3.フキダシの作成と効果線

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[1]フキダシの作成

(1)「枠線」フォルダー内の一番上に新規ベクターレイヤーを作成し、「吹き出し」レイヤーとします。

 

フキダシは、[図形]ツールや[フキダシ]ツールを使うのも便利ですが、私は絵柄に合わせたフキダシにするため、手描きで描くことが多いです。

 

(2)ペン入れと同じ描線になるよう[ペン]ツール→[Gペン]サブツールを使って描いていきます。

[ツールプロパティ]パレットで [手ブレ補正]を高めに設定し、[ベクター吸着]にチェックを入れます。

※[ツールプロパティ]パレットに[手ブレ補正]や[ベクター]が表示されていない場合は、[ツールオプション]パレット右下の工具マークをクリックして表示される[サブツール詳細]パレットで選択できます。

 

[ベクター吸着]はベクターレイヤー上の線に別の線を吸着させながら描ける機能です。

これで入り抜きを入れた線と線をきれいにつないでいきます。

 

ペン入れと同じで2コマ目のフキダシは別レイヤーに作ります。

ついでに2コマめのレイヤーが多くなったので新規レイヤーフォルダー「2コマ目」を作り、その中にペン入れしたものとフキダシを入れました。

 

下図のようにフキダシが描けました。

4コマ目の叫んでいるフキダシは、[筆]ツールの[墨]グループにある[ややかすれ]で毛筆風のタッチにしています。

 

(4)このままだとフキダシと絵が被っているため、フキダシ内を白色で塗りつぶします。

 

ベクターレイヤーのままでは塗りつぶしができないため、「吹き出し」レイヤーを選んだ状態で右クリックし、表示されたメニューから[ラスタライズ]を選びます。

 

[塗りつぶし]ツールの[他レイヤーを参照]を選びます。

 

[レイヤー]パレットでは、塗りつぶしを適用する「吹き出し」レイヤー以外を非表示にしておきます。

 

フキダシとコマ枠のみが表示されている状態でフキダシ内をクリックして塗りつぶしていきます。

 

下図のように線画を表示すると、フキダシ内が塗りつぶされているのがわかります。

 

[2]効果線の追加

1コマ目に水平方向の効果線を描き込みます。

 

(1)「枠線」フォルダー内、「吹き出し」レイヤーの下に、新規ベクターレイヤーを作り、レイヤー名を「効果」にします。

 

(2)[定規]ツール→[特殊定規]を選択し、[ツールプロパティ]パレットで、[特殊定規]の設定を[平行線]に変更します。

 

(3)横真っ直ぐの平行線を引きたいので[Shift]キーを押しながら定規を作成します。

※[Shift]キーを押している間は定規が45度刻みにスナップされるため、平行や垂直に設定しやすくなります。

 

(4)作成した平行線定規にスナップさせながら[Gペン]で効果線を描きます。

スナップが有効であれば平行線だけを引ける状態になるので、フリーハンドで線を追加できます。

 

余分な効果線の修正は、第2回のペン入れのときに使用した[消しゴム]ツールの[ベクター消去]機能を使うと簡単です。

※描画が定規にスナップされない場合は、[表示]メニュー→[特殊定規にスナップ]にチェックを入れてスナップを有効にします。

 

下図のように水平方向の効果線が描けました。

 

[3]コマ枠のラスタライズ

枠線の編集をしやすくするため、コマ枠をラスタライズ(ラスターレイヤーに変換)します。

 

(1)[レイヤー]パレットの「枠線」コマ枠フォルダーを右クリックし、表示されたメニューから[ラスタライズ]を選びます。

コマ枠フォルダーがラスタライズされると、「枠線が描かれたラスターレイヤー」と「コマの範囲外がマスクされたレイヤーフォルダー」が作成されます。

 

(2)次に、枠線と2コマ目に描かれたキャラクターの頭が被っているので、「枠線」レイヤーの不要な部分を[消しゴム]ツールで消します。

 

これでフキダシと枠線の調整が終わりました。

 

次回から着色の工程に入ります。

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