俺流のマンガの基本的な作法 個別管理編:06ネーム
BigField流:デジタルマンガ術 シリーズ #06 個別管理編
俺流のマンガの基本的な作法 ネーム
本編は「BigField流デジタルマンガ術シリーズ」の# 6編である。
★シリーズ親リンク名:BigField流デジタルマンガ術 全体管理編
(BigField流デジタルマンガ術シリーズ# 01)
【変更履歴】
・2020.08.07:017■、018■項目の追加/以下連動修正
・2020.06.17:014■項目の追加/以下連動修正
・2020.06.04:乱丁、落丁の訂正(SHARE版のみ)
・2020.05.25:初版~TIPS版/SHARE版公開
・2020.03.24:初版
・これより以前は巻末へ移動しました!(10行を超過すると、巻末へ移動)
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
■1:俺流のマンガの基本的な作法
●06.ネーム
・下絵とは異なりコマ配置とセリフ配置とキャラ・メカ・背景のラフスケッチです。
・コマ割りとセリフ
シナリオからセリフやナレーションを実際に流用します。
結果はほぼ完成品に近い形になります。
・コマ割りもシナリオのセリフやナレーションから表現するコマの形式を決めます。
コマ割りは参考なので図形(青色)ツールで作成する。
結果はほぼ完成品に近い形になりますが裁ち切りは下描きやペン入れ時でもよい。
★リンク名:BigField流でデジタルマンガ術シリーズ# 06
俺流のマンガの基本的な作法 個別管理編:06ネーム
■2:作業工程
001■暫定コマ割りについて
暫定コマ割りが完成すると、下記の横3コマx4段=12個のコマ枠フォルダのテンプレ
ートを使用する。
即ち、暫定コマ割りに合わせて12個のコマから必要なものを使用して不要分は削除す
る。
暫定コマ割り時はコマ枠フォルダを使わずに、簡易的に図形を使用する。
①基本枠:基本的に暫定コマは基本枠の範囲内に作成する。
②裁ち切り線:基本的にこの範囲内に描画する。
002■暫定コマの大きさ
[1]:セリフ量や描画イメージを想定して暫定コマの大きさを決定する。
[2]必要により裁ち切り線外にコマを延長する。
[3]描画可能範囲は裁ち切り線までであることを認識しておく。
003■コマの読み順について
マンガのコマの読み順は右開きの場合、暗黙的に上から左への決まりがある。
そのために、特に順序を示すことはないが、見開き原稿の場合に明示的に読み順を
明確にしたい時は次の手法をとる。
004■初期流用ページの読み込み
コマフォルダの存在するページ以外はプレマンガより流用して簡易的に作成した
ものです!
005■シナリオからのテキスト流し込み
006■セリフの切り出しと一部加工(話者)→全ページ
セリフの擬音は必要により最終的に「描き文字」に替えること。
007■ネーム→ラフの描き方(女性は赤描写の追加で区別する!)
008■サブビューの活用
物語の主なキャラクタやメカはデッサンを作成しておき、ラフ・下描き・ペン入れ時に
容易に参照できるようにしておく。
主なキャラクタやメカのデッサンは本編と同じcmcファイル内で*.ciipファイルとして
作成し「サブビュー」パレットに読み込んで使用する。
なお、*.ciipファイルで読み込むことも可能であるが、「サブビュー」のページ変更時に
少し動作にもたつきがあるためスクリーンショットで画像ファイル(jpg、png,...)の
方が操作がしやすい。
また、読み出したリンクのパスとファイル名に変更がなければ、画像を入れ替えても
自動で「サブビュー」パレットに表示される。
例:原稿ぺージ(.ciipファイル)→画像:.pngファイル→「サブビュー」パレット
009■ネーム→ラフの描き方2
ここで下描きとは?
ペン入れ寸前の線画とします。
ラフとは?
