7.キャラクターのペン入れ・効果線・トーン
[1]キャラクターのペン入れ
背景が描けたら次はキャラクターです。背景と同じく、ベクターレイヤーと[カスタムGペン]を使用します。
ベクターレイヤーは拡大縮小しても劣化しないため、大きさの調整が必要そうな小物を描く際などにベクターレイヤーを使います。
拡大縮小してちょうどいい大きさになったら、モノクロのラスターレイヤーに変換(ラスタライズ)しています。
キャラクターはマンガ特有のデフォルメされたポーズや動きが際立つように描いていきます。
線は、「輪郭は太く」「服のしわなどは細く」描くことに注意して描きます。
キャラクターの輪郭は太く描き、服のしわなどは[丸ペン]のブラシサイズを調整しながら細い線で描きます。
ラケットの木目、カバーの質感も細かく描き込みます。
うまく細い線を描けなかったときは[線修正]ツール→[線幅修正]サブツールを使います。
[ツールプロパティ]パレットは下図のような設定にします。この状態で太く描いてしまった線画をなぞると細く修正できます。
【POINT】
ラスターレイヤー上で[線幅修正]サブツールを使う際に、ホワイトが入っているとうまく修正できないことがあります。
そういう場合は、[編集]メニュー→[輝度を透明度に変換]で白い部分を透明にします。
ただし、レイヤーからホワイトを抜くことで、下のレイヤーの隠したかった部分が現れてしまうことがあるので、十分な注意が必要です。
[2]フキダシの変更
人物のペン入れの途中ですが、ここで下描きのときにつけていた効果線を見直して変更します。
(1)1コマ目のフラッシュのフキダシを変更します。[素材]パレットから[すべての素材]→[漫画素材]→[効果線]→[ウニフラ]→[ウニフラ円]を選択します。
(2)キャンバスに2回ドラッグし、[オブジェクト]ツールでそれぞれ形を調整します。
(3)このままでは下が透けてしまうため、フラッシュの内側は白く塗りつぶしたレイヤーを置き、セリフのテキストは黒色に変更しました。
引き続き1.2コマ目のキャラクターもペン入れし、人物の線画の下に白いベタ塗りレイヤーを敷いて背景が透けないようにします。
これでキャラクターのペン入れが完成です。
[3]グラデーショントーンを貼る
キャラクターにグラデーショントーンを貼ります。
(1)まず、「トーン」用のレイヤーフォルダーを作成します。線画に重ねて使用できるように、レイヤーフォルダーの合成モードを[乗算]にします。
(2) [自動選択]ツールなどを使ってトーンを貼りたい部分の選択範囲を作ります。
※キャプチャ画像だとわかりにくいので[クイックマスク]使用中の画面にしてみました。選択範囲はこの赤い部分です。
(3)[レイヤー]メニュー→[新規レイヤー]→[グラデーション]を選択します。
(4)キャンバス上に表示されるハンドルを動かして、グラデーションの位置を決めます。
そのほかのパーツも、(1)~(4)や、背景のトーンと同じように、選択範囲を取ってからグレーのベタ塗りレイヤーに塗っていきます。
次回は、白フチをつけたりトーンを削ったりして仕上げます。
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