3Dキャラクター素材セットアップ(ボーン入り)

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ClipStudioOfficial

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CLIP STUDIO MODELERでは、他のソフトで作成した一般的な3Dファイルを読み込み、CLIP STUDIO PAINTで使用できる3Dキャラクター素材にセットアップできます。


3Dキャラクター素材をセットアップする

使用する3Dモデルにあらかじめボーンが設定されているかいないかでセットアップ方法が異なります。

この記事では、ボーン入り分割モデルのサンプルデータを使用しながら、ボーンの入ったモデルデータをCLIP STUDIO MODELERでセットアップする手順を解説していきます。


※他のソフトで書き出したボーン無しモデルを使用して、CLIP STUDIO PAINT用の3Dキャラクターモデルにセットアップする手順は、以下のTIPSで解説しています。


【POINT】

モデルを作成したソフトとフォーマットにより、CLIP STUDIO MODELER側でキャラクターに付与できる機能が異なります。

詳細は、以下のTIPSをご確認ください。


はじめに

こちらが、今回の講座で使用するサンプルデータです。

※サンプルのFBXデータは、Autodesk Mayaより書き出されています。FBXのバージョンは2014です。

※サンプルとして提供する3Dモデルデータの転載、再配布はご遠慮ください。


[1]キャラクターパーツの読み込み方

CLIP STUDIO MODELERを起動して、メニューから[ファイル]→[新規]を選択します。



新規キャラクターウィンドウが作成されFBXパーツを読み込む準備が整いました。


次に、[キャラクター構成]パレットの①[ボディ]アイコンをクリックします。

②[ファイルから追加]をクリックしてボディデータを読み込みます。


ファイルダイアログが開きますのでデータを選択して開くボタンをクリックします。

サンプルデータの「body」フォルダから「body.fbx」を読み込みます。


【POINT】

Autodesk Maya以外で書き出したfbxデータを[ボディ]に読み込んだ場合、ボーンの構造、軸の方向などが異なりますので[標準ボーンマッピング]を行う必要があります。

詳しくは、以下のリファレンスガイドをご覧ください。


【POINT:一体型モデルで作成する場合】

ボディ、フェイス、ヘアが一体化してあるモデルを読み込んだ場合は、[ボディ]に読み込んだ際に[キャラクター情報] パレットの[一体型のキャラクターとして使用する]にチェックを入れた上で「[2]身長の変更」の工程に進んでください。