描画の配置を考慮した簡単な線画とします。
従って、ペン入れまでは三通りの方法がある。
①ラフ→ペン入れ
②ラフ→素材読み出し/変更→ペン入れ
③ラフ→下描き→ペン入れ
描画は作成すると素材に登録することを前提にする。
010■下描きの色分け
下描き(ラフを含む)はベクターのレイヤでメカ・キャラ・背景・その他、等で
色分けすることを前提とする。
<必要時のレイヤの複製>
また、人物やメカ等で同種のレイヤ内で接近する描画をする場合は、単独に独立
して描画を移動できるようにレイヤを複製して名称に「-2、-3、・・・」を付与
して区別すること。
011■プレマンガで使用したさし絵は「流用+改善」すること!
012■フキダシの簡易イメージ化表示
フキダシ部分は将来の詳細フキダシ化のために簡易イメージ化しておく。
セリフのテキストの大きさは後で適宜変更します。
★顔マーク
セリフは暗黙的に話者を明確にする必要がある。
しかし例外的に明示的に話者を明確したい時は顔マークを指示しておく。
001■コマの配置用のガイド線
原稿のコマの縦・横の間隔は5mm・3mmを原則とする。
基本的なコマの配置用に次のガイド線を作成しておく。
・A:基本コマ配置用 : アオ(青) 線
縦・横の間隔は5mm・3mm、3列4段
・B:拡張コマ中心線用 : ミドリ(緑)線
センタートンボの縦の上下・横の左右を通る水平・垂直の線
・C:裁ち切り最大範囲用: アカ(赤) 線
センタートンボの縦の上下・横の左右を結んだ垂直・水平の線
※コマ枠を変形する時はガイド線に自動配置するために「特殊定規にスナップ」を
しておくこと。
002■コマ枠フォルダ
A:CS_Paintのコマ枠フォルダ
B:Comic Studio(コミスタ)ライクなコマ枠フォルダ
コミスタのファイルを変換すると上図の様にCS_Paintのコマ枠フォルダが二重に
設定された様な構造になります。
・外側の枠線:非表示、定規は表示
・内側の枠線:表示、定規は非表示
内側の枠線がA:CS_Paintのコマ枠フォルダと同じ働きをします。
従って、「枠線」の下方のレイヤやフォルダは枠線外でマスクされて非表示となる。
図に示すように「キャラ2」を「枠線」の上方の外側の枠線と内側の枠線の間に
配置させると、「キャラ2」の枠線から飛び出した描画が実現できます。
ただし、外側の枠線外の描画は非表示となるので、必要により外側のマスク範囲を
外側に拡張させます。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
C:コマ枠フォルダを含んだ原稿の書式
コマ枠フォルダを含んだ原稿の書式は2パターン作成します。
①基本枠に沿って1コマ
②基本枠に沿って3列4段の合計12コマ
12コマの原稿はネームに合わせて不要分を削除して、必要なコマを変形させます。
②3列4段の合計12コマの原稿を例に説明すると、コマ1以外を非表示にして
コマ1をネームに合わせて完成させると、次の有用なコマを選択してネームに合わせて
完成させていく。この繰り返しである。
コマ1の場合の具体的な例を示す。
・下方の暫定コマ割り線を含む下描きフォルダの内容が見える様に全コマ枠フォルダ
の白ベタ最深マスクは非表示としておく。
・まず内側の枠線フォルダを選択して、ネームに合わせてオブジェクトツールでコマを
変形させる。
・次に、外側のコマ枠フォルダを選択して、内側の枠線の形に合わせて外側10mmを
目安にオブジェクトツールで定規線(コマ枠は非表示)を変形させる。
・更に必要により、描画対象の飛び出し描画の程度に応じて外側10mmを拡張させる。
003■コマ枠フォルダの一部非表示
コマ割り中にコマ枠の一部を非表示にしたい場合がある。
やり方はいろいろとあるが一例を示す。
