6.タイムラインの作成(LO・原画編)

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ClipStudioOfficial

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本講座では日本アニメーション株式会社のデジタル作画作業のやり方を基本に、CLIP STUDIO PAINTでのアニメーション制作工程を説明していきます。

 

*この記事は日本語です。 日本語以外のサイトでは、機械翻訳されています。

 

 

CLIP STUDIO PAINTでは、[タイムライン]というパレットに、紙のタイムシート通りのコマ指定を打ち込みます。

紙のタイムシートと違い横(左から右)に読むため、最初は戸惑うかもしれませんが慣れれば使いやすい面もありますので少しずつ覚えていきましょう。

 

実際のLO、原画作業においては、「用紙作成」→「タイムライン指定」という作業は分断されておらず、描画作業をしながら用紙を足したり、タイムラインを調整していくことが多いかと思いますが、タイムライン操作の基本を覚えておけば作業はより効率的になります。そのために一度、一通りの操作の流れを確認しておくことをお勧めします。

 

 

【POINT】

[タイムライン]にセル指定されていない画像(レイヤーやレイヤーフォルダー)には、絵を描くことができません。

原画用紙に絵が描けない場合は、[タイムライン]パレットにセル指定されているかどうか、確認してください。

 

 

[1]タイムライン作成に使用するツール

[コマンドバー]に登録してあるタイムライン作成に使用するツールを紹介します。

[2]タイムラインパレットでのセル指定

タイムラインについて前の講座(第5回)でも少し触れましたが、もう少し詳しく[タイムライン]パレットを見ていきましょう。

 

※[タイムライン]パレットが表示されていない場合は、コマンドバーの[タイムラインパレットを表示]を押して[タイムライン] を表示させます。

 ■1. タイムラインの読み方

[タイムライン]パレットの左に、縦に並んでいる赤枠で囲まれた部分が「A_rough」「B_rough」の各セルのトラックです。

「A_rough」セルのタイムラインには、前回「5. 原画用紙の作成」でセル指定した原画用紙(アニメーションセル)が「1」~「3」がセル指定されており、「B_rough」には「1」がセル指定されています。

画面上部赤枠で囲まれている部分がこのフォルダーの「フレーム数」です。

[新規]ダイアログで設定した1秒24コマの24フレームが設定されています。CLIP STUDIO PAINTではタイムラインを横に読んでいきます。

 

【POINT】

[タイムライン]パレットを開いた時、パレットに何も表示されていない場合はメニューバーの[アニメーション]メニュー→[タイムライン]→[タイムラインを有効化]を選択してチェックを入れます。

 ■2. 指定したセル指定を移動させる

すでにセル指定されている番号は[タイムライン]からドラッグで移動することができます。

1frameにセル指定されている「1」を選択します。選択された「1」には赤い線が表示されます。

 

そのまま13frameまで赤い線をクリックしたままドラッグしましょう。セル指定を移動させることができます。

 ■3. 複数フレーム選択によるセル指定(2コマ、3コマ)

「B_rough」セルの用紙を増やしていきましょう。

 

①「B_rough」セルのトラックが選択されていることを確認します。

 

②「B_rough」セルのタイムラインの16フレーム目を選択して「原画用紙作成」を2回押して、3コマベタ打ちの3枚にします。

 

③「B_rough」の「3」「2」を逆シートでセル指定してみましょう。

3コマベタ打ちで逆シートにしていきたいので、[タイムライン]の22フレーム目を選択します。

 

④右クリックを押したままカーソルを移動させます(=右ドラッグ)。

フレーム上で移動した分だけ選択フレームに薄く数字が表示され、フレーム数を選択できます。

(iPadでは、エッジキーボードか手持ちのキーボードの「Control」キーを押しながらドラッグすることで、同様の操作ができます。)

 

22フレーム目から、右ドラッグしながらフレームを選択しましょう。3コマ指定したいので、薄く「3」の数字が出るところまでカーソルをドラッグします。

 

⑤この状態でクリックを離すと、メニューが表示されます。

 

⑥メニューから「2」「1」と原画番号を選択しました。メニューから選択した番号は最初に選択したコマ数と同じ数ずつセル指定できます。

※メニューからセル指定したい原画番号を選択すると、選択していたフレーム数でセル指定を行うことができます。セル指定後、他の操作をしなければメニューは閉じられず、続けて操作できます。

 

 

