集中線ツールの使い方実践編

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今回は[集中線]ツールの実践編です。[集中線]ツールはそのままでも便利に使えるのですが、ちょっとした技を加えて特殊な集中線を描いてみたいと思います。


[1]集中線を重ねる(白抜きの集中線)

集中線を重ねて「白抜きの集中線」を作ってみたいと思います。


これが「白抜きの集中線」です。(白で描かれていることがわかりやすいように、透明部分を水色にしてみました)

集中線と集中線の間に[白]が入っています。こうすることにより、白抜きしていない集中線と比べ、より中心部へ視線が向くようになります。また、動きを表す場面でも使います。


作り方はとても簡単です!



■1. いつもより太めに集中線を作ります。



■2. 「1.で作成した集中線」の複製を作ります。

レイヤーメニューから[レイヤーを複製]を選択します。

※[レイヤーを複製]は、レイヤーパレット左上の「メニュー表示」のクリックか、複製したいレイヤーの右クリックでも選べます。

複製した集中線「密な集中線 のコピー1」は元の集中線レイヤーの上に作成されます。この状態で、複製した集中線(密な集中線のコピー1)の設定を変えていきます。



■3. 集中線の色を[白]に変えます。

複製した集中線「密な集中線のコピー1」を選択し、ツールパレットから[操作]を選択します。

[サブツール]パレットの[オブジェクト]をクリックし、[カラーセット]パレットの[白]部分をクリックするだけで色が変わります!

[※最初に作った集中線レイヤー(黒色)]は、この白い集中線と全く同じ形なので隠れてしまっていますが、ちゃんと下にあります。



■4. 複製した集中線(密な集中線 のコピー1)の太さを変えます。

引き続き、[オブジェクト]の[ツールプロパティ]パレットを使って集中線の設定を変えていきます。


ブラシサイズを[150.0]→[110.0]に数値を小さく変更すると、下から最初に作った集中線(密な集中線)が現れます。


これで[白抜きの集中線]は完成です!

…と言いたいところなのですが、集中線の先端を拡大してみると、きれいに白抜きできていない部分があります。

細かい部分なので、このままでも支障は無いと思いますが、きれいに白抜きをするための対処方法を紹介します。



■5. 複製した集中線(密な集中線 のコピー1)の複製をさらに作ります。


複製した集中線2「密な集中線 のコピー2」の、[長さ]と[ブラシサイズ]を変更します。


集中線の大きさや長さによって設定する数値も変わるので、このときの数値はだいたいでOKです。後で調整しましょう。


次に[ツールプロパティ]パレットの[A]の部分をクリックし、[サブツール詳細]パレットを表示します。

[入り抜き]をクリックし、入り抜きの設定を変更します。


初期設定では[抜き]は設定されていないか、設定されていても[30.0]〜[50.0]ぐらいですが、今は[100.0](最大値)に設定します。

きれいに白く抜けました!


このとき、複製した集中線「密な集中線 のコピー1」を非表示にしてみると、集中線はこのような状態になっています。


レイヤーの重ね合わせは下図を参照してください。

[長さ]や[ブラシサイズ]はこの時点でも自由に変更できるので、きれいな白抜きになるように数値を調整していってください。


[2]集中線を重ねる(その他のパターン)

「白抜きの集中線」の作り方が分かったところで、次は実践です。これをどういう風に使いましょうか?

他の集中線と組み合わせる、このような使い方がよく見られます。

この絵には6枚の集中線レイヤーが使われています。


それでは、集中線を描く前に下準備をします。

※この先は手順の説明になるのでブラシサイズなどの細かい数値は省略します。


まずは線画を用意します。


集中線と関係無い部分は省略します…トーンやホワイトは終わっている状態です。

選択範囲を2つ作ります。(分かりやすいように色分けしました)


【POINT:選択範囲の作り方(簡易版)】

①新規ラスターレイヤーを作り、レイヤーの不透明度を40%ぐらいまで下げます。


②このレイヤーに[塗りつぶし]ツールや[ペン]ツールなどを駆使して、「選択範囲にしたい部分」に[黒]を塗っていきます。

ツールにアンチエイリアスの設定がある場合は全て「なし」にします。(きれいな選択範囲を作るために必要です)