<案A>
・対象のコマ枠を1つのフォルダ内に配置する。
(名称:枠線一部マスクフォルダ)
・自由選択ツールで内側の枠線レイヤを選択する。
次に表示したい線のみを選択ツール(部分解除)で現在の選択範囲から削除する。
・最後に、枠線一部マスクフォルダ上で
選択範囲をマスクする。
しかし、<案A>は描画の飛び出し配置をした時に飛び出し描画もマスクされる
欠点がある。
<案B>案Aの改善案
・案Aのマスク処理をフォルダでなく 白ベタのレイヤで実現させる。(以下省略)
<案C>案Bの改善案
・案Bの白ベタレイヤを案Aのフォルダで実現させる。フォルダでなく内側の枠線
のマスク処理を流用しようとしたが自由に設定できない様である。
・必要により、マスク処理のし易さを考慮して選択範囲レイヤを作成しておく。
(名称:選択範囲:枠線内自由マスク用)
・自由選択ツールで内側の枠線レイヤを選択する。次に表示したい線のみを選択
ツール(部分解除)で現在の選択範囲 から削除する。
・「選択範囲をストック」で選択範囲レイヤを作成し選択範囲:枠線内自由マスク
用レイヤの上に移動させて「下のレイヤに転写」で選択範囲を1つにする。
・最後に、枠線内自由マスク用フォルダ上で選択範囲をマスクする。
003■つづき
枠線等をマスクするために下記の対処をした。
案Aでは外側の枠線の上にコマフォルダを作成
案Bでは外側と内側の枠線の間に白ベタレイヤを作成
案Cでは外側と内側の枠線の間にフォルダを作成
<案D>案ABCの改善案
・案ABCのマスク用のフォルダやレイヤを枠線レイヤをラスタライズした枠線で
行う。
・内側の枠線内の描画のマスクは、必要により配置する描画のフォルダやレイヤで
個別に行う。
・必要により、マスク処理のし易さを考慮して選択範囲レイヤを作成しておく。
(名称:選択範囲:枠線マスク用)
・コマ枠フォルダをネームに合わせて変形した後に次のコマ枠のラスタライズを行う。
・内側の枠線フォルダ上で「右クリック→ラスタライズ」してできたラスタレイヤ
の名称を変更して選択範囲:枠線マスク用レイヤの下に配置する。
(名称:枠線ラスタライズ化) → ※オートアクションで処理
・枠線ラスタライズ化レイヤをCtrl+クリックして選択範囲を作成し「選択範囲を
ストック」する。(名称:選択範囲:枠線マスク用)→※オートアクションで処理
・次にマスクする領域のみを残し表示する部分を「選択範囲をストック」から削除
する。
・選択範囲:枠線マスク用レイヤを選択し「ストックした選択範囲から復帰」を
して選択範囲を作成する。
・最後に、枠線ラスタライズ化レイヤ上で選択範囲をマスク
<オートアクション処理>
コマ枠フォルダのコマ枠線をラスタライズしてコマ枠フォルダの内部にラスタの
枠線を移動させるとラスタの枠線のサイズが縮小されて表示されます。
これはマスク領域でラスタの枠線の外側の一部が非表示となるためです。
これを回避するために、次の処理が必要です。
<ラスタの枠線サイズの正常表示の方法>
・マスク領域を選択する。(マスクアイコンをCtrl+クリック)
・選択領域を拡張する。 (目安は元の枠線サイズの半分)
・塗りつぶしでマスク領域を変更する。
要は通常、B:Comic Studio(コミスタ)ライクなコマ枠フォルダを使用して、
枠線を加工する場合に「枠線」をラスタライズして利用する方法である。
004■複数コマの1コマ化
独立したコマ枠フォルダを作成することを基本とし、1コマに対して1コマ枠フォルダ
を作成するスタイルとする。(→A:独立したコマ枠フォルダ)
A:独立したコマ枠フォルダ
ただし、ネーム上は複数のコマでも1コマ枠フォルダで作成する場合もある。
コマ名は「コマフォルダ01-04」の様に表現する。