 ■4. 指定後のコマ数の調整

意図したコマ数でセル指定できなかった場合、以下の手順で調整できます。

 

コマ数を増やしたい原画番号を[タイムライン]パレットで選択した状態で、[コマンドバー]の「frame1コマ挿入(選択レイヤー)」をクリックします。

1クリックごとに1コマずつ、選択した原画用紙のセル指定を増やすことができます。

 

コマ数を減らしたい場合は、[コマンドバー]の「frame1コマ削除(選択レイヤー)」を使用します。

(※「frame1コマ挿入(選択レイヤー)」「frame1コマ削除(選択レイヤー)」は「NA_オートアクション」のコマンドです。)

 ■5. 再生/停止

[コマンドバー]の[再生・停止]をクリックすると、アニメーションが再生され、[タイムライン]パレットにセル指定されたタイミングを確認することができます。

 

※[タイムライン]パレットを表示したままで再生させるとコマ落ちする場合があります。

正確なタイミングを確認するためには、再生する際一時的に[タイムライン]パレットを閉じて再生するか、それでもコマ落ちする場合は、ムービー書き出しでタイミングを確認しましょう。

(ムービー書き出しについては「9.書き出し+ムービー書き出し(原画編)」を参照してください。)

 

 ■6. フレーム数の調整

原画作業では、あとからカットの尺が延びたり、少なくなったりする場合もあるでしょう。

その場合は以下の手順でフレーム数を調整できます。

 

 

<終了フレームの移動による調整>

 

[タイムライン]パレットで、[終了フレーム]の青い部分を左右に移動させることで、このカットのフレーム数を延ばしたり縮めたりすることができます。

 

ただしこのフレーム数の変更方法はCLIP STUDIO PAINTの仕様上、注意が必要です。

下の図を見ても分かるようにフレーム数を延ばしても、すでにセル指定されている各セルのクリップには反映されません。

上記の手順でフレーム数を変更した場合は、各トラックのセル指定をそれぞれ調整する必要があります。

 

 

<メニューによるフレーム数の調整>

 

フレーム数を増やす別の方法として、右クリックで表示されるメニューから、すべてのトラックに対してフレーム数を挿入する機能を紹介します。

 

①[タイムライン]パレットで、最後のフレームを選択します。

 

②最後のフレームで右クリックして、表示されるメニューから[フレーム数を挿入] を押します。

(iPadでは指で[タイムラインを]長押しするか、エッジキーボード若しくは手持ちのキーボードの「Control」キーを押しながらクリックすることで同様の操作ができます。)

 

[フレーム数を挿入]ダイアログが表示されます。

 

③増やしたいコマ数を[フレーム数]に指定します。

[選択されたレイヤー]と[クリップを分割]にはチェックをいれないでください。

 

④設定できたら[OK]を押します。

 

セル指定されているすべてのクリップに反映された状態で、フレーム数が増やせました。

 

⑤フレーム数を削りたい場合は、同様の操作でメニューから[フレームを削除]を選択します。

 ■7. 空セルの指定

空セルを打ち込みたいときは、以下の手順で行います。

 

①[タイムライン]パレットで、空セルを指定したいフレームを選択して、右クリックします。

 

②メニューが表示されるのでキーボードで「0」と打ち込み、「Enter」キーを押します。

「0」がタイムラインに指定されて空セル扱いとなります。

 

※[レイヤー]パレットで使われていない動画番号を認識しないことを利用して空セルとするために、「0」を指定しています。メニューが表示された際に「delete」キーで数字を削除しても構いませんが、その際はクリップが分割されます。

 ■8. セル指定の削除

指定したセル指定を削除するには、[コマンドバー]の「トラック上の削除」を使用します。

 

①[タイムライン]パレットで、セル指定を削除したい原画番号を選択します。

選択したいフレームにかかるようにドラッグして選択することで、セル指定を選択することができます。セル指定が選択されると、横に赤い線が表示されます。

 

②選択された状態で、[コマンドバー]の「トラック上の削除」をクリックすると、選択されたセル指定が[タイムライン]から削除されます。

 

※セル指定を削除するコマンドは、[タイムライン]パレットからも実行できます。

 

【POINT】

[トラック上の削除]では、[タイムライン]パレットのセル指定のみが削除され、[レイヤー]パレットの絵(原画用紙)は削除されません。

絵が必要ない場合は、[レイヤー]パレットで「レイヤーを削除」する必要があります。

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