【イラスト制作向け】CLIP STUDIO PAINTのセットアップ
CLIP STUDIO PAINT Ver.1.10.0対応
CLIP STUDIO PAINTでイラストを描き始める前に設定しておきたいポイントを紹介します。
タブレット向けの設定についてはこちらをご覧ください。
スマートフォン向けの設定についてはこちらをご覧ください。
マンガ向けの設定についてはこちらをご覧ください。
Ver.1.9.5からインターフェースのデザインが変わりました。
講座内にはVer.1.9.4以下のデザインで解説されている箇所がありますが、メニューやアイコンの位置は同じです。
[1]操作画面の色や配置
CLIP STUDIO PAINTを使用するための操作画面(インターフェース)を、使いやすいようにカスタマイズします。
■1.[環境設定]→[インターフェース]を確認する
[ファイル]メニュー(MacOSでは [CLIP STUDIO PAINT]メニュー)→[環境設定]を選択すると、[環境設定]ダイアログが表示されます。
[環境設定]ダイアログの[インターフェース]カテゴリを確認します。
①操作画面の濃淡を調整する
操作画面全体の色合いを[濃色]と[淡色]が選択できます。また、それぞれの濃度を調整することもできます。
<濃色>
<淡色>
②タッチ操作設定【Windows】
指のタッチで操作できるタブレット端末向けに、アイコンが大きく表示されるなど、タッチ操作しやすいインターフェースに最適化されます。
③レイアウト【Windows・タブレット版】
この項目にチェックを入れると、タブレット用の基本レイアウトに変更されます。
タブレット用の基本レイアウトに変更すると、パレットは格納式になります。
アイコンをタッチするとパレットが開かれ、もう一度タッチすると格納されるため、小さな画面の端末でも描画エリアを広く取れるようになります。
【POINT】
[環境設定]では、インターフェース(画面)の色の濃淡や、mmやpxのような単位、カーソルの形状、取り消し回数などを設定できます。クリップスタジオを使用していて不便だなと思ったときは、[環境設定]を確認してみましょう。
インターフェース以外の設定項目については、[4]オススメ設定項目をご覧ください。
■2.パレットの幅や並び方を調整する
はじめてお絵描きソフトを使用する場合は、基本の設定で使ってみるとよいでしょう。
他のソフトで慣れている配置があれば、使いやすいように同じ様な配置に変えてみてもいいかもしれません。
①ワークスペースでレイアウトを変更する
[ウィンドウ]メニュー→[ワークスペース]を選択すると、[イラスト]や[コミック]といったワークスペースがあらかじめ用意されています。
<ワークスペース[コミック]>
<ワークスペース[イラスト]>
また、パレット配置をカスタマイズするときには、他の人がASSETSで公開しているワークスペース素材をダウンロードして利用することもできます。
【POINT】
ワークスペースを切り替える際、[ワークスペースの読み込み設定]で変更する項目を選択できます。[mm]か[px]かを選択する[環境設定の単位設定]など、変更したくないものをOFFに設定しておきます。
②[レイヤー]パレットの表示幅を調整する
パレットの並び方が決まったら、[レイヤー]パレットの幅を確認しておきます。
パレットの大きさ(幅)はパレットの端をドラッグして調節できます。このとき幅を狭くすると、操作用のアイコンの数が隠れてしまい、表示されるアイコンの数が少なくなります。
CLIP STUDIO PAINTを初めて使う場合は、レイヤーパレットの幅を充分に広げておきましょう。
③[レイヤー]パレットの[コマンドバー]
[レイヤー]パレットの上部に表示されているアイコンから新しいレイヤーを追加したり、レイヤーフォルダーを作成したりできます。これらのアイコンが表示されている部分を[コマンドバー]と呼びます。
この[コマンドバー]はパレット左上にある[メニュー表示]から[コマンドバーをリストの下に配置]を選択すると下に移動することができます。他アプリなどで慣れた位置がある場合は移動してみるとよいでしょう。
④パレットの配置を調整する
初期状態ではカラー系のパレットなど、タブの状態にまとめられているパレットがあります。
タブでまとめられているパレットは、タブ部分をドラッグして赤いラインが表示される位置でドロップすると任意の場所へ移動できます。
カラーイラストを描く場合は、必要なカラー系パレットを使いやすい位置に移動させておくといいでしょう。
[2]サイズ・単位を設定する
①単位を選択
Webに掲載するイラストやマンガを制作する場合は、CLIP STUDIO PAINTで表示される単位を[px]に設定します。
印刷するイラストやマンガ を制作する場合は、CLIP STUDIO PAINTの基本的な単位を[mm]に設定します。
