グラデーションツールをつかいこなす
CLIP STUDIO PAINT Ver.1.10.2対応
[1]グラデーションツールの基本的な使い方
(1)予め[選択範囲]ツール、[自動選択]ツールなどで、グラデーションを描画したい範囲を指定しておきます。なお、レイヤー全体に描画する場合、選択範囲は不要です。
(2)[ツール]パレットで[グラデーション]ツールを選択し、[サブツール]パレットで使用したい設定を選択します。
ここでは、「描画色から背景色」を選択します。
(3)[カラーサークル]パレットなどで任意の描画色を選択します。
ここではメインカラーに薄い黄色、サブカラーに薄い緑を選択します。
(4)キャンバス上でドラッグすると、グラデーションが描画されます。
[2]グラデーションの色の指定
[グラデーション]のサブツールの種類によっては描画色や背景色が反映されるものと、予め指定された色で描画されるものがあります。
描画色(メインカラー)と背景色(サブカラー)を反映する設定を使用すれば、2色間のグラデーションはすべて表現できます。
特定の色の組み合わせのグラデーションを多用する場合や、3色以上のグラデーションを描画する場合は[グラデーション編集]ダイアログで個別にグラデーション設定を作成します。
(1)[グラデーション]ツールを選択し、[ツールプロパティ]パレットのサムネイル部分をクリックします。
(2)[グラデーション編集]ダイアログで変更したい色のノード(▲印)を選択します。
(3)選択したノードの[色]と[不透明度]を設定します。
特定の色を設定したい場合は[指定色]を選択し、カラーチップで色を指定します。
(4)新しくノードを追加する場合は、グラデーションの下部をクリックします。
(5)同様に、追加した他のノードも位置や色を設定します。
ちょうど半分の位置にノードを置きたい場合や、等間隔にノードを配置する場合などは、ドラッグによる調整ではなく、[位置]の値を数値入力で調整できます。
【POINT】
ノードの距離が近くて選択しにくい場合は[左の(右の)ノードを選択]ボタンを利用します。
不要なノードは枠外にドラッグするか、[ノードを削除]ボタンで削除できます。
(6)グラデーションの設定ができたら、現在の設定を[グラデーションセット]に追加します。
(7)プリセットのグラデーション設定や、作成したグラデーションは、グラデーションセットのリストからダブルクリックで読み込めます。
[知覚的]で鮮やかなグラデーションを作る(Ver.2.3以降)
Ver.2.3以降では、[グラデーションの編集]ダイアログから、[混色モード]を4種類から選べます。[混色モード]を活用すると、よりリアルで鮮やかなグラデーションを作成できます。
混色モード
輝度の補正
[輝度の補正]は[知覚的]を選択したときのみ設定できます。グラデーションの混色の明るさを5段階で設定できます。
・[色調補正レイヤー]で[グラデーションマップ]を利用した場合も、[グラデーション]ツールと同様に[混色モード]を選択できます。
・Ver.2.3以降から新規インストールした方・初期グラデーションツールを追加した方・グラデーションセット/ツールの設定を初期化した方は、該当するグラデーションが混色モード[知覚的]、輝度の補正[高]に設定されます。
新しい混色方式[知覚的]について詳しくは、こちらの記事をご覧ください。
[3]グラデーションの描画対象
[グラデーション]ツールでは、ツールオプションの設定により、選択中のレイヤーに直接グラデーションを描画するか、グラデーションレイヤーを作成して描画するかを選択できます。初期設定では[編集対象のレイヤーに描画]する設定になっていますが、それぞれ有効な場面が異なります。
グラデーションレイヤーを使用する場合、[オブジェクト]ツールで、角度や色などのグラデーションの設定を後から変更できます。また、自動でマスクが作成されるため、後からグラデーションの範囲を描き足すことができます。モノクロ原稿でグラデーショントーンとして利用する場合などにグラデーションレイヤーを作成する設定が便利です。
一方、グラデーションレイヤーにはブラシで直接描画できないため、グラデーションに加筆したり、別の色での混色はできません。また、グラデーションの数だけレイヤーが増えてしまうため、一度に多数のグラデーションを重ねるような場合には、あまり向いていません。
[4]マンガ用グラデーション
モノクロのマンガ用に、黒色から透明色のグラデーションが描画できます。
初期状態では、[描画対象]が[グラデーションレイヤーを作成]に設置されています。
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