注目のフィルターでイラストの雰囲気を変えてみよう -Ver.4.0-

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ClipStudioOfficial

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CLIP STUDIO PAINT Ver.3.0から、[フィルター]メニューに[色収差(色ずれ)][ノイズ][フィルム][えんぴつ調]の4つのフィルターが追加され、Ver4.0から[レンズぼかし][水晶]の2つのフィルターが追加されました。

完成したイラストにフィルターを適用することで、簡単に色味や質感を変えられます。塗り終わった状態のイラストに様々なフィルターを試してみて、雰囲気を変えたり、SNSで注目されるような効果を追加してみましょう!

フィルターは、表示色が[カラー]のラスターレイヤーにかけることが可能です。

フィルターは選択範囲内、または表示されているキャンバス全体に適用されます。

 

【POINT】複数のレイヤーを1つのレイヤーに結合する

 

フィルターは1枚のレイヤーに適用されます。

複数のレイヤーでイラストを作成した場合は、あらかじめ結合しておきましょう。

対象になるレイヤーをコピーしてから[選択中のレイヤーを結合]するか、または表示されているすべてのレイヤーに対して実行したい場合は[表示レイヤーのコピーを結合]を実行します。

詳しくは以下の講座をご覧ください。

https://tips.clip-studio.com/ja-jp/articles/582

[1]色収差(色ずれ)フィルター

[色収差(色ずれ)]フィルターは、波長が異なる光ごとに色ずれを起こす現象を表現できます。[フィルター]メニュー→[効果]→[色収差(色ずれ)]から実行できます。

 

[色収差(色ずれ)]オフ→[色収差(色ずれ)]オン

表示されるダイアログで効果のかかり具合を調整できます。

①色収差(色ずれ)の種類:色のずれ方の種類を変更できます。

 

②色収差(色ずれ)の強さ:色ずれが影響する大きさを調整できます。

 

③色収差(色ずれ)の角度:色がずれる向きを調整できます。

 

[2]ノイズフィルター

[ノイズ]フィルターは、フィルムで撮影したような効果を追加できます。[フィルター]メニュー→[効果]→[ノイズ]から実行できます。

 

[ノイズ]オフ→[ノイズ]オン

表示されるダイアログで効果のかかり具合をパラメーターを調整できます。

 

①カラーモード

ノイズ部分のちらつきの色合いを設定できます。

[カラー]適用の場合、ちらつきはRGBの色合いになります。

[モノクロ]適用の場合、ちらつきは白黒になります。

 

②ノイズの強さ

ノイズの粒子の増減を調整できます。

 

[3]フィルムフィルター

[フィルム]フィルターは、色収差とノイズを同時に使い、フィルムで撮影したようなノイズや色褪せを表現できます。[フィルター]メニュー→[効果]→[フィルム]から実行できます。

 

[フィルム]オフ→[フィルム]オン

表示されるダイアログで効果のかかり具合をパラメーターを調整できます。

 

①プリセット

[エフェクトの種類][色収差(色ずれ)の強さ][ノイズの強さ]があらかじめ設定された、3種類のプリセットを選択できます。

 

ヴィンテージ

古いフィルムのように、少し感光したノスタルジックな雰囲気になります。

 

モダン

セピアの風合いを抑え、色ずれを強くすることでビデオ風の効果を追加できます。

 

ウォーム

ノイズや色収差を行わず、セピアを追加することで温かみのある効果になります。

 

②エフェクトの種類

フィルター全体のエフェクトの種類を選択できます。

 

③色収差(色ずれ)の強さ

[色収差(色ずれ)]フィルター同様、色ずれが影響する大きさを調整できます。

 

④ノイズの強さ

[ノイズ]フィルター同様、ノイズの粒子の増減を調整できます。

 

[4]レンズぼかしフィルター

[レンズぼかし]フィルターは、カメラで撮影した際に見られる自然なボケ効果を再現できます。

円や多角形の玉ボケを調整して、キラキラと輝いているようなぼかし効果をつけられます。

[レンズぼかし]オフ→[レンズぼかし]オン

[フィルター]メニュー→[ぼかし]→[レンズぼかし]を選択すると、パラメーターを調整できます。

①ぼかす範囲:どの程度の範囲をぼかすか調整できます。

左:ぼかす範囲10 右:ぼかす範囲30

②ハイライトの形状:三角形〜八角形の中から選択できます。

左:三角形 中央:四角形 右:五角形

③ハイライトの強調:ぼかした際のピクセルを明るくできます。

左からハイライトの強調0、50、100

④ハイライトの丸み:ハイライトの形状を円形に近づけます。最大にすると完全な円になります。

左からハイライトの丸み0、50、100

⑤ハイライトの回転:ハイライトの図形の角度を調整できます。

左からハイライトの回転-90、0、45

 

[5]水晶フィルター

[水晶]フィルターでは、結晶や宝石、ステンドグラスのような複雑な質感を表現できます。テクスチャ作成にも応用できるため、背景や装飾を効率よく作成したいときにも便利です。

[フィルター]メニュー→[効果]→[水晶]から実行できます。

[水晶]オフ→[水晶]オン

表示されるダイアログで効果のかかり具合を調整できます。

①セルの大きさ

セルの大きさを調節できます。

左からセルの大きさ50、100、200

②セルのばらつき

セルのばらつきを調節できます。小さいほど一つ一つのセルが正方形に近くなり規則的に並び、大きいほどランダムな形や配置になります。

③タイリング

背景に敷くテクスチャなど、タイリングして使用する画像を作成したいときにオンにします。オンにすると、画面の端が滑らかにつながるようになります。

左 : オフで作成した画像をタイリングした場合 

右 :オンで作成した画像をタイリングした場合

 

[6]えんぴつ調フィルター

[えんぴつ調]フィルターでは、ハッチングや輪郭線の数値を調整し、鉛筆でザカザカと描いたような筆跡をイラストに加えることができます。

 

[えんぴつ調]オフ→[えんぴつ調]オン

[フィルター]メニュー→[効果]→[えんぴつ調]を選択すると、パラメーターを調整できます。

 

①輪郭線を表示

イラストの輪郭線がえんぴつ風に出力されます。

 

②ハッチングを表示

ハッチングとは、複数の平行な線でえんぴつで描きこむ絵画技術です。

イラスト全体にストロークが追加され、出力されます。

【POINT】フィルターのチェックボックスについて

 

[輪郭線を表示]と[ハッチングを表示]のチェックボックスは、いずれかをオン、または両方オンにできます。

 

鉛筆の描線で形を表現したい場合は[輪郭線を表示]を、鉛筆のストロークで塗った面を表現したい場合は[ハッチングを表示]をオンにすると良いでしょう。

両方オンにした場合は、輪郭が強調されたハッチングとなります。

 

③ハッチングの大きさ

[ハッチングの大きさ]を調整すると、えんぴつ状の線の太さが変わります。

 

④ハッチングの粗さ

[ハッチングの粗さ]を調整すると、えんぴつ状の線の長短や強さが変わります。

 

⑤ハッチングの角度

[ハッチングの角度]を調整すると、えんぴつ状の線の向きが変わります。

 

⑥ハッチングをグレースケールで出力

[ハッチングをグレースケールで出力]をオンにすると、フィルターが適用されたカラーイラストがグレーの階調になります。

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