単位を変更するには、[ファイル]メニュー(MacOSでは[CLIP STUDIO PAINT]メニュー)→[環境設定]を選択してダイアログを開き、[定規・単位]カテゴリを選択、[単位]→[長さの単位]を[px]に設定します。
【POINT】
ブラシサイズは、[環境設定]の[長さの単位]が[px]か[mm]かによって同じ数値でも線の太さが変わります。
②ディスプレイの実寸表示を設定する
自分の使っているディスプレイの大きさに合わせて、CLIP STUDIO PAINTで原稿用紙を実寸大で表示できるように[ディスプレイ解像度]を設定します。
[ファイル]メニュー(macOSでは[CLIP STUDIO PAINT]メニュー)→[環境設定]→[キャンバス]タブ→[ディスプレイ解像度]の[設定]ボタンをクリックします。
[ディスプレイ解像度設定]が表示されたら、ディスプレイ上に実際の定規を当てます。
ダイアログのスライダーを操作して目盛の幅を合わせます。
[ディスプレイ解像度設定]で設定が終われば、 [表示]メニュー→[印刷サイズ]を選択すると、原稿用紙の表示サイズが印刷(実寸)サイズになります。
確認を頻繁に行いたい場合は、[印刷サイズ]のコマンドにショートカットを設定するか、または[クイックアクセス]パレットや[コマンドバー]に登録しておくといいでしょう。
[3]ペンの調整
ペンのタッチや描き味について設定を行います。この作業は自分がしっくりくるまで何度か行うといいでしょう。
①筆圧の調整
自分の筆圧に合わせて、ペンタブレットで描く時のペンのタッチを調整します。しばらく絵を描いてみて、違和感があれば設定するといいでしょう。ペンタブレットの機種を換えた場合にペンタッチが変わったと感じた時にも有効です。
[ファイル]メニュー(macOSでは[CLIP STUDIO PAINT]メニュー)→[筆圧検知レベルの調節]を選択して[筆圧の調整]ダイアログを表示します。
ペンを使って筆圧の強弱を意識しながら、キャンバス上で描画します。
[調整結果を確認]をクリックすると、[調整の確認]ダイアログが表示され、キャンバスに調整結果のペンで描画ができます。
[もっと硬く]または[もっと柔らかく]をクリックして、筆圧検知レベルを調整できます。
[完了]をクリックすると、すべてのツールに筆圧の強さに合わせた設定が適用されます。
【POINT】
[筆圧検知レベルの調節]ではCLIP STUDIO PAINT全体のペンのタッチ(筆圧)を調整します。
それぞれツールごとに個別に描き味を調整する場合は、サブツールを選択した状態で[ツールプロパティ]→[ブラシサイズ]の右側にある[ブラシサイズ影響元設定]で行います。
②[はらい]の調整
[ツールプロパティ]の右下にある工具マークをクリックして[サブツール詳細]を表示するとツールの設定をすべて確認できます。
ペンツールなどを使い始める前に、[補正]タブの[はらい]を確認しておきましょう。
[はらい]はペンで線を描いたときに、線が追従する量を調整できます。
筆先の長い筆を使ったときに筆の毛先が残るような描画ができますが、Gペンなどではこの[はらい]があると違和感を覚えることもあります。
このような場合は[はらい]の数値を[0]に設定しておくといいでしょう。
設定した数値は他のサブツール/すべてのツールにコピーすることもできます。
設定をした項目横にある三角マークをクリックしてメニューを表示、[値のコピー]から他のサブツールへ設定を反映させます。
[4]その他オススメ設定項目
CLIP STUDIO PAINTを使い始める時、また使い始めてから、設定しておくと便利なポイントです。
①[取り消し]の設定
[ファイル]メニュー(macOSでは[CLIP STUDIO PAINT]メニュー)→[環境設定]の[パフォーマンス]タブで[編集]メニュー→[取り消し](Undo)の際の挙動について設定を確認しておきます。
[描画終了後、別の取り消し対象と判断するまでの時間]では、例えば時間を[200]ミリ秒に設定すると、描画時に一呼吸置くまでが1段階としてさかのぼれるようになります。
[0]ミリ秒の設定ではほぼペンで描いた1本ごとを1段階としてさかのぼります。ペン入れの時シャシャっと何度か重ねて1本の線を描く様な描き方をする場合は、時間を少しだけ長めに設定すると[取り消し]作業がスムーズになります。
【作者:平井太朗(Hey!TAROH)】
ComicStudio Ver.1から使い続けるヘビーユーザー。ComicStudio/CLIP STUDIO PAINTの公式ガイドブックなどを執筆しています。毎日マンガを描いて、家事をして生活しています。
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