2.下描き・ペン入れ
CLIP STUDIO PAINT Ver.3.1.0対応
[1]下描き
[鉛筆]ツールを使って、キャンバスに下描きをしていきます。
1.鉛筆ツールの準備
①[ツール]パレットから[スケッチ]ツールを選択し、[サブツール]パレットで[鉛筆]を選択します。
②[スケッチ]ツールのブラシサイズを調整します。
[ツールプロパティ]パレット、[ブラシサイズ]パレット、左下の[ツールスライダー]パレットのいずれかで調整できます。
【POINT】
タブレット版で描画ツールを使う方法については、以下の講座をご覧ください。
③[カラーサークル]パレットのカラーフィールドの最下部をクリックして、黒色を選択します。
2.マンガの下描き
①レイヤーの名前を分かりやすいものに変更します。[レイヤー]パレットで「レイヤー 1」のレイヤー名をダブルクリックして、レイヤーの名前を「下描き」に変更します。
②[鉛筆]で4コママンガの下描きを描いていきます。
③フキダシや効果線も、簡単に下描きしておきます。
3.線を修正する
描いた線を修正したい時は、[消しゴム]ツールを使用します。
①[ツール]パレットから[消しゴム]ツールを選択し、[サブツール]パレットから[硬め]を選択します。
②[消しゴム]ツールのサイズを調整します。
[ツールプロパティ]パレット、[ブラシサイズ]パレット、左下の[ツールスライダー]パレットのいずれかで[消しゴム]ツールのブラシサイズを調整します。
広い範囲を消す時はブラシサイズを大きくし、細かい部分を修正したい時は小さくします。
【POINT】[取り消し]で線を修正する
描画操作も上部の[コマンドバー]にある[取り消し]で、1つ前の状態に戻せます。描画した線全体を描き直したい場合は[取り消し]、線の一部分や複数の線にまたがって修正する場合は[消しゴム]ツールと、使い分けます。
iPad版の場合は、キャンバスを2本指でタップしても、操作を取り消せます。
4.下描きの完成
下描きが完成したら、清書しやすいように「下描き」レイヤーの設定を変更しておきます。
①「下描き」レイヤーの線の色を水色に変更します。
[レイヤープロパティ]パレットの、[レイヤーカラー]ボタンをクリックすると、下描きの色が黒色から水色に変わります。
②[レイヤー]パレットの[不透明度]を「30」に下げ、下描きの色を薄くします。
下描きの不透明度を下げることで、清書の線を見やすくします。
次は、この下描きをもとにペン入れしていきます。
[2]ペン入れ
ひとコマずつ作成された[コマ枠フォルダー]の中に、レイヤーを作成してペン入れしていきます。
1.レイヤーって何?
CLIP STUDIO PAINTでマンガを描くときには、「レイヤー」を使用します。
レイヤーとは、透明なフィルムのようなものです。線も色も、すべてこの透明な「レイヤー」に描きます。
線と色、キャラクターと背景などを、別々のレイヤーに分けて描いておくと、あとで修正が楽になります。また、非表示にするだけで、そのレイヤーに描かれたものを消した状態にできます。
レイヤーは[レイヤー]パレットで表示されている並び順で重なっています。下のレイヤーは上のレイヤーに描かれているもので見えなくなります。
キャンバスを作成すると、初期状態で[用紙]と「レイヤー 1」の、2枚のレイヤーが用意されています。
マンガを描く作業では、これらのレイヤーの上に「コマ枠」や「ペン入れ」、「ベタ・トーン」など、工程を進めながら、レイヤーを追加していきます。
2.ひとコマずつペン入れする
①[ツール]パレットから[操作]ツールを選択し、[サブツール]パレットから[オブジェクト]サブツールを選択します。
②ペン入れしたいコマの内側をクリックすると、クリックしたコマの[コマ枠フォルダー]を編集対象に変更できます。1コマ目をクリックすると、「1-1」フォルダーが選択されます。
【POINT】
[コマ枠フォルダー]には、描画できません。
③[レイヤー]パレットの[新規ラスターレイヤー]をクリックすると、選択している[コマ枠フォルダー]の中に、レイヤーが新規作成されます。
④このレイヤーにペン入れしていきます。レイヤー名をダブルクリックして、「線画」に名前を変更しました。
⑤[ツール]パレットから[ペン]ツールを選択し、[サブツール]パレットから[リアルGペン]を選択します。
⑥ひとコマずつ、下描きをなぞってペン入れしていきます。
【POINT】
[コマ枠フォルダー]には、コマ枠の外側を非表示にする[レイヤーマスク]がかかっています。
コマ枠の外にはみ出すように線を引いても、はみ出した線は表示されません。
⑦1コマ目が描けたら、[オブジェクト]サブツールで次のコマを選択します。同じようにレイヤーを作成して、ペン入れします。
すべてのコマにペン入れできました!
3.背景を描き足す
キャラクターの座っている地面に、草木を描き足していきます。
今回は、[デコレーション]ツールに登録されている[草原]のブラシを使います。
①背景を描き足したいコマを[オブジェクト]サブツールで選択します。
②[レイヤー]パレットの[新規ラスターレイヤー]をクリックして、背景用のレイヤーを新規作成します。
③背景用のレイヤーの名前を「背景」に変更しました。
④[ツール]パレットから[デコレーション]ツールを選択します。さまざまな種類のブラシが、用途によってグループ分けされています。
⑤今回は[背景]ツールグループの中の[草原]サブツールを選択します。
⑥キャンバスをドラッグすると、ランダムに草の茂みが描かれます。
⑦不要な線は、[消しゴム]ツールで消して修正します。
【POINT】
草の茂みは、キャラクターを描いたレイヤーとは別のレイヤーに描いています。そのため、草の茂みの線だけを消すことができます。
⑧すべてのコマに、同じ手順で背景を入れます。
ペン入れが完成しました!
次は、ベタとトーンの作業です。
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