8.補正

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最後にトーンカーブなどを使用して、全体の補正を行います。

 

一番上に「補正」というレイヤーフォルダーを作り、合成モードを[通過]にしておきます。

この中に最終的な加工のレイヤーを全て作成していきます。フォルダーに入れることで整理しやすいという他に、表示・非表示がしやすく、どれだけ変わったかがすぐに確認出来るようになります。

 

まず、[グラデーション]ツールとブラシを併用して「上の方が白く、下の方を黒く」したレイヤーを作成します。今回は青色も下の方に入れました。合成モードは[ソフトライト]にして、不透明度は35%に下げました。光源を意識して環境光を入れて一体感を出します。

 

今度は「右上を黄色っぽく、左下を青っぽく」したレイヤーを作成します。合成モードは[オーバーレイ]に設定し、不透明度は20%に下げました。こうすることで、僅かですが色味に統一感が出てくると思います。

 

さらにトーンカーブをかけて全体の色味を整えます。

[レイヤー]メニュー→[新規色調補正レイヤー]→[トーンカーブ]を選択します。グラフは基本的に真ん中を下げて、右上と左下を多少上げるといった感じです。わずかに緑と赤が強めに出るようにしています。

 

【POINT:トーンカーブとは】

トーンカーブでは画像全体の色調(色味)を調整することができます。全ての色は数値でデータを持っており(0~255)、その数値がグラフ化されます。グラフを変更することで画像の色調を細かく設定することができます。

 

横が現在のデータ値で、縦が変更後のデータ値になります。RGBのチャンネルではRedの0~255、Greenの0~255、Blueの0~255の全てのデータ値を調整します。

左上のタブをクリックするとRGB・Red・Green・Blueのチャンネルを選択することができます。Red・Green・Blueでは各色味のデータ値を調整できます。

【実例】

<1.色調の反転>

トーンカーブを通常の逆にした下記のRGBの例では、色調が反転します。簡単に言うと、暗い部分を極端に明るくし、明るい部分を極端に暗くしたためです。

またRedとGreenとBlueのチャンネルの場合そのチャンネルの色と補色との関係で色調が反転します。

 

<2.メリハリをつける、ぼやけた印象にする>

トーンカーブをS字にすると、明るい部分は明るく、暗い部分はより暗くなり、メリハリをつけた感じになります。

逆のS字にすると明るい部分は暗くなり、暗い部分は明るくなるので、全体的にぼやけた印象になります。

 

<3.各チャンネルごとの特色を生かして色調変更する>

トーンカーブを上に持っていくとそのチャンネルの色味を強くだすことができます。逆に下に持っていくとその色の補色が強く出ます。

 

補色は、カラーサークルで見るとその色のちょうど反対に位置する色で、映像はRGB (色を重ねる) 方式のため、その色味を弱くすると反対の色味が強くなります。

 

暖色の色味にしたい時や、寒色の色味にしたい時などに非常に重宝します。

 

RGBは全ての数値を調整するため、上記例と同じように調整すると結果的に明るさが変わります。

 

最後に細部を確認して完成です!

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