このとき、[塗りつぶし]ツールの[ツールプロパティ]パレットにある[隙間閉じ]をオンにすると、小さな隙間から色が漏れなくなります。


[隙間閉じ]を使っても、どうしても色が漏れてしまう大きな隙間には、最初に[ペン]ツールなどで隙間をふさいでおくという手段が有効です。

[塗りつぶし]ツール→[他レイヤーを参照]サブツールでは塗ることが困難な細かい隙間には、[塗りつぶし]ツール→[塗り残し部分に塗る]サブツールがオススメです。


このとき、塗られている部分は画面上では「グレー」に見えますが、[レイヤー]パレットの[不透明度]を下げている状態なので実際には[黒]で塗られています。

塗り終わった髪の部分に[ペン]ツール+[描画色:透明]でハイライト(光沢)も入れました。


③作成したレイヤーを右クリックすると[レイヤーメニュー]が現れるので、[レイヤーから選択範囲]→[選択範囲を作成]を選択します。

「黒」で塗られた部分から、選択範囲が作成されました。



下準備が終わったので、ここから集中線を描いていきます。


最初に「白抜きの集中線」を作ります。「[1]集中線を重ねる」で、白抜きの集中線を作る時に使った設定や手順をそのまま使います。

ひとつめの集中線を作りました。


顔の真ん中に太い集中線がかぶってしまっているので、[オブジェクト]ツールで基準線を変形させます。

基準線に付いている[制御点]をドラッグし、基準線の一部を変形させます。


上図で作成したレイヤーを複製し、「密な集中線 のコピー(図②)」を作ります。

「密な集中線 のコピー(図②)」の、集中線の色を[白]に変え、好みの太さになるまで[ブラシサイズ]を小さくします。


②の集中線を複製して「密な集中線 のコピー2(図③)」を作り、集中線の「先端」がきれいに白く抜けるように調整しました。


次に、「白抜き」ではない集中線を作ります(下図では「赤色」で表示してあります)。

「密な集中線(図①)」をさらに複製して「密な集中線 のコピー3(図④)」を作り、[線の間隔]と[ブラシサイズ]を変更します。

このとき、白抜きの集中線の「黒い部分」の太さに合わせると、きれいに見えます。

基準線を変えてみるのも良いかと思います(ただし、どの場合でも中心点だけは動かさないようにしてください)。


集中線を残り2枚作れば完成です。次は、髪部分の集中線を作ります!


まず「密な集中線(図①)」を複製し、「密な集中線 のコピー4(図⑤)」を作ります。

線の間隔(距離)を[2.0]ぐらいまで狭め、ブラシサイズも細くし、絵がほとんど見えなくなる、図のような集中線に変更します。

ここで基準線も動かし、集中線が全ての髪の部分にかかるように調整します。


下準備で作っておいた髪の毛(水色部分)の選択範囲を作成します。

「密な集中線 のコピー4(図⑤)」を選択し、[レイヤー]パレットの[レイヤーマスクを作成]ボタンを押します。


髪の部分にだけ集中線が残りました!

(⑤の集中線レイヤーに[レイヤーマスク]が作成されました)

(髪の部分の選択範囲は役目を終えたので、これ以降は非表示にします)


⑤の集中線レイヤー(髪の集中線)を、①のレイヤーの上に移動します。

よく見ると、[白抜きの集中線]の上に[髪の集中線]が重なってしまい、ちょっとおかしいので、⑤のレイヤーは①のレイヤーの上に移動させました。


さて、残りはセーラー服の色の濃い部分、赤色で選択範囲を作ったところに集中線を入れれば完成です。

まずは「密な集中線(図①)」を複製し、「密な集中線 のコピー5(図⑥)」を作ります。

髪部分と同じような濃い集中線を作ってしまうと画面に変化が無く見づらくなってしまうので、違うパターンの集中線を作ります。

この部分には元々グラデーショントーンが貼ってあるので、髪部分より線の密度が低く、等間隔な集中線にしてみました。

※集中線の状態が分かりやすいように、一時的に他の集中線を非表示にしています。


作っておいた赤色部分の選択範囲を取り出し、髪部分の集中線を作ったときと同じ手順で[レイヤーマスク]を作成すれば、完成です。

一見すると手の込んだ効果に見えますが、実際には使われた6枚の集中線全てが「複製し設定を変えただけの同じ集中線」です。


[3]放射線定規と組み合わせる

とても便利な[集中線]ツールで、『さらに特殊な集中線』を作ってみましょう。

集中線ツールと放射線定規を組み合わせて使う方法があります。


まずは集中線と放射線定規の中心を決めます。新規レイヤーを作成し、[×]印を描きます。


この[×]印を基準に、集中線と放射線定規を作成します。

(集中線が[×]印の中央から描けない場合、[サブツール詳細]パレットの[図形操作]から[中央から開始]にチェックを入れてください)


【POINT】

ウニフラッシュは結構使うと思うので、1つ作って登録しておくと良いかもしれません。

図の設定は初期設定の集中線の[破裂]をカスタマイズしたものです。他の集中線も図の内容で設定すればだいたいウニフラッシュになります。ただ、描画方法が「曲線指定」の[濃い集中線]はウニフラッシュには向きません。


同じ集中線を3つの大きさで書いてみました。描く面積によっても集中線の印象が変わります。



放射線定規を使い、ウニフラッシュに描き足していきます。


完成です。これは必殺技を叫ぶときなど、特別な場面で使いたいですね!


まとめ

色々と集中線を作ってきましたが、

①まず基本となる集中線、例えば初期設定で登録されている「まばら集中線」や「濃い集中線(曲線指定)」などの、ひな形を作成

②それを使って集中線を描く

③その後[操作]ツールを使って好みの形に成形していく

というのが、CLIP STUDIO PAINTで集中線を作っていく流れだと感じました。


【作者プロフィール】佐原未来

http://sweet.starfish.chips.jp/

佐原と申します。画像ソフト初心者のかたにも解りやすい説明を心がけていきますので、どうぞよろしくお願いいたします。普段は漫画描いたりゲームしたりしてます。

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