【POINT:初期収録キャラクターパーツに関して】

CLIP STUDIO MODELERには、キャラクターを作成できる [ボディ] [フェイス][ヘア]のパーツが事前に準備されています。

パーツを組み合わせることで、好みの体型のモデルを作成することができます。

初期収録キャラクターパーツを使ってモデルを作る場合は、このTIPSの最終章「【補足】初期収録キャラクターパーツでモデル作成」をご覧ください。


ボディと同様にフェイスデータを読み込みます。

[キャラクター構成]パレットの①[フェイス]アイコンをクリックします。②[ファイルから追加]をクリックしてフェイスデータを読み込みます。


サンプルデータの「face」フォルダから「face.fbx」を読み込みます。


【POINT】

Autodesk Maya以外で書き出したfbxデータを読み込んだ場合、軸の方向などが異なりますので、調整を行う必要があります。

[移動]ツール→[パーツ移動]を選択して、マニピュレータの回転で調整を行ってください。


最後にヘアデータを読み込みます。

[キャラクター構成]パレットの①[ヘア]アイコンをクリックします。②[ファイルから追加]をクリックしてヘアデータを読み込みます。


サンプルデータの「hair」フォルダから「hair.fbx」を読み込みます。


【POINT】

Autodesk Maya以外で書き出したfbxデータを読み込んだ場合、軸の方向などが異なりますので、調整を行う必要があります。

[移動]ツール→[パーツ移動]を選択して、マニピュレータの回転で調整を行ってください。


[2]身長の変更

[キャラクター構成]パレットの[スケッチ]アイコンをクリックします。


[キャラクター情報]パレットの[身長]に身長の数値を入力します。

大きな値を入力すると身長が高くなり、小さな値を入力すると身長が小さくなります。ここでは「158.1」と入力します。


[3]スカート設定

【POINT:[スカート設定]の注意点】

[スカート設定]を正確に行うには、スカートのマテリアルが単一である必要があります。

モデルの書き出し前にスカート設定を行いたいパーツのマテリアルを切り分けておいてください。


[キャラクター構成]パレットの[ボディ]アイコンをクリックします。


[キャラクター情報]パレットの[スカート設定]アイコンをクリックします。


[この操作を行うと位置・向き・スケールを編集できなくなります。よろしいですか?]と、表示されますので[OK]ボタンをクリックします。


スカートだけを表示させるためそれ以外のマテリアルを非表示にします。[girlA_body_4_mat]以外のチェックを外します。

スカートだけを表示できたら[次へ]ボタンをクリックします。


編集を行いやすくするため3Dビューを正面にします。

3Dビュー内でマウスの左ボタンをドラッグして視点を変更します。

マウスの左ボタンのドラッグで視点の上下左右へ移動、マウスの右ボタンのドラッグで視点の前後への移動が行えます。


プルダウンメニューから[スカート上部]を選択します。


[y]の値を「-3.70」、[幅]の値を「0.40」とします。


次にプルダウンメニューから[スカート下部]を選択し同様に数値を入力します。


[y]の値を「-1.40」、[幅]の値を「1.05」とします。


次に側面からも設定を行います。3Dビューを側面にします。

3Dビュー内でマウスの右ボタンドラッグ、左ボタンドラッグ、ホイールボタンドラッグを使用して視点を変更します。


プルダウンメニューから[スカート上部]を選択します。


[z]の値を「3.40」、[奥行き]の値を「0.40」とします。


同様にスカート下部にも設定を行います。プルダウンメニューから[スカート下部]を選択します。


[奥行き]「0.90」とします。


3Dビュー内で「マウスの左ボタンドラッグ」をする事で視点を回す事が出来ます。

ぐるっと回してしてスカートのメッシュがきちんと設定されたかを確認します。


【POINT】

スカートより、若干小さめに緑のメッシュを作成しておくと、キャラクターの足がスカートから突き抜けることが少なくなります。


問題なければ3Dビューを正面に戻して[次へ]ボタンをクリックします。


次に3Dビューで胴体をクリックします。スカートの中に腰が入っているイメージでサイズを調整します。


位置[x]の値を「-15.00」、位置[z]の値を「1.00」、回転[z]の値を「90」、[幅]の値を「18.00」、[長さ]の値を「8.00」とします。


次に太腿がスカートに当たることを想定した衝突設定を行います。3Dビューで太腿をクリックします。


位置[y]の値を「1.00」、回転[z]の値を「3」、[幅]の値を「16.0」、[長さ]の値を「34.00」とします。


続いて脚がスカートに当たる時の衝突設定を行います。3Dビューで脚をクリックします。


位置[z]の値を「-1.00」、[幅]の値を「11.00」とします。


以上の衝突設定が終わったら足を動かしてスカートのなびき方を確認します。


【POINT】

