3.キャラクターの線画

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[1]線画の準備

線画にとりかかる前にいくつか準備を行います。

 

 

 

■解像度

 

下描きに引き続き、キャンバス解像度をまた上げます。

 

[編集]メニュー→[画像解像度を変更]を選び、[画像解像度を変更]ダイアログを開きます。

解像度を印刷用の[350dpi]に変更します。

 

念のため[単位]を[mm]に変更してA4サイズの幅210mm×高さ297mmになっているか確認します。

 

 

 

■レイヤーの整理

 

線画を描く前に下描きのレイヤーを整理します。

 

①「女の子」「猫」「背景」「bg」とフォルダーに分けていましたが、それぞれ1枚のレイヤーに結合しておきます。

 

レイヤーを結合する場合は、結合したいレイヤーを選択した状態で、[レイヤー]メニュー→[選択中のレイヤーを結合]を実行します。

※このコマンドは、レイヤーが連続してレイヤーパレットに並んでいる場合に使用できます。

 

結合したレイヤーは新規に作成した「ラフ」レイヤーフォルダ―に移動します。

 

②「ラフ」レイヤーフォルダーを選択して、レイヤーフォルダーの[不透明度]を29%に下げます。

 

③次は線画用にレイヤーフォルダーを準備しておきます。

「女の子」、「猫」、「背景」フォルダーを作り、それぞれに「線画」と「色」フォルダーを作りました。

 

【POINT】作品のバックアップ

レイヤーを結合して数を減らすと管理しやすくなりますが、後から修正しにくくなります。

結合する前に[ファイル]メニュー→[別名で保存]を使って結合前のデータを保存しましょう。

 

 

 

■ブラシの設定

 

線画用のブラシは[ペン]ツール→[ペン]→[Gペン]を使います。

下描きの時と同様に[筆圧]の最小値を少しだけ増やして伸びやかな線が引けるようにしておきます。

 

[2]女の子の線画

線画はパーツごとにレイヤー分けして描き入れます。

線画の段階で大まかにレイヤー分けしておくと、後からパーツの塗分けや形の調整がしやすくなります。

 

 

 

■顔の線画

 

「女の子」フォルダー内の「線画」フォルダーに新規ラスターレイヤーを追加し、女の子の顔を描きます。

レイヤー名は「face」にしました。

 

瞳のハイライトは目線を決める重要な要素なので別のレイヤーにしています。

レイヤー名は「h」です。

 

ハイライトはラフの位置通りに入れても、目線がカメラにしっかり向くとは限らないので、顔の線画レイヤー「face」と合わせて、目線が合うように細かく調整します。

 

体は「body」髪は「hair」をそれぞれレイヤー名としました。

髪の毛と耳は「hair」レイヤー、顎から下は「body」レイヤーに作画しています。

 

頭部を作画しました。

 

髪の毛はとにかく細かく描き込むより、束と流れを意識して、緩やかに線を引くことが大事です。

今回は、毛先までのボリュームの変化と、軽くなる流れを意識しました。

 

 

 

■帽子の線画

 

「hair」レイヤーの上に新規レイヤーを作成して帽子を描きます。

 

髪の毛とは別のレイヤーに描いているため、線のはみ出しを気にする必要はありません。

形の回り込みをスムーズにとる自信がない場合は、新しくレイヤーを追加して、はみ出しを気にせず描ける状態にした方が、修正が少なく済みます。

 

帽子についている羽の装飾は、髪の毛と違って先端が緩やかに丸まるイメージで描いています。

 

 

 

■髪と帽子のレイヤーを結合する

 

後の作業に支障がない場合は、複数のレイヤーに分けているパーツを結合しておきます。

帽子を描いたレイヤーと「hair」レイヤーを結合し、「head」というレイヤー名にしました。

 

 

 

■コルセットの線画

 

コスチュームの線画を描きます。

 

帽子を描いた時と同じように、コルセットの留め具のハートを「body」とは別のレイヤーに描きます。

別々のレイヤーの線画が重なると作業がしにくくなります。

「body」レイヤーの不透明度を下げてから留め具のハートを描き入れます。

 

留め具のハートは、1つ描いたら[選択範囲]ツール→[長方形選択]などで囲み、コピー&ペーストして複製します。

複製した留め金は[編集]メニュー→[変形]→[自由変形]で体のラインやパースに合うように歪めて調整します。

終わったら、先ほどと同じように、留め具の複製レイヤーすべてと、「body」レイヤーを結合してまとめます。

 

 

 

■スカートの線画

 

続いてスカートを描きます。

ここまでと同じく別々のレイヤーで描いて、後でいらない部分を消します。

フリルは特に描くのが難しいパーツです。

うまく描けない場合は別にレイヤーを作って形をとり直しておくといいかもしれません。

 

スカートも余分な線を消したら「body」レイヤーと結合します。

 

 

 

■脚の線画

 

脚の線画で女の子の線画は終わりです。

 

脚はこの絵だと視線誘導に一役買っている大事なパーツです。

きれいなシルエットになるように心がけます。

 

継ぎ目のない綺麗な線を一発で引こうとするより、線を描き足したり削ったりして調整する方が形をとりやすいです。

細くなりすぎるところは、第1回でカスタマイズしている筆圧を抜いた[濃い鉛筆]で描き足し、太すぎたところは[消しゴム]ツールで消します。

 

アウトラインを[濃い鉛筆]で太くして女の子の線画は完成です。

 

【POINT】

キャンバス全体を確認しながら作業を進めたいときは[新規ウィンドウ]が便利です。

[ウィンドウ]メニュー→[キャンバス]→[新規ウィンドウ]を選ぶと、作業中のキャンバスと同じウィンドウがもう一枚表示されます。

それぞれ表示倍率を変えられるので、新規ウィンドウにキャンバス全体を表示しながら、一部を拡大して作業を進められます。

 

[3]猫の線画

続いて、猫の線画を描きます。曲線の柔らかさを意識して線を描きました。

女の子ほどパーツは多くないので、顔(目、口、髭)を描いた「face」レイヤーと、体を描いた「body」レイヤーの2枚のみで構成しています。

 

これでキャラクターの線画が終わりました。

次は背景の線画にとりかかります。

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