B:1コマ枠フォルダ内コマ枠x4
004■つづき
C:コマ枠フォルダと描画の組み合わせ
005■B:Comic Studio(コミスタ)ライクなコマ枠フォルダのフォルダ操作
二重化コマ枠フォルダ構成であるコミスタライクなコマ枠フォルダの
コマフォルダー分割・枠線分割・コマ枠を等間隔に分割の振る舞いは一重化の
A:CS_Paintのコマ枠フォルダとは違ったものとなる。
先ず、A:CS_Paintのコマ枠フォルダのコマフォルダー分割・枠線分割・コマ枠を
等間隔に分割の振る舞いの概要を説明する。
[コマフォルダー分割]ツールは、枠線の分割と共にコマごとに[コマ枠フォルダー]も
分割されるツールです。[枠線分割]ツールは、枠線を分割するのみで、[コマ枠
フォルダー]は分割されません。同じツールの分割方法を変えて別々に独立したサブ
ツールとして設定しているだけです。設定を弄っていると違いがアヤフヤになります。
005■つづき
B:コミスタライクなコマ枠フォルダでA:CS_Paintのコマ枠フォルダと同じ手順で
コマフォルダー分割・枠線分割・コマ枠を等間隔を実行してもうまくいきません。
できない例を示しても仕方ないので、
コマ枠フォルダの二重化構成を意識して可能性のある方法を試行します。
<B:Comic Studio(コミスタ)ライクなコマ枠フォルダ>
[コマフォルダー分割]
・枠線の分割を複数回行うので作業の目安として分割イメージを想定するために
選択範囲を作成して「選択範囲をストック」しておく。
・二重化ネストでなくコマ枠を上下に配置させる。
・上側の枠線を非表示にして(重要)下側の枠線を選択して[コマフォルダー分割]
を実行する。
005■つづき
・下側の枠線2つを非表示にして(重要)上側の枠線を表示選択して
[コマフォルダー分割]を実行する。
・下側の枠線2つを表示にして、元の二重化構造の形にして名称を変更する。
分割イメージの目安として作成した「選択範囲をストック」は不用である。
・それぞれの上側の枠線の表示範囲2つを下側の枠線の外側10mmを目安に修正する。
005■つづき
要は、下側の枠線と上側の枠線をネスト構造にしないで上下関係を構築して相手を
非表示にしてコマフォルダー分割ができることを検証した。
[枠線分割]
・枠線の分割を複数回行うので作業の目安として分割イメージを想定するために
選択範囲を作成して「選択範囲をストック」しておく。
・二重化ネストでなくコマ枠を上下に配置させる。
・上側の枠線を非表示にして(重要)下側の枠線を選択して[枠線分割]
を実行する。
005■つづき
・下側の枠線を非表示にして(重要)上側の表示選択をして[枠線分割]
を実行する。
・下側の枠線を表示にして、元の二重化構造の形にする。
分割イメージの目安として作成した「選択範囲をストック」は不用である。
・上側の枠線の表示範囲を下側の枠線の外側10mmを目安に修正する。
005■つづき
[コマ枠を等間隔に分割](フォルダ分割:レイヤ複製フォルダ)
・二重化ネストでなくコマ枠を上下に配置させる。
・上側の枠線を非表示にして(重要)下側の枠線を選択して 分割方法=縦2横2、
フォルダ分割:レイヤ複製フォルダで[コマ枠を等間隔に分割]を実行する。
・下側の枠線フォルダは閉じていたが新規に作成された3つの枠線フォルダは開かれ
たので閉じておく。
05■つづき
・下側の4つの枠線を非表示にして(重要)上側の表示選択をして
[コマ枠を等間隔に分割]を実行する。
・下側の4つの枠線を表示にして、元の二重化構造の形にする。
・上側の枠線の表示範囲を下側の枠線の外側10mmを目安に修正する。
005■つづき
[コマ枠を等間隔に分割](フォルダ分割:変更なし)
・二重化ネストでなくコマ枠を上下に配置させる。
