Zには「0」を、Yには天球画像を撮影した時のカメラの高さを cm で設定してください(例:3mなら300、50cmなら50)。

 

初期収録されている天球の場合は、「X0」「Y130」「Z0」に設定してから3D素材を配置すると位置が合いやすくなります。

 

[7]天球を素材として登録する

 

■天球単体を登録する

[ツールプロパティ]パレットの[天球]内にある[素材登録]ボタンをタップすると、[素材のプロパティ]が表示され、素材名、素材の格納場所を設定して[素材]パレットに登録できます。

天球のランチャーが表示されている場合は、右端のアイコンからも天球素材を登録できます。

 

■ASSETSに天球素材を公開する

天球素材をASSETSに公開できます。

天球が3Dレイヤーに含まれている場合、ASSETSの詳細検索で[画像素材]に分類されますが、3Dレイヤーから「天球」を分けて登録した素材は[天球]として表示されるようになります。

 

そのため、天球と3Dレイヤーを分けて素材登録しておくと、たくさんの人の目に触れる機会が増えます。また、素材を利用する人も[天球]のみの素材を使用しやすくなります。

分けて登録した素材は素材集として合わせて公開できます。

 

また、天球に設定したテクスチャや、3Dレイヤーの権利についてASSETSの規約に違反しないものになっているか確認してください。ASSETSに公開できる素材は、投稿ユーザー本人が著作権等の知的財産権を有するものに限ります。知的財産権について充分理解したうえで投稿を行ってください。

 

3D素材の使い方についてはこちらの記事をご覧ください。

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