腰や太腿より、若干大き目の剛体を作成しておくと、キャラクターの足がスカートから突き抜けることが少なくなります。


問題なければ[完了]ボタンをクリックします。


最後に、ボーンを操作して衝突設定がうまく働いているかどうかを確認します。

[ツール]パレットから[移動]ツールを選択します。


[サブツール]パレットから[ボーン操作]を選択します。


3Dビュー右上のアイコンから[物理演算の有効化・無効化]を選択し「オン」にします。


ボーンを操作してスカートの衝突設定がうまく働いているかを確認します。


[4]表情テクスチャの追加

キャラクターの表情をさまざま変更できるようにするため、フェイスの表情テクスチャを設定します。

[キャラクター構成]パレットを操作できるようにするため、[ボーン操作]ツール以外のツールに切り替えます。

ここでは[パーツ移動]ツールを選択します。


[キャラクター構成]の[フェイス]アイコンをクリックします。


[キャラクター構成]パレットのフェイスフォルダを開きます。


[キャラクター情報]パレットの[表情テクスチャを使用する]にチェックを入れます。


ダイアログが表示されますので[OK]をクリックします。


次に、[表情の読み込み]アイコンをクリックして表情画像を読み込みます。


サンプルデータの「女子学生A_face.psd」を選択し、[開く]ボタンをクリックしてファイルを読み込みます。


表情フォルダを開いて表情データが追加されたことを確認します。


表情の「笑う」や「怒る」などを切り替える時に使用されるサムネイルを設定しておくと、実際にモデルデータを使用する時に便利なので設定を行います。

まず[キャラクター構成]パレットの[表情]フォルダの中でサムネイルを設定したい表情の目玉アイコンをクリックします。


3Dビューで表示されている状態をサムネイルとして記録するのであらかじめ3Dビューにて顔に寄った状態にしておきます。

3Dビューの操作には[ビュー]ツールのサブツール[カメラ角度][カメラ位置][カメラ距離]を使用します。


次に[キャラクター情報]パレットの[NO image]という画像をクリックします。


[サムネイル撮影]ウィンドウが開きます。問題なければ[完了]ボタンをクリックします。


[キャラクター情報]パレットの[NO image]だった所にサムネイルが作成されました。


[5]その他のサムネイル画像の撮影

表情だけでなく、ボディやフェイスなどにもサムネイル画像を設定することができます。

[キャラクター構成]パレットからサムネイル画像を設定したい箇所のアイコンをクリックします。

ボディにサムネイル画像を設定する場合は[ボディ]アイコンをクリックします。


次に[body]フォルダをクリックします。


[キャラクター情報]パレットの[NO image]画像をクリックします。


[サムネイル撮影]ウィンドウが開きます。問題なければ[完了]ボタンをクリックします。


[キャラクター情報]パレットの[NO image]だった所にサムネイルが作成されました。

フェイスやヘアなども同様にしてサムネイル画像を設定することができます。


[6]モデル名称変更

モデル名称の変更は[キャラクター情報]パレットの[名前]から行います。[名前]に変更したい名称を入力します。

ここでは「女子学生A」とします。


[7]保存

CLIP STUDIOシリーズで使用できる3Dキャラクターが完成しましたので、保存を行います。

メニューから[ファイル]→[保存]を選択します。


名前を付けて保存ダイアログが開きますので、[ファイル名]に保存名を入力して保存します。

ここでは「女子学生A」とし、[保存]ボタンをクリックします。


【POINT】

セットアップした3Dキャラクターは、プロジェクトデータ(拡張子:.csmc)、CLIP STUDIO シリーズで読み込める形式(拡張子:.cs3c)、素材パレットに登録する、の3種類の保存方法があります。 

素材パレットに登録した素材を「CLIP STUDIO ASSETS」で公開する方法については、以下をご覧ください。


【補足】初期収録キャラクターパーツでモデル作成

■キャラクターパーツに関して

CLIP STUDIO MODELERには、キャラクターを作成できる [ボディ] [フェイス][ヘア]のパーツが事前に準備されています。

パーツを組み合わせることで、好みの体型のモデルを作成することができます。


【POINT】

キャラクターパーツを使用するにはCLIP STUDIOを使用して事前に、素材をダウンロードしておいてください。

ダウンロードされていない時にキャラクターパーツを読み込むと下記のダイアログが表示されます。


■読み込み方

[キャラクター構成]→[ボディ] [フェイス][ヘア]を選択して、[素材から追加]をクリックします。


パーツ素材が表示されますので、選択後、[OK]ボタンをクリックします。


[ボディ]


[フェイス]


[ヘア]

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