・上側の枠線を非表示にして(重要)下側の枠線を選択して 分割方法=縦2横2、
フォルダ分割:変更なしで[コマ枠を等間隔に分割]を実行する。
005■つづき
・下側の枠線を非表示にして(重要)上側の表示選択をして
[コマ枠を等間隔に分割]を実行する。
・下側の枠線を表示にして、元の二重化構造の形にする。
・上側の枠線の表示範囲を下側の枠線の外側10mmを目安に修正する。
006■セリフとフキダシ
A:セリフとフキダシの結合
シナリオありきでマンガを制作しているので、セリフに対してフキダシを指定してフキ
ダシ+セリフの結合レイヤを作成することを基本とする。
テキストとフキダシは特に「追加方法」に注意して、更にフキダシは「描画位置のテキ
ストに結合」に注意する必要がある。
<テキストのツール>
・テキスト関連のツールでは「サブツール詳細」で下記を設定しておく。
編集設定→「常にレイヤを作成」
<フキダシのツール>
・フキダシ関連のツールでは「サブツール詳細」で下記を設定しておく。
フキダシ作成
→追加方法「レイヤを新規作成」
→「描画位置のテキストに結合」
にチェック
<フキダシ素材のドラック&ドロップ>
・すでに入力されているテキストに対して、素材パレットから入力されているテキストの
上に向かってドラック&ドロップするとテキストに対してフキダシがフィッティングし
た状態で貼り付けられる。
フキダシ素材は、テキストの真上にドラッグ&ドロップするとテキストサイズに合わせ
て貼りつけられる。ドラッグ&ドロップした位置が文字から離れている場合はフキダシ
サイズがテキストに合わせて調整されない。
できない時は、文字サイズを大きくして、ドラッグ&ドロップをする必要がある。
別の方法で、フキダシ素材をレイヤパレットの対象のテキストレイヤの下へ
ドラッグ&ドロップしてもよい。
次に対象のテキストレイヤを選択して「下のレイヤに結合」を実行する。
ただし、これだとテキストとフキダシの結合レイヤの名称が元のフキダシ名で
テキスト内容の名前にならない。
<素材が貼り付けられるレイヤパレットの位置>
素材は素材パレットからレイヤパレット上で明示的にドラッグ&ドロップすること
で任意のレイヤ位置に配置できます。
あるいは、[素材のプロパティ]を開いて[重ね合わせの指定]のチェックを外せば、
貼り付け時に選択中のレイヤーフォルダ内に配置されます。
B:フキダシとテキストの分離
・[オブジェクト]ツールを選択し、[Shift]キーを押しながらフキダシを選択する。
・[編集]メニューから[切り取り]を実行する。
・テキストレイヤの一つ下の他のテキストやフキダシ以外のレイヤを選択し、[編集]
メニューから[貼り付け]をおこなう。
又は、
・テキストツールでテキストを選択し、[編集]メニュー→[切り取り]を実行し、
任意の場所で[編集]メニュー→[貼り付け]を実行する。
C:フキダシのみの削除
[操作]ツール内の[オブジェクト]サブツールを選択し、キャンバス上のフキダシを
クリックして選択した状態で[編集]メニュー→[消去]を実行する。
D:テキストのみの削除
テキストツールでテキストを選択し、[編集]メニュー→[切り取り]、または
[編集]メニュー→[消去]を実行する。
E:フキダシの合成 と分離
<複数のフキダシの合成>
・1枚のレイヤーにまとめられた複数のフキダシは、重なった部分が合体します。
合成したい場合には同じレイヤーに作成します。
・すでに作成した複数あるフキダシのレイヤーをまとめる場合は、まとめたい
レイヤーを選択した状態で [レイヤー]メニュー→[選択中のレイヤーを結合]や
[下のレイヤーと結合]を実行する。
[選択中のレイヤーを結合]:上レイヤ+下レイヤ→上レイヤが残る!
