変形と選択範囲で自在に調整
本記事は、タブレット版に準拠して解説しています。
PC版をご利用の方はスタジオモードの解説を参照してください。
スマートフォン版ではメニューコマンドの配置などが異なります。
デジタルの利点は、描いた部分をあとから修正・調整しやすいことです。
選択範囲を使ったり、変形させたりすることはデジタル作画で頻繁に使用する操作です。
選択範囲を作る
作品の中やレイヤーの特定の部分にだけ描画したり、調整や修正を加えたい場合、はじめにその部分を[選択範囲]ツールで選択します。
スタジオモード
[ツール]パレットの[選択範囲]ツールにあるサブツールを使用するか、またはキャンバス全体を操作するような場合は[選択範囲]メニューを使用します。
[選択範囲]ツールで囲った部分は破線で表示されます。破線が表示されている間は選択範囲の内側のみに描画などの操作が行えます。
目的の操作が終わったら忘れずに選択範囲を解除しておきましょう。
選択範囲を作るサブツール
[投げなわ選択]・[折れ線選択]サブツールは、選択したいものの周りに沿って選択できます。
[長方形選択]・[楕円選択]サブツールは、選択したい範囲を図形でおおまかに選択できます。
[選択ペン]サブツールは、選択したい範囲をブラシで塗るように選択できます。
[選択消し]サブツールは、選択した範囲をブラシを塗るように消すことができます。
仕上げの段階など、細かい調整が必要なときに役立ちます。
シンプルモード
[ツール]バーの[選択範囲]を選択し、中央下部に表示されるランチャーで選択範囲の種類や選択方法を設定します。
選択範囲の種類
[投げなわ][長方形][円形]から選べます。
範囲を増やしたい場合は、[追加選択]に設定してから追加したい部分をタップします。
反対に、作成した選択範囲から一部を減らしたい場合は、[部分解除]に設定してからタップします。
絵を変形させる
ラフや仕上げの段階などで、全体のバランスを見て描かれたものの大きさや角度などを調整したい場合、アナログでは一度消して描き直しますが、デジタルではすでに描かれた絵を変形して調整します。ラフや下描きなどの構図を決める工程や、仕上げでの微調整でよく使用されます。
機能を使用する前に、変形したい部分を選択範囲で選択しておきます。
スタジオモード
大きさや位置を変える[拡大・縮小・回転][自由変形]
変形したいレイヤーや[選択範囲]ツールで変更したい部分を選択し、選択範囲の下部に表示されている[選択範囲ランチャー]から[拡大・縮小・回転]を選択します。
ハンドルの四隅や辺にあるハンドルをドラッグすると変形できます。縦横比を変えて変形したい場合は、[ツールプロパティ]パレットの[縦横比を固定]をOFFにします。
また、ハンドルを自由に動かして変形したい場合は、[変形方法]を[自由変形]にします。
選択範囲はレイヤーとして保存しておくこともできます。詳しくは、こちらの記事で紹介しています。
模様の回り込みを調整する[メッシュ変形]
模様をキャラクターや小物の回り込みに合わせて変形したいときには、[メッシュ変形]を使用します。
変形したい部分よりも少し余裕を持って選択範囲を作成したあとに、[編集]メニュー→[変形]→[メッシュ変形]を選択します。
[ツールプロパティ]パレットで[メッシュ変形]の格子点の数を設定します。細かく調整したい場合は格子点数を多くします。
メッシュの交点をドラッグで移動して、動かします。
[メッシュ変形]について詳しくは、こちらの講座で紹介しています。
複数レイヤーをブラシで変形する[ゆがみ]
キャラクターの目の大きさやフェイスラインなど微調整したいときは、[ゆがみ]ツールを使ってみましょう。
[ツール]パレットの[ゆがみ]ツールを選択します。
調整したいレイヤーを選択してからキャンバス上でブラシで描くようになぞると、絵をゆがませられます。
ゆがみの効果は[ツールプロパティ]パレットで設定できます。
[ゆがみ]ツールの使い方について詳しくは、こちらの記事で紹介しています。
シンプルモード
大きさや位置を変える[拡大・縮小・回転][自由変形]
選択範囲を作成したあとに、中央下部に表示されるランチャーで[移動・変形]を選択するか、または、[ツールバー]の[移動・変形]を選択します。
表示された水色のハンドルをドラッグして回転させたり、拡大・縮小できます。
また、ポップアップウィンドウで、[縦横比]の固定を外したり、ハンドルの位置を自由に動かせる[自由変形]、キャラクターや小物の形に合わせて細かく変形できる[メッシュ変形]に切り替えられます。
自由変形
メッシュ変形
複数レイヤーをブラシで変形[ゆがみ]
キャラクターの目の大きさやフェイスラインなど微調整したいときは、[ゆがみ]ツールを使ってみましょう。
[ツール]バーの[ゆがみ]を選択します。もう一度アイコンをタップすると、[ゆがませ方]や[強さ]を設定できます。
ペンやブラシと同じように使用できるため、直感的に操作できます。線と塗りのレイヤー両方同時に調整したい場合は、[レイヤーフォルダー]に格納してからなぞると、フォルダー内すべてのレイヤーに効果を適用できます。
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