10.仕上げ
[1]ステージの仕上げ
まずはステージから仕上げます。
■影
影は2段に分けて塗ります。
1段目は、ライトのレモン色でできる光の境界線を想定して、水色に黄色を混ぜた黄緑を塗ります。
2段目の影は青に寄せて彩度を落とした色にします。
全体的に花壇の影は思い切って大きく落とし、キャラの影は後ろのライトが当たって、手前に伸びていることを想定して塗りました。
■ライトの映り込み
次はステージに映りこむライトを描きます。
ステージはツルっとした反射のある固い素材を想定しています。
①影2枚分のレイヤーの下に新規レイヤーを作成して、ステージ部分に当たるライトとして、柔らかい黄色を縦に薄っすらと伸ばすように塗ります。
階段部分には一番上の明るい部分から光が滲んでいるように、グラデーションをかけて塗ります。
さらに影のレイヤーの上に新規レイヤーを作成して、影の中に入る反射光を描きます。
ライトに使った黄色よりもくすんだ黄色を使って花壇の真下、キャラの足元、階段の下の方の影の中に、柔らかく置きます。
これでステージの着色は終わりです。
[2]花壇の仕上げ
続いて花壇を塗ります。
花は粒の花びらが透けるよう乗算のレイヤーで、葉は通常のレイヤーで影をつけています。
ここも黄色系暖色の影と寒色の影を重ねています。
[3]ライトの仕上げ
ライトには月明かりのように柔らかく光っている感じを描き加えます。
[ライト]のレイヤーの上にレイヤーを追加し、現状よりさらに明るい色で各ライトの中央に、ぼんやりとした円を描きます。
[4]背景の色トレス
最後に背景の線画にも色トレスをのせます。
背景が奥まって見えるように、キャラよりも線画が薄く見えるような色を選んで塗ります。
「ライト」には黄緑、「ステージ」のライトの当たっている部分には同じく黄緑、影の部分には濃い水色、花壇の花には茶色寄りのオレンジを塗ったレイヤーを、それぞれの線画に[下のレイヤーでクリッピング]して色を乗せました。
[5]全体の仕上げ
背景の着色が終わったので、全体に最終的な仕上げを行います。
背後のライトで少し逆光に見えるようにキャラ全体を暗くします。
①[レイヤー]パレットの「女の子」→「ef」フォルダー内にレイヤーの合成モードを[焼き込みカラー]に設定した新規レイヤーを作成し、フォルダー内の一番下に配置します。
ここに背景の紺色をかなり薄くした青紫のような色を置いて、女の子の頭あたりに、透明水彩で黄緑をグラデーションになるよう塗ります。また、空気遠近法となる紫色を下からグラデーションになるように塗ります。
この状態だと暗すぎると感じたので、[焼き込みカラー]のレイヤーの不透明度を調整します。
今回は20%に設定しました。
同じような焼き込みレイヤーを猫にものせます。
▲「bg2」レイヤーと線画のみ表示した状態
そのままでは猫がだいぶ暗い色になってしまうため、背景にしている紺色のレイヤーの色を調整して明度と彩度を上げました。
さらに、 [レイヤー]パレットの1番上に[加算(発光)]にしたレイヤーを置いて、画面全体にホタルのような粒ライトのエフェクトを描き足して完成です。
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