[下のレイヤーと結合] :上レイヤ+下レイヤ→下レイヤが残る!
<複数のフキダシの分離>
・分離された状態で表示する場合にはレイヤーを別々にする。
<フキダシの一部を非表示にする場合のレイヤーマスクの活用 >
作成したフキダシ等は専用のレイヤーで管理される。
このレイヤーは[ペン][消しゴム]ツールなどの描画系のツールは使えないので、
一部を消したい場合はマスクを利用する。
007■フキダシの選定
<フキダシ素材のドラック&ドロップ>
・すでに入力されているテキストに対して、素材パレットから入力されている
テキストの上に向かってドラック&ドロップしてテキストに対してフキダシを
がフィッティングした状態で貼り付ける。
できない時は、文字サイズを大きくして、ドラッグ&ドロップをする必要がある。
007■つづき
●分類方法:名称の付与方法
008■コミスタ(Comic Studio)のテキストスタイル設定
コミスタ時代の主なテキストのスタイル設定画面です。
下記のサイズ用を作成していた。(ゴシック→ボールドの意味!)
・標準16Q・20Q・24Q・28Q・32Q・36Q・40Q・44Q
・ゴシック16Q・20Q・24Q・28Q・32Q・36Q・40Q・44Q ・ト書き16Q・20Q
009■テキストの使用方法
●フォント
コミスタ(Comic Studio)で使用していた下記を再構築する必要がある。
・標準16Q・20Q・24Q・28Q・32Q・36Q・40Q・44Q
・ゴシック16Q・20Q・24Q・28Q・32Q・36Q・40Q・44Q
・ト書き16Q・20Q
標準フォントを下記とする。
009■つづき
009■つづき
009■つづき
009■つづき
010■テキスト関連のサブツールと合成フォントの関係
サブツールグループは下記の二通りのグループを作成する。
・20Q専用
・フォントサイズ可変用→★運用しながら専用のサイズを作成する。
010■つづき
010■つづき
実際に作成されたテキストのサブツールを示す。
011■合成フォントの作成
●フォント
合成フォントを作成し、フォントI-OTFアンチックStd B を使用したものを
「BF標準」とする。
内容は図に示した通りである。
011■つづき
011■つづき
011■つづき
◆セリフ「通常会話」の1・2とフォントの選定
011■つづき
◆セリフ「通常会話」の1・2とフォントの選定
011■つづき
◆セリフ「驚き叫び」の大中小とフォントの選定
011■つづき
◆セリフ「驚き叫び」の大中小とフォントの選定
011■つづき
◆セリフ「不安」の大中小とフォントの選定
011■つづき
◆セリフ「不安」の大中小とフォントの選定
011■つづき
◆特殊なセリフとフォントの選定
012■セリフの加工:シナリオと異なる扱い
・セリフの句読点の扱い
セリフやナレーション、等はシナリオから転記してきましたが、マンガでは
シナリオ通りの表現では使用しません。
マンガで句読点「、」、「。」の使用は出版社によって異なる傾向がある。
本書では、
セリフ内で句読点「、」、「。」は使用しない、とする。
ナレーション内では句読点「、」、「。」は使用する、とする。
・セリフ内での外字の使用
シナリオでは文末に通常フォントで疑問符(?)や感嘆符(!)を使用している。
ただし、シナリオ内では簡単化のために文字数は2までを原則としている。
しかし、マンガには特有な疑問符(?)や感嘆符(!)を複数使用した表現やその他
の記号を使用した表現が一般的に存在する。
従って、マンガ制作時にこれらは自由に使用可能としてクリスタで用意され
た外字を使用する。
セリフ内と違ってナレーション部はシナリオ通りとして外字等は使用しない。
・話者やナレーション(話者)
シナリオから転記すると、セリフやナレーションには話者やナレーション
(話者)が表示されているがマンガ内では使用しない。
・ルビ
第01章は全ての漢字にルビを振った。
第02章以降は特定の漢字のみにルビを振る。
012■つづき
・セリフの先頭行や最後行、その他の工夫
シナリオからセリフを転記すると一般的に上部が横一線となっている。
それに合わせてフキダシを適用すると余白を含んだ一回り大きなフキダシとなって
しまう。
次の事項を考慮して一回り小さなフキダシとなる様に努力する。
①セリフの先頭行や最後行を一文字下げる。
②シナリオとは異なる改行をする。
③フキダシ形状に合わせた配置をする。
012■つづき
・セリフの顔マーク
「●手順1.暫定コマ割り」で説明したセリフの顔マークを再掲する。
セリフは暗黙的に話者を明確にする必要がある。
しかし例外的に明示的に話者を明確したい時は「顔マーク」又は「顔形フキダシ」
でを指示しておく。
013■フキダシの作成
●作成用のツール
・図形用のツール:ツール→テキスト→長方形/楕円/多角形フキダシ
・線画用のツール:ツール→テキスト→直線/曲線フキダシ
・フリーハンド用のツール:ツール→テキスト→フキダシペン
・各種の定規
●フキダシの作り方
・通常の作り方
§ツールを個別に使用する。
§ツールを自由に使用して複数のフキダシレイヤを作成する。
- 「下のレイヤに結合」や「選択中のレイヤを結合」で1つに統合する。
- 注意事項:統合した時は外側の線のみを残し内側の線は消去される。
従って内側から外に伸びる線は作成されない!
外輪より外の線だけが残る!
※これにより、コミスタ時代に合った二重線のフキダシがクリスタでは
廃止された。
・既存の修正追加
既存のものに新規にフキダシレイヤを作成して結合する。
・定規を利用した作り方
§作成するフキダシの下絵を描く。
§図形→定規→直線定規/曲線定規/図形定規/定規ペンでフキダシの定規
を作成する。
§テキスト→フキダシペンで定規をなぞってフキダシを作成する。
「顔形フキダシ」もこの方法で作成した。
●二重線フキダシの作り方
上記で複数のフキダシレイヤを作成して結合しなければよい。
下記のフォルダとテキストの結合もしない。
013■つづき
ただし、通常の場合で「フキダシ+セリフ」をオブジェクトツールで拡大縮小
すると、セリフはそのままでフキダシのみ拡大縮小できるが、フォルダ全体を
「変形→拡大・縮小・回転」で操作するとセリフも拡大縮小してしまう。
フキダシの拡大縮小はテキストを除いた一部のフキダシ用フォルダのみで拡大
縮小する。
●セリフのフキダシとの結合
意味のある範囲内で、テキストは内部のどちらかとの結合は可能である。
(※セリフ内容を表示させる時は「フキダシ→セリフ」で下のレイヤに結合を!)
ただし、フォルダ全体を「変形→拡大・縮小・回転」で操作するとセリフも拡大
縮小してしまう。
拡大縮小する場合はフォルダ全体を変形してからセリフのサイズを調整する必要
がある。又は、フォルダ内の上下のフキダシを個別にオブジェクトツールで拡大
縮小した後に両フキダシのサイズを再調整する。
014■フキダシの加工
セリフに対してフキダシを選出すると左のフキダシ(セリフ)の様になる。
しかし、コマ枠内には背景やキャラをはじめ様々な描画があるために、フキダシは
それらの描写を隠さないために右のフキダシ(セリフ)の様にできるだけ小さく
作成したい。
フキダシの形の変形には下記のツールを使用します。
・ツール「線修正→ベクタ線つまみ」
「線修正」グループ内の他のツールでも有効なものは利用できます。
また、素材のデフォルトのフキダシの多様は一目でクリスタを使用していることが
ばれてしまいます。ばれるのは支障がありませんが、マンネリ化を防ぐためにオリ
ジナルのフキダシやフキダシの加工をお勧めします。
015■フキダシ(セリフ)/ナレーションの完成時配置
ネーム作成当初はセリフ、等をコマ枠フォルダ群の上位に配置した。
ネームが完成に近づくと一時的に配置したセリフ、等は目的のコマ枠フォルダ内に
配置する。ただし、構成上で特別な場合は「コマ上位フォルダ」内又は「コマ上位
フォルダ」内に配置する。
コマ枠フォルダ内に配置する場合は下記に注意する。
・コマ枠内のみ表示する場合は「枠線」より下に配置する。
※「枠線」より外側はマスクにより非表示となる。
・コマ枠外も表示する場合は「枠線」より上に配置する。
※「枠線」より外側はマスクがかからずに表示される。
ただし、「■コマフォルダ xx+枠線」(非表示・定規を表示)の範囲外(標準
で内側の「枠線」より外側に10mm)はマスクがかかるので描画の大きさによ
っては表示している定規を拡張する必要がある。
016■描き文字の選定と作成
描き文字を作成すると「素材への登録をすること」を前提とする。
手順は次の通りです。
【描き文字の選定と作成の手順】
・ネーム上の描き文字はあくまでも参考です。
・素材に登録したものから適切なものを選択する。
・満足するものがない場合に登録分をアレンジするか新作する。
・素材への登録をする。
017■セリフ・フキダシ・コマ枠フォルダ・下描き の配置
この工程で使用するセリフ・フキダシ・コマ枠フォルダ・下描き は基本的に
下記のエリアに収納しています。
これは正式な位置のものもありますが殆どが暫定的なものです。
018■これから
・セリフフォルダ(暫定エリア部):
全体をフォルダに入れているので次の「下描き」・「ペン入れ」で邪魔になれば
一斉に非表示にすることができます。
なお、「セリフ/フキダシ」のフキダシは通常、別々のレイヤで
分離状態(フキダシ線を表示)ですが、必要により
二つ以上の「フキダシ」を合成状態(重なったフキダシ線を非表示)にしたい時は
1枚のレイヤにまとめます。
・▲コマ上位フォルダ (正式):
「セリフ/フキダシ」や描画、等は基本的に対応のコマ枠フォルダ内に収容しま
す。しかし、特定のコマに対応しないものはこの「▲コマ上位フォルダ」に収容
します。コマとのヒモ付けが必要なものは名称の先頭にK01、K02、・・・等を
付与するのが望ましい。
<単数の場合> K01名称
<複数の場合> K01_K03名称、 ----K01とK03(単独指定)
K01-K03名称、 ----K01とK02とK03(連続指定)
K01_K02_K06-K09名称 ----単独と連続の組み合わせ
- コマに共通なもの
- 「セリフ/フキダシ」の表示で上下関係の描写が必要なもの
・■コマ枠フォルダ(正式):
配置された「セリフ/フキダシ」や描画、等は
枠線の上下に適切に配置することにより「コマ枠のぶち抜き描画」が可能です。
また、コマ枠フォルダ同士の上下関係の描写が必要な場合があります。
・▼コマ下位フォルダ(正式) :
基本的に「▲コマ上位フォルダ」と同じ様に共通的なものを格納しますが背景的
なものになります。
- 必要によりコマ枠外をマスクする場合があります。
- コマ枠内に描画する場合は、 必要により「■コマ枠フォルダ」の
最深レイヤの「白マスク」を非表示にすることがあります。
■:変更履歴
【変更履歴】(すべて)
・2020.08.07:017■、018■項目の追加/以下連動修正
・2020.06.17:014■項目の追加/以下連動修正
・2020.06.04:乱丁、落丁の訂正(SHARE版のみ)
・2020.05.25:初版~TIPS版/SHARE版公開
・2020.03.24:初版間